携帯電話を契約すると(特定のオプションをつけなければならない場合もあるが)4万円というようなキャッシュバックキャンペーンを街の携帯ショップで見かけることは無いだろうか。多くの携帯ショップでは2万円~10万円程度のキャッシュバックを行っている。MNP乗り換えキャンペーンというやつだ。
ヒカカク!のよくあるご質問でもMNPについては解説しているが、番号を維持したまま携帯キャリアを乗り換えることでお金が貰えるというアレだ。そんなキャッシュバックの正体について、皆様が知らない真実をお伝えしよう。
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キャッシュバックの正体
MNPといえば、番号を引き継いで携帯会社を乗り換えることになる。携帯大手3社のau、docomo、Softbankは契約数を争っており、このMNP乗り換えを顧客にさせることが有効なのだ。
相手の契約数を1回線減らし、自社の契約数を1回線増やすという1契約で他社に2回線分の差を生み出して行く施策となる。そして、2年間の契約がなされれば、諸料金込みで平均的に15~30万円ほどの収益を上げることができる。
その獲得のために、携帯会社は販売代理店である携帯ショップに対して、契約毎のアフィリエイトインセンティブ(成果報酬)を渡すのだ。契約が1つとれるたびに○万円というような。その一部が顧客にキャッシュバックされるという仕組み。このキャッシュバックが横行した結果、各社のキャッシュバック金額がどんどん吊り上がった。そこで生まれたのが「携帯乞食」である。
携帯乞食とは何か
Money Bankroll Girls February 08, 201114 / stevendepolo
携帯乞食とは、携帯電話の契約時に獲得できるキャッシュバックを狙い、荒稼ぎする人々のことである。プロは毎月10~20万円ほどの収益を上げているようだ。「働け!」というみなさんの声も聞こえてくるが、生き方は自由であろう。
携帯電話を平気で5回線も6回線も所持し、契約時にキャッシュバック、また端末を売り払うことで収益を上げる。少しお小遣いを稼ぐ程度ならば1回線でもよいが、継続的に収益を上げようとする(キャッシュバックだけで食べていく)には、足りない。
彼らはMNP弾と呼ばれるキャッシュバック目的の携帯電話をたくさん契約している。契約しては解約し、また契約する。キャッシュバックをコスト低めで得ることのできるタイミングを見計らって一気に勝負をかける。解約した通信端末は買取業者へと売り払ってしまう。あまりにもキャッシュバックへの執着が強いために「乞食(こじき)」と揶揄されるようになってしまった。
キャッシュバックの弊害
caffeinating, calculating, computerating / ryantron.
携帯乞食という人々を生み出してしまったキャッシュバック制度には弊害が存在する。一つに、料金プランの複雑化が挙げられる。端末代が0円になっていくなかで、いやそう見せるようにしなければならない中で、その金額は月額料金の中に組み込まれていったのだ。
このようになった背景として、キャッシュバック制度がある。携帯電話の契約時に「お金をもらって当たり前」、「端末代は0円で当たり前」と消費者が強欲にも学習していってしまったのだ。携帯大手3社の競争の激化と、この消費者の学習の相乗効果によって、「キャッシュバックが貰えて端末代も0円だが、携帯料金プランが毎月高い」といったイマイチよくわからないサービスを受けることになる。自分の携帯代金を把握していない人は携帯料金の平均はどのくらい?自分のを確認する方法は?を参考に、一度チェックしてみることをおすすめする。
以前、0円スマホが押し売り状態?!「一括0円」と「実質0円」の違いって何だろう?というコラムで紹介した、0円で買えるスマホというのもこの流れの中にある。
携帯乞食になるには
まずはキャッシュバックのキャンペーン速報をチェックしよう。格安携帯・スマートフォンTwitter情報というウェブサイトでは、各携帯ショップのキャンペーン紹介ツイートがまとめられている。地区別にもまとまっているので、自分の家の近くの携帯ショップや行きたい高額キャッシュバックのショップを探すことができる。
また、ケータイ番長でも携帯運用術がコラムでよくまとめられている。ヒカカク!でも【携帯乞食御用達】実質0円よりもお得な一括0円のMNP乗り換えキャンペーン情報を検索する方法まとめで、キャンペーン情報を検索する方法を紹介している。
更に、携帯電話にとどまらず、プロバイダー契約のキャッシュバックなどについても、金欠のあなたが平成の錬金術師に?!働かずに最高1000万円キャッシュバックを得る方法まとめ!の中で紹介している。
携帯乞食にならないと損をする?
このキャッシュバック制度であるが、結局は人々が毎月支払っている携帯料金から拠出されている。つまり、その分が高い携帯料金に織り込まれているのだ。そして、このキャッシュバック制度は使っている少数派、すなわちMNPなどで乗り換えまくっている携帯乞食の懐を他の大多数の人々のお財布で支えている構図になる。
もちろん、携帯乞食が悪いというよりは、そのような歪んだシステムを作ってしまった携帯会社が悪いのであるが。携帯乞食はあくまでルールに則って経済合理的な行動をしているに過ぎない。それにしても、一部の携帯乞食が乗り換え続けるだけであれば、その時々の契約回線数が増えても、再び流出してしまう契約なのだから本質的には意味がないのではなかろうか携帯会社さん。
賢くたまに携帯乞食になってみる
おすすめするのは賢くたまに携帯乞食になることだ。少しマイナスイメージがぬぐえない表現になってしまっているが、月々の携帯料金で奪われている分を取り戻すのはごく自然な権利のようにも思う。おすすめは2年おきの解約月に必ず携帯会社を乗り換えることだ。バカ高い解約金を払わされることもないし、携帯電話のメールアドレスが変わってしまう点を除けば電話番号も繰り越され、2年おきにキャッシュバックで数万円貰いながら新しい携帯電話にできる。なお、スマホ端末自体の買い替えも絡んでくるので、以下のコラムも参考にすると良いだろう。
2014年には総務省がキャッシュバックを鎮静化しようと動いたりしたこともあったが、iPhone6シリーズの発売と共に再燃している。「ずっと同じ携帯会社を使っている」というような人は乗り換えを体験してみてはどうだろうか。その際は、解約違約金に注意が必要なので、以下コラムをチェックしておくと安心だ。
- 参考:【乗り換え前に】解約違約金に要注意?ソフトバンクの携帯を解約する方法
- 参考:MVNOに乗り換え?au解約時に違約金を抑える方法
- 参考:MVNOに乗り換え?docomo解約時に契約解除料金を抑える方法
格安スマホでさらにお得に
スマホの価格をとにかく抑えたい!という人におすすめしたいのが、格安SIMのY!mobileだ。月々の利用料は大手キャリア顔負けの安さ。なんといっても契約年数の縛りや違約金が発生しないため、2年おきの解約月に携帯会社を乗り換える必要もない。解約したいときに解約できるメリットがある。さらに、今なら下取りプログラムやPayPayのボーナスが付くキャンペーンも実施中でお得だ。(2019年11月時点)
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