帯留めなどの和装小物は、お店によっては買取の対象になる。帯留めのデザインや素材のバリエーションは幅広く、なかにはかなりの高値で取引されている品もある。ちょっと変わったデザインが取り入れられていたり、高価な素材が使われていたりする帯留めは査定に出してどのくらいの価値があるかをチェックしてみるのも1つの方法になるだろう。
ここでは、べっこうの帯留めの買取相場を取り上げる。知っておくと役立つ買取業者の査定情報も紹介していくので参考にしてほしい。
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和装小物に古くから使われてきたべっこう
べっこうは、日本では古くから工芸品に用いられてきた。べっこうの模様には独特の魅力があるため、デザインを真似た安価なプラスチック製品も数多く出回っている。本物のべっこうはアンティーク品としても評価されることが多い。
べっこうはタイマイの甲羅(こうら)から作られる
べっこうは、タイマイの甲羅を加工したものだ。タイマイは太平洋や大西洋、インド洋などに広く生息しているウミガメの1種。約50㎝から約100㎝のタイマイの甲羅は、透明な黄色の地色に黒い褐色のまだら模様が入っている。ちなみに、べっこうを作るときには背側と腹側の甲羅を用いる。
正倉院にも保管されている日本の伝統工芸品
正倉院には、べっこうの製品が収蔵されている。べっこうの加工の技術は、中国から伝わったと言われている。技術が普及した江戸時代ごろからは、市場にもべっこうの加工品が出回るようになった。江戸幕府を開いた徳川家康は、べっこうのメガネを愛用していたことで知られている。
模様合わせが加工のポイント
タイマイの甲羅を製品に加工するうえで、1つのポイントになっているのが模様合わせだ。タイマイの甲羅の模様は個体によってさまざまであり、場所によって甲羅の厚みも異なる。表面の模様を整えて、厚みを均一にするには相応の技術が必要になる。仕上がりの完成度は、査定でもチェックされる可能性が高い。
仕上がりは1点ずつ異なる
天然素材であるべっこうの場合、大量生産品のようにまったく同じものを量産することはできない。帯留めの場合も、1点ごとに模様が違うため、珍しいデザインのものや見た目がとりわけ美しいものなどは価値が高くなる。
天然素材の帯留めの場合、いくらぐらいの金額がつくかは実際に査定に出してみないと把握するのが難しい。このような素材の帯留めは、査定士の判断によっても価格が若干変わる可能性がある。
黄色い部分が多い品は一般的に価値が高い
べっこうの加工品には、黄色い部分の割合が多いものと褐色の部分が目立つものとがある。より価値が高いと言われているのは、黄色い部分の割合が多い品だ。このような品は、帯留めやブローチなどのサイズが小さい小物でも高額査定が期待できるかもしれない。
べっこうの帯留めの買取価格
買取業者で取引されているべっこう製品の価格は、帯留めを売るときにも参考になる。帯留めは、かんざしや櫛(くし)と同じ和装小物の1つとして取扱われるケースが多い。固体によって模様が違い、同じものが2つと無いべっこうの帯留めは、買取業者のサイトで公開されている和装小物の買取価格表などをチェックしておくと役立つだろう。
べっこうの帯留めの買取相場
一般的なべっこうの帯留めの買取価格はだいたい5,000円前後であることが多い。帯留めなどの和装小物の買取価格は素材によっては1,000円以下になることもある。
しかし、素材の価値が評価されるため、べっこうの場合はいくぶん買取価格が上がることが考えられる。
デザインによっても買取価格は前後する
べっこうの帯留めには、部分的にサンゴや真珠などがあしらわれた品もある。また、螺鈿(らでん)や蒔絵(まきえ)のデザインを取り入れた品も少なくない。こういった帯留めは、べっこう以外の価値も考慮して価格が付けられる。
例えば、サンゴが付いているべっこうの帯留めは、べっこうの価値とサンゴの価値が考慮されるため、それだけ買取価格が上がりやすい。サンゴや真珠の鑑定書がある場合は、10万円以上の高額な金額が付くケースもある。
メガネフレームやサングラスはやや査定額が高い
べっこうのメガネフレームやサングラスは、帯留めよりも買取価格が上がる傾向がある。メガネフレームの場合、買取価格の相場は1万円~4万5,000円前後。また、ブランド品のサングラスなども、7,000円前後まで買取価格が上がるケースが見られる。
状態が良いべっこうのアイウェアは、和装小物よりも高く評価されることがあるようだ。
使用されているべっこうの量が多いと価格が上がる
べっこうは、使用されている素材の量と価格が比例することが多い。実際、べっこうが多く使われている置物などは、15万円以上の高値が付くケースもある。
帯留めの場合も、良質なべっこうがたくさん用いられている品は、一般的な相場よりも買取価格が上がることがあるかもしれない。
べっこうの帯留めの査定の流れ
帯留めを買取に出すときは、あらかじめ査定を受けておく人が多い。査定は、宅配や出張、オンラインなどで受けることが可能だ。どのような方法を選ぶかで、査定の流れは少し変わってくる。
宅配査定の流れ
帯留めの宅配査定を受ける場合は、買取業者に品物を送るのが最初のステップになる。宅配査定の前には、サイトの申し込みフォームや電話で事前に申し込みをしなければならないケースが多い。必要に応じて配送用キットなどを送付してもらい、梱包に取り掛かるのが次のステップだ。配送の際には、品物に身分証明書や申込書などを同封する必要がある。
品物がお店に到着した後は、査定士が査定をおこない、買取金額がメールなどで通知される。提示された金額で売ってもよいときは、承諾の意思表示をして、取引をする流れだ。買取金額は、当日や翌日に指定した口座に振り込まれる。
出張査定の流れ
出張査定を利用するときは、最初に買取業者に申し込みをして査定の日時を決める必要がある。査定の当日は、売りたい品物と身分証明書を用意しておけばよいため、さほど大きな準備は必要ない。
ただ、ほかにも売りたい品物があるときは、帯留めと一緒に用意しておいたほうがスピーディーに査定が進むだろう。出張査定の場合、その場で査定スタッフから買取金額が伝えられる。提示された金額で取引が成立すれば、すぐに現金で買取金額が支払われる。
オンライン査定の流れ
オンライン査定は、買取業者の公式サイトなどから申し込めることが多い。査定用のフォームに必要事項を入力し、送信すれば買取業者から金額が通知される。査定用のフォームは、売りたい品物の画像を添付できるケースもある。このようなフォームを使うときは、品物の写真を撮影しておく必要がでてくるだろう。
結果を聞いて買取を依頼することに決めた場合は、品物を指定された住所に宅配便で送る、または自宅まで出張をしてもらって売却をする流れになる。近くにお店がある場合は、店頭に持ち込みをすることももちろん可能だ。
帯留めの買取相談ができるお店
べっこうの帯留めは、いろいろなお店で買取の相談ができる。帯留めの買取をしていないお店でも、着物や帯締めとのセットなら引き取ってもらえる場合があるため、複数のお店で相談してみるのが上手に帯留めを売るコツだ。
利用する買取業者を問わず、帯留めは付属の箱があったほうが高く売れることが多い。また、ほかのアイテムとセットになっている帯留めは、セットの状態で査定に出すのが賢い売り方と言える。
帯留めの買取相談ができるのが、以下のようなお店だ。
福ちゃん(FUKU CHAN)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
福ちゃんは、着物や毛皮、貴金属などを広く取り扱っている買取業者。出張や宅配、店頭買取をおこなっているこちらのお店では、帯留めなどの和装小物も買取の対象にしている。べっこうの帯留めはもちろんのこと、翡翠やサンゴの高価な帯留めも買取中だ。
買取プレミアム
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買取プレミアムも、さまざまな品物を買取していることで知られるお店だ。買取プレミアムは着物の買取実績が豊富で、帯留め、帯締めも取扱っている。
バイセル(BUYSELL)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
バイセルは、全国対応の出張買取で注目されている。このお店も、帯留めや和装用のバッグなどを買取しており、取扱う品はかなり幅広い。
くまねこ堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
かんざしや帯留めといった和装小物は、骨董品専門のくまねこ堂でも売れる可能性がある。くまねこ堂は、茶道具や絵画、能面などを買取しているのが特徴で、美術品や伝統工芸品の査定が専門の業者になる。
和装小物の買取実績が豊富で、べっこうの帯留めの買取相談もできる。箱がそろっている品や有名作家の作品、希少価値がある品などは、とくに高く評価をしている。
帯留めの売り方は1つではない
帯留めの査定は無料で受けられるケースが増えているため、市場価値を知りたいときに気軽に申し込める。査定を受けた後は、以下のような方法が選択できる。
- ・提示された金額で買取を依頼する
- ・価格の交渉をする
- ・買取業者を通じてオークションに参加する
- ・ヤフオクなどに出品する
お店の買取金額が妥当なときは、提示された査定額で売るのが1つの方法になる。
ただ、提示された金額が安い場合は、もう少し買取価格を上げてほしいと思うこともあるだろう。こういったときは、物は試しのつもりで価格交渉をする方法もある。交渉の仕方次第では、当初の金額よりも買取金額が上がることもあるだろう。
オークションに参加、出品するという選択もある
同業者のオークションに参加している買取業者では、査定を受けた後に出品を依頼できることがある。オークションの結果によっては、買取業者の査定額よりも高い金額で取引ができるかもしれない。
高価な帯留めなどは美術品として高く評価されるため、オークションに出すのも1つの選択になるだろう。買取業者などが参加しているオークションは、入札をする側も鑑定に精通しているプロであることが多い。この場合、価値がある品には相応の金額がつく可能性が高く、取引価格が極端に安くなってしまうリスクは少ない。
ただ、買取業者を通じてオークションに出すと手数料などを取られる可能性はある。費用をかけたくないときは、誰でも無料で利用ができるヤフオクに出品するのもよい方法になるだろう。査定を受けて品物の相場がわかっていれば、出品価格も決めやすい。
まとめ
いかがだっただろうか。べっこうは加工や細工が難しく、現在は原料であるタイマイの輸入に規制がかかっているため、手に入らない状況が続いているようだ。
そして、べっこうはなめらかな質感や固体によって模様が違う点などの特性があり、愛着を持つ人も多い。現在では希少性も高くなっている状況もあり、買取業者によっては高額査定になる可能性もある。
もし。自宅で眠っているべっこうの帯留めがある場合には、ぜひ1度査定を受けてみてほしい。価値がわかるだけでなく、もしかしたら、思わぬ査定額を提示され嬉しい臨時収入につながるかもしれない。