新国立銀行券、旧国立銀行券は、明治初期に日本銀行が設立される前に国立銀行が発行した紙幣を指す。
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新国立銀行券、旧国立銀行券の発行から運用停止まで
明治となり様々な通貨が発行されたが、いずれも金や銀への兌換が保障されていない不換紙幣であった。
そこで明治政府は、1872年（明治5年）に兌換紙幣の発行を義務付けた複数の国立銀行を設立し、1873年から各国立銀行から兌換紙幣の国立銀行券を発行した。これが旧国立銀行券である。
しかし、担保となる金が不足するなど旧国立銀行券の発行は失敗に終わり、経営不振となる国立銀行が相次いだ。
そこで明治政府は、1876年（明治9年）に不換紙幣を発行することを認め、新たに各国立銀行から不換紙幣の紙幣が発行された。これが新国立銀行券である。
その後、日本銀行が設立されて日本銀行が発行する日本銀行券が日本で唯一の紙幣となった後、新国立銀行券、旧国立銀行券ともに回収され、1899年（明治32年）12月には通貨としての運用が停止され、通貨としての役割を終えた。
新国立銀行券、旧国立銀行券の買取について
旧国立銀行券は、額面が1円、2円、5円、10円、20円の5種類、新国立銀行券は、額面が1円、5円の2種類が発行されたが、いずれも現存数が少なく希少価値が高いことから、高額で買取される傾向にある。
旧国立銀行券
5種類が発行された旧国立銀行券、各額面の買取相場をみていこう。
20円券
旧国立銀行券の20円券は、額面が高額であったため元々発行枚数が少ないこともあるが、発行された20円券のほぼ全数が回収されたため、現存する20円券は極めて少ないと予想されている。
そのため市場に出回ることは全くなく、もし市場に出た場合、数千万円の価格が付くと言われている。
10円券
旧国立銀行券の10円券も20円券同様に元々発行枚数が少なく、また発行された10円券もほぼ全数回収されたため、現存する10円券は極めて少ないと予想されている。そのため、10円券に関しても数千万円の価格が付くと言われている。
5円券
旧国立銀行券の5円券は、20円券、10円券ほど高額となることはないが、発行枚数も現存数あまり多くないことから、数十万円～100万円を超える買取価格となることもある。
旧国立銀行券は各国立銀行が発行しているが、発行枚数が少ない国立銀行が発行した紙幣は、発行枚数が多い国立銀行の紙幣より希少価値が高く、特に高額評価となるようだ。
2円券
旧国立銀行券の2円券も5円券と同様だが、発行枚数がやや多いことから、買取価格は5円券より落ちるようだ。それでも、状態が良ければ数十万円での買取となることから、希少価値は十分高いといえるだろう。
1円券
旧国立銀行券の1円券は、旧国立銀行券の中では一番発行枚数が多い紙幣であり、希少価値としては一番低いということになる。しかし、それでも状態が良ければ25万円、買取業者によってはそれ以上で買取されるようだ。
旧国立銀行券の20円券、10円券ともに現存すれば数千万円と古紙幣としてはトップクラスの価値があり、まさにお宝といえるが、5円券、2円券、1円券も20円券、10円券ほど高額ではないが、他の古紙幣に比べれば十分高額で買取され、こちらもお宝といっても問題はなさそうだ。
新国立銀行券
新国立銀行券は、旧国立銀行券と同じ額面である1円、2円、5円、10円、20円のほか、50円、100円、500円の8種類の発行が計画されたが、結果的に額面が5円と1円の紙幣のみ発行された。そのため新国立銀行券で現存しているのは、5円券と1円券のみである。
5円券
新国立銀行券の5円券は、旧国立銀行券の5円券ほどではないが高額で買取されることの多い古紙幣である。
買取価格は状態が良いもので25万円、未使用など状態が極めて良い場合は数十万円、買取業者によっては100万円以上となる場合もあるようだ。
1円券
新国立銀行券の1円券も、5円券同様に旧国立銀行券ほど高額で買取されることはないが、それでもかなりの高額で買取されている。
買取価格は、状態が良いもので10万円以上、未使用など状態が極めて良い場合は50万円、買取業者のよってはそれ以上で買取されるようだ。
新国立銀行券は、旧国立銀行券の20円券、10円券のような超がつくほどの高額で買取されるわけではなく、買取価格は旧国立銀行券に比べれば若干落ちるが、それでも10万円以上の買取価格も期待できるなど、お宝としてもおかしくない古紙幣であろう。
新国立銀行券、旧国立銀行券を売却する時の注意点について
新国立銀行券、旧国立銀行券を売却する際に、注意しておきたいポイントをいくつか紹介しよう。
劣化する前に売却する
新国立銀行券、旧国立銀行券とも発行から100年以上経過しており、状態の維持が課題となってくる。保管する環境が悪いとすぐに劣化してしまう可能性は高い。
そのため、もし何らかの事情で新国立銀行券、旧国立銀行券を入手し、コレクションなどに興味がない場合は、劣化してしまう前に買取業者に売却したほうがいいだろう。
買取業者は複数比較する
そして、買取業者に売却する場合であるが、売却前に複数の買取業者から見積をもらったほうがいいだろう。
新国立銀行券、旧国立銀行券に限らずアイテムの買取価格は買取業者毎に違う場合が多い。できれば高額で買取する買取業者に売却したいところであるが、事前に買取価格はわからないことがほとんどである。
そこで複数の買取業者から見積をもらって見積を比較すれば、高額で買取する買取業者を見つけることが出来るのだ。高額で買取する買取業者と交渉すれば、買取業者1社とだけ買取の交渉するよりは高額で売却できる可能性は高いといえる。
買取業者の選択について
前述のように、売却する時は複数の買取業者に見積をもらった方がいいのだが、見積を依頼する買取業者にも、事前に確認したほうがいいポイントがある。
買取実績
まず、買取業者の買取実績を確認したほうがいいだろう。
買取実績が多い買取業者は、それだけ多くの利用者がその買取業者にアイテムを売却していることになる。
利用者が買取業者を選択する理由のうち多いのは買取価格が高いことであるので、買取実績が多いということは、それだけ高額での買取も期待できるのである。
サービス内容
また、買取業者が展開しているサービスの確認も必要である。サービス内容が悪ければ、損をしたりトラブルに巻き込まれる可能性も考えられる。
例えば出張買取の場合の出張料、宅配買取の際の送料、アイテムを査定する査定料、買取手数料、などの費用が必要な場合があるが、これらの費用は安い買取業者のほうがいいだろう。せっかく高額で売却できてもこれらの費用が高ければ、売却したことで得られる売却益が減ってしまい損をしてしまうことになる。
それとは別に、利用者からの問い合わせやクーリングオフの対応がないと、トラブルとなった場合、解決まで長引くことでスムーズに取引が終了しない場合も考えられる。取引業者のサービスが充実していることは重要であるといえる。
