2016年モデルとして600ccクラスのリニューアルを発表したばかりのKTMは、ハーレーダビッドソンと肩を並べるほどの長い歴史を持つ老舗バイクメーカーである。
日本向けのシリーズが拡充された近年では、KTMの知名度が高まり、結果として中古市場でも高額査定される車種が多く見受けられるようになったのだ。
今回はそんなKTMの特徴や魅力から、中古バイクの査定基準や日本で高く売れる理由について紹介していきたいと思う。

KTM / ogannes
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KTMの中古バイクに高値が付く理由とは?
KTMの中古バイク需要が高い背景には、下記3つの原因があるとされている。
KTMジャパンの存在
総輸入元がKTMジャパンに移行した2002年以降は、かなり新車販売価格が安くなり、若い世代でも手の届きやすいバイクメーカーとして知られるようになった。
また現在ではKTMジャパンを中心にパーツ調達がスムーズに行えるシステムが確立されているため、輸入バイクならではの「カスタムが難しいことへの不安」が少ない点も高価買取の理由に繋がっているのだ。
ロードレース用バイクの老舗メーカー
1955年からロードレースに参戦するKTMは、オフロードファンの誰もが憧れるバイクメーカーである。特にモタードという車両を使ったスーパーモタードでは、KTM独自のエンジン技術によって大成功を納めたのだ。
このようにモトクロスレースの世界で群を抜いた実績を築き上げたKTMは、知名度と性能というリセールバリューに繋がる要素が揃ったメーカーと位置づけて良いだろう。
日本のユーザを意識した製品展開
KTMでは、第三次バイクブームが到来している日本向けに、最も人気の高い250ccクラスの「RC 250」や「250 DUKE」を投入した。
また近年では、サーキット、シティーラン、ツーリング、ワインディングといった多彩な用途で楽しめる600~700ccクラスへの投入も発表しているため、125ccを得意とするメーカーでありながらも「日本のニーズに合った製品展開」を行う柔軟性が、話題性や需要の高さを生んでいると考えて良いだろう。
バイクの査定基準
業者が行うバイクの査定基準と査定方法は査定士によって若干異なるが、一般的な査定方法をまとめたので、買取の際に参考にしてみてほしい。
消耗品の状態
買取業者は再販する時の事を見据えて査定するため消耗品の状態が重要になってくる。
高く売るためにはタイヤの残り溝やひび割れ、ブレーキパット、ライトまわりといった消耗品のチェックを行い、交換が必要の部品をチェックすると良い。交換が必要な部品が多いと消耗品の部品代が査定額から差し引かれることもあるため、注意が必要。
ただし買取業者によっては、パーツの仕入れ価格の最低限の費用を査定から減額し、他社の査定と差をつけている。
外観
査定士は外観からバイクの転倒歴や管理状態をチェックするため、カウルやタンク、フレーム、ステップ、エンジンと、外観からバイクの状態を判定する。
外装は生活傷や塗装の色褪せ、日焼け、傷、凹み以外の状態も確認すると良い。
エンジンの状態
実際にバイクのエンジンをかけてみたり、エンジンコンディション(異音やアイドリングの安定性から)や排気漏れをチェックすると良い。不動車の場合は、必要であればバッテリーの電圧やプラグの状態など、不動理由を探す。
オイル漏れの確認
エンジンオイルやフォークオイルなど、各種オイルが漏れている所がないかをチェックする必要がある。
オイル漏れの多い場所は、フロントフォークやリアサスペンションのオイルシールが貼ってある部分とクランクケースの結合部分なので、確認しておくと良い。
カスタムのチェック
カスタムなど社外品が取り付けてあるバイクは、内容によっては加点または減点が行われる。有名メーカーのマフラーや完成度の高いカスタムは高く評価される事もあるため必ずしも買取に出せないことはない。
フレームのチェック
バイクは転倒歴が重要である。立ちゴケ程度でキレイに直してあるバイクであれば査定の減点にはならないが、フレームが歪んでしまうと外装を直しても大きな査定減点になる可能性が高い。
査定でフレームの状態をチェックする時は、溶接部分に塗装の割れや盛り上がりがないかチェックすると良い。
ハンドルストッパーとハンドルの切れ角
バイクが転倒すると、ハンドルに過度な力がかかってしまいストッパー(バイクのハンドルは切れ角を調整するためのもの)に傷、変形など転倒の痕跡が残ってしまう。
ハンドルストッパーの交換がされている場合でも、あとから取り付けたりハンドルストッパーの調整を行った場合ハンドルの左右の切れ角に違いが出てしまう。
そのため、査定士はハンドルストッパーとハンドルの切れ角から転倒歴を見抜く傾向がある。
フロントフォークの歪み
転倒や衝突を起こした場合、フロントフォークが歪むなど変形する事がある。見た目でチェックを行ってから、ハンドルを下に押してフロントフォークの減衰時の動きを見ると良いだろう。
メーター巻き戻し
メーター巻き戻しは、転倒によりメーターが破損した事により交換された車両もあれば、ごく稀に、業者が悪意で行う場合もある。
メーター巻き戻しの要因を探す代表事例はブレーキディスクが走行距離の割りに摩耗している、シフトペダルのゴムが走行距離の割りに擦れている、点検記録簿の有無、車検証に記載されている走行距離の履歴などが挙げられる。
走行距離に対して不自然な部品がないかをチェックし、点検記録簿など、走行距離の記録が残っている書面を査定士に提示できれば、メーター巻き戻しをしていない車両だとアピールができるため高額買取に繋がりやすい。
荒い運転をしていないか
峠を責めたり、サーキット走行をしているといったバイクは、転倒歴がなくてもエンジンを高回転まで回す乗り方をしてしまう傾向がある。
これは減点対象になるため、タイヤの銘柄やバンク角、バックステップなどスポーツ走行特有のカスタムも参考にし、荒い運転やスポーツ走行をしていないかチェックすると良い。
バイクを高く売るには
ここではバイクを高く売るための5つのポイントをまとめたので参考にしてほしい。
純正パーツ、改造パーツの用意
中古バイクを高く売るには、カスタムされていてノーマルパーツが全て揃っている状態がベストである。
カスタムバイクだとお得感があり、たとえノーマルバイクより高くても購入意欲を掻き立てるだろう。カスタムしてある場合は次のオーナーがノーマルに戻すこともできるように、必ずノーマルパーツの準備も忘れないようにしよう。
キズや凹みは直さずにそのまま売ろう
割れやキズ、凹みは自分で直さないほうがお得である。バイクショップなどの買取店であれば修理のためのパーツや道具も全て揃っており、下手に素人が直すよりもプロに任せたほうが断然仕上がりも変わり、道具類を買ったりする無駄な経費もかけずに済む。
売却時期により価格は変動する
バイクの種類によって違いはあるが、売却時期によって買取査定相場が最大25%程度変動する。季節を考えても春夏秋冬で一番買取相場が上昇するのは春から夏であり、秋から冬にかけては買取相場は降下し、取引台数も落ちる。
逆に春から夏にかけては取引台数がかなり増えるので、バイクによっては値崩れを起こすものが出てくる。そのため、出来るだけタイムリーな情報を見てタイミングを見計らいバイクを売るのが、一番高く売る方法である。
査定前に洗車する
当たり前だが、汚れているバイクより洗車後のキレイなバイクのほうが印象は良い。査定前には洗車することを心がけよう。ステッカー等をたくさん貼っている場合は、傷をつけない程度で剥がしておくことも忘れずに。
日々のメンテナンスが大切
日々のメンテナンスはバイク買取価格に必ず響くので、可能ならオートバイの整備記録簿を用意しておこう。過去に転倒して外装を一部修理したとしても、専門の査定士が見れば判ってしまう。
包み隠さずにどんな感じで転んで、どのように直したと言う情報を伝えておくことが大幅な査定ダウンを避ける方法である。
バイク買取店の選び方
バイクを売りに出す際にどのような基準で買取店を選べばよいのか。失敗しないバイク買取店を選ぶためのポイントについて紹介していく。
売ろうとしているバイクと同じ車種を扱っているか
売ろうとしているバイクと同じ車種を販売しているお店であればその価値を十分理解しているだろうし、次の買取り手も見つかりやすい。そのため、他のお店よりも高額に査定してくれる可能性があるのだ。扱い方もよく分かっているためバイクを大切に管理してくれるだろう。
また、国産のバイクであればメーカーと直結している買取店に、外国産のバイクであれば外国産メーカーを専門に取り扱っている買取店に持っていくのが有利である。
バイクの年式で正規販売店、正規代理店、中古車販売店を使い分ける
一般的に販売から5年未満の新しいバイクで状態が良ければ「正規販売店」や「正規代理店」の方が高く売れる傾向にある。反対にそれ以上の古いタイプであれば「中古車販売店」が狙いどころであると言われている。
また、販売時のオリジナルパーツがついたままのバイクであれば「正規販売店」や「正規代理店」、改造を加えたバイクであれば「中古車販売店」がそれぞれ有利である。
KTMの人気シリーズと参考買取相場を調査
KTMの人気モデル「KTM690 DUKE」、「KTM200 DUKE」、「KTM125 DUKE」などの買取実績を調査してみると、サイズが全く異なっていてもほとんどの車種が20万円~50万円ほどの価格帯で査定が付いている実情が見えてくる。
またKTMのバイクは走行距離が多くても、15万円~20万円ほどの査定が付くケースが多いため、たくさん使い込んだ中古車バイクであっても強気で買取店に出して良いメーカーと捉えて良いだろう。

まとめ
日本国内の250ccクラスにおける台風の目とも言えるKTMについて、その魅力から高価買取される理由を考えてみた。KTMのバイクはロードバイク専門の買取店で大歓迎される傾向があるため、各ショップの問い合わせフォームや一括査定サイトなどを活用して、少しでも多くの見積もりを集めてみて欲しい。
そのなかでもカチエックスは、高額査定してくれる業者に出会えると人気を集めている。
300社を超える業者が参加しており、最大10社から一気に査定をもらえるのでまず最初に依頼すべきサイトといえるだろう。