結論から説明しよう。一番重要なのは、買取希望車の所有者であるか、否かである。よくある間違いとして、使用者と所有者を混合していることがある。買取時一番決定力を持っているのは所有者であり、使用者はあくまでその車を使用している存在に過ぎない。
名義変更の際に間違った認識で動かないように注意が必要である。ガリバーやラビットのように大手の車買取業者に依頼するからといって安心は禁物。最低限の知識をつけておこう。ネットでは印鑑証明と住民票が無いとダメなのかという点について気になっている人が多かった。これについても回答して行こう。
名義変更時の必要書類一覧・リスト
- 印鑑証明
- 車庫証明
- 譲渡証明書
- 実印・認印
- 委任状
- 車検証
- 自動車税納税証明書
- 自動車税・自動車取得税申告書
- 自賠責保険証明書
- 申請書
- 手数料納付書
- 自動車リサイクル券
The 10th China(GZ) International Automobile Exhibition / llee_wu
CONTENTS
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車を買い取ってもらう時の名義変更の仕方
以下、3つの方法がある。
- 1. 車の買取店にしてもらう
- 2. 自分で行う
- 3. サポート業者に依頼する
基本的にサポート業者に依頼するに関しては、依頼料として通常1万5千円~3万円程度かかってしまうので、1か2の方法がおすすめである。個人で行う場合の費用は一般的に約5千円である。
車の買取店にしてもらう
買取店が必要書類を指示してくれる上、各書類に関しても詳しく説明してくれるため、手間が少ない。買取店の担当者の指示に従って必要書類を用意すれば、事は容易に運ぶので任せてしまってよいと言える。
自分で行う
基本的に下記に記す12個が必要である。ただし、必要書類さえ整えてしまえば手続き自体は難しくない。経験だと思って、一回手続きを行うと要点が把握できて覚えてしまうので、一度は自分で手続きを行っておくのも良いと言える。手間と感じやすいのは書類を揃える段階までなので、ここさえ越えてしまえば後は比較的スムーズにことが運びやすい。
サポート業者に依頼する
前述した通り、別途費用が発生してしまう。しかし、必要書類等は車買取店にして貰う場合と同様に業者側が指示してくれるので、基本的にはその指示に従って書類を揃えれば事が足りる。名義変更がどうしても手間だと感じてしまう、もしくはあまりに忙しすぎて書類の用意しか時間がとれないといった場合は、業者を利用する方法も活用できると言える。
タイプ別注意点
一口に名義変更といっても、名義人が誰かによって、以下の3つのパターンがある。順を追って、それぞれの名義変更の仕方を見ていこう。
名義がローン会社の場合
この場合、変更に関する手続きはローン会社によって異なる。基本的に依頼をすればローン会社から手続きに必要な書類が郵送されてくるので、それらを記入して返送すれば完了となる。ただし、会社によっては手続きに数週間かかる場合もあるので、名義変更を決めた場合、早急に該当のローン会社に電話をして確かめておくのがよいと言える。
また、名義人がローン会社であるかどうかを確かめるのには車検証を確認することが必要である。ローンを組んで車を購入した場合、名義がローン会社になっていることが多い。ただし中古車の購入で、かつ支払いが50万円前後の場合は、名義人が本人である場合もある。いずれにしろ、車検証で確実な情報を確かめておくことが肝要である。
名義が親族や友人の場合
基本的に、前述の1~3のいずれかの方法で、必要書類を揃えて手続きを済ませれば完了というパターンである。買取時に限らず、名義変更を済ませておくと、自動車税の納付通知書などが親族や友人に届いてしまうといった無用なトラブルの種を回避することにも繋がるので、早めに名義変更を行い、名義人を本人に変更しておいたほうがよいと言えるだろう。
名義人が死亡している場合
一番手間がかかるのがこのパターンである。この場合、まず死亡した名義人から、親族へ車の所有権を移す遺産相続の手続きが必要である。次に親族(旧所有者)から自分(新所有者)へ名義変更をする。そうして初めて車を買取してもらうことができる。
まず、死亡した名義人から親族へ車の所有権を移す場合必要なのが「遺産分割協議書」である。また場合によっては死亡した名義人の「除籍謄本」や「親族の住民票」等が必要となってくる場合もある。
これらに加えて、名義変更の手続き書類が必要となってくるので、まずは、本当に必要な書類の把握をしっかりしておくことをおすすめする。状況を管轄の陸運局へ説明すれば、必要な書類を教えてくれる。このパターンの場合、経験者は一様に面倒であったと実感する場合が多い。手間が掛かってしまうのを覚悟の上で手続きにあたることが必要である。
名義変更時の必要書類一覧・リスト
基本、下記12個が必要である。
1.印鑑証明
車の「新所有者」と「旧所有者」の両方の印鑑証明書が必要。所有者の確認は車検証で行う。印鑑証明は各市町村の役所で取得できる。印鑑証明の有効期間は発行から3ヶ月以内なので注意が必要である。新所有者は実印登録をしておこう。
ここで注意しておきたいのは、所有者名が購入した会社の名前になっている場合だ。ローンが残っている場合には名義変更ができないので、ローンを精算してから名義変更を行う。ローンが無い場合は、その会社に所有権解除の書類である印鑑証明書、譲渡署名書、委任状をもらう。譲渡証明書、委任状については後述で説明する。
2.車庫証明
正式名は「自動車保管場所証明」。申請は警察署の車庫証明窓口で行う。発行日より一ヶ月以内のものを用意する必要がある。
3.譲渡証明書
旧所有者の実印を押したもので新所有者の捺印は不要だ。国土交通省のホームページより、書類のダウンロード可能。コピーがきちんとできない場合には、陸運局の用紙販売所で入手可能。車名、型式、車体番号、原動機の形式を車検証から間違いないように書き写し、実印を欠けないようにしっかりと押印すること。
4.実印・認印
「新所有者」の実印が必要。実印がない場合は役所で登録する必要あり。
5.委任状
国土交通省のホームページでダウンロード可能。ただし新旧所有者が直接一緒に名義変更手続きをする場合は不要。旧所有者、新所有者がそれぞれ一人で行く場合には、それぞれの委任状が必要になる。第三者が行く場合には、新旧所有者二人分の2枚の委任状が必要。
6.車検証
名義変更時に有効期間のあるものを用意する。車の中に必ず入れてあるはずなので、探して欲しい。絶対に必要な書類となる。陸運局で必要となる。
7.自動車税納税証明書
車検が通っている車は必ずある。5月に毎年納めなければならない自動車税を納めた証明書。有効期限が切れていないか必ず確認すること。陸運局で必要となる。
8.自動車税・自動車取得税申告書
陸運局に隣接する自動車税事務所に常時置いてある。
9.自賠責保険証明書
車検が通っている車は必ずある。車検証と同じく、必ず車の中にあるはずなので探して用意しよう。陸運局で必要となる。
10.申請書
必要なのは「移転登録申請書」。陸運局にあり、書き方見本も常設されているので確認して記入しよう。
11.手数料納付書
陸運局で入手可能。手数料500円分の印紙を貼付する必要あり。
12.自動車リサイクル券
自動車リサイクル料金を支払っている場合は必要。
以上の12個が揃ったら、管轄の陸運局で手続きが可能である。買取店や業者が関わっている場合は、指示された必要書類を用意すれば、手続きは各業者が行ってくれることになる。陸運局に提出する際に、実印を念の為に持っていくと、記入ミスがあった時に安心だ。
また、ナンバープレートを交換する場合は、車を陸運局へ乗っていく必要があるので注意しておきたい。ナンバープレートを交換する場合は、ペイント式の通常のもので1500円ほど、字光式で3000円ほどかかる。陸運局には案内の人が必ずいるので、わからなくなったらきちんと尋ねて確認をしよう。
よくある間違い・ミスについて
最初に書いたように、所有者と使用者を混合している間違いが多い。名義変更の場合、主要なのは所有者である。使用者の場合は、上記12個と合わせて別途住民票などが必要になってくる場合がある。車検証を確認し、所有者は誰かを事前に確認しておくことが必要である。
また、通常名義変更の手続きには必要な書類が揃ってから1~2週間かかる。書類を揃えて行ったら即完結するものではないので、かかる日数を逆算して動く必要がある。特に本人が名義変更の手続きも行う場合、かかる日数を加味しないで、土壇場で急いで手続きに移り、その他の手続きが遅れてしまったというミスの報告もある。余裕をもって動くことが重要である。
手続きは重要
以上、役立っただろうか。いざ車を売る時は「査定額をより高くすること」に注意が行ってしまい、名義変更のような事務手続きはおろそかになりがちだ。注意点を抑えた上、後から泣き寝入りしないで済むように準備をしておこう。
買取業者の際のポイント
中古車買取の際に高額買取に向けて重要になるポイントを紹介したい。
車は綺麗にしておくこと
中古品を買い取ってもらうということは、次に利用する人がいるということだ。外装はもちろんのこと、内装もきちんと綺麗にしておきたい。査定してもらう前に、車の洗車と掃除を行おう。シートにシミなどがある場合はそれを落とし、トランクも泥だらけやゴミだらけということのないようにしよう。
買取してもらうタイミング
車が高く買取される時期は1月、2月と言われる。この時期は一般的に車が多く買取される時期なので、中古車の売れ行きも伸びる。そのため品薄状態となり、買取の価格もアップするのだ。他にも、5月から9月にかけても行楽シーズンも車の需要が高まるため、スポーツ車やファミリーカーの買取が高まる。
車は定期的にモデルチェンジが行われる。モデルチェンジがされると既存の車種は型落ちとなり、価値が下がる。その前に買い取ってもらうと価値が下がる前に高額買取が期待できるだろう。
走行距離と年式は買取価格に非常に大きく関わってくる。走行距離が5万キロ以下、年式は5年以内が高値での買取のボーダーラインだ。そこに届く前に買い取ってもらう。走行距離が少なければ少ないほど、年式が新しいほど、買取価格は高くなるので早めの買取をしてもらおう。
付属品の有無
取り扱い説明書、整備手帳などはもちろんのこと、ハンドル、マフラーなどを交換した場合でも元の製品部分を保管しておき、買い取ってもらう際には一緒に引き渡そう。正規品の有無は査定額に関わってくるので改造する人はかなり注意が必要だ。
下取りと買取の違いに注意
「下取り」と「買取」の違いを認識しているだろうか。下取りはディーラーに前の車を売ってその分の代金を浮かせることだ。買取は買取専門店に買い取ってもらい、お金を受け取るもの。両方車を買い取ってもらっているが、下取りと買取ではお金が得られるかどうかが違うことになる。
また、下取りよりも買取の方が、中古車を扱う専門店として、相場などを加味した高額な査定が期待できる。なので、買い取ってもらったお金で次の車の購入を検討しているとしても、買取専門店で買取してもらい、その代金を購入資金に充てる、という方法の方がよいだろう。
中古車を買取依頼する際は、自動車の買取査定業者一覧をチェックすることをお勧めする。買取業者についての評判を確認することができるので活用して欲しい。