今回は、買取準備から査定価格の相場、査定額のアップ方法まで、自動車買取の気になるポイントを整理していこう。
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CONTENTS
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まずは必要書類を揃えよう
買取価格を査定してもらうだけであれば、基本的には車検証のみの提示で見積額が出る。いざ売却となると様々な書類が必要となるので、早めに準備しておこう。
■自動車検査証(車検証)
価格の査定のみであっても必要な書類。車内に常備することが義務付けられているが、万が一紛失した場合には運輸支局で再発行手続きを行おう。
■自賠責保険証
加入が義務付けられている保険のため、こちらも必ず証明書が保管されているはず。見当たらない場合、加入した保険会社に再発行してもらおう。
■実印
購入時も必要だった実印。売却時にも、委任状や譲渡証明書に捺印する必要がある。新たに実印登録する場合は、市区町村の窓口で登録手続きをする。
■印鑑証明書
実印の証明書。市区町村の窓口で発行できる。自動車売却の際は、3カ月以内に発行した印鑑証明書が必要となる。
■自動車税納税証明書
車検を受けた際に発行されている。紛失した場合、軽自動車の場合は市区役所、その他自動車は各都道府県の税事務所にて、再発行してもらおう。
■【場合により必要】住民票
車検証に記載の住所と印鑑証明書の住所が違う場合に準備する。車検証の住所から2回以上引っ越している方は、その旨がわかる住民票の除票も必要となるので注意して欲しい。
■【場合により必要】リサイクル券
あらかじめ「自動車リサイクル料金」を預託していた場合に必要となる。紛失した場合は、「自動車リサイクルシステム」のホームページから預託状況をプリントアウトすることで代用できる。
なお、売却料金の振込先の口座番号を控えておくと、その後の手続きがスムーズ。
人気車種について査定額の相場を知っておこう
2012 Geneva Motor Show - Nissan Invitation / The National Roads and Motorists' Association
はじめにお伝えした通り、自動車買取査定には「基本の相場」が存在する。基本価格の相場を知っておくことは、売却検討や交渉の基本となる。こちらでは代表的な国産車の相場をまとめておこう。
【レクサス】
・RX450h・・・318.7万円
・CT200h・・・239.5万円
・IS250・・・136.6万円
【トヨタ】
・プリウスα・・・173.5万円
・クラウン・・・159.8万円
・ヴォクシー・・・100.1万円
・カローラアクシオ・・・87.7万円
・ウィッシュ・・・65.2万円
・bB・・・39.2万円
・ヴィッツ・・・38.3万円
【日産】
・エルグランド・・・164.8万円
・エクストレイル・・・142.3万円
・スカイライン・・・127.7万円
・シーマ・・・101,7万円
・ノート・・・74.3万円
・キューブ・・・57.4万円
・マーチ・・・42.4万円
【ホンダ】
・ヴェゼル・・・211.5万円
・N-BOX・・・107.4万円
・シビック・・・104.1万円
・ステップワゴン・・・88.3万円
・オデッセイ・・・64.2万円
・フィット・・・53.0万円
・ライフ・・・28.4万円
【マツダ】
・CX-5・・・210.6万円
・ロードスター・・・124.8万円
・プレマシー・・・53.8万円
・MPW・・・48.3万円
・デミオ・・・46.1万円
【スバル】
・インプレッサXV・・・179.1万円
・レガシィアウトバック・・・119.0万円
・レガシィB4・・・71.9万円
・インプレッサ・・・60.4万円
【スズキ】
・スペーシアカスタム・・・129.8万円
・ハスラー・・・119.6万円
・ソリオバンディット・・・109.5万円
・ワゴンRスティングレー・・・94.3万円
・エブリイ・・・61.5万円
・アルト・・・58.5万円
【ダイハツ】
・ミラココア・・・82.7万円
・ムーヴカスタム・・・56.9万円
・ミラジーノ・・・25.8万円
・ミラバン・・・17.9万円
【三菱】
・パジェロ・・・147.3万円
・タウンボックス・・・64.4万円
・eKワゴン・・・43.4万円
・パジェロミニ・・・41.4万円
自動車査定見積り時の相場決定要因について解説
車を買取に出す際、ベースとなる査定ポイントは「車種・年式・グレード」となる。査定者はまずこれらのデータから買取の「基本価格」を算出し、そのうえで車の状態を診てプラス、マイナスの査定を付けていくのだ。言い換えれば、この3つの条件が悪いと、どんなに状態の良い車でも査定額の大幅アップは見込めない、ということになる。まずモデル毎の買取相場が決まってくるのである。
走行距離の長さは査定のポイント
ここから追加的に見られるのが、走行距離の長さであろう。最大手の車査定業者であるガリバーもトップページの入力項目4項目目に走行距離を取り上げている。もちろん、短いほど車が新品に近いということなので高く売れる傾向にあり、一方で長いほど使い古された中古車ということになるわけだから、査定額は下がる傾向にある。
同じ車種でも色違いで買取価格が変わる
更に、見られるポイントとして、ボディカラーがある。当然ながら人気の色、又は黒やシルバーといった性別年齢問わず乗りやすい車の色の方が査定額は上がるだろう。所詮、中古車は買い手あっての話であり、新しく中古車を買いたいと思う人を客として、安く車を買い取るのがガリバーなど査定会社の仕事なのだ。売れやすい自動車の方が高値がつく。
他方、テレビCMに出てくるような赤・ピンク・水色といったカラフルな車は派手さこそあれ、発売後の人気が持続するかはわからない。安く買いたたかれてしまうかもしれない。既に手持ちの車の場合、色は塗装でもしない限り変えられないから、ひとまずどうしようもない。もし購入前なら、売る時のことを考えて自動車を選定しよう。もちろん車種によってどんな色の方が人気が出るのかは異なるので、実際の査定人に評価額を聞いてみるしかない。
工夫して査定見積もり額を上げよう
Nacmias Auto 371 / Nacmias Auto Sales, Service, and Repairs
おおよその基本価格、買取相場の決定要因がわかったところで、今度は実際の査定額を少しでもアップさせる方法について考えていこう。「今あるマイナスをゼロに近づける」ことを目標に、自動車の状態を少しでも良くしてから査定に臨もう。まず大前提は、事故や故障歴は絶対に隠さないこと。どんなに隠してもプロの目には一目瞭然であるし、隠したという事実自体が査定額を下げることにもなりかねない。
前提を抑えたら、以下のことを試してみよう。
一日でも早く買取を申し込む
一般的に、中古車は日々刻々と古くなっていき、価格も下落していく。車種によっては、2週間売却が遅れただけで、買取価格は10万円下がるというケースもあるほどだ。そして、走行距離も少ないに越したことは無い。特に10万kmを越えた中古車は、ほぼ価値がないとも言われている。一日も早い申し込みがお得と言えるだろう。
買い替えと売り時のタイミングを合わせる
時勢に合った売却のタイミングも重要だ。例えば、モデルチェンジ情報が出ると新型車への乗り換え需要が高まり、中古車の相場は下がっていく。そのため、新型車が出る予定があるなら、できるだけその発売前に売却するようにしよう。また、季節も影響を与える。秋冬なら雪山も登れる4WDの車、春夏になれば開放的なオープンカーの需要が高まるため、タイミングを合わせれば査定額アップが期待できる。
臭いや汚れを取り除く
特に気になるのはタバコやペットの臭い。強力な消臭スプレーで臭いを取り除いておこう。また、査定前にはしっかりと洗車・シート清掃をして、少しでも清潔で新しい印象を与えるようにすると良いだろう。きちんと手入れされた車は愛情の現れ。査定者にも、高額査定を出したいという心理が生まれるはずだ。
浅いキズは消しておく
市販の研磨剤で消える程度の浅いキズ、鍵穴付近の擦りキズ程度なら、消しておくことをおすすめする。ただし、板金修理が必要なほどの大きなキズやヘコミは、そのままにしておいた方が良いだろう。支払った修理代は査定の金額に反映されない場合が多く、修理代の方が高くなってしまっては意味が無い。
付属品を揃える
自動車購入時の付属品は、なるべく揃えておこう。「自動車取扱説明書」「各種パーツ取扱説明書」「スペアキー」「オートロック用リモコンキー」といった付属品を大切に保存しておくことも、マイナス査定を防ぐことにつながる。
オプションを知る
オプション品には、プラス査定になりやすいものと、かえってマイナスにつながるものとがある。プラスになるオプションとしては、「自分では装着できないもの」だ。ディーラーオプションであるナビ、フロアマット、サンバイザー、シートカバーもこれにあたる。 特に査定額アップの評価が得られやすいのは、ディーラーにも取り付けができないメーカーオプション。純正ナビ、サンルーフ、エアバッグ、電動スライドドア等が挙げられる。
逆に、マイナスとなるのは自分で過度に装備したオプション。スタッドレスタイヤや華美なドレスアップなどは、可能な限り現状復帰して査定に臨むようにして欲しい。
修理は特にしない
修理に申し込んで直した方が高く売れる、と考えるかもしれない。しかし、実は修理せずに売却してしまった方が賢い選択なのだ。それはなぜかというと、買取業者は事故車・廃車買い取りなども手掛けている関係で修理部隊なども抱えている場合が多く、自社で直せてしまう。それに、自分で修理依頼をした場合、業者に修理の原価とサービス料金(利益分)を修理代として請求されてしまうため、素のままで売った場合より、自分の利益を減らしてしまう可能性が高いのだ。特に、修理はせず、売ってしまうことをおすすめする。
日頃から気を付けること
いずれ買取を、と考えながら自動車を使用するなら、日頃からブレーキやエンジンのこまめなメンテナンスが査定時の明暗を分ける。もしもこれらに異音がした場合には、マイナス査定として算出されるからだ。しかし、これは査定直前に努力して改善できることでは無い。ガソリンスタンドの無料点検等を利用しながら、常に丁寧に乗っておこう。
人気のメーカー・ブランドの車種・モデルを紹介
Smarting / pedrosimoes7
需要の高い人気のメーカー・ブランドの車種なら、それだけでも高い査定が期待できる。これらの車種であれば年式・装備・距離にかかわらず、買取査定に出す価値は十分にあると言えるだろう。
【トヨタ】
Toyota / danielctw
ランドクルーザー
国産メーカーのSUVの先駆けで、「ランクル」の愛称で親しまれるトヨタの花形車だ。中古車市場において、最も値崩れしにくい車種と言われている。
プリウス
街中でも何台も見かける、世界のプリウス。低燃費車ならではの特性で、走行距離の多い車でも高めの査定額が出るかもしれない。
アクア
小型ハイブリッドの代表的存在。比較的新しい車種であり万人に使いやすい仕様のため、高値で取引されている。
ヴォクシー
パワースライドドアやサンルーフといった、ワンボックスカーならではのオプションが付いているとなお良い。
【日産】
nissan logo / digitizedchaos
キューブ
コンパクトな車体とゆったりとした車内空間が不動の人気を誇るモデル。
【スズキ】
Suzuki logo / Scott.Symonds
ジムニー
軽自動車のSUV車として知られている。老若男女に人気で、常に需要の高い車種。
【ホンダ】
Solo Logo / JD Hancock
クロスロード
その販売期間は約3年半という貴重な車。プレミア価格で買い取ってもらえる可能性もある。
ステップワゴン
人気のワンボックスカー。エアロ・アルミ・インターナビといったオプション付きは特に好まれる。
フィット
スタイリッシュな外観と高い走行力の人気は衰えることを知らず、価格も下がりにくくなっている。
【ダイハツ】
Daihatsu Charade 1988 USA / Hugo90
ムーヴ
ダイハツの主力車。根強いファンが多く、旧モデルでも高値がつきやすい車種だ。
【スバル】
Subaru logo / Dale Gillard
レガシイ
「スバリスト」と呼ばれる熱狂的なファンを生むことになったスバルの代表的なモデル。特に4WD、ワゴン、B4が人気。
おすすめの自動車買取業者まとめ
現在、全国には数え切れないほどの車買取業者があり、業者にとっては戦国時代のような状態とも言われている。過激な競争にさらされていることから、どの業者も価格・接客ともに非常に高い水準を保っている。よって、買取申し込みを検討している利用者の立場から見ると、買取価格の高さに加え、お金の授受や諸手続きにおいて信頼のおける会社であるかどうかで業者を選ぶと良いだろう。こちらでは、価格・信頼度のバランスの取れた業者を挙げておく。
ガリバー
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
年間買取台数で業界No.1の人気を誇っており、全国に420店の直営店を構える大手企業。年間20万台、類型300万台の買取実績を持っている。近くにお店があるというのが何といっても強み。店舗間ネットワークを駆使したスピード売却により在庫管理コストを下げることで、高価買取を実現させている。直営店舗のため高い社員教育がなされており、安心して手続きを任せられる。買取した他の店舗で個人向けに直接販売をしている他、海外輸出を行い、高い相場で再販を行っている。そのため、納得の査定額を仕入れ値として提示できるようである。
アップル
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
国内で最も高く売れるオークション会場へ直送することでマージンをカットし、買取価格を上げている。また、海外への流通ルートも持っているため、海外価値も反映してくれるだろう。全体的に、高い査定額が出ると評判。創業26周年と長く、ガリバーの累計300万台には劣るが、累計で130万台の買取実績を誇っている。オリコンの2015年度日本顧客満足度ランキングにおいて、車買取会社1位の座を奪っている。公式サイトでは、クルマ買取ガイド、査定額アップの裏技、ディーラーとの交渉術といったユーザー目線でのコラムを公開している。
カーセブン
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買い取った車は、オークションではなく顧客へ直接販売するシステム。それにより中間マージンをカットし、高額買取を実施している。これをダイレクト販売と呼んでいる。TOKYUポイント、ANAマイレージクラブ、楽天ポイント、ネットマイルなど各種ポイントサービスと連携している。ポイント還元を前提とすれば、最高価格での見返りを狙えるかもしれない。類型で17万6000台の買取実績を誇り、アップル以上、ガリバー未満の買取台数を誇っている。
カーチス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
全国の大型展示場で直接車を販売することでディーラーに支払う中間マージンなどをコストカットし、高価買取している。プライシングセンターなど独自の取り組みをしており、小規模ながら、かつてはライブドアグループの傘下でもあった実力派。24時間受付中の万全な体制が敷かれており、北海道から九州まで全国に展開している。カーチスならカンタン査定での対応。友人を紹介すると2万円貰えるキャンペーンを実施などしている。尚、ローンが残っていても売れるのが大きな特徴で、カーチスが代わりに返済をしてくれる。クレジット会社への確認や所有権解除といった手続を代行してくれるのである。返済額が一括清算金額よりも大きければその差額は売り手の負担になってしまうが、保証人不要のクレジットなども利用が可能となっている。どんどん買い替えたい人にとって、面倒さを軽減してくれるカーチスのサービスは魅力的だ。
T-アップ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
信頼のトヨタグループ。特に金額・契約面では、明確で丁寧な書面取引ができる。トヨタ独自のネットワークの強みで、高額買取を実現させている。公式サイトの説明は少なく、少し不安も残るが、天下のトヨタが展開していることもあり、人気の業者の一つである。買い取り代金の振込日を明確に設定してくれる点など、評価のポイントがある。走行可能な車であれば、基本的に買い取りして貰えるので、廃車、事故車でない限り、T-UPで売ることができると考えてよい。
残りの自動車買取業者を探すなら、ヒカカクの自動車査定業者一覧を確認しよう。尚、車種に応じては、外車・スポーツカーの査定業者一覧を、また状態に応じて廃車・事故車査定業者一覧を、そして改造車・チューニングカー査定業者一覧を確認してほしい。ユーザーから寄せられたクチコミから評判を確認することも出来る。
ガリバーより高く買い取ってくれる業者はあるのだろうか
業界最大手のガリバーより高い買取価格を出してくれる業者はあるのだろうか。結論から言うと、車種や地域により異なるため、一概には言えないが条件によっては存在すると言えるだろう。例えば、山間地域の地元業者に4WD車の査定を出せば、もしかしたらガリバーより高値がつくかもしれない。また、他社の見積もりを持って査定に行くと、それより高額を提示するケースも見られるので、ガリバーの査定額を見せれば価格対抗してくれる査定業者もあるだろう。それは、買取業者側が仕入れとしてそもそも利益を想定して査定額を見積もりしており、ギリギリの上限額に設定しているわけでは無いことを意味する。一括査定サイトが通常の買取申込より高く買い取られる傾向にあるのもこのためだ。ガリバーのように広告に投資している会社より、名も知れぬ会社の方が実際には高く買い取りできるケースはあるだろう。
一括査定サイトを比較するのも手
上記のまとめにある買取業者に一通り査定見積りして貰うのも良いし、玄人であれば一括査定サイトに複数申込、一括査定の比較をしてしまうというのも手だ。この時に注意したいのは、一括査定サイトの参加企業だ。これが重複しているようであれば意味が無い。予め参加企業のリストなどを確認し、漏れている業者群に追加的に査定して貰えるようにしよう。高く買った車だから、高く売れるように調査、努力が求められる。事前に納得のいく価格をイメージした上で、大切な車の手続きを安心して任せられる業者に最終的には申し込もう。