「ホイール」と一口に言っても、ヒルクライム用の超軽量ホイールから、スポーク構造を廃したディスクホイールまで、また価格にして前後で1万円を切るものから50万円かけてやっと後輪だけ手に入るものまで、種類はいろいろある。
今回は、「ディープリム履いてるぜぇ」的な見た目と費用のバランスから一番利用されているリムハイト50mm前後のホイールにフォーカスしよう。当然ながら各社このリムハイトの製品を扱っているが、それらの中でも人気が高いものを見ていこう。
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高額買取を目指すために気をつけるべきことは?
ホイールを高額買取するために気をつけなければならない点があるので、まずはその代表的なものを紹介する。
保管方法に注意
高額買取を目指すにあたってに気をつけることは、保管の方法。ホイールバッグなどに入れ、さらに温度変化の小さいところで保管することがポイントである。なぜかというと、直射日光を浴びるとカーボンが焼けて色あせして見栄えが悪くなってしまうことと、温度変化が大きいと製品の精度が落ちてしまうからである。メーカーによっては、「ホイールビルダー」がパーツの組み立てを手作業で行う。僅かな変化が性能に大きく影響をもたらすので、気をつけたいところである。
シマノ(Shimano)
コストパフォーマンスに優れた製品を提供するシマノ。ホイールに関しては、この傾向が特に顕著である。
WH-9000-C50-TU/CL(定価25.2万円/22.2万円、1449g/1672g)
(「TU」はチューブラー対応、「CL」はクリンチャー対応の意)
シマノの最高級グレード、「Dura-Ace」のホイールである。UCIワールドツアーチーム18チーム中6チームが採用するなど、プロからアマチュアまで支持は幅広い。
その人気の理由は「信頼」と「高いコストパフォーマンス」である。まずは「シマノらしい」性能にこだわった作り。ハブの周り、リムの空力性能、重量、性能を形作るどの部分をとっても「トップレベル」のものである(決して、「トップ」ではないが)。そして、ワールドツアーレベルのチームが使うそんなホイールがこのお値段で手に入ってしまう(カンパニョーロの「BORA ULTRA」は定価にして40万円を超える…)。これこそ「シマノクオリティ」であろう。
買取価格情報
買い取り価格相場を見てみると、2016年5月現在、マクサスでTUモデルが10万円、CLモデルが7万円程度となっている。
WH-RS-81-C50-CL(定価12万円、1908g)
こちら「RS-81」は「Dura-Ace」の廉価版である。クリンチャーモデルのみの用意。ハブに関しては「ULTEGRA」グレードのものを、リム、スポークに関しては「Dura-Ace」と同様のものを、使用している。それでいて、お値段は「Dura-Ace」の約半分。なんと素晴らしいホイールであろう。
買取価格情報
ヒカカク!では買取価格が「要見積もり」となっているので、「ヤフオク!」での落札価格を調べてみると、前後セットでおよそ4万~6万円で落札されている。定価の半分弱で取引されている点は、「Dura-Ace」との共通点である。
カンパニョーロ(Campagnolo)
カンパニョーロのホイールに付けられた名前は、全て世界各地の地方風の名前である。
BORA Ultra 50 clincher/tublar(定価42.8万円/39.5万円、1435g/非公開)
シマノと同様、こちらもコンポーネントメーカーが作るホイール。特徴はなんと言っても「CULT」ベアリングが採用されているハブを初めとしたその性能、そして攻撃的な見た目であろう。「Ceramic Ultimate Level Technology」の名前の通り、ベアリングのよく回ることは他のメーカーの追随を許さない。ベアリングによる内部パーツの磨耗が起こらないため、これを緩和するグリスを塗る必要がない。その分、回転の際に発生する抵抗を緩和することができるのである。業界に精通する人に聞けば「GokisoとCULTはレベル違う」とのこと。実際、筆者は「CULT」を採用した別のホイールを使っているが、自転車をひっくり返して、前輪を手で軽く回すと、10分くらい平気で回っている。回転部の抵抗が著しく小さいことが、性能にシビアなプロの支持を得て、広く使われているのである。
また、後輪のスポークパターンは「G3スポーク」と呼ばれる組み方を採用している。3本で一組、7組のスポークが組まれている特徴的な見た目や、数十メートル離れていても聞こえるようなラチェット音に魅力を感じるサイクリストも多い。
買取価格情報
買い取り価格の最高額はともにマクサスで、18.2万円と19.6万円。シマノ製のホイールと比べると、価格に対する割合はやや大きいという印象である。
BORA ONE 50 clincher/tublar(定価29.2万円/26万円、1485g/非公開)
こちらは、「BORA ULTRA」の廉価版。リム、スポークは上位版のまま、ハブのみグレードダウンされている。「グレードダウン」といってもカンパニョーロ「USB」システムが採用されており、定期的にハブを開いてクリーニングを行うなど、メンテナンスを怠らなければ高い性能が期待できることは間違いない。
買取価格情報
買取価格はクリンチャーモデルが13.5万円、チューブラーモデルで12万円となっている。定価の半額をやや下回るというイメージか。
フルクラム(Fulcrum)
カンパニョーロの子会社として設けられた会社がフルクラムである。当然トップグレードのホイールには「CULT」ベアリングが搭載されている。カンパニョーロのトップグレード「BORA ULTRA」との違いはスポークパターンである。フルクラムが採用するパターンは「2to1」という組み方で、「BORAとくらべて少し固い」と感想を述べるライダーが多い。
RACING SPEED XLR(定価39.5万円、1324g)
チューブラーモデルのトップグレード。カンパニョーロの「BORA ULTRA」に相当する。
RACING SPEED(定価28.5万円、1360g)
「XLR」の廉価版である。ハブには「スチールベアリング」を採用しており、コストを抑えている。
買取価格情報
ともにマクサスが14.3万円、10.3万円の最高買取価格を提示している。定価の4割を切ってしまうようだ。
ジップ(ZIPP)
トライアスロン界の頂点に君臨するレース「IRONMAN World Championship」での使用率No.1のジップ(ZIPP)。プロカテゴリーでも、2014年Sebastian Kienle(セバスチャン・キーンレ)、2015年Jan Frodeno(ヤン・フロデノ)が使用し、2年連続でウィナーホイールとなっている。
404 Firecrest Tubular(定価32.2万円、1505g)
リムハイト58mmの「404」は最も汎用性の高いホイールと位置づけられている。
リムの表面がディンプル加工されており、細かいへこみが無数にある。これにより、空気抵抗を削減することができるそうだ。ジップのリムが高い評価を得ているのは、この加工のため本社併工場での一貫生産を行い、実際に低い空気抵抗が観察されているためだ。
買取価格情報
「ヤフオク!」では取引が行われており、年式による部分も大きいものの、およそ13~15万円程度で売買されている。
ファストフォワード(FFWD/FAST FORWARD)
オランダのメーカー。通常のロードレースのみならずシクロクロスも盛んなお国柄を反映して、ロードレース、トライアスロン、シクロクロス、トラックといった幅広い自転車市場にホイールを供給している。
Carbon F6R Wheel Set(60mm) 20/24H Tublar
以下のように、ハブの性能に応じて、同じリムを使いながら数種類の製品を提供している。
- ・Carbon F6R Wheel Set(60mm) 20/24H Tubular DT Swiss 180 Ceramic 11sp Shimano(29.5万円)
- ・Carbon F6R Wheel Set (60mm) 20/24H Clincher DT Swiss 240S 11sp Shimano(22.9万円/1350g)
- ・Carbon F6R Wheel Set (60mm) 20/24H Tubular FFWD 11sp Shimano(20.3万円)
- ・Carbon F6R Wheel Set (60mm)20/24H Tubular DT Swiss 240S 11sp Shimano(24.3万円)
- ・Carbon F6R Wheel Set (60mm) 20/24H Clincher FFWD 11sp Shimano(20.3万円)
60mmのリムハイトながら、「ヒルクライムでも使える万能ホイール」との呼び声が高い。高速巡航でのメリットは言うまでもないので、ロードレースでは最適な選択となるだろう。トップグレードではDTスイスの最上モデル「DT180 セラミックハブ」を採用している。
なお、ハブの性能のみが異なるバージョンも用意されている。DTスイスのレーシング用ハブ「DT240s ハブ」、DTスイスと共同作成した「New FFWD ハブ」を採用することでコストを抑えている。
買取価格情報
「ヤフオク!」での取引実績を見ると、過去4カ月分で3件のみオークション取引があり、落札価格は15万円、10万円、8万円前後となっている。
ゼンティス(XeNTiS)
オーストリアのメーカー。トライアスロン向けのバトンホイール、ディスクホイールで有名。国際的にはトライアスロン界でのシェアが高く、アイアンマン世界選手権ではホイール使用率トップ5の常連である。手裏剣やヒトデのような形をした特徴的な形状が目に留まりやすい。
SQUAD 5.8 SilverLine[定価38万円、1494g]
リムハイトは58mm。チューブラーモデルとクリンチャーモデル、両方が用意されている。
買取価格情報
マクサスの10.3万円が最高価格である。ほかにも、MARK1、MARK2といったゼンティスのフラグシップモデルに関しても買取価格が提示されている。
ライトウェイト(Lightweight)
世界屈指の高級メーカーとして有名。回転性能の高さも評判がよく、ホイールは「究極の回転体」とも呼ばれる。自費で購入し、ロゴを消して使用する選手が多いことでも有名である。
オーバーマイヤーGⅢ[定価69万円、935g]
セラミックベアリング使用。体重制限(90kg)があるホイールとして有名。リムはもちろん、通常はアルミを使用するスポーク、ハブやボディまで含めて、すべてがカーボン製である。メーカー名の通り、リムハイト50mm帯のホイールとしては最も軽いものになっている。
買取価格情報
残念ながら、ヒカカクでは買取価格が確認できず、ヤフオクでも過去120日間での取引実績は確認できなかった。
ビジョン(Vision)
創立は1995年、イタリアのブランド。トライアスロン/TT向けの、ハンドル周りの製品を中心に製造していたが、近年ではホイールやクランクなども製品に加えている。ホイールに関しては、クリンチャーモデルとチューブラーモデル、両方とも豊富に取り揃えている。
メトロン55チューブラー/クリンチャー[定価23.9万/25.3万円]
キャノンデール・プロサイクリング所属時代の、ピーター・サガンが好んで使っていたモデル。風洞実験に裏付けられた優れた空力性能が売り。
買取価格情報
ヤフオクでも取引数は少ない。81mmのモデルが10万円前後で取引されている。 ほかには、バトンホイールとディスクホイールの取引が確認された。
ボントレガー(BONTRAGER)
トレックと協力関係にあることで有名。ヘルメット、ウェアといった、ロードバイク本体以外の装備品をボントレガーが製造している。
Aeolus5 D3 Tublar/Clincher[定価26.1万円/27.6万円、1295g/非公開]
チューブラーモデルで1295gと、50mmクラスのホイールではかなり軽量の部類に入る。
買取価格情報
ヤフオクでは様々なリムハイトの組み合わせでの売買が行われている。前後とも50mmクラスのものだと、15万円前後で取引が行われている。
EASTON
主力のホイール以外にもハンドルやハブなどを作るアメリカのメーカー。日本代理店は東商会。リムの高いホイールはトライアスロンやタイムトライアルで好まれる。
EC90 AERO55 チューブレスクリンチャー/チューブラー[定価35万円、非公開]
カーボンクリンチャーモデル。リム幅を28mmと拡大し、転がり抵抗を極限まで抑えたモデルとなっている。
買取価格情報
ヤフオクでの取引は過去4か月で2件存在し、ともにチューブラーモデルであった。売買価格は12万円と14万円であった。
SHIMANO (シマノ) DURA-ACE WH-9000-C24-CL クリンチャー ホイールの買取価格比較
最後にSHIMANO (シマノ) DURA-ACE WH-9000-C24-CL クリンチャー ホイールの買取価格をランキング形式で紹介しよう。ただし、この買取価格は状態や中古相場によって変動するので、あくまで参考として頭に入れておこう。
4位:買取大臣(〜33,200円)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買取大臣はカメラ、スマホ、楽器など60種類以上の商品の買取を行なっている総合買取ショップだ。今回は買取大臣が80,100円の買取価格をつけた。
3位:クラウンギアーズ(〜39,000円)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
クラウンギアーズは自転車・ロードバイクからホイールやフレームなどのパーツも買取ってくれる通販サイトだ。こちらは97,000円とかなりの高額の買取価格となった。
2位:マクサス(〜41,070円)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
家電・ブランド品・電子機器などの買取を行なっているマクサスは、品川区、港区、渋谷区に展開している総合買取ショップである。41,070円とかなりの高額買取価格を出した。
1位:Valley Works(〜50,000円)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
Valley Works(バレイワークス)は自転車の買取専門店だ。今回はバレイワークスが2位のマクサスと大きく差をつけ50,000円の買取価格を出し、堂々の1位となった。