【保存版】銀瓶の買取相場・査定情報まとめ

「骨董品マニアだから銀瓶が家にたくさんある」「家に蔵があり、その中に銀瓶が眠っている」「おじいちゃんの形見としてもらった銀瓶がある」この内のどれかに当てはまる人はいるだろうか。興味のない物を家に置いておくのはもったいないし、せっかくなら銀瓶の必要な人に譲って現金化したいところである。

今回の記事では、銀瓶の買取相場をまとめ、高額買取を目指せる業者を徹底的に洗い出した。それぞれの買取業者が掲げる高額買取のコツもまとめたので、ぜひ活用してほしい。

銀瓶とは

銀瓶とは、銀のやかんである。その昔、小学校で習った南部鉄器によく似たデザインをしていて、銀でできた南部鉄器とイメージすればわかりやすい。銀瓶は、銀でできている物を「銀瓶」と呼び、金でできている物は「金瓶」、また、銅でできている物を「銅瓶」、鉄でできているものを「鉄瓶」と呼ぶ。買取価格の高さは金瓶＞銀瓶＞銅瓶＞鉄瓶の順番である。なぜなら、それぞれの金属の相場に由来するからだ。

高く売れるのか？

銀瓶を高額買取するためには、元になる金属の純度が大切である。例えば、銀50％と鉄50%で製造されている銀瓶と銀99％と鉄1%で製造されている銀瓶では、後者の方が高いのは言うまでもない。そもそも銀瓶の歴史として、貴族のステータスとしての一面があった。

したがって、骨董品として扱われるような銀瓶は貴重な金属である金や銀を惜しげも無く使用しているのはもちろんのこと、高純度で製造することが大切であった。そのため、銀瓶は古ければ古いほど価値が高い物が多く、また、装飾や作り手によっても金額に大きな違いがある。

銀瓶の種類

銀瓶は作り方が2つある。それは、鋳造家や金工家と呼ばれる作者が1枚の鉄板から仕上げる銀瓶と鋳型に銀を流し込んで鋳造する銀瓶である。買取価格は、前者の銀瓶の方が高額である。なぜなら、手間暇がかかっていることはもちろんのこと、装飾品としての付加価値があるからだ。特に名工と呼ばれる職人に製造された銀瓶は、数百万円を超える値段が付くこともある。

一方で、鋳型で鋳造された銀瓶は、装飾品としての価値は小さく、売値は銀の値段が買取価格に反映される。銀自体の価値が高いので、鋳造品でも重さと純度の高さによっては数十万円を超える値段の差が付くこともある。

銀瓶の買取相場

銀瓶の買取相場は、一概に語ることができない。なぜなら、装飾品としての価値の高さだけでなく、銀の純度の高さによって大きく値段が変動するからだ。例えば、銀の値段が1g30円だとすると、600gの銀瓶の価値は1万8千円である。

一方、銀の値段が1g120円だとすると、600gの銀瓶の価値は7万2千円だ。したがって、銀瓶の買取価格を語る上で銀の値段を避けて通ることはできない。銀瓶の買取相場は無理やり値段をつけるとすると、数百円～数百万円である。なお、現在（2019年5月）の銀の小売相場は60円程である。

大手オークションサイトであるヤフオクでの30日以内の銀瓶平均買取相場は、49,279円（2019年5月23日現在）である。また、出品相場としては273,683円で、そのうちの落札件数と出品件数は、以下の表の通りである。

高く売れる銀瓶とは

高く売れる銀瓶には特徴がある。その特徴は以下の通りだ。どの買取業者でも謳っていることなので当てはまる銀瓶がお手元にあるなら高額買取を期待できるだろう。

霰（あられ）がついているか

霰とは、一部の銀瓶に見られる表面の粒々模様のことである。これを霰模様と呼んでいて、あれば高額買取が期待できる。なぜ、霰模様が高額買取につながるのかというと、高度な技術がないとできない装飾だからである。特に一枚の板から製造された銀瓶に霰模様がついている場合は、高額買取が期待できる。

また、霞模様の銀瓶が高い理由は、貴族が持っていた可能性が高いためと言われている。それがなぜ買取価格の高さにつながるのかと言うと、貴族の持っている銀瓶は銀の純度が高いことが多く、名工が製造した銀瓶であることが多いからだ。つまり、霞模様の付いている銀瓶は、貴族の持っていて銀の純度や名工が製造した可能性が高いため、買取額が高いという説である。

純銀製の銀瓶で重い物

純度の高い銀瓶は、高額買取が期待できる。具体的な銀の純度としては、99%が最も高額買取を見込め、一方で、数%程度の純度しかない銀瓶は、買取額が低くなる。銀瓶の重さは300g～800gが一般的である。この範囲を超える銀瓶は、なかなか見受けることができない。

しかし、範囲外の銀瓶だからといって買取額が低いわけではない。例えば、200g程度の銀瓶でも数十万円の価格が付く物も存在している。したがって、銀瓶は重さに値段が比例することが多いが、必ずしもその限りではない。だからこそ、1度買取業者での査定を受けてみよう。

共箱がついている物

共箱とは、保管箱である。銀瓶の共箱は、良い材質を使い、作りもしっかりとしているものが多い。したがって、この保管箱の有無によって、買取価格が大きく変動する。どの買取にでも言えることだが、買取に際して付属品を付けるのは、高額買取の基本テクニックの1つである。

だからこそ、銀瓶を購入した際に、保管箱以外にも付属品が付いていたら合わせて査定に出すように心掛けよう。買取に慣れた人だと、購入したときにもらったレシートや領収書を大切に保管している人もいる。さまざまな付属品を残して、少しでも買取額が高くなるように心掛けよう。

派手な装飾がついている物

銀瓶の中でも派手な装飾の付いている物がある。質素な見た目が売りの銀瓶のイメージから、派手な装飾ははかけ離れているが、あれば高額買取を目指すことが可能だ。その具体的な装飾としては、以下の通りだ。

• ・龍の口
• ・鉄砲口
• ・蓋の摘みが珊瑚や玉
• ・蓋の摘みが金の輪
• ・取っ手が鉄で本体が銀
• ・銀瓶の周りの四君子の絵

銀瓶のイメージを壊す派手な装飾は、一見すると人気がなさそうである。しかし、派手な装飾は海外で人気があるため質素な銀瓶よりも需要が大きい。特に、蓋の摘みが翡翠であったり、純度の高い金だったりすると海外からの需要だけでなく、素材の面から見て日本でも需要の大きな銀瓶となる。したがって、派手な装飾の付いている銀瓶は、海外に販売チャネルを持っている買取業者に査定を出すと、より高い査定額を提示してもらうことができる。

著名な作家の物

銀瓶を取り扱っている著名な作家は以下の通りだ。また、作家ごとの買取相場（推定）を載せているので参考になれば幸いである。

今回、記載した作家は銀瓶を製造している作家でもほんの一部である。上の7人以外にも著名な作家はまだまだいて、買取価格は数十万円を超える物もざらにある。したがって、「ここに記載されていないから買取を諦めよう」と思わず、1社でも多くの買取業者に事前査定を受けてみることをおすすめする。

高く売るためのコツ

高く売れる銀瓶や安価な買取額になりそうな銀瓶。どちらもせっかく売るなら高額買取を目指したいところである。そこで、以下に銀瓶を高く売るためのコツをまとめた。活用して1円でも高い銀瓶の買取を目指そう。

掃除をしよう

古くからある骨董品としての銀瓶はロジウム加工が施されていないため、利用したり長時間保管していると黒くなりがちである。黒くなる理由としては、空気中の微量な硫黄と銀が化学反応を起こし、硫化銀を発生させるからだ。したがって、銀瓶の黒ずみを取り除くためには、硫化銀を分解させる必要がある。その分解方法を以下で紹介しているので、お手持ちの銀瓶が黒ずんでいる場合は、ぜひ活用してほしい。

塩水でのお手入れ

塩水を利用したお手入れで準備するものは以下の通りだ。

• ・塩大さじ1カップ
• ・水1カップ
• ・大きめの容器

塩水でのお手入れは、手元にある物でできる最も簡単な方法である。用意した材料で塩水を作り、そこに銀瓶を浸して一晩つけ置くだけである。つけ置き後は、乾燥した布で磨き上げる感覚で水気を拭き取るようにしよう。

重曹と酢でのお手入れ

重曹と酢を利用したお手入れで準備するものは以下の通りだ。

• ・重曹大さじ1カップ
• ・酢1/4カップ
• ・大きめの容器

重曹と酢は、幅広く掃除に使えるお手入れ素材である。まず、重曹と酢を混ぜ合わせる。その際、発泡音が聞こえるが、爆発しないので安心してほしい。次に、重曹が溶けきったらその溶液を使って、銀瓶を浸そう。最後に、乾燥した布で銀瓶を拭きあげることで黒ずみが取り除ける。

歯磨き粉でのお手入れ

歯磨き粉を利用したお手入れで準備するものは以下の通りだ。

• ・歯磨き粉
• ・お湯
• ・ブラシ

歯磨き粉には研磨剤が入っているため、その研磨剤を利用したお手入れである。まず、水で濡らした銀瓶に歯磨き粉を付けよう。その後は、お湯で濡らした歯ブラシなどを使い磨き上げよう。最後に、拭き上げれば完成である。

アルミホイルでのお手入れ

アルミホイルを利用したお手入れで準備するものは以下の通りだ。

• ・アルミホイル
• ・お湯
• ・塩大さじ1カップ
• ・大きめの容器

アルミホイルでのお手入れは手間のかからない方法である。まずは、銀瓶を浸せるほどの容器の底にアルミホイルを敷こう。その後、食塩を溶かした熱湯を容器に流し入れ銀瓶を10分程漬けよう。10分経過したら銀瓶を取り出し、乾燥後は柔らかい布で優しく磨きあげよう。

レモンを使ったお手入れ

レモンを利用したお手入れで準備するものは以下の通りだ。

• ・レモン1個(クエン酸でも可）
• ・塩小さじ1カップ

レモンは銀瓶以外にもさまざまな場面で利用用途がある。銀瓶のお手入れでは、まず半分に切ったレモンに塩を乗せよう。次に、塩を乗せた切り口で銀瓶の表面を磨こう。最後に、銀瓶を柔らか目の布で拭き上げれば完了だ。

相見積もりを取ろう

銀瓶を高く売るためには、相見積もりを取ろう。相見積もりとは、2社以上の買取業者から見積書を取ることである。例えば、3社から見積書を取った際には、三者三様の買取価格を提示してくれることだろう。この見積書を相対的に比較でき、最も高額な見積書を判明させられるのが相見積もりの強みである。銀瓶の場合だと、買取価格が高額になりがちなので買取業者によって見積書の金額が大きく変動するだろう。したがって、妥協せずに1枚でも多く見積書をもらおう。

銀瓶に詳しい買取業者で買取の依頼をする

事前査定の依頼をする買取業者は、なるべく銀瓶に詳しい業者を選ぼう。なぜなら、銀瓶について知らなければ評価する点がわからずに適当な買取価格を提示されるからである。あなたが持ち込んだ銀瓶が模造品や安価な品物だと判明していれば、それでも構わない。

しかし、もし高額買取を目指せる銀瓶ならば、適当な買取価格の提示は手痛いものがある。したがって、骨董品の専門店や「銀瓶に詳しいですよ」とうたっている買取業者を利用するようにしよう。

銀瓶の高額買取を目指せる業者

銀瓶の高額買取を目指すために、以下で4社の買取業者を紹介する。ここでの紹介を読むかホームページ上の概要を読むかで、気に入った買取業者を利用しよう。

日晃堂

日晃堂は、大阪に本店を構えていて神奈川・愛知・大阪・福岡に支社を構える骨董品買取の専門店である。したがって、銀瓶の買取にも力を注いでいる。初めての利用者に限り買取価格10％アップUPキャンペーンを実施しているので、活用して買取に望もう。

日晃堂の買取方法と査定方法は以下の通りだ。

宅配買取と出張買取は、日本全国での利用が可能だ。宅配買取の利用に際しては、買取キットを日晃堂より取り寄せて利用しよう。

古美術やかた

古美術やかたは、京都に店舗を構える古美術品や骨董品の買取を生業としている買取業者だ。店舗には最大で1日100名以上の来店を記録したこともあり、店舗には2,000点以上の骨董品が並んでいる。豊富な経験に裏打ちされた鑑定眼を持っている買取業者である。

古美術やかたの買取方法と査定方法は以下の通りだ。

ホームページ上に宅配買取についての記載はなかったが、買取の品物と条件によっては、無料で宅配買取を利用することも可能なので電話もしくはメールで問い合わせをしてみよう。

ますけん

ますけんは、東京都に本社を置く骨董品を中心とした総合リサイクルショップである。引越しの不要品回収から遺品整理まで何でも買取を売りにしているため、銀瓶以外にも売りたい品物があればますけんを利用するのがおすすめである。

ますけんの買取方法と査定方法は以下の通りだ。

出張買取は関東圏が中心であるが、遠方である場合も来てくれるとのことなので相談してみよう。

古美術永澤

古美術永澤は、東京に本社を置き高田馬場に1店舗を構えている美術品と骨董品の専門買取業者である。25年以上に渡り美術品と骨董品の買取をおこなっており、年間50万点以上の買取をおこなっているため、銀瓶の買取もお手のものである。

古美術永澤の買取方法と査定方法は以下の通りだ。

出張買取では、北海道から沖縄まで幅広く対応しているため、銀瓶の持ち運びが不安な場合は気軽に出張買取の相談をしてみよう。

まとめ

銀瓶の買取は、素材が銀であるため骨董品の中でも買取価格が吊り上がりやすい品物である。したがって、銀瓶に含まれている銀の純度によっては、銀相場の影響を受けやすい。しかし、装飾や作者などの要因でも買取額が大きく変動するので、そういうことをよく知っている買取業者に査定依頼をするのが高額買取の近道である。