エルメスが手がけたカジュアルバッグのブールラング。製造されてから15年以上経過している今でも大変な人気があり、販売価格と同じくらいの金額で買取している業者もいる。
この記事ではエルメスが高額である理由を紐解いた上で、エルメス ブールラングの販売情報や査定情報を紹介している。あわせて査定額を左右するポイントを解説しているので、損をすることなく売るための参考としてほしい。
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エルメスについて
エルメスは言わずと知れた高級ブランドで、ハイクオリティな製品を幅広く手がけている。しかしその歴史や高価格になりやすい理由が語られる機会は少ないので、エルメス ブールラングの査定情報を紹介する前にここで詳しく紹介していこう。これらを紐解けばエルメス ブールラングの価値を正しく知ることもでき、結果的に満足のいく売却につながるはずだ。
エルメスの歴史
エルメスは創業当時から高品質なプロダクトを作っていたが、はじめは今のようなさまざまなファッション雑貨を手がけるブランドではなかった。現在の姿となるまでには、歴史の流れや市場の変遷などさまざまな要因が絡んでいる。その経緯について順を追って見ていこう。
はじまりは馬具工房
エルメスが創業したのは1837年のこと。ティエリー・エルメスによって現在のフランス・パリ9区にあたるバス=デュ=ルンパール通りに、馬具工房が開かれたことが始まりとされる。
優れた技によって生み出される高品質な道具たちは多くの顧客を虜にしており、あのナポレオン3世やロシア皇帝なども愛用していた。ティエリーの息子である2代目シャルル・エミール・エルメスの時代には、1867年と1878年にそれぞれ開かれたパリ万国博覧会で金賞と銀賞を受賞している。その後エルメスは1880年から馬具を一般の顧客にも直接販売を始め、1892年には代表作のバーキンの原型となるオータクロアを販売し、事業を拡大していった。
ちなみにエルメスのロゴには四輪馬車(デュック)と従者(タイガー)が描かれているが、言わずもがな馬具工房が由来であり、1945年に商標登録された。
ファスナーつきバッグを制作
多くのファンを獲得し波に乗るエルメスだったが、自動車の台頭を予見して1900年頃より他のジャンルの生産も開始する。1920年に自社内にハンドバッグ部門を新設し、初めてファスナーを使ったバッグを制作するとこれが爆発的なヒットを記録。以来さまざまな新しい技法を取り入れたり他企業とのコラボレーションをしたりしながら、常に流行を先取りするような商品展開し続け、確固たる地位を築き上げてきた。
さまざまなハイクオリティ商品を制作
180年以上という長い歴史を誇るエルメスには、数々の有名な商品が存在する。代表的なプロダクトをいくつか紹介しよう。
バッグ
エルメスの定番アイテムと言えばやはりバッグである。人気の高いカジュアルバッグのバーキン、台形型のフォルムが印象的なケリー、大学生やキャリアウーマンから高い支持を受けるガーデンパーティなどがある。
スカーフ
エルメスを語る上で忘れてはならないのがスカーフ。1937年に90cm×90cmの正方形スカーフであるカレが誕生し、最初の図柄である「オムニバスゲームと白い貴婦人」以降さまざまな図柄が制作される。
ちなみに桐野夏生のベストセラーを原作とする映画『東京島』ではカレがキーアイテムと登場し、それを受けてコラボレーションカラーである「世界は広い」が2010年に発売された。
時計
バッグやスカーフと同様に、1927年と比較的早い段階から始まったのが時計の分野だ。1979年にはスイスにエルメス時計会社が設立。カデナが目印となっているケリーや、ベゼルにあしらわれたビズと美しいラウンドフォルムが特徴のクリッパーなどがラインアップされている。
財布
エルメスの財布も有名なジャンルのひとつ。ケリーのデザインをアレンジしたタイプや、セリエボタンのワンポイントが目を引くドゴン、エルメスの頭文字であるHの金具が大胆に付いたコンスタンスなどが代表的なシリーズとして挙げられる。
世界中に知られるハイエンドブランド
エルメスは長い歴史の中でさまざまなジャンルを展開し、ハイエンドブランドとしての地位を築いてきた。制作されるプロダクトはいずれも高額で、憧れの存在にもなっている。そこにはやはり丁寧なものづくりと、ほかのブランドとは一線を画する耐久性や機能性が理由としてある。
ひとつひとつ手づくり
エルメスの製品は、卓越した技術を持つ職人がひとつひとつ丁寧に作り上げている。彼らの惜しみない努力こそが、エルメスの価値を高めているとしても過言ではない。
高耐久・高機能
職人が大変な労力と時間をかけて制作した製品は、いずれも耐久力と機能性に優れているものばかり。高級素材であるだけでなく、その素材のよさを引き出すようにして作られているからだろう。こまめなメンテナンスをすれば長期的に使えることも、エルメスが高価格である理由のひとつだ。
エルメス ブールラングの概要
エルメスが長きに渡って第一線で活躍しているのは、歴史に裏付けされた実力によって高品質なプロダクトを展開しているからにほかならない。エルメス ブールラングもまた例に漏れず品質が高く、多くのエルメスファンの心を掴んでいる。ここではエルメス ブールラングの機能性や使われている素材などを詳しく解説していく。
優れた機能性
横が長い長方形のフォルムが印象的なエルメス ブールラング。本体背面についたファスナーつきポケットがバッグ内部のオープンポケットにつながっていたり、内装にも大きなオープンポケットが用意されていたりするなど、非常に出し入れがしやすい作りとなっている。
2種類のサイズ
大きさは、サイズ32とサイズ36の2種類ある。サイズ32は幅32cm×高さ22cm×奥行13.5cmで、ちょっとしたお出かけなど気軽に持ち運べるのが特徴。サイズ36は幅36cm×高さ26cm×奥行12cmで、手帳やポーチなどかさばりがちな荷物がすんなり収納できる大きさとなっている。
なおここで示した大きさはあくまで目安であり、販売店によって数字が若干異なるので注意してほしい。
素材に使われているのは?
トワルアッシュとヴォーバレニアを組み合わせたタイプと、トリヨンクレマンスを使ったタイプの2種類がある。
トワルアッシュは、優れた耐久性であつかいやすいコットンキャンバス素材。そこにほどよい弾力とマットな質感を持つヴォーバレニアという雄の仔牛のレザーが取り入れられ、カジュアルさとエレガントさが見事に融合したデザインとなっている。
トリヨンクレマンスは、エルメスが一番使っている雄牛のレザー。しっとりとしたやわらかさと心地よい重みがあり、レザーの上質さをじっくりと肌で感じることができる。キメの細かい繊細な表情で、シンプルなデザインでも存在感が伝わってくるのが特徴だ。
豊富なカラーバリエーション
エルメス ブールラングの魅力は機能性や素材だけでなく、カラーバリエーションが豊富でよりカジュアルに取り入れやすいこともあげられる。ラインアップにはスタンダードカラーのナチュラル、トラディショナルなイメージがプラスされたネイビー、ソフトで落ち着いた雰囲気を醸しだすレッドカラーのサンギーヌ、さまざまなコーディネーションに合わせやすいブラウンなどがある。
エルメス ブールラングの買取相場
素材と機能性へのこだわりで作られたエルメス ブールラング。その完成度の高さとカジュアルなルックスから男女問わずニーズが多くあり、市場でも盛んに高額で取引がされている。
ここで手元のエルメス ブールラングを売却したときにどのくらいで売れるのかイメージしやすくするために、エルメス ブールラングの販売価格や買取業者の買取価格、オークションでの出品価格を紹介するので参考にしてほしい。なお記載する金額は、いずれも2019年4月13日時点のものである。
エルメス ブールラングの販売価格
まずエルメス ブールラングのサイズ32だが、BRAND OFF Online Storeでは約25万円で販売されていた。販売店の情報によれば多少擦れや傷ありとのことだが、やはりエルメスというブランドがいかに人気かがわかる。なお、新品に近い状態だとこれより2~3万円以上高くなる。
続いてサイズ36だが、これに関しては大きなばらつきがあった。高山質店では約16万円で販売していたが、別のショップでは部分的な擦れや小傷ありのものを約30万円で、新品同様レベルのものを約50万円で販売していることが判明した。
素材別に見てみるとトリヨンクレマンスのタイプよりトワルアッシュとヴォーバレニアを組み合わせたタイプのほうが高くなりやすいようで、約66.5万円で販売するショップもある。
買取業者の買取価格
次にブランド品を買取している業者の買取価格を見ていこう。エルメスの買取を専門におこなっているGINZA XIAOMA(銀座ショーマ)では商品の状態が良好な中古品を22万円で、ブランド買取専門店BRAND PEACEでは約43万円で買取をしていた。
一方買取業者のブランディアで、トワルアッシュとヴォーバレニアを組み合わせたタイプを約9.5万円で買取しているという情報もある。エルメス ブールラングは本体価格と同等かそれ以上の価格で売却できる可能性が高いが、すべての業者がそうではないことに注意したい。
オークションでの出品価格
オークションサイトの最大手ヤフオク!では、エルメス ブールラングのサンギンヌ x ローズジャイプールが約23万円で出品されている。またブラウンが約50万円、トワルアッシュとヴォーバレニアを組み合わせたタイプが約66.5万円で出品されていて、この2アイテムは即落札されていた。商品状態にはよるが、ここでもエルメス ブールラングの人気の高さがうかがえる。
エルメス ブールラングを高く売るためのコツ
販売価格や買取価格を見ていると、エルメス ブールラングの販売相場や買取相場はおおよその金額はわかるものの条件によって大きな差が生じることがわかるだろう。その条件の中には商品状態もあるが、実はこれ以外にもさまざまな要素がエルメス ブールラングの価値に関わっている。
ここでそれらの要素を解説しながら、高く売るためのポイントも紹介していく。
できるかぎりメンテナンスをする
エルメスをはじめとするブランド品は、業者に買取をしてもらうにしてもオークションに出品するにしても、ほかの誰かが日常で使うことになる。したがって表面のキズやこすれ、金具のはげ、破れ、においなどがひどいとエルメス ブールラングの価値もダウンしてしまう。
少しでも高額で売却を狙うのであれば、売却前にしっかりとメンテナンスをしておきたいところ。革なら専用のクリームを使って補修したり、キャンバス生地ならブラッシングなどで汚れを落としたりするなどの方法がある。ただ自己流でやってしまうと商品状態を悪化させかねないので、一度エルメスに問い合わせてメンテナンスの仕方を聞くといい。
付属品とセットにしておく
エルメス ブールラングには付属品として専用の箱や保存袋などがある。ショッピングサイトで多少難ありでも付属品があることをアピールしているところを見ると、エルメス ブールラングを少しでも高く販売するための大事な要素と言える。
とはいえ付属品もきれいな状態であるに越したことはないので、ビニール袋や別の箱に入れておくなどして傷つかないようにしておきたい。
複数の業者に依頼する
商品のメンテナンスをし、付属品まで揃えたら複数の買取業者に査定を依頼しよう。買取情報でも紹介したように、エルメス ブールラングの買取額は業者によってバラバラ。各業者が出してくれた査定額を比較するようにしないと、数十万円単位で損をすることにもなりかねない。
ちなみに買取業者の査定は、オークションやフリーマーケットに出そうとする人にもおすすめだ。プロの確かな目で商品状態を見てもらえば、適切な価格設定で出品することができる。落札者からクレームを受ける、安く買い叩かれる、といったことを防ぐためにもぜひ検討してほしい。
そのほか商品価値を左右する要素
最後に高く売るためのコツはないが、エルメス ブールラングの商品価値を左右する要素を2つ上げておく。買取業者とのやり取りや出品するときに必要な紹介文を書くときなど、知っておけばさまざまな場面で役立つだろう。
刻印について
刻印とは2018年製造ならC、2019年製造ならDと製造年を現すアルファベットのことで、エルメスのほとんどの革製品に入っている。
エルメス ブールラングの場合は2013年製造を示すQ刻印、2014年製造を示すR刻印など(※)。新しく作られたものほど商品状態が良好と見られるため、商品状態や付属品の有無などの条件が一緒だった場合はQ刻印よりR刻印のほうが売却額が高くなりやすい。
(※)正確にはそれぞれのアルファベットが四角で括られている。
素材について
エルメスの革製品は、素材によっても商品価値が変わるとされる。一般的にトリヨンクレマンスのほか、ポピュラーな牛レザーのトゴ、プレス加工を施した雄仔牛のレザーであるヴォーエプソンなどは高くなりやすい。
ただエルメス ブールラングの場合は、トワルアッシュとヴォーバレニアを組み合わせたタイプのほうがトリヨンクレマンスのタイプよりも高価格でやり取りされているので、あくまで参考程度にとどめておいてほしい。
おすすめの買取業者
現在、ブランド品の買取が盛んにおこなわれていることもあり、非常に多くの買取業者が存在している。エルメス ブールラングを売却するときに複数の業者に依頼するのは必須だが、業者を選ぶのが面倒になってくるかもしれない。ここで特にエルメスの買取に強い業者をセレクトしたので参考にしてほしい。
GINZA XIAOMA(銀座ショーマ)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
2015年に設立したASU BRAND株式会社が展開するGINZA XIAOMA。数あるブランドの中でエルメスだけを販売、買取している業者だ。比較的最近にスタートした業者ではあるが、年間の買取実績は1,300件と実績十分。エルメス ブールラングだけでなく多数のアイテムの買取価格を公開していて、他社に負けないという強い姿勢が伝わってくる。10年から25年の査定経歴を持つ査定員が、海外の相場なども取り入れながら査定をしてくれるので、商品状態がよければ思わぬ高額査定を出してくれる可能性も高い。
査定方法は電話・メール・LINEの3種類で、電話とLINEに関しては最短5分で返事をしてくれるのも魅力。実際の買取では店頭買取のほか、出張買取や宅配買取もおこなっている。エルメスの買取に関する最新情報を多数紹介したブログもあるので、依頼するときに見てみるのもいいだろう。
BRAND PEACE
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
BRAND PEACEは1998年に設立した買取業者だ。販売経路が豊富で楽天市場やヤフオク!、大手ショッピングモールのほか、ヨーロッパやアジアなどへのルートもあり、エルメスを高額で買取できる体制が整っている。査定額はもちろん査定員の丁寧な対応に対する評価も高く、リピーターが多いのも特徴だ。
査定方法は電話・メール・LINEの3種類で、買取方法は店頭買取・宅配買取・出張買取の3種類が用意されている。
MARUKA
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
1953年創業の買取専門店MARUKA。確かなノウハウを身につけた査定員が、さまざまなブランド品に対して常に適切な価格をスピーディーに出してくれることに定評がある。幅広い人脈と販売ルート、国内外の流行を先取りする鋭い感覚を持っているのはやはり老舗ならではと言える。
査定方法は電話・メール・LINEの3種類で、LINEであれば最短30秒で査定可能。買取方法は店頭買取・宅配買取・出張買取の3種類となっている。
なんぼや
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
株式会社SOUが運営しているのが買取店舗なんぼや。豊富な販売ルートに加えて徹底的にコストを削減をおこない、限界まで引き上げた査定額を提示してくれる。買取額をさらに上乗せするキャンペーンを積極的におこなっているので、売却時に期間や条件などをチェックすることをおすすめしたい。
顧客を第一に考える姿勢に定評があり、買取専門店のお客様満足度で1位を獲得しているほか、一番誠実に対応してくれたという口コミも多数寄せられている。
査定方法は電話とLINEで、買取方法は店頭買取・宅配買取・出張買取の3種類がある。
retro
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
2014年に設立した買取業者のretro。ハイブランドの積極的な買取と委託販売をおこない、丁寧で適切な査定に満足している人も多い。買取額の実績公開も豊富なので、信頼できる査定額を出してくれるのは間違いないだろう。
査定方法はLINEとなっているが、確実に見てもらいたいなら無料キットを使って送るのがおすすめ。返却の際の送料は無料となっているので気軽に申し込めるのもポイントだ。買取方法はほかに店頭買取と出張買取があるので、都合に合わせて選んでみよう。
まとめ
エルメス ブールラングを高く売却するには、まずプロの業者による査定で手元にある価値を知ることが先決だ。この記事で紹介した買取業者のうち、少なくとも3社以上には査定依頼をしてほしい。
大体の査定額がわかったら、なるべく早く業者に買取してもらうかオークションに出品するか決めるのも大切。特に商品や付属品の状態がかんばしくない場合は、時間が経つと価値が加速的にダウンする可能性も高いからだ。数万円の損をしないためにも、速やかに手続きを進めることをおすすめする。
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