ファミコンで据え置き型ゲーム機の、そしてゲームボーイで携帯型ゲーム機の天下を取った任天堂に対抗するべく、おもちゃ業界では肩を並べるバンダイが1999年に送り出したゲーム機がワンダースワンだ。モノクロ液晶ながらもコントロールキーの充実による優れた操作性、おもちゃ会社ならではの子ども達に配慮した設計、さらには多数の意欲的な移植作などに支えられ人気を勝ち取った。
ここでは、ヤフオクにおけるワンダースワンの売買情報や相場価格に関して解説していく。
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ワンダースワンの基本情報
まずは、リリースされた時期やスペックなど、ワンダースワンの基本情報を見ていこう。
1999年にリリース
ワンダースワン(WonderSwan)は、1999年3月4日にバンダイよりリリースされた携帯型ゲーム機だ。1980年代に発売されたファミコンやゲームボーイ用のソフト、1990年に発売されたスーパーファミコン用ソフトなどは手がけていたバンダイだったが、ゲームハードでの参戦はワンダースワンが初めてとなる。
携帯ゲーム業界では1989年にゲームボーイがリリースされてファミコンに次ぐ大ヒットを飛ばし、続いて翌年の1990年にはセガからゲームギアがリリースされた。その後も1996年に軽量化したゲームボーイポケットや、1998年に同じく軽量化されたネオジオポケットやカラー化が実装されたゲームボーイカラーなど二社がしのぎを削る戦いを繰り広げる最中、1999年にワンダースワンがリリースされたのである。二社の後を追う形でありながらも、ゲームボーイを製作者であり任天堂を退職した横井氏が関わったことで、ハードの成功に結びついた。
初代ワンダースワン自体の売上は112万台であるが、後にリリースされたワンダースワンカラーやスワンクリスタルと合わせると350万台にまでのぼる。
ワンダースワンのスペック
水面上を優雅に見える白鳥が、水面下では脚を懸命に動かしている様子が由来となったワンダースワンは、その名の通り見た目はスマートで内部が高性能だ。
CPUは16bitの3.072MHzと非常にスペックが高く、同じモノクロ画面の携帯ゲーム機である初代ゲームボーイのスペックをはるかに凌ぐ。
また当時の携帯ゲーム機業界はカラー化が進みつつあったが、あえてモノクロ液晶画面を採用することで他のゲーム機とは比べ物にならないほどの長時間駆動を可能にした。
ボタン操作が容易である点、単3形電池1本で長時間駆動するため経済的である点、本体価格が4,800円とリーズナブルである点など、ユーザー層を考慮した設計・価格となっている。
特徴
多くのゲーム機で採用されていた十字キーの代わりに、X1からX4までとY1からY4までの合計8つの操作ボタンが配備された。1990年代後半からのちの世代に至るまでポピュラーとなる横型機であり、右手に当たる部分にはゲーム業界の慣例通りABボタンがある。
中央下部付近には、スタートボタンとサウンドボタンが付与された。カラーリングはシルバーやブルーなどのメタリックカラーと、ピンクやブラックなどスケルトンカラーを合わせた合計7色が同時に登場している。この他ソーダブルーやフローズンミントなどのサマーバージョンや、デジモンオレンジやチョコボイエローなど同梱ソフトバージョンなどカラーバリエーションが多彩なことも特徴的だ。
おもちゃ会社ということも相まって、少年雑誌のコロコロコミックとのコラボやイベントプレゼント用のバージョンも希少ながら存在する。
取引前に知っておきたい知識
ワンダースワンのハード自体は、カラーバリエーションを含めなければ3種類のバージョンがリリースされている。1999年に発売されたモノクロ液晶画面の初代ワンダースワンと、2000年に発売されたカラー画面のワンダースワンカラー、そしてカラー画面かつスペックが向上した2002年のスワンクリスタルの3つだ。
価格
初代の定価は4,800円であったが、新機能やスペックの向上に伴いカラーは6,800円、クリスタルは7,800円と価格が上昇していった。
ソフト
次にワンダースワン用ソフトは、1999年から2004年の5年間で199本ものタイトルが発表されている。そのうち、ワンダースワンカラー専用ソフトは60〜70本ほどであった。
ワンダースワンカラー専用ソフトは、その名の通りワンダースワンカラーとスワンクリスタルでのみプレイできて初代(モノクロ)ではプレイできない。ワンダースワンの初代用ソフトがリリースされてから2年後の2001年まではほとんどモノクロのソフトであったが、2001年以降カラー専用ソフトがちらほらとリリースされ、翌年以降はほとんどカラー専用となっていく。初期のモノクロソフトだけをプレイしたいのであれば初代を、モノクロ・カラー時代両方ともプレイしたいのであればカラーもしくはクリスタルが必要だ。
両方の時代ともにソフトは人気シリーズの移植作や派生作品、キャラクターゲームが多いため、マニアックなゲーマー向けハードというよりはライト層やシリーズファンのコレクターアイテム的な側面がある。
ただしファイナルファンタジー1や2、4のリメイクやチョコボの不思議なダンジョンシリーズなど、任天堂が契約できなかったスクウェアエニックスとの提携を勝ち取れたのは非常に大きい。
注意点
特にワンダースワンカラーの発売時期に合わせて用意された「本体とファイナルファンタジー1もしくは2の同梱版」によって、大きな売上を記録した。
スクウェアの2作品の他にも、風のクロノアや信長の野望といった人気タイトルの同梱版が数多くリリースされているのもワンダースワンの大きな特徴である。
購入する上で注意したい点としては、チョコボの不思議なダンジョンや風のクロノアといった初期タイトルには、ワンダースワンカラーではなく初代(モノクロ)の本体がセットである点だ。
ファイナルファンタジーの1もしくは2の同梱版がカラーであるため、これと混同して同梱版は全てカラーがセットになっていると思わないよう注意したい。
ヤフオクでの相場価格
続いて、ヤフオクに出品されているワンダースワンの相場価格を紹介していく。
本体のみ
まず本体のみで出品されているケースから見ていくと、ワンダースワン初代の相場価格は800〜1,000円あたりを推移している。この価格は箱なしの状態であり、箱や説明書が付属していれば1,500〜2,800円と相場価格が大きく揺れ動く。箱や本体の状態もさることながら、使用頻度や市場における在庫数(出品数)によって変動するからであろう。
購入する側であるならば、箱がどうしてもほしい場合でない限り本体のみの出品者を待つのが得策だ。
ワンダースワンカラーの本体のみ
ワンダースワンカラーの本体のみの相場価格は、1,500〜2,000円あたりを推移している。箱が付随する場合は2,500〜3,000円が通常であるが、稀に新品に近いものも出品されておりその場合は5,000〜6,000円まで跳ね上がることも珍しくない。ただしワンダースワンカラーの発売が2000年であり、当時の定価が6,800円であったことは頭の隅に置いてほしい。当時の定価を超える価格で出品および入札されている場合は、冷静に判断することを推奨する。
スワンクリスタルの本体のみ
スワンクリスタルの本体のみの価格相場は5,000〜7,000円の間を推移している。ただカラー同様に定価が7,800円であること、本体とソフトのセットが比較的お得な値段で取引されていることも踏まえると、スワンクリスタルに限っては本体のみで購入するのはあまりおすすめできない。
本体とソフトのセット
ソフトとのセットに関して言えば、スワン初代と2本セットであれば2,000〜3,000円あたり、5本セットであれば5,000〜6,000円で落札されている。もちろんソフトの内容によっても価格は前後する上に、本体の状態によっても変動するためあくまでも目安として覚えておいてほしい。
スワンカラーの場合は、ファイナルファンタジー1や2、もしくはその両方と本体のセットで出品されているケースが目立つ。同梱版として銘打っているものや、単にソフトと本体を組み合わせているものなど紛らわしいが、異なる点は箱のデザインだけで本体の仕様に差はないのでマニア以外は気にしなくても良いポイントだ。
しかし、チョコボの不思議なダンジョンの本体限定カラー(イエロー)や、モビルスーツガンダムMSVSの連邦軍やジオン軍限定カラーなど、初代の限定カラーものは人気があるため注意したい。特にMSVS同梱版は初代がセットであるにも関わらず、相場価格が3,000〜5,000円あたりを推移している。
出品および落札で注意したいポイント
本体を購入する際に注意する点として、ワンダースワンおよびカラーの電源ボタンの劣化が挙げられる。頑丈なことで知られる任天堂とは異なり、多くのゲーム機・家電製品は経年劣化をしやすい。
特にカラーの電源はゴムボタンであり、裏の導通部分が劣化したことにより通電しなくなり、その結果電源をオンにしても本体が起動しないというトラブルが散見される。分解して修理すれば解決するが、確実に全部の個体が直るとは限らないため、入札する前に出品者に対して問題なく起動するかを必ず確認しておこう。
ソフトの接触不良であったり、他の操作ボタンの動作不良なども稀に見られるため、商品説明文をしっかり熟読しておくことをおすすめする。
反対に出品側は電源ボタンが問題ないことや、ゲームを正常にプレイできることを確認した上でその旨を記載しておくと入札がつきやすくなるだろう。
ヤフオクでの売却が面倒な人は買取がおすすめ
オークションやフリマアプリでは、品物の検品、落札者とのやりとり、梱包などとやることが多い。これらを面倒に感じる方はゲーム買取店に売却する方法がおすすめだ。買取店に査定にだすことで、先にあげたデメリットが解消するし、万が一査定に出した品物に不具合があっても、トラブルになることはない。
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ゲームだけではなく、フィギュア、プラモデル、ミニカー、ラジコン、ドール、ソフビ、鉄道模型等のホビーアイテムとのまとめ売りにも利用できるので、ワンダースワン売却を検討中の方は一度無料見積もりを利用してみてはいかがだろうか。
まとめ
ヤフオクでワンダースワンを売買するときの落札相場をお伝えしてきた。ヤフオクは安く購入できる可能性もあるし、相場より高く売れる可能性もあるが、そのためには事前に相場をチェックしておくことが大事だ。
また、ワンダースワンおよびワンダースワンカラー、スワンクリスタルの3種類とも、同梱版のバリエーションは非常に多い。出品側は検索に引っかかりやすいように、同梱版の正しい品名を明記したり「限定」など重要なキーワードをタイトルに付け忘れないように注意しよう。
購入側はレアな限定バージョンが見つかったからといってすぐに入札せずに、本体の状態やセット内容についてきちんと確認することが重要だ。
今回紹介したことを参考にして、ヤフオクをうまく利用していただければと思う。
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