世界最高峰の赤ワイン、と聞いて、フランスボルドー産のワインを思い浮かべる人は少なくないだろう。今回取り上げるシャトー・ペトリュスはボルドーのロマネ・コンティとも称されるほどの人気を誇り、名だたるボルドー5大シャトーをしのぐ勢いで高額取引されることが多いワインだ。
本稿ではシャトー・ペトリュス1986年を取り上げ、その買取相場と査定情報を紹介していく。
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シャトー・ペトリュスの特徴
シャトー・ペトリュスはフランスボルドー地方のポムロールAOCにおいて間違いなく特級クラスの赤ワインであり、フルボディの力強い芳醇な香りを持つのが特徴である。
そして今日のような名声を得られるまでには、品質の改良を重ね、独自の売り込みをかけてきた歴代オーナーの努力によるものも大きい。そこでシャトー・ペトリュスとはどのようなワインで、どのような歴史をたどってきたのかを見てみよう。
シャトー・ペトリュスの概要
かつてシャトー・ペトリュスの品種はメルローが主体で95%、そこにカベルネ・フラン5%が調合されていた。一方で近年生産されているペトリュスには、カベルネ・フランが使用されることはほとんどないという。
またポムロールAOCで生産されるワインの特徴として、赤や黒のベリー系果実、そしてトリュフの官能的な香りを持つことが挙げられる。ビロード調の柔らかな飲み心地で、あらゆる肉料理やソフトタイプのチーズに合う万能なワインとして知られている。
米上流階級のステータスシンボル
シャトー・ペトリュスが世界最高峰ワインへとのぼりつめるきっかけとなったのは、いまから約1世紀半近く前、1878年のパリ万国博覧会で金賞を受賞したことに始まる。そして金賞受賞後も名誉におごることなくよりよい品質へと改良を重ねながら徐々にシャトー・ペトリュスというブランドの知名度を高めていき、5大シャトーに勝るとも劣らない今日の名声を獲得してきたのである。
また確かな品質を武器に米ニューヨークの高級レストランLe Pavillon(ル・パヴィヨン)へ売り込みをかけたことが功を奏し、1960年代以降はケネディ家などアメリカ上流階級社会のステータスシンボルとして確固たる地位を築くことに成功。およそ1世紀半の年月を経て現代にいたるまで、世界中のワイン愛好家から長年にわたって高い評価を得続けているのは周知のとおりだろう。
シャトー・ペトリュス1986年の評価
1986年はシャトー・ペトリュスの優良年といわれており、高額評価が見込めることは間違いないとみられている。ただし1989年や2000年などの当たり年といわれる最優良年に比べると、評価がやや下がるのは否めない。
実際のところ、1986年産のペトリュスに専門家からはどれだけの評価を付けられているのだろうか。
ワイン・スペクテイターで高得点評価
アメリカのワイン専門誌Wine Spectator(ワイン・スペクテイター)が付けた評価によると、シャトー・ペトリュス1986年は100点満点中92点の高得点を獲得している。
原産国のフランスで同ワインに1本約260,000円という販売価格が付くほどで、本国においても高額評価を得ていることがお分かりいただけるだろう。
ロバート・パーカー氏による評価
辛口評価で知られるワイン評論家ロバート・パーカー氏による評価制度、いわゆるパーカーポイントで、シャトー・ペトリュス1986年は100点満点中86点を獲得した。
尚、パーカー氏によるとシャトー・ペトリュス1986年は、琥珀色に帯びたルビーとガーネットの中間色を見せ、緑茶やスウィートチェリーの香りがすると形容されている。さらに1986年のシャトー・ペトリュスは高いタンニンを含み、適度な黒果実味がする口当たりのよいワインであるとも評価された。
シャトー・ペトリュス1986年の査定価格情報
ヴィンテージワイン専門の販売店で400,000円を超える値がつけられることもあるシャトー・ペトリュス1986年。その総生産量は約36,000本と希少性が高く、査定価格にも期待が持てそうだ。
ここでヤフオク、amazon、楽天ではどのくらいの価格で取引されているのか見てみよう。
ヤフオク
2019年4月現在、シャトー・ペトリュス1986年は新品同様の最良品に340,000円、ラベル等に汚れが目立つ新古品が約170,000円でオークションに出されている。前者は所有者自らによる出品で、ワインセラーに保管されていたもの。後者は一般客より買い取った二次流通品といった違いもある。
amazon
同じく2019年4月のデータで、amazonにおいてはシャトー・ペトリュス1986年が約420,000円から460,000円で売りに出されている。値段の違いはラベルの破損などによるもので、見た目の状態が良いほど高額取引の可能性が高まると考えてよいだろう。
楽天
シャトー・ペトリュス1986年の販売価格は、2019年4月現在いずれも税込みで320,000円から460,000円を超える値段が付いている。プレミアムワインの取り扱いが多い楽天だけに、この価格帯は世界トップクラスのシャトーにふさわしい最高級ワインの証であることがわかる。
買取業者別シャトー・ペトリュス1986年の買取相場
買取業界において高額買取対象商品にリストアップされることの多いシャトー・ペトリュスだが、1986年産の買取実績のある業者を以下に紹介する。オンラインの無料査定サービスを利用して複数の買取業者に査定依頼し、納得のいく業者を見つけてもらえれば幸いだ。
リンクサス
買取価格
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許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
神奈川県横浜市を拠点にするお酒の買取専門店で、ワイン、ウイスキー、ブランデーなどの高額買取をおこなう。店舗はJR京浜東北線及び横浜線の東神奈川駅と直結、宅配買取は手数料や送料無料で全国に対応している。完全無料のLINE査定やメールで気軽に相談できる。
シャトー・ペトリュス1986年の同店最高買取価格は149,000円。他の年に生産されたシャトー・ペリュス各年の査定価格も公式サイトで公表されており、当たり年と言われる1982年、1989年、2000年のシャトー・ペリュスは300,000円前後で取引されている。
- 会社名
- リンクサス
- 住所
- 〒221-0822 横浜市神奈川区西神奈川 1-6-1サクラピアビル 4F
- 営業時間・定休日
- 11:00~19:00 定休日なし
ライフバケーション
買取価格
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ポリシー
ウイルス
対策
神奈川県の横浜本店と東京都世田谷店で買取及び販売、ほか都内千代田店、栃木県宇都宮店、静岡県の静岡店で買取を行うお酒買取の専門店。送料無料の郵送買取は全国に対応している。
LINEやメール、公式サイトからのスピード査定もあり。シャトーでのリコルク、その他証明書が付いている場合は査定額が高くなる可能性もあるのは見逃せない。
1980年代のシャトー・ペトリュス買取実績が豊富。1986年の買取価格は非公表だが、優良年の人気商品とみなされており、高額買取の実績がある。参考までに、1995年産のシャトー・ペトリュスは130,000円から150,000円で取引されている。フェイクボトルでないことを確かめるためにも、キャップシールの型押しロゴも査定チェックポイントとなる。
- 会社名
- ライフバケーション
- 住所
- 〒221-0062 神奈川県横浜市神奈川区浦島丘2-35 1F(横浜本店)
- 営業時間・定休日
- 10:00~20:00 定休日なし
ストックラボ
買取価格
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ウイルス
対策
お酒買取専門店のなかでも業界大手のひとつに数えられ、都内新宿本店ほか麻布十番店、横浜店で店舗買取をおこなっている。公式サイトの指定フォームから、またLINEによる無料査定あり。完全無料の出張買取、着払いの宅配買取も完備されている。
シャトー・ペトリュス1986年の買取実績はあるが、価格は非公表。当たり年とされる2000年のシャトー・ペリュスは、単品で280,000円の高額買取が成立した。シャトー・ペトリュスの高価買取ランクは最高位の5つ星となっている。
- 会社名
- ストックラボ
- 住所
- 〒160‐0022 東京都新宿区新宿2-12-16セントフォービル203(新宿本店)
- 営業時間・定休日
- 11:00~20:00 定休日なし
ジョイラボ
買取価格
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対策
本社のある大阪に心斎橋店、都内は新宿と渋谷、ほか名古屋、札幌、小倉と全国に店舗を構えるお酒の買取専門店。画像によるオンラインやFAXによる無料査定を受け付け、買取は店頭、出張、宅配から選べる。
買取価格は非公表だが、シャトー・ペトリュス1986年の買取実績がある。
- 会社名
- ジョイラボ
- 住所
- 〒150-0011 東京都渋谷区東2-17-12 パーシモンチバ1階
- 営業時間・定休日
- 10:00~19:00 定休日は店舗によって異なる(水曜または木曜)
エコスタイル
買取価格
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ウイルス
対策
東京銀座本店ほか都内に6店の買い取り専門店と静岡県に2店の大型販売店を持つ。得意とするヴィンテージ物のブランドバッグやアパレルと並行して、銀座本店ではヴィンテージワインの買取も強化中。都内近隣エリアであれば出張買取もしてもらえる。
シャトー・ペトリュス1986年の買取価格は公表されていないが、同シャトーのワインは平均60,000円以上から、当たり年となった1982年産のシャトー・ペトリュスは250,000円で高額買取されている。
- 会社名
- エコスタイル
- 住所
- 〒104-0061 東京都中央区銀座6-9-4岩崎ビル3F(銀座本店)
- 営業時間・定休日
- 11:00~19:00(出張買取は時間外も可)火曜日(祝日の場合は営業)
シャトー・ペトリュス1986年を高く売るためのコツ
高額査定が見込める可能性のあるシャトー・ペトリュス1986年の買取相場が分かったところで、よりよい条件で買い取ってもらうためにはどのような点に気をつけたらよいのだろうか。
こちらでは以下に挙げた点が査定の際にチェックポイントを紹介するので、買取に出す前に確認することをおすすめする。
フェイクボトルの見分け方
高額買取される可能性の高いものには、残念だが偽物が存在することも多いので注意したいところだ。本物かどうかを見極めるポイントは、まずラベルに施されたホログラムが確認できる場合、正真正銘のペトリュスであることの証拠になる。
そして日本の輸入代理店を通したものなら大抵の場合はフェイクボトルであるとは考えにくいため、日本の輸入元のシールが貼られているかも査定の際のチェックポイントになる。
液面低下について
液面低下とラベルの状態は、ワイン買取で査定される際の重要ポイントになる。シャトー・ペトリュス1986年のようなオールドヴィンテージワインの場合、経年変化で10年につき約1㎝は目減りするともいわれている。
たとえば20年以上前のワインは、液面がボトルのアッパーショルダーと呼ばれる肩の上部分まであれば許容範囲とされる場合もある。但し長期熟成ワインにおいても、液面が通常の充填レベルにできるだけ近いほうが買取評価も高くなるというのはどの買取店でも共通して言えることなので念頭に置くのがよいだろう。
一方で、大幅な液面低下の場合は経年による蒸発ではなく、コルク栓横より液漏れしている可能性もある。液漏れは中身が酸化している状態と判断され、査定価格に大きく影響するため注意したいところだ。未開栓のワインで液面低下が著しい場合は、液漏れしていないかチェックしておきたいものだ。
オールドヴィンテージワインのラベルについて
液面低下と同時に、湿度の高い理想的な環境で管理されていたワインほど、ラベルにシミやシワができやすいのも事実。ラベルがきれいな状態で保てていればその分買取査定評価が高くなることはよく知られているが、15年以上経ったオールドヴィンテージワインにおいてはこの限りではない。
買取業者にもよるが、たとえラベルにシミやシワがあったとしてもオールドヴィンテージワインなら査定価格に大きく影響しないこともある。気になる場合は、画像による見積もりや電話での問い合わせなど、事前に複数の買取業者へ相談してみるのがよいだろう。
ワインの保管状態
また保存状態がよかったかどうかはワインの色調にも表れ、こちらも当然のことながら査定価格に影響する。長期熟成されたヴィンテージワインは、適切な環境で保管されていればまずルビー色からガーネット色へと変わり、その後オレンジ色からレンガ色へと変化していくとされている。
よりよい状態で保存するためには、気温が10度から16度、湿度が70%前後に保てるワインセラーで寝かせて保管するのがベスト。ワインセラーがない場合でも、直射日光と高温を避けられる場所で、できれば寝かせて保管したい。適切な温度と湿度に保てる冷蔵庫の野菜室を利用するのも手だ。
まとめ
シャトー・ペトリュス1986年の評価や査定、買取価格について紹介してきたが、いかがだっただろうか。オールドヴィンテージは赤ワインの場合、醸造された年より15年から30年程度経過したものが飲み頃といわれており、1986年産ワインはまさにピークを迎えているといえる。
長期熟成型ワインは飲み頃を見計らって売りに出すのが理想だが、シャトー・ペトリュス1986年は今が売り時なのかもしれない。オールドヴィンテージワインを適切な環境で個人が管理するには限界もあり、飲まないとあらかじめ分かっているものなら劣化させてしまう前に売りに出すことをおすすめする。