ニンテンドーDSやPSP、果てはスマートフォンのアプリゲームなど、あらゆる携帯型ゲーム機の始祖にして一時代を築き上げたのがゲームボーイだ。1983年のファミコン熱が収まりかけて、1987年のPCエンジンなど高画質ハード機が盛り上がる最中の1989年にリリースされたにも関わらず、世界を巻き込んだ爆発的な人気を誇った。
そこで今回は、数多のモデルチェンジや色違いのリリース、バージョンアップなどを繰り返したゲームボーイの特徴と、ヤフオクで取引する際の相場価格や注意点などを紹介していこう。
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ゲームボーイの基礎情報
ゲームボーイは、任天堂より1989年4月21日にリリースされた携帯型ゲーム機だ。任天堂としては1980年発売のゲーム&ウォッチから見て2つ目の携帯型ゲーム機であり、9年越しの後継機にあたる。
驚異的な売上を誇る
優れた描画力を売りにしたPCエンジンやメガドライブなど他社ゲーム機が話題をさらう中、4階調のモノクロ液晶という前時代的な画質でありながら、その携行性と操作性、ソフトの多彩さから爆発的な人気を勝ち取った。そして、最終的には日本国内で3,000万台以上、世界的には1億1,800万台という驚異的な売上を誇った。
1280万台以上の売上を持つゲーム&ウォッチでは単一のソフト・ゲームしか遊べなかったが、別売りのロムカセットを挿し換えると違うゲームが遊べるといった、同社のファミコンやディスクシステムと同じシステムを踏襲した。これまでの据え置き機とは異なり、動力はACアダプターではなく単3形乾電池4本で駆動する。コントローラーと本体が一体になった形状で、十字キーやABボタンなど、こちらもファミコンと変わらない。
本体の中央にある液晶画面の左にはパイロットランプが搭載されており、このランプの点灯具合で電池残量が分かる他に、ゲーム画面や音声が途切れがちになるといった現象でも確認ができた。
軽量化が図られる
1989年に発売されたゲームボーイ(色はグレーと称される)だが、後にゲームボーイブロスやポケットといった形でカラーバリエーションが増えたり軽量化が図られていく。同時に価格も値下げが施され、初代の半分の重量であるゲームボーイポケットはおよそ半額の6,800円で発売された。
なお、2001年にリリースされたゲームボーイアドバンスは、初期のロムカセットはもちろんアドバンス専用ソフトも両方遊べるハイブリッド機種であり、液晶カラー表現も可能となった。
最終バージョンは2003年にリリースされたゲームボーイアドバンスSPであり、翌年からは正統な後継機であるニンテンドーDSへと切り替わっていく。
取引前に知っておきたいハードの知識
ヤフオクでの取引において、特に購入する前に知っておきたい知識として、ハードのバリエーションの多さやその特徴が挙げられる。
初期のゲームボーイ
1989年に発売された初代のゲームボーイは、色味こそ白っぽいもののグレーと称されることが多い。重さ300gで結構な重量感があり、もし購入当初から一般的な頻度で遊ばれていた個体なら、大抵は退色(黄ばみ)が生じているケースがほとんどだ。
続いておよそ5年後にリリースされたゲームボーイブロスは、価格は据え置きで白や黒など6色が追加されたバージョンである。カラーバリエーションが異なるだけで、初代と機能やスペックなどは一切相違点はない。
さらに、2年後に発売されたゲームボーイポケットは初代の半分である150gへと軽量化、さらに薄く寸法も小型化がなされた機種だ。液晶機能と画面の見やすさも向上して、必要な電池も単4形乾電池2本へとスリムアップした上に価格も6,800円まで下げられた。
また、同年にポケットと同仕様で画面のバックライトが強化された、ゲームボーイライトも登場している。
1998年以降カラーが主体に
ここまでの4種類のハード機の共通点はモノクロ画面であったが、1998年に発売されたゲームボーイカラー以降はカラー表現が主体となっていく。
最大56色表示可能なゲームボーイカラー専用ソフトがプレイできるほか、初代からゲームボーイライトまでのモノクロソフトもプレイが可能だ。ただ56色の表示が可能なのは専用ソフトだけで、それまでのモノクロソフトに関しては4〜10色までのカラー割り当てが限界である。
2001年には進化したゲームボーイが登場
そして2001年には、カラー表現が進化したゲームボーイアドバンスが登場した。初代ゲームボーイやファミコンはおろか、1990年にリリースされたスーパーファミコンをはるかにしのぐスペックを誇る。
そのため、ゲームボーイだけでなくスーパーファミコンでリリースされた人気ソフトからの移植作やリメイクも多く、国内で1,600万台以上、世界的には8,000万台という驚くべき売上を記録した。これまで初代から踏襲してきた縦型から、横型で操作する形式へと切り替わる。後のアドバンスSPで一度縦型に戻るものの、後の世代であるニンテンドーDSやニンテンドースイッチへと受け継がれていった。
2003年に発売されたゲームボーイアドバンスSPと同様に、アドバンス専用ソフトだけでなく初代モノクロソフトやゲームボーイカラー専用ソフト、全てのソフトが遊べる。モノクロのソフトのみを楽しみたいのであれば初代からポケットやライトまで、カラーやアドバンス専用ソフトも楽しみたいのであればアドバンス以降を購入した方が良いだろう。
もちろん、レトロな外装の初代にこだわりがあるなら、状態の良い初代が出品されるのを待つしかない。
周辺機器
本体以外に注目される周辺機器に、同じく任天堂から販売された「スーパーゲームボーイ」がある。ゲームボーイと銘打っているためハードのバリエーション違いかと思われがちだが、スーパーファミコン本体に挿して遊ぶロムカセットに、ゲームボーイソフト(モノクロ)を挿して遊ぶためのアタッチメントである。
TVモニターに接続して大画面でゲームボーイソフトをプレイできる代物だが、スーパーファミコン本体やACアダプターなども必要になるため、購入を検討している場合は注意したい。
ゲームボーイの価格相場
続いて、ヤフオクでのゲームボーイの相場を見ていこう。
ゲームボーイ本体の相場
ヤフオクに出品されるゲームボーイ本体の相場は、初代の場合は1,500〜2,000円あたりを推移している。ジャンク品であれば1,000円以下でも入手できるケースがあるが、その場合液晶画面の劣化による視認性やコントローラー部のキーの劣化具合など、本体の状態に注意したい。
5年後にリリースされたゲームボーイブロス、すなわち色違いバージョンは2,000〜2,500円の間で取引されている。ただしカラーによって人気の差があるのか、ものによっては1,500円程度で取引されていたりと価格はまばらであるため、あくまで参考程度にしておきたいところだ。
ゲームボーイ初代の注意点
また初代を買いたいと思っている場合の注意点として、ゲームボーイブロスの白色バージョンが初代のカラーと似通っている点が挙げられる。初代の方が薄いグレーが足されている点、使い込まれて大体の個体が黄ばんでいる点などが相違点だ。
何より初代の型番は「DMG-01」であるのに対して、ブロスの白色は「DMG-S-WA」といったようにブロスシリーズには末尾に「S」とカラーの略号がつく。初代がほしい場合はDMG-01も検索キーワードに含めれば、間違える可能性は減るだろう。
ゲームボーイポケットの相場
続いてゲームボーイポケットの相場は、2,500〜3,000円あたりを推移している。初代が発売してから30年近く経過しているのに対して、ポケットは発売してから20年前後であるため、比較的劣化が少ないことが相場が少し高い理由として挙げられるだろう。
ただ個体によっては劣化しているケースも当然あるため、購入する際は液晶画面やキーの劣化具合、バッテリー用のランプや接触について出品者に必ず確認しよう。
ポケットと同じサイズであり、バックライトが強化されたゲームボーイライトの相場価格は、3,000円前後で取引されることが多い。ライトの場合、ゴールドなどカラーの人気によって価格も左右されるため、色にこだわりのない場合はあえて人気のないカラーを探すというのも得策だ。
ゲームボーイカラーの相場
カラー表現が可能となったゲームボーイカラーの相場は、1,500円前後が目安である。初代と似た様な価格帯であり、もし遊びたいソフトが初期のモノクロソフトのみで初代のボディに強いこだわりがなければ、カラーを購入するのも良いかもしれない。
2001年に発売されたゲームボーイアドバンスの相場価格は、1,500〜2,000円前後である。またアドバンスSPもスペックが高いにも関わらず、アドバンス無印と同じ相場を推移していることに注目したい。
プレイできるソフトは両者ともに変わらないが、SPの方がわずかにスペックが高いため、横型ボディにこだわりがなければSPを選ぶ方が良いだろう。
出品や落札する上で注意したいポイント
テレビに接続したりACアダプターによる電力供給が必要なファミコンなどの据え置き型ゲーム機とは異なり、ゲームボーイは乾電池さえあれば単独で稼動するため、付属品に注目する必要がない点は楽だと言える。
とは言え、注意したい点もある。次は出品や落札する上で注意したいポイントをお伝えしていく。
電源ユニットの劣化
初代やブロス、ポケットなど1990年代中期までにリリースされた、機種や酷使されている傾向にあるアドバンス無印に至っては、電源ユニットが劣化している可能性も高い。頑丈かつ長命であることでおなじみの任天堂が開発した機種とはいえ、家電製品である以上乾電池から本体へと電源供給する回路の消耗は免れないからだ。
そのためいくら新品の電池を使っても、数時間しかゲームができないという事態も起こりうる。購入する側の場合は特に、電池の減りの早さについても確認するのを忘れないようにしよう。もし室内でのみ使用するのであれば、専用ACアダプターとセットでの出品を狙うのもおすすめだ。
付属品が増えるほど高額に
他のゲーム機などと同様に、ゲームボーイもソフト複数本体とセットで出品されているケースが多い。ほしいソフトがセットに含まれているなら、積極的に活用しよう。
出品側としては、本体の他にソフト、ACアダプターや箱など付属品が増えるほど高額になっていく点を把握しておきたいところだ。
ゲームボーイは買取もできる
ヤフオクで売却する方法も良いが、ゲーム買取店で買い取ってもらう方法もおすすめだ。買取ならオークションのように品物のチェックに神経を使うこともないし、万が一劣化などの不具合が見つかっても、個人間取引と違い、トラブルになったり、低評価をつけられる心配もない。
全国から利用できるトイズキング
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ゲーム買取に強いトイズキングでは、全国から宅配・出張買取を利用できる。買取センターが各地にあるので、近隣の方は持ち込んでもOKだ。査定担当はゲームにくわしい専門スタッフなので、適正な価格をきちんとつけてくれて買い叩かれる心配もない。
また、宅配買取では送料が無料だったり、梱包材を同社が用意してくれたり、と手厚いサービスがあるので、こちらの点でもオークションより利用しやすいといえる。特に買取初心者におすすめの買取業者だ。
まとめ
ヤフオクでゲームボーイを売買するときの落札相場の情報と注意点を見てきた。できるだけ安く買いたいという場合には、中古で買おうとヤフオクを利用する人も多いだろう。
落札者としておさらいすると、初期のモノクロソフトのみであれば初代からポケット・ライトまで、カラー作品を遊びたいならゲームボーイカラーやアドバンスシリーズ、アドバンス専用から初期まで全般的に遊びたいならアドバンスもしくはSPが良い。
特にこだわりがなければ、アドバンスシリーズを購入するのが無難だろう。TVモニターで大画面で遊びたいなら、スーパーファミコン本体が必須だが、スーパーゲームボーイという選択肢があることを覚えておきたい。
出品者としては、付属品もセットにすることで落札価格のアップを期待できる。
ぜひ今回紹介したことを参考にしていただき、Win-Winの取引を行ってほしい。
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