個人間での売買の仕方と言えば、ネットオークションのヤフオクが主流であった。しかし昨今ではフリマアプリなるサービスが勢いを増しており、その中でも群を抜いて人気なのがメルカリだ。サービスをスタートして以来、瞬く間に人気アプリへと進化を遂げている。
メルカリには人気を集めるだけの理由があるが、一方では不便を感じられている部分もあるようだ。その辺りの詳細な内容と、もしも出品をするのが面倒に感じる場合の対処法も確認してみよう。
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メルカリがこれだけ支持されている理由とは
今や幅広い世代に利用されているメルカリだが、なぜこれだけの人気を集めているのか気になるところではないだろうか。ネットオークションで確固たる地位を築いているヤフオクもある中、こうしたフリマアプリが台頭してきているそれなりの理由もある。
手軽に出品ができる
メルカリ人気の理由のひとつは、出品の手軽さだろう。ヤフオクの場合は基本的にパソコンでの出品がメインにされることが多いが、撮影した写真の取り込みをはじめ、見栄えを良くするためにHTML形式のテンプレートを用意するなど、初心者からすると面倒に感じられる部分もある。
一方のメルカリは全てスマホだけで完結させることが可能。写真を撮ったら商品説明を記入し、後は金額を入れて出品をするだけという手軽さだ。慣れてしまえばものの数分で手続きを終えられる。売りたいとなったらタイムリーに手配ができるため、個人売買の初心者に対してもハードルが低くなっている。
なお、現在ではヤフオクでもフリマ出品を行うことは可能だ。メルカリ人気に追随すべく提供されているサービスだが、すでにメルカリ人気の勢いの強さもあって、フリマスタイルの売り方に関してはメルカリにアドバンテージがあるようだ。
心理的なハードルが低い
メルカリもヤフオクも似たような使い方ができるサービスだ。ヤフオクがフリマ出品にも対応したことで、お互いに大きな違いはなくなってきている。
ただ、ヤフオクに対しては少し心理的なハードルを感じるユーザーも少なくない。メルカリはどちらかと言えばフランクな気持ちで利用できるサービスであり、言わば軽いノリがある。そうした傾向はユーザーのコメントでのやりとりからでも窺い知ることができるが、親しみやすい言葉遣いや絵文字などが溢れ、正にリアルなフリマで会話をするような雰囲気が漂っている。。
かたやヤフオクはユーザーの年齢層が高いこともあってか、どこか堅苦しい雰囲気がある。初心者からするとそうした場に入りにくく、特に10代や20代前半の若者世代は敬遠する気持ちがあるようだ。それゆえに気軽に利用できるメルカリへの支持が強く、売買も日々盛んに行われている。
売れやすく利益に繋がる
メルカリは商品が売れやすいことでよく知られている。24時間以内に売れる物も多く、時には出品をしてから、ものの数分で買い手が付くケースも珍しくない。市場が活発ゆえに利益を得やすく、売買を気軽に楽しむことができるのだ。
これだけのレスポンスの良さはフリマアプリならでは、そしてフリマアプリの中でもトップの人気を持つメルカリならではと言えるだろう。豊富なユーザー数を誇るヤフオクであろうと売れるまでには時間が掛かることが多く、オークション出品なら、最低でも終了時間までは待たなければいけない。「今すぐに売りたい」というユーザーの希望に、メルカリは上手く応えており多くの支持を得ているのだ。
メルカリにはこんなマイナス点も
飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けるメルカリだが、一方ではマイナス点も存在している。そうした部分に憂慮するユーザーも少なくない。「こんなところにユーザーは不満を覚えている」という内容は以下だ。
コメントのやりとりが面倒
ひとつに、コメントによるやりとりを手間に感じるという意見がある。メルカリに限らずフリマアプリは、ユーザー同士の距離感が近いところに魅力があるのだが、全てのユーザーがそこに魅力に感じているわけではない。密なやりとりが逆にストレスとなり、わざわざ挨拶をしたり返答をしたりと手間に感じられている部分もあるのだ。
そして、コメントに対するストレスにさらに拍車を掛けているのが、マナー違反に感じさせるユーザーの存在。いわゆるタメ口で接してきたり、上から目線でコメントをしてきたりなどが挙げられるが、若い世代のユーザーが多いからか、こうした接し方をされてしまうケースも少なくない。
また、丁寧なコメントをしてくるユーザーでも、まるで親しい友達かのように絵文字・顔文字などのオンパレードで、近過ぎる距離感に辟易するユーザーも多いのだ。
さらには発送や梱包の指示などが非常に細かい購入者がいたり、取引メッセージをタイムリーに返していないと後から評価を「悪い」にされてしまうなど、相手からの評価にヤキモキすることもあるだろう。専用出品というマイナールールを横取りして買おうとすると他のユーザーから怒られたり、値引き交渉をあり得ない安い金額で提示してくるユーザーがいたり、逆に値引き交渉をした時に販売者から怒られてしまうということもある。
梱包、発送作業が手間に感じる
出品商品に買い手が付いた場合、出品者は梱包、発送作業をしなければならないわけだが、ここに手間を感じるユーザーも少なくない。個人間取引をするということは自らでそういった作業も行うことを意味するが、包装や梱包などに不慣れだったり、発送方法について詳しく知らなかったりすると、大きな煩わしさに感じられてしまうこともあるのだ。
特に、販売する商品によって最適な梱包が異なってくることに注意が必要だ。本の梱包と雑貨の梱包、トレカの梱包、スマホの梱包などいずれも最適解が異なる。メルカリの公式Youtubeや他のYoutuberの動画で様々な商品の梱包方法を解説しているので参考にするとよいだろう。その他、到着時に商品に損傷やダメージが起こらないように、折れ対策、水濡れ対策、衝撃対策、開封しやすさなどの様々な観点で梱包方法を考えながらやっていかなければ評価が悪くなってしまうだろう。
また、下手に包装などをすると購入者からのクレームが入ってくることもある。「開けにくい」といったクレームもあり得るので、包装を何重にもし過ぎるのもよいというワケでもない。そういったトラブルを考慮すると、荷造りの仕方にもあれこれと配慮をしなければいけない。それゆえ、商品は売れて欲しいものの、梱包、発送は手間に感じるというジレンマを抱えながら利用するユーザーも案外多いのだ。
他にもゆうゆうメルカリ便、クリックポスト、ミニレター、スマートレター、普通郵便、レターパックなど発送方法ごとに適した出品時の設定方法などを商品ごとに考えなければならない。特に家具や家電など大型商品の場合は家財便の利用含めて事前調査も必要だ。
独自ルールにストレス
メルカリには独自ルールが存在している。公式に認められたものではないため、無理に対応をする必要はないものの、ローカルながらも広く浸透しているのだ。そしてこのルールに嫌気が差しているというユーザーも目立つ。
例えば「専用出品」なるルールがひとつに挙げられる。これは特定のユーザーのみに販売をするというルールで、実際によく散見されるのだがトラブルも多い。専用にしたものの、なかなか購入をしてくれない、全く関係のない人に買われてしまったなど、このような状況に置かれ揉めてしまうこともあるのだ。
購入後のキャンセルもありがちである。出品者としては売れて喜んでいるところ、やっぱり買うのを止めると伝えられたり、期日までに支払いをしてくれなかったりすることがある。悪質な場合だと、荷物の受取拒否をされることもあるため、出品者は無事に受取の評価がされるまでは安心をすることができないのだ。特に急ぎで現金化をしたい時に、こうしたトラブルに見舞われるのは大きなストレスを感じるところだろう。
他にも、購入前にプロフィールを必読としている独自ルール、梱包の常識的な手厚さすらも事前の指定が無ければ一切行わないユーザー、地味に販売商品を着払いとしているユーザー(価格が安く見えるため誤って買わないように注意が必要)などが存在する。
捨ててしまうよりも買い取りに
メルカリは有効利用ができれば便利なサービスには違いない。しかし利用に際して不便やストレスを感じてしまう部分もあり、売らずに捨ててしまうというユーザーもいるのではないだろうか。
それほど価値のない物ならば、僅かな利益のためにあれこれと手間を掛けるよりも、いっそのこと、処分をしてしまった方がすっきりする気持ちもあるかもしれない。ただ、僅かでも価値のある物を簡単に捨ててしまうのは勿体ないとも言えるだろう。たとえ微々たる金額にしかならない場合だろうと、それなりの数が集まればある程度の金額にはなるはずだ。
もしもメルカリでの販売を躊躇してしまうのならば、買取業者を利用してみるのも良いだろう。買い取りサービスの場合、フリマアプリやネットオークションのように納得の金額では売れないこともあるかもしれないが、ありがちなトラブルやストレスを感じることなく処分できる点に大きな魅力がある。どうせ捨ててしまう物ならば安くとも売って処分をした方がお得なのは明白であり、ひとつの選択肢として考えてみる価値はあるはずだ。
買取業者を有効利用するためのポイント
任意に売値を決めることができない買い取りサービスの場合、期待する金額にはならないこともあるかもしれない。しかし売り方次第では納得の買い取りになることもあるのだ。工夫のある売り方ができるかどうかで満足度は違ってくる。
主要な買取業者に相談をする
より高く売ろうと思った場合にまず考えたいのが、査定をどこに依頼するのかについてだ。その際には名うての買取業者を候補に入れるのが良いと言える。
例えば古本やゲームならネットオフ、洋服なら古着com、スマホ・タブレットならケータイゴッドなど、こうした主要な業者は買取力も高く、納得のいく金額を提示してもらいやすいはずだ。
また、大手ならば初心者でも安心して利用できるだろう。買取業者でも、知名度の低いところではトラブルになるケースもあるため、安心安全に利用できる有名なところを選ぶのが無難だ。
汚れなどは取り除いておく
「どうせ捨てるつもりの物だったから」と、雑な売り方にならないよう注意することも大切である。オーナーからすれば不要品ではあるものの、買取業者からすると大事な商品だ。汚れなどがあれば印象が悪くなると共に、商品価値も低く見られやすくなってしまうだろう。買い取りをする側の気持ちも踏まえ、印象が良くなるようできるだけ手入れを行っておくことが望ましい。
キャンペーンのタイミングを狙う
買取業者によっては高価買取キャンペーンなどをやっていることもあるが、こういったタイミングを狙ってアクションを起こすのもひとつのポイントである。普段よりも高値が付きやすくなるため、お得な売り方ができるだろう。小まめに情報をチェックし、売り時をしっかりと見極めるようにしたいところだ。
ただし、あまりタイミングにとらわれ過ぎてしまうのも良くない。基本的に物の価値は時間の経過と共に下がっていく。売り時を考え過ぎてしまうとどんどん価値は落ち、高値で売れにくくなってしまうこともあるのだ。
まとめて売ることでプラス査定に
セット売りを心掛けるのもお勧めと言える。まとめ売りは買取業者も価値を付けやすくなるため、なるべく複数点で査定に出すことを心掛けるのが良いだろう。また、複数点以上の売却で、プラスαの金額を付けてくれるキャンペーンを行っているケースもある。こういったサービスも意識することでより高値で売れやすくなるはずだ。