非常に高価で、換金性の高い金(ゴールド)を要らないと思う人は、まずいないだろう。それはお金を捨てるのとまったく同じことで、基本的にゴミとして処分しようとは思わないはずだ。
しかし、そんな金であっても、意外と知らず知らずのうちに手放してしまうことが多いのだ。
それは金の特徴として、私たちの身の回りでは純金やインゴット(いわゆる「金の延べ棒」や「金貨」)といった資産の形として存在することは少なく、製品の構成材の一つとして微量に含まれているケースがほとんどだからだ。
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産業資材としての金
金が使われている製品とは、どのようなものがあるだろうか。
パソコン1台に使われる金は100mgほど
例えば、身近なところでは、パソコンや携帯電話などの電気製品だ。
産業資材としても価値の高い金は、現代のハイテク製品にも含まれている。パソコン1台作るのに100mgほどの金を使用するというデータもあるぐらいで、数多くの廃品から集めれば、それなりの価値にはなるだろう。
個人で電気製品から金を抽出するのは無謀
しかし、この事実を知っていようがいまいが、使用されている微量の金を抽出することは、素人または個人にはかなりハードルが高いと言わざるを得ない。
また、仮に100%抽出できたとしても、上述のパソコンの例からしても、個人が所有していた数台から抽出したところで、労力のわりに大した価値にはならない。
あくまで業者が大量の廃品から地道に抽出し続けて、ようやく儲かるか儲からないか程度の話と思ったほうがよい。
個人で金の抽出をするぐらいなら、川に行って砂金すくいをしているほうがましだろう。
しかし、金が含まれているのに、その金を手に入れることができないというのは歯がゆいものだ。そこで、そんな金の含まれている電気製品などについて、ここでは処分方法を考えてみよう。
ゴミとして廃棄する
もっともオーソドックスな処分方法が、とっとと捨ててしまうことだ。
捨てるというともったいないかもしれないが、自分で金を抽出しようと頑張るよりもはるかに時間を節約できる。タイム・イズ・マネー、無駄な時間を過ごさないことは、それなりに有意義なものである。
処分方法はアイテムごとに異なる
ゴミとして廃棄する場合、そのアイテムによって廃棄方法が変わってくるので注意しておきたい。
例えば、先程のパソコンの例で言えば、メーカーにリサイクルとして引き取ってもらう、一部の自治体では回収してもらうなどの方法があるが、いずれにせよ費用負担はあると思ったほうがよい。
小型製品ならゴミ回収に出せる
もし小型製品で小さくて軽いようなものなら、自治体が実施しているゴミ回収の基準に従って、ゴミの日に出せばよいだろう。
もちろんアイテムによっても変わってくるが、このあたりは、自治体によって基準が異なるので、金属資源ゴミとして出せることもあれば、燃えないゴミのこともあり、燃えるゴミでOKということもある。
誰かに譲る
例のごとくパソコンで言えば、まだまだサクサク動く高性能なパソコンであれば、誰かに譲ることで喜ばれることもあるだろう。
ただし、重くて年代物のパソコンであったり、完全なジャンク品であったりする場合は、あまりおすすめできる方法ではないのだが・・。
このように、まだ稼働する電気製品は、ひょっとしたら周りで捨てるぐらいなら譲ってほしいと思っている人がいるかもしれない。
電気製品を誰かに譲るメリットとしては、まず処分にお金がかからないことだ。
これは、実はかなり大きい。大きな製品であれば、たいていは粗大ごみとして有料処分に出さなければならず、家電リサイクル法の対象商品であれば、リサイクルに出すのに高額な手数料が必要になる。
そして、ひょっとしたら何かしらの形で謝礼をもらえるかもしれない。
見返りを求めて不用品を人に譲るべきではないので、これはあくまであったらラッキーぐらいに思うのがよいのではないだろうか。
買い取ってもらうか、無料で引き取ってもらう
金が含まれているような電気製品を処分しようと思うのなら、ぜひ買い取ってもらうことを真っ先に考えてほしいと思う。
動くものであれば買取業者に売却しよう
そもそも金を産業資材として使用している製品は、わりと高額なものであることが多い。まだ稼働するものなら、売ることができるかもしれない。
総合的なリサイクルショップなどはもちろん、アイテムごとに専門の買取業者もいるので、ぜひ検討してみてほしいと思う。
しかし、古くなったり、故障してしまったりで、商品価値がなくなってしまったものもあると思う。
その場合は一般的なリサイクルショップで買い取ってもらうことは難しいかもしれないので、金属資源の回収業者に依頼してみるのも一手だ。
回収業者であれば無料引取りしてくれる可能性あり
金属資源の回収業者はそれこそ、回収した廃品から金を含め、各種有用な資源を抽出するような業者だ。
そもそもアイテムのリユースを考えていないため、アイテムが古かろうが、壊れていようが関係ない。仮に値段がつかない場合でも、無料で引き取ってもらえるかもしれないので、相談してみる価値はあるだろう。
宝飾品・アクセサリーの金
私たちの周り、とりわけ女性の周りには、宝飾品やアクセサリーといった形で金が存在することが多いのではないだろうか。
指輪やピアス、ネックレスなどの宝飾品には金がたくさん含まれている。金は宝飾品におけるキングと言えるほど、その人気は世界中で不変だ。
このような金はわかりやすく価値があるものなので、やはり要らなくなったからといって捨てようと発想することも少ないのではないか。
もし要らなくなった場合には、ぜひ人に譲るか売るかしてほしい。次に、宝飾品の処分方法について紹介していこう。
誰かに譲る
金自体の価値(金価格)は日々変動しているが、それでもなお宝飾品やアクセサリーにおいては絶対的な価値がある。
喜ばれる金のアクセサリー
K10(10金、金の含有量約41%)やK18(18金、金の含有量75%)であったりすれば、欲しがる人もきっと多く、譲れば喜ばれるだろう。K24(24金、いわゆる純金)にでもなればなおさらだ。
とりわけ貴重な宝飾品は、金に限らず、特に親子で引き継いだりする文化もある。
もし身に着ける機会がなくなったようなら、子どもや親類に譲ってみるのも意義があるのではないか。
古いものは時代遅れのデザインになってしまうことも
ただ、金自体に価値があることは間違いがないが、宝飾品やアクセサリーというのは時代のセンスというものがある。
昔のものであればあるほど、どうしてもデザインが古っぽくなってしまうため、あまり欲しがる人はいないかもしれない。
買い取ってもらう
しかし、どうしても人に譲れないケースというのもある。例えば、婚約指輪や結婚指輪だ。これらブライダルリングの多くはプラチナだが、金のリングも人気がある。
譲与できない例はいくつかある
例えば、夫か妻が結婚指輪をなくしてしまい、ペアにならなくなってしまったので、結婚指輪を買い替えたいときだ。残った指輪とはいえ、夫婦の絆を示すものを人に譲るわけにもいかないだろう。
そして、もう一つのケースが離婚したときだ。正直、離婚は縁起でもないので、人に譲るのはもってのほかだ。
この他にも、譲るべき子どもがいない、欲しがる人が周りにいないなど、譲る機会がないことだってあるだろう。
少量でも査定に出す価値あり
こんな場合には、金の買取業者や宝飾品の買取業者の買取サービスに出してほしいと思う。
金は、シルバーやフェイクパールなどと比べてもはるかに高い価値があるため、たとえ少量使われているだけでも、純度が低くても、買取業者に査定してもらう意味はあるだろう。
近年では、わざわざ実店舗に行かなくてもラインやインターネットで手軽に仮査定してもらえることもあるので、ぜひ積極的に活用してみてほしい。
高く買い取ってもらうために
金が使われている以上、相当な額で取引されるかもしれないが、せっかくなのでより高く買い取ってもらえる状態にして査定に出すようにしよう。
クリーニング・付属品の確認
まずは、簡単に磨いたり洗ったりしてきれいにしておくこと。ただし、洗う時にはそのまま排水溝に流れてしまったり、力を入れすぎて石がとれたりすることがないよう気を付けよう。
また、もし鑑定書や箱があるのなら、必ず一緒に査定に出すようにしよう。
査定依頼は必ず複数に
さらに、一つの業者で即決するのはなるべく避けること。
買取業者によって買取額はかなりバラつきがあるので、複数の査定額を比較して一番高額な業者に依頼するのが堅実だ。
また、普通は査定後に納得がいかなくてもキャンセルすることができるので、遠慮なく申し出よう。
純金の場合
レアなケースではあると思うが、純金を処分することも考えておこう。
純金は資産なので買取を検討して
純金は資産であるので、基本的に捨てるべきではなく、不要でもそのまま取っておくべきだろう。
しかし管理が手間になるといった問題もあるので、もし処分したいと思ったら、やはり金の取扱業者で換金してもらうのが一番である。
価格変動に注目して売り時を見極めよう
金価格の変動は大きいので、長期的な視点をもって売り時を判断することが大切だ。日頃から価格をチェックしておくことをおすすめする。
また、相続することもできるが、もちろん相続税の課税対象なのでご注意を。