高スペックを誇るニンテンドー64の後続機として2001年に誕生し、さらなる高性能ぶりを見せつけたゲームハードがゲームキューブだ。任天堂のゲーム用ソフトとしては初となる光ディスクを採用しており、後の同社のゲーム機開発方針に大きな影響を及ぼすこととなった。
ニンテンドー64の失敗を踏まえ、人気サードパーティの勧誘を積極的におこなった結果、自社・他社ともに魅力的なタイトルが揃い売上を伸ばしたゲームキューブの、ヤフオクにおける相場価格や注意事項を解説していこう。
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ゲームキューブの基本情報
ゲームキューブは、2001年9月14日に任天堂よりリリースされた据え置き型ゲーム機だ。1983年のファミコンや1990年のスーパーファミコン、そして1996年に発売されたニンテンドー64を経て誕生したゲームキューブは、任天堂の据え置き型ハードとしては4台目となる。
同年にアメリカとカナダで、翌年にはヨーロッパでも発売された結果国内では約400万台、世界中では約2,100万台もの売上となった。
発売当初の定価はニンテンドー64リリース時と同じ25,000円であり、翌年の2002年には19,800円へと引き下げられてさらに2003年には14,000円にまで値下げが施されている。
ソフト
これまでソフトは据え置き機から携帯ゲーム機に至るまでロムカセットを貫いてきた任天堂だったが、ゲームキューブからは光ディスクを採用しはじめた。ただしライバル機・プレイステーションのような12センチCDではなく、90年代にシングル盤に使用されていた8センチCDが記録媒体であった。
当時音楽業界でもIT業界でも主流となりつつあった12センチCDを使わなかった理由は、ソフトの違法コピーを防止する意図があったからである。一般的に普及しているメディアと規格を違えることで、当時社会問題となっていた海賊版への対策としていたのだ。
スペック
CPUのクロック数は485MHzという非常に高いスペックを誇り、前世代機であるニンテンドー64の実効性能のおよそ10倍にものぼる。グラフィックに関してもGPUが162MHzという数値をマークしており、ニンテンドー64の100倍近くにもなることから大幅なグレードアップがなされたことが窺い知れるだろう。
ハイスペックな本体の性能を活かして、スーパーマリオサンシャインやスマッシュブラザーズシリーズ、どうぶつの森シリーズなど数々のヒットを飛ばした。またテイルズシリーズやFFシリーズの派生作品、バイオハザードシリーズのゲームキューブ独占発売など大いに話題をさらい、ゲーム機本体の売上を伸ばしている。
コントローラ
コントローラは取り外し可能で、前世代のニンテンドー64と同じく最大4人まで同時に遊べる仕様だ。
3Dスティック(ゲームキューブではCスティックと改名された)やスーパーファミコン時代からあるABとXYボタンの他に、LRトリガーボタンが新規に導入された。特に両トリガーボタンは押さえる深さによって強弱がつく仕組みとなっていて、コントローラ本体にモーターが仕込まれゲームに反応して振動するなど新しい機能も追加されている。
取引前に知っておきたい知識
ゲームキューブには本体と周辺機器がある。それらについて取引前に知っておきたい知識があるので、順にご説明しよう。
本体のバリエーション
国内で2,000万台近くを売り上げたモンスターヒット機であるファミコンやスーパーファミコンのように互換機は製造されておらず、基本的なバリエーションは2001年に発売された本体と同年末に出た「Q」のみである。
これは本体発売までに十分な開発期間をかけて製作されたこと、本体がハイスペック機であり完成度も高かったことなどが理由として挙げられる。 2001年12月に発売された「Q」はゲームキューブを共同開発していた松下電器からリリースされたハードであり、ゲームキューブがプレイできる他DVDやCDを再生することができた。
カラーバリエーションと定価
ただ互換機やグレードアップ機はなくても、ニンテンドー64のようにカラーバリエーションは豊富である。2001年の9月21日発売時点のデフォルトカラーであるバイオレットと、同年11月にリリースされたオレンジとブラック、そして翌年2002年12月にリリースされたシルバーの4色が存在する。
この他に限定カラーとしてテイルズオブシンフォニアの同梱版として発売されたシンフォニックグリーンや、阪神タイガースの優勝記念モデルである白黒縦縞カラーもリリースされた。さらにガンダムシリーズの同梱版であるシャア専用カラー(赤色)や、期間限定のゴールドカラーなどもカラーバリエーションに含まれる。さらに、一般販売は行わずに雑誌の懸賞のみでリリースされたクリスタルホワイトカラーはレア度が高く、150名にしか行き渡っていない。
最初の価格改定が行われたのが2002年6月であるため、通常カラーのうちバイオレットとオレンジ、ブラックに関しては定価25,000円でありシルバーのみ19,800円であることは覚えておきたい。
2003年10月に2回目の価格改定が行われ、全てのカラーが14,000円にまで値下げされている。稀に中古市場で価格の揺れがあるのは、購入した時期によって定価が異なることに起因するからだ。当然ながら、製品の外観や動作状況も価格の変動に影響していることも頭に置いておこう。
接続方法
ゲームキューブをTVに接続する方法はモノラルAVケーブルもしくはステレオAVケーブル、S端子ケーブルの3種類だ。赤白黄色の映像と音声を出力する端子が備わったケーブルであり、新品購入時には付属していない。
またファミコンからニンテンドー64に至るまで長きにわたって使用されていたRFスイッチも、ゲームキューブでは使用不可となっているため注意が必要だ。新品購入時に付属しているのは、コントローラ1個と専用のACアダプターのみである。
周辺機器
ニンテンドー64と同様に周辺機器が充実しており、発売当時に世間で急激に普及しはじめたインターネットを利用した機器も多い。通信対戦を行うためのレシーバーや、モデムアダプタなどがその一例だ。他にも連射可能なコントローラやワイヤレス機能つきのコントローラ、大容量のゲームに対応するメモリーカードなどが挙げられる。
またゲームボーイからゲームボーイアドバンスまでの携帯ゲーム機をゲームキューブでプレイできる、「ゲームボーイプレイヤー」という周辺機器があり人気だ。
ヤフオクにおける相場価格
ヤフオクにおける出品形態はゲームキューブ本体のみ、もしくは本体とコントローラに加えてACアダプターといった「新品と同じセット」の2種類が主体だ。
本体のみの相場価格
まず本体のみから見ていくと、相場価格は500〜800円の間を推移している。稀に1,000円台にまで上昇することもあるが、ほとんどないと思って良いだろう。
付属品がある場合の相場価格
次に本体とコントローラ1つ、ACアダプターというセットの場合は1,800〜2,000円前後の間を推移している。カラーによってわずかに差があり、初期カラーであるバイオレットの場合は1,500円前後となるケースも珍しくない。
反対にシルバーやブラックなどのカラーが2,000円を超えることもあるが、あくまで目安の数値であり出品数や市場の在庫状況によって変動すると思っておいて欲しい。これらに加えてコントローラが1つ増えるごとに500円、ソフトが複数本付属すると500〜1,000円上昇する傾向にある。
限定カラーの相場価格
通常カラーと比べて限定カラーは落札価格が上昇する傾向にあり、2003年の阪神タイガース優勝記念カラーは5,000〜8,000円と非常に高額で取引されることが多い。同じくテイルズのシンフォニックグリーンは7,000円前後で取引されることから、レア度が高いことが分かるだろう。
なお松下電器産業からリリースされたQに至っては滅多に出品がなく、たとえジャンク品であっても12,000円前後で取引されているため購入したい場合は常に市場を観察しておく必要がある。
ゲームボーイプレイヤーの相場価格
周辺機器の1つである、ゲームキューブ上でゲームボーイソフトをプレイできる「ゲームボーイプレイヤー」の相場価格は2,000円前後だ。単独で出品されている場合とゲームキューブ本体とのセットで出品されているケースがあり、後者の場合は4,000〜5,000円で取引されていることが多い。
この時ゲームボーイアドバンスやカラーのソフトも複数本付属していたり、稀に携帯ゲーム機本体も付属している場合もある。これらの出品に対して入札する際は、ソフト内容も当然ながらゲーム機本体が重複しないかどうかも気をつけたい。
出品・落札する前の注意点
ヤフオクでゲームキューブを出品・落札する際には、抑えておきたいポイントがいくつかある。ここではその抑えておくべきいくつかのポイントについて紹介する。
落札者側の注意点
ニンテンドー64とは異なり、コントローラのCスティックの耐久性が向上しているためさほど心配はない。ただし他のゲーム機や家電製品と同様に、本体の外観や動作に問題はないかどうかを確認することは必須だ。加えてコントローラの十字キーや各種ボタン、LRのトリガーボタンの接触・劣化に関してもきちんとチェックしておきたい。
これまで任天堂はロムカセットを採用していたがゲームキューブからは光ディスクを採用したため、通常のCDプレイヤーと同様に光学ディスク読取部の劣化問題も生じやすくなる。ソフト読み込みが問題ないかについても、厳重に確認したいところだ。
出品者側の注意点
反対に出品する側は、テストプレイの際にこれらの点を注意しながら検品し、確認できた事項を商品説明欄に記入することで落札者からの信頼を得ることができるだろう。加えてアダプターやコントローラ、ソフトなどを付属すれば落札価格が上昇しやすい傾向にあることも覚えておきたい。
ゲームキューブQ特有の注意点
この他特に注意したい点として、松下電器産業からリリースされたQが挙げられる。ゲームキューブをプレイできる上にDVDやCDなど各種メディアを再生できる優れものだが、8センチCDを読み込む際に傷が入るという致命的な欠陥を抱えているのだ。12センチCDでは問題ないが、8センチシングルCDの再生やゲームキューブソフトのプレイ時にディスク裏面を削り取ってしまう。
レアな個体を手に入れたいというケースを除いて、単にゲームプレイを楽しみたい場合は通常のゲームキューブ本体を購入するようにしたい。
ゲームキューブを買取している店
最後にゲームキューブの買取店を紹介する。出品者側の注意点について記したが、ゲーム買取店を利用することで、これら検品などの注意点は解消される。査定スタッフが査定時に品物の状態を判断し、査定額を出すので、仮に動作に不具合があっても個人間取引のようにトラブルに発展することはないので、古い品物でも心配することなく売却できるのだ。
トイズキング
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ホビー買取店トイズキングでは、ゲーム類全般を幅広く高価買取している。外箱や付属品がなくても壊れていなければ買取可能な場合が多いので、査定経験豊富な専門スタッフにお任せしよう。
宅配・出張・店頭買取を全国からおこなっていて、送料などの費用はすべて無料。さらに、買取価格がアップするお得なキャンペーンもひんぱんにおこなっているので、公式サイトから情報をチェックして、高価買取を実現しよう。
まとめ
ヤフオクでゲームキューブを売買するときの落札相場情報と注意点をご紹介した。ゲームキューブQ特有の注意点もあるので今回紹介したことを参考にしてほしい。
また、ヤフオクは安く購入できる可能性もあり、相場より高く売れる可能性もある。ただし、商品ごとに異なる条件をよく勘案しなければならない。メリット・デメリットをよく考え、他の方法と比較検討したうえで、ヤフオクをうまく利用していただきたい。
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