多くの買取業者で高額査定実績の見受けられる金工は、金属を使って作られた伝統工芸品や道具の総称だ。
古い時代から日本に存在する金工の中には、一般の人たちが使っていた古道具や農工具なども含まれる。
また金属を使った彫金、鋳金、鍛金については、現代作家によっても素晴らしい作品が産み出し続けられているため、品物の種類だけでなく制作年代についても大変幅広いカテゴリだと考えて良いだろう。
今回は、金工の買取実績や買取相場を確認しながら、この分類に属する骨董品や古美術、伝統工芸品をより良い形で売却する方法を考えていく。
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金工の種類と買取相場
金工の高額査定実績について調べてみると、多くの買取店で下記5品目の取引が大変多いことに気付かされる。
喫煙具
実用性の高い喫煙具は、外国人コレクターの間でも注目度の存在だ。
人気作家・塚田秀鏡によって作られた彫金細工の煙管筒と煙草入れには、2つ合わせて700,000円もの高額査定がついたことがある。
また純銀製の煙草入れなどについては、素材としての価値も付けられるため、陶芸品や木製品などと比べて古くても高く売却しやすいアイテムと捉えて良いだろう。
茶道具
骨董品・古美術品市場で大変人気の高い茶道具の中にも、高値で買い取られた金工がたくさんある。
角谷一圭によって作られた茶釜は、人気テレビ番組・開運なんでも鑑定団で800,000円もの鑑定額がついたことがある。
石黒光南の作品となる急須には、純金製の価値がプラスされて1,650,000円もの金額がつくようだ。
刀装具
古い時代の戦に欠かせなかった刀装具も、比較的高く売れる金工だ。
一般家庭の蔵などに眠っていることの多い刀の鍔については、無名作家の物でも30,000円~70,000円ほどで買い取られる傾向がある。
富山県富山市に森記念秋水美術館がオープンした2016年は、刀剣ブームが到来しているとも言われているため、作家名のわからない刀装具にもより良い価格が付きやすい時期だと考えて良いだろう。
仏像
人々の心を癒やす存在でもある仏像は、100,000円以上の高額査定実績が大変多い金工だ。
北村西望によって作られた観音像や不動明王立像には、純銀製の価値も相まって120,000円~130,000円の査定がついている。
また作家名不明の観音菩薩像の中には、大きさに比例する金属的価値によって1,700,000円近い金額で買い取られるものもたくさんあるようだ。
置物
独特の輝きや重厚感のある金工の中には、置物も大変多く見受けられる。
人気作家・北村西望によって作られた銀900の置物には、60,000円を超える査定がついたこともある。
これに対してパリ万博などへの出展実績のある山田宗美の置物については、明治時代の作品という歴史的価値と芸術性により8,000,000円という驚くべき金額も狙えるようだ。
高く売れる金工の条件とは?
大変幅広いカテゴリとなる金工も、下記4条件のいずれかに該当するものであれば、安くても数万円以上の査定がつく。
有名作家のもの
高橋敬典、海野勝珉、森川杜園、佐藤忠良などの人気作家によって作られた金工は、知名度の高さによって多くのコレクターが興味を示す存在となっている。
また金工の場合は、こういった作家名がわかっただけで100万円を超えるケースも珍しくないため、必ず落款の書かれた箱と一緒に売却を行い、せっかくの査定額を下げないようにして欲しい。
有名産地のもの
山形鋳物、南部鉄器、燕鎚起銅器、土佐打刃物、東京銀器といった伝統工芸品としてのブランドや産地のわかる金工も、多くの業者で高額査定対象となる。
産地の場合は、有名作家と比べれば若干査定が下がる傾向があるものの、人気の高い工房などで作られた金工なら確実に高く売れると考えて良いだろう。
歴史的価値の高いもの
大正時代以前に作られた金工なら、農工具や古道具でも骨董品として高く売れる。
また、当時の暮らしを象徴する物の場合は、買取後に博物館などに収蔵されることもあるため、所有者にとってはガラクタだとしても、実際は意外な価値が眠っているケースも多いと捉えた方が良さそうだ。
素材としての高いもの
金や銀で作られた金工の場合は、その純度が高ければ金属的価値での売却ができる。
特に装飾品や喫煙具などの小物については、貴金属専門店やブランド専門店での買取実績も存在するようだ。
こういった形で幅広い業者で売れる金工は、なるべく多くのショップに査定依頼をかけるのが理想となる。
大事な金工を高価買取に繋げるために
最後に不要な金工を所有している皆さん向けに、この商材を少しでも高く売るコツを整理しておこう。
質の良いうちに早く売る
使う機会のない金工が自宅にあるなら、早めに査定に出してその価格だけでも把握するようにして欲しい。
自分にとって「価値の無い物だから」という理由で蔵などに眠らせておくと、素晴らしい金工の魅力や素晴らしさのわからないまま時間だけが過ぎていく。
近頃では遺品整理の際に蔵に眠っている意外なお宝に気付く人たちも多く見受けられるため、こういった売り時を逃さないことも必要だと言えるだろう。
金工買取が得意な店に売る
金工買取に積極的なのは、骨董品買取店と古美術品買取店が中心となる。
また前述のとおり、近頃では貴金属専門店での金工買取実績も少しずつ増えているため、問合せをしながら「金属としての価値で売るか?」「歴史や作家の価値で売るか?」の比較検討や判断をすることが高価買取に欠かせないと言えそうだ。
持ち出しができないなら査定士に来てもらう
遺品整理などでたくさんの金工や骨董品を大量に売る人が増えた今の時代は、多くの買取業者で出張査定を積極的に行なうようになった。
このサービスを利用すると、金工などの伝統工芸品だけでなく古い掛け軸や壺、陶芸品なども一緒に査定してもらえる。
また大量売却をすれば、歴史的価値の低い古道具なども一気に処分できるため、このサービスを活用するメリットは大変大きいと捉えて良いだろう。
まとめ
今回は、他の伝統工芸品カテゴリと比べて若干知名度の低い金工について、買取相場と査定情報を徹底解説してみた。
金工を高価買取する業者を探しているなら、多くの美術品・骨董品・貴金属買取業者が集う当サイト・ヒカカク!を参考情報として活用してみて欲しい。
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また当サイトの業者情報では買取形式も公開されているため、出張査定サービスに絞ってショップを探すみなさんにとってもより良い参考材料になることだろう。