査定の基本となるのは車種、グレード、年式、そして、走行距離。どの中古車市場でも査定のベースとなる部分である。
そして、基本的に走行距離が短いほうが高値の取引が期待でき、走行距離が長くなればなるほど査定額は下がってしまう可能性が高くなる。おおよそ1年間で1万kmが目安であるとされている。つまり、年数より走行距離の短ければ短いほど良いと判断される。 その理由としては、「車の寿命」を把握できるからである。
2012 Mercedes-Benz C63 AMG Car Review / The National Roads and Motorists' Association
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走行距離の基準はどんなものか?
走行距離がどのような基準で見られているのかを説明する。
例えば5年で3万kmだと「短い」が、6万kmだと「長い」と判断されるのである。この1年間で1万kmという基準はいいかげんなものではなく、一般財団法人・日本自動車査定協会が定めている基準である。ただし、一概に短ければ良いという話でもない。
車の状態
一番肝心なのは車の状態である。例え10年で3万km位しか乗っていなかったとしても、ほとんど車を動かしていなければ、中のゴムが劣化して切れやすくなっていたりとコンディションが悪くなっている場合があり、この場合状態が悪いと判断され逆に減額対象になってしまう場合もある。
距離の長さ
基本的に車の年間走行距離の平均は1万kmだと言われているが、これ以上極端に少ない場合もあまり中古車の状態としては良くないと考えられている。車も機械なので多少動かしていないと故障しやすく、止まっていて走っていない状態が続いてしまうと走行不良を起こしてしまうので注意したい。走行距離はあくまで目安であり、一番重要なのは車の状態<であと考えておいたほうがよいだろう。
適度に動かしたりメンテナンスした状態で1年間で1万kmが目安なのである。
下取りには要注意
ちなみに、多走行車の場合は下取りに出さないほうが良い。下取りで値をつけてもらおうとしても値段がつかないことがほとんどだからである。
人気車種は走行距離が重視されない?
また、車の車種や人気具合によっては走行距離が長くとも高値で取引される場合もある。さらに最近では、ロイター通信によると、日本製の車は高性能であることから、東南アジアやミャンマーなどの海外で人気が高くなってきている。
海外での日本車人気
ミャンマーでは、2011年9月に政府が中古車輸入の規制を緩和したことから、それまでは月間数100台程度で推移していた日本車の輸入量が、1万台を超えるようになった。その為、走行距離が6万km以上と長い多走行車の場合でも、海外で販路を持っている業者ならば高値で買い取ってくれる事例もある。車の状態に合わせた買取業者を選ぶことがポイントである。
しかし、海外では故障しにくい日本の車は人気があり、そういった海外では20万km以上を走っている日本車もあるので、海外への販路を持っている中古車買い取り業者ならある程度の買取価格がつくこともある。
一括査定
この場合は海外向けにルートを持っており多走行車でも買取可能な業者の一括査定を利用したほうが値段は下がらないと言えるだろう。 一括査定とはその名の通り、「一括」で多くの中古車買取業者へ「査定依頼」を行えるサービスのこと。一昔前では、近くの中古車買取業者をハシゴしながら愛車の査定をしましたが、今ではインターネットで簡単に査定ができる。
一回の査定で数社~数十社へのアプローチができるだけではなく、買取業者の間で価格競争が起きることで、買取価格が高くなる傾向がある。また、ファミリーカーは車種ごとの専門業者がいるため、一括査定をすることで自分の納得ができる業者と巡り会う可能性も格段に上がると言える。
走行距離から見る売り時は?
売れる車
一般的調査では、走行距離2万5001~5万km位の車が売却時最多であるという統計が出ている。一時期は走行距離10万kmが車の買い替えタイミングだと言われていたが、実情を考えると多くとも8万km以下が売り時と言えるかもしれない。
走行距離が短い内に売ってしまったほうが買取額としては減額されにくい。累計で5万kmを超えると「多走行車」、10万kmを超えると「過走行車」と呼ばれるようになる。
過走行車
かつては、10万kmを超える「過走行車」は故障が多いため、その後の買い手がつきにくく、査定額がかなり下がる傾向があったが、しかし、現在のエンジンの性能を踏まえると、10万km走った程度で壊れることはない。20万kmや30万kmを走っても、問題なく使用できる車も多くある。 過走行車を少しでも高く売りたいなら、 まずは、タイミングベルトなどの消耗品のメンテナンスを忘れないことだ。
タイミングベルトとはエンジン内部にガソリンを送り込む動きと点火された後の排気ガスをマフラーに送る動きを適切なタイミングに調整するために取り付けられているゴム製のパーツである。ただしゴム製以外もあることにはある。
ゴムの劣化
エンジン内は高温になり、ゴムが次第に劣化してくるため、タイミングベルトは10万kmで交換するのが一般的である。タイミングベルトは10万kmも走れば劣化が激しくなるので、交換した方がいいでしょう。
交換には10万円~20万円かかってしまい、費用がかかるため、買取時に査定額は下がってしまうので、自身で前もって確認しておくと良い。これを交換するかしないかで、その後の車の寿命が大きく変わり、査定額にも影響してくる。
また、年式に例外があるといっても新しい車のほうが人気が高い。従って高額での買取をしてもらうなら、売却が視野に入ってきたら早めに売るほうがおすすめであると言える。
車のランクと買取価格
売りたい車のランクによっても年式と走行距離でどのくらいプラス金額、またはマイナス金額がつけられるかおおよその目安はある。ネット検索すると一覧で表形式になっているものが簡単に見つかるので、まずは査定前に自分で調べておくとおおよその基準を持てるだろう。
国産車
JAAI(日本自動車査定協会)は、中古車を査定するための「中古自動車査定基準」を設けており、その中で、車をクラス分けしているので確認することをおすすめする。国産車は【特C > 特B > 特A > Ⅰ > Ⅱ > Ⅲ > Ⅳ > 軽】Ⅲが基本クラスで、特Cが最も高く、軽が最も低いクラスになる。
輸入車
輸入車は【特 > Ⅰ > Ⅱ > Ⅲ > Ⅳ > Ⅴ > Ⅵ】Ⅳが基本クラスで、特が最も高く、Ⅵが最も低いクラスになる。 走行距離による加減点も車両のクラスによって、評価が変わってくるので目安をつけるためにもぜひ確認しておいた方が良いでしょう。
走行距離に加えて買取で気をつけたい点
加えてボディカラーやインテリアの色も、大きく査定価格を左右する。走行距離が長くても、車の状態をよく使っているとなれば買取価格も保証してもらいやすい。ボディや内装の傷やへこみ、整備手帳の内容、事故歴の有無など。これらはすぐにどうなるものではないが、傷やへこみは放置せずまめに補修しておくよう心がけたい。
あわせて車内で喫煙されていたか、禁煙にしていたかも査定価格に影響するケースあがり、細かいところではペット臭も査定対象になるので注意しよう。
まとめ
以上走行距離と中古車の買取価格について紹介してきた。しっかりと上記を踏まえて高価買取を実現してほしい。