日本でもとても有名なイタリアのジュエリーブランド「ブルガリ」。英字で「BVLGARI」と表記するのは、古代アルファベットの表記法によるという。
創業は1884年。一方で、その宝飾加工製品の延長上にある商品の1つとして腕時計の製作をスタートさせたのは、1970年代後半のことだ。1980年にスイスの地に腕時計製造目的とするブルガリ・タイム社を設立。複雑時計をも生産可能なマニュファクチュールとしての技術力も手に入れ、数々の人気モデルを生み出した。
なお、ブランド全体としてのブルガリは、2011年3月にフランスの高級ブランドグループ、LVMHグループの傘下に入っている。
ここでは、ブルガリの腕時計の型番とモデル名との関係性、型番の見方などについて説明していく。ちなみにブルガリの型番=リファレンスナンバーは、ブルガリの日本版公式サイトに記載のものを参照している。
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ブルガリの人気モデル
ハイブランドの中でも特に個性的なデザインの時計で有名なブルガリ。そんなブルガリの腕時計の中でも人気の高いモデルは、「BB42BSSD」、「ブルガリ・ビーゼロワン」、「ブルガリ・アショーマ」などが挙げられるだろう。それぞれの特徴は以下のようになっている。
BB42BSSD
40年間愛され続けてきたブルガリの顔ともいえる時計だろう。ロゴを大胆に配置するというデザインは当時の時計界にはなく、当時は革新的な時計として注目を浴びた。不動の定番ウォッチと呼べる逸品に仕上がっている。
ブルガリ・ビーゼロワン
2000年にブルガリを代表するビーゼロワンリングが登場すると、ほどなくモダンで遊び心あふれるダイヤルが特徴のビーゼロワンウォッチが誕生した。リングと同じボディサイドのスプリングコイルは、伝統的な「トゥボガス(金属製ガスチューブ)」の技法に着想を得たブルガリを象徴するモチーフを採用。リュウズを採用せず、裏蓋にボタンを施すなどデザイン性を重視したエレガントな意匠がこらされている。
ブルガリ・アショーマ
流線型のデザインに、飛び出したリュウズやボタン類が特徴的かつ個性的で人気の高い腕時計。クロノグラフのデザインも非常にバランスよく配置されていて、ブレスレットとしての完成度も逸品と評価が高い。独特の色使いが美しいインデックスや、48mmのブレスレットは他の腕時計には無い仕上がりとなっている。
ブルガリの型番の不思議
ブルガリのリファレンスナンバーは、他のメーカーとは少々異なり、不思議な使われ方をしていた。
ブルガリの型番は番号全部を使わない
ブルガリのリファレンスナンバーは、公式サイトでは以下のように記載されている。ブルガリを代表する人気モデル「ブルガリブルガリ」のナンバーをピックアップしてみた。
- 【ブルガリ・ブルガリの型番】
- ①REF.101868 BB41BSSD:自動巻/3時の位置に日付表示/S
- ②REF.101867 BB41BSLD:自動巻/3時の位置に日付表示/S/アリゲーター
- ③REF.102053 BB41WSPGD:自動巻/3時の位置に日付表示/S+PG
①の素材はステンレススティール(S)でブレスレットも同様。②はその文字盤の色違いでアリゲーターのストラップが合わせられている。③は①に18Kピンクゴールド(PG)のベゼルやブレスレット部品が加わったモデルだ。
ブルガリのナンバーは、上記にあるように6ケタの数字の後に、アルファベット中心のリファレンスナンバーが続いて表示されている。ところが、ショップや時計のメディアサイトでブルガリの項目を見ると、6ケタの数字の記載はなく、後半部分、アルファベット中心のリファレンスナンバーしか表示されていないのである。
理由は不明だが、メーカー記載の型番の一部しか使われていないというのは、珍しい例だ。従って当記事ではこの例にならって、一般的に使用されているブルガリのリファレンスナンバーの後半部分を使用することにする。
ケース裏に刻印されている型番の後半部
前項で説明したリファレンスナンバーの後半部は、ブルガリの腕時計のケース裏にも刻印されている。モデルにもよるが、その記載のされ方も少々特徴的だ。前項の①を例にとると、<BB 41 BS SD>と表示されてるはずだ。この記載のされ方をみる限り、ブルガリのリファレンスナンバーの構造がだんだんと見えてくる。次章より説明していこう。
ブルガリの型番の構造
さて、アルファベットが主体となっているブルガリのリファレンスナンバーだが、これは他の時計ブランドと比べても、わかりやすい部類のナンバーとなっている。まずは各コレクションからリファレンスナンバーをピックアップしてみよう。
ブルガリの各コレクションの型番
- オクト ローマ:OC41BSSD
- ブルガリブルガリ:BB41BSSD
- ディアゴノ マグネシウム:DG41C65MCVD
- ディアゴノ プロ:DP41C3SSSD
- セルペンティ:SPS27BSL
- ルチェア:LU28WSPGDSPG/12
- B.ZERO 1:BZ23C2DSS.S
- ディーヴァ ドリーム:DVP39WGD1GD1AR
- ダニエル・ロート:BRR48TLTBMR/UN
上記は各コレクションから1モデルずつピックアップしたリファレンスナンバーだ。長さがモデルによりまちまちで、中にはスラッシュが入っているものがある。これらのナンバーを見ながら、その意味を説明していこう。
冒頭の2文字は各コレクションの名前を表す
ブルガリの型番の最初の2文字のアルファベットは、各モデルのコレクション名を表している。たとえば「オクト」シリーズのモデルなら、「OCTO」の「OC」といったぐあいだ。それぞれの略称は以下のように分類される。
- 【冒頭2文字のコレクション名】
- OC:オクト
- BB:ブルガリブルガリ
- DG:ディアゴノ
- SP:セルペンティ
- LU:ルチェア
- BZ:B.ZERO 1
- DV:ディーバ ドリーム
ただし、様々な複雑機構を擁するハイウォッチのモデル群は、ブルガリブルガリのシリーズ名がつくモデルを除き、「BR」や「BG」といったアルファベットが使われている。前項の「ダニエル・ロート」もその1つだ。想像するに、現在ブルガリ傘下にある伝説の時計師「ダニエル・ロート」ブランドのモデルが「BR」であろうか。すると「BG」はブルガリオリジナルのコンプリケーションモデルという見方が成り立つ。
アルファベットが3文字や4文字の場合もある
また、この2文字の後に、3文字目、さらには4文字目のアルファベットが入っているリファレンスもある。いくつか抜き出してみよう。
- 【型番冒頭アルファベットの分類】
- BBL:ブルガリブルガリのレディースモデル
- BBP:ブルガリブルガリのケース素材がピンクゴールド
- BBLP:ブルガリブルガリレディースでケース素材がピンクゴールド
- DVP:ディーヴァ ドリームでケース素材がピンクゴールド
- DVW:ディーヴァ ドリームでケース素材がホワイトゴールド
- SPS:セルペンティのケース素材がステンレス
- SPP:セルペンティのケース素材がピンクゴールド
- DPP:ディアゴノ プロのケース素材がピンクゴールド
上記では「ピンクゴールド」と表記したが、実はゴールドが使用されていることを表す文字は後に出てくるので、ゴールドの種類を示しているとも考えられる。セルペンティのシリーズのみステンレスを表記しているのは、女性向けのデザインウォッチという性格上、ステンレスカラーであることを強調したという見方もできる。
この他「BRR」、「BGOP」、「BRRP」といった冒頭文字が見られた。これらの意味は測りかねたが、ケース素材やその加工法を意味していると考えられる。レディスの「L」のみ意味合いが違っているが、冒頭のアルファベット3・4文字目は、基本的には時計を特徴づける素材や加工法を示す文字が入っているということになる。
冒頭アルファベットの次の2ケタ数字はケースサイズを示す
アルファベットの次に出てくる2ケタの数字は、ケースのサイズ(単位:mm)を示している。ラウンドモデルであればケースの直径、それ以外のモデルは縦の長さを示している。リファレンスナンバーからケースサイズが明確にわかるのは、ユーザーにとっては案外うれしい配慮ではないだろうか。
ケースサイズの次のアルファベットは文字盤の色を示す
2ケタのケースサイズを示す数字の後には、だいたい文字盤の色を示すアルファベットが入っていることが多い。ただし、色を示す必要がないモデルの場合には省略される。入るのは、文字盤のカラーバリエーションがある場合だ。この位置が「B」ならブラック、「W」ならホワイトの文字盤であることが有力だ。
さらに「C10」や「C2」のように、「C+数字」が入る場合がある。これはカラー番号を示していると考えられ、番号から色は測りかねるものの、特別な色の文字盤となっている。
文字盤カラーより後方のアルファベットはケースやベルトの素材、装飾を示す
前項の文字盤色を示す文字の後方に位置するアルファベットは、ほぼ時計の素材や機能、装飾を表している。例を挙げると以下のようになる。
- 【文字盤の色以降のアルファベットが示している例】
- BSSD:黒い文字盤+ステンレスケース+ステンレスブレスレット+デイト表示
- BSL:黒い文字盤+ステンレスケース+レザーストラップ
- WSPGDSPG/12:白い文字盤+ステンレス&ピンクゴールドケースにダイヤモンドセッティング+ステンレス&ピンクゴールドブレスレット+文字盤に12個のダイヤモンド
「D」はケース素材の後に来るとダイヤモンドセッティングを意味し、末尾のほうだとデイト表示を示している。
基本的には文字盤色→ケース素材・装飾→ストラップかブレスレット素材→時計機能→文字盤装飾の順で表示されているようだ。
先ほどのデイト表示も機能の1つであり、同様に末尾周辺に「CH」ならクロノグラフ、「TB」ならトゥールビヨン、「MR」ならミニッツリピーターといったような機能(複雑機構)を示すアルファベットが入る。ちなみに、素材を示すアルファベットは以下のとおりだ。
- 【素材を示すアルファベット】
- S:ステンレススティール
- G:ゴールド
- SG:ステンレススティール+ゴールド
- PG:ピンクゴールド
- WG:ホワイトゴールド
- L:レザー
- V:ラバー
- T:チタニウム
ブルガリの時計を高く売るコツ
ここまでブルガリの腕時計の型番と、モデル名について触れてきたが、いざ腕時計を売りたいと思った時にモデルを知っているだけでは高く売ることは難しい。ここでは、ブルガリの腕時計をより高く売るためのコツを紹介していきたい。
適正価格を確認しておこう
まず、自分が持っているモデルがどのくらいで買い取られるのかを知っておく必要がある。買取業者によってはブルガリに関する知識のないスタッフが査定を実施するため、知識のあるスタッフが在籍している業者と買取価格に大きな差が生じてしまう場合があるのだ。オークションサイトなどを見ておおよその買取価格を把握することもできるが、複数の買取業者に査定を依頼するのもよいだろう。また、買取業者を選ぶ際に、ブルガリの腕時計の買取実績があるかどうかを確認したほうがよい。
購入時の付属品は必ずつけるようにしよう
腕時計を買取に出す際には、付属品を必ずつけるようにしたほうがよい。購入時に時計が入っていた箱はもちろん、説明書や余りゴマも必ずつけるようにしよう。付属品が揃っていない場合は、買取価格がかなり下がってしまう場合がある。また、過去に正規点でのオーバーホール(分解清掃)をしている場合は、オーバーホールの証明書があると買取価格が高くなることが多い。
また、ブランド品の買取の場合は「ギャランティ(保証書)」とセットで売るというのが基本になっている。シャネルなど、ギャランティがないと査定が大幅に安くなってしまうブランドもある。しかし、ブルガリの場合は保証書の類の有無はそこまで気にしなくていいと言えるだろう。理由としては、単純にブルガリのギャランティがあまり立派でないからと言われている。カルティエなどは冊子で立派なギャランティがついてくるが、ブルガリのギャランティは一枚の紙と高級ブランドの割には質素なものになっている。もちろん査定時には合わせて出したほうが印象は良いが、ない場合でも無理して探すほどではないと言えるだろう。
腕時計を綺麗に磨いておくようにしよう
買取に出す前に、腕時計を綺麗にしておくことが大事だ。見た目は買取価格に大きく影響するため、乾いた布で本体を拭いておくのはもちろん、隙間の汚れやホコリもできる限り取り除いておくほうがよい。高級腕時計は、ちょっとした違いでも数万円から数十万円の価格差が生じることもあるので慎重に手入れをしておくといいだろう。
ブルガリの買取におすすめしたい業者
高く売るコツが分かったところで、ブルガリの腕時計を売る際におすすめしたい買取業者をご紹介する。おすすめしたい買取業者は、特にLINE査定に力を入れているブランドハンズである。
買取価格
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ウイルス
対策
ブランドハンズは店頭買取や出張買取、宅配買取などよくある買取方法でももちろんブルガリの腕時計の買取を受け付けているが、査定に出す前にまずは自分の持っている物の価格を知りたいという方は多いのではないだろうか。そんなときに便利なのがブランドハンズがおこなっているLINE査定である。
LINE査定では写真を撮って送るだけで簡単にお持ちのブルガリ腕時計の価格を知ることができる。売却するかまだこのまま愛用するか悩んでいる方にとっては、本査定よりも敷居が低いLINE査定をしてもらえるこのサービスは非常に便利であるだろう。
まとめ
ここまで説明してきたように、ブルガリの腕時計のリファレンスナンバーは、その文字が表す意味さえ理解できれば、とてもわかりやすい構造となっている。定番の人気モデル、「ブルガリブルガリ」なら、時計自体はシンプルな作りのためにナンバーの構造も単純でわかりやすくなっている。
ケースサイズも型番に表示されているので、大きさも想像しやすい。過去のモデルでも型番の構造自体は変わっておらず、ブルガリのBBで始まる型番の製品を見つけたら、チェックしておいて間違いのない腕時計と言えるだろう。
ただし、前述したようにブルガリの公式サイトの型番の記載は、冒頭に数字だけのオーソドックスなナンバーが記載されている。使われていないものを記載しないはずがないのだが、数字の型番はショップサイトでは見られない。なぜこのような記載になっているのかは、いずれわかってくるのであろうか。現状では不明である。