中路融人は戦後活躍した日本画家で、60年にわたって第一人者として活躍した。中路融人は風景画を好み、特に滋賀県の風景を好んだ。その中でも東近江市の風景をモチーフにした作品を多く発表している。この記事では中路融人作品の価値や買取相場をまとめた。中路融人作品の売却を検討している人は、ぜひ参考にしていただきたい。
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中路融人はどのような画家か
中路融人は、1933年に京都市に6人兄弟の4人目として生まれた。学生の頃から美術の勉強に励み、昭和27年には京都市立日吉ヶ丘高等学校美術科を卒業する。日本画家として多くの作品を手がけた中路融人だが、高校を卒業してからの18年間はデザイン事務所に勤務。テキスタイルデザイナーとして働く一方で作品制作もおこなっていた。
昭和30年に日展に出品した作品が初入選し、昭和37年には京都府知事賞を受賞。その後画家としてのキャリアを着実に重ねていく。中路融人作品の多くは風景画である。滋賀県の風景を好み、とりわけ母親の故郷である東近江市の風景をモチーフにすることが多かった。東近江市は彼自身も幼い頃から遊んでいた思い出の地で、豊かな自然をとても愛していたのである。
中路融人は平成24年には文化功労者となり、日展常務理事を務めた。その一方で東近江市との結びつきは強く、平成27年には長年の功績が認められて東近江市から名誉市民の称号が贈呈された。中路融人は惜しくも平成29年に享年83歳でこの世を去ったが、東近江市には中路融人記念館が開館しており、彼の作品を常設展示している他、ユニークな企画展示も随時開催している。
中路融人作品の特徴
先に述べたように中路融人作品の特徴は風景画が多いこと。初期は人物画を手がけることもあったが、発表された作品のほとんどは風景画で、市場に出ている作品も風景画が圧倒的に多い。中路融人は四季にもこだわりを持ち、特に晩秋から早春にかけての風景を描くのが好きだった。
絵を描くときに何よりも重視したのはデッサンである。モチーフとする場所には何度も足を運び、丁寧な優しいタッチで風景を細かく描写した。彼の絵は自然と真摯に向き合う誠実な姿がキャンバスを通して見る者に伝わってくる作品がとても多い。
生涯を通して東近江市の風景を描くことが多かった中路融人だが、1980年代には中国へ行き、蘇州・紹興の風景画も素描として発表している。また、富士山をモチーフにした作品も多く手がけ、これらの作品は美術専門店や画廊で取り扱われている。一般に流通している作品も多いが、企業が購入した作品も多く、日本画を好む人に広く愛されているといえよう。
美術専門の買取業者がおすすめ
リサイクルショップによっては日本画を買取している業者もいるが、あまり利用はおすすめしない。なぜなら、リサイクルショップには美術専門の鑑定士を置いているところが少ないため、買取金額がとても低くなる可能性があるからだ。せっかく大切に保存していた絵画を低く買取されてしまうのは残念なこと。やはり専門家によって鑑定してもらったほうが安心して売却できる。
中路融人は戦後日本画家の第一人者として高く評価され、文化功労者を務めたり記念館が建てられるほどの大家だ。正当に評価してもらえる専門的な業者を吟味し、選択することが大切である。
中路融人の日本画の買取相場は?
中路融人が手がけた作品の買取相場は、1枚あたり5000円~20万円前後。絵画の買取相場としては高額な部類に入る。中路融人の作品はレア度が高いため、高額買取になることも少なくないのだ。市場に出ている中路融人作品の多くは日本画の技法で描かれた作品が多い。しかし、実際に販売されている絵画には素描も見られるので、幅広いジャンルの作品を受け付けているところが多いようである。
美術専門の買取業者は買取だけでなく、真贋の鑑定など専門的な相談ができるのが心強い。売却を検討している人は、美術の専門的な知識を持った買取業者を積極的に利用してみよう。
絵画の売却におすすめの買取業者を紹介
先に述べたように、絵画の買取を希望する場合は美術鑑定のプロがいる専門店がおすすめだ。とはいっても美術専門の買取業者も多いため、どこにしようか迷っている人も多いだろう。ここでは特におすすめの買取業者を紹介する。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
総合美術買取センターは日本全国対応可能な美術品買取業者。絵画はもちろんさまざまな美術品の買取をおこなっている。美術品のジャンルごとに専門鑑定士が多数在籍し、その中でもさらに細かいジャンルに分けられる絵画はそれぞれに合わせた鑑定士が対応可能だ。
作品の真贋だけでなく市場の動向も反映した細かく丁寧な査定をおこない、著名な画家は特に高価買取に定評がある。LINE査定もおこなっているので気になる人は相談してみよう。
バイセル
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
バイセルは特に出張買取に力を入れている買取業者。24時間年中無休で受付をおこなっており、出張査定は30分以内で訪問することをモットーにしている。
状態の悪い美術品も査定することは可能で、女性査定士が対応できるため一人暮らしの女性でも申し込みがしやすい。出張査定料やキャンセル料は無料。来店する時間がない人にとても便利な買取業者である。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
八光堂は首都圏から西日本方面に展開している古美術の買取専門店。43年の長い歴史を誇る老舗の買取業者である。店主の嵜本政司氏はTV出演も多いので見たことがある人も多いだろう。その他にも専門鑑定士が多く在籍し、しっかりとした査定で納得のいく価格の買取をモットーにしている。
店頭買取はもちろん出張査定も可能。中路融人も人気作家として買取受付をしているので、まずは査定してもらおう。出張買取なら買取後も8日間まではキャンセルも可能である。
福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
福ちゃんは出張・宅配買取をおこなっている業者。インターネットや電話で査定をお願いすることができる。幅広いジャンルの買取をおこなっているが、骨董品の買取にも定評がある。その実績はなんと200万点以上。
状態が良くない物でも高額の価格をつける場合もあるので、査定をお願いするのもいいだろう。真贋が分からない場合でもしっかり査定をおこなってくれる。宅配査定は専用キットで返送できるため、大切な絵画が破損する心配がないのも安心。
花田美術
買取価格
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手数料
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ポリシー
ウイルス
対策
花田美術は東京・銀座を中心に展開している美術品専門の画廊。絵画の買取だけでなく売却もおこなっている。買取は市場価格に沿って対応する適正価格を採用。中路融人の作品はホームページに専用相談フォームを開設しており、査定や鑑定の相談をおこないたい場合はすぐに依頼することが可能だ。
売却方法は買取の他にオークションの出品代行や委託販売にすることも可能。専門鑑定士が在籍しているのはもちろん、美術品の評価価格の基準もホームページに細かく記載しているのでわかりやすいのが魅力だ。
絵画を高く買取してもらうためのポイント
絵画の高額買取を考えているなら、買取業者は一つだけではなくいくつか確認するのがおすすめだ。最低でも2店舗は回るようにしよう。一つのお店だけで買取を決めてしまうと価格などで後悔してしまうことも少なくない。
また、比較対象があれば万が一対応が悪い業者にあたっても冷静に対応することができる。また、出張査定は出張料が発生する業者もあるので、査定を依頼する前に料金がどれだけ発生するのかを確認しておこう。
業者によっては、状態が良くない物でも査定や鑑定をすると謳っているところもあるが、高額買取のためにはやはり保存状態が良いのに越したことはない。絵画の売却を検討しているときは、湿度と温度に気を配ろう。
湿度が高い場所に絵を保管しているとカビの原因になってしまう。絵画保管に適した湿度は50度から60度といわれている。湿度が低くて乾燥しすぎても絵の具にヒビが入って表面が傷んでしまう。保管するときは適切な湿度をキープするように気をつけよう。絵画に適した温度は20度から25度で、冷暖房が直撃する場所の保管は避けるようにしよう。
また、紫外線も変色や退色を引き起こし、絵画を劣化させる原因となる。絵画は同じ場所に飾ったままでも傷むことがあるが、同じ場所に保管したままでも傷みやすい。絵画は直射日光のあたりにくい場所で保管し、定期的に傷んでいないかチェックしよう。業者に査定を依頼した後、すぐに売却できた場合は保管に気を配る必要はないが、売却に時間がかかる場合は価格が下がらないように保管にも気を配ろう。
中路融人作品で人気が高いのは?
中路融人の絵画は全体的にとても人気が高いため高額取引されることが多い。その中でも特に注目されているのが富士山をモチーフにした作品だ。彼の作品で富士山をモチーフにしたものは多く、誰もが良く知る富士山そのままの作品はもちろんのこと、赤富士や雪化粧された富士山の絵画も数多く残している。
これらはすべて雄大な富士山を柔らかくもなめらかなタッチで描いているのが特徴。スケールが大きい一方で、非常に温かみを感じる作品になっている。富士山の前面にある雲海はゴールドを使って大胆に表現しているのが中路融人の非凡さだ。
一見個性的な色合いの強いゴールドだが、彼の上品なタッチで作品をアンバランスにすることはない。むしろ雲海の後ろにある富士の壮大さが際立ち、思わず見入ってしまうのだ。他にも人気が高いのは日展で日本芸術院賞を受賞した"映像"という作品。1996年の作品で中路融人の鮮やかな色遣いと高いデッサン力を堪能することができる。
その他田園の早朝を描いた"早春の朝"は、昇り始めた淡い日の光や、澄み切った空気の感触が伝わる透明感のある作品だ。田んぼのそばに咲き始めた春の花々や少しずつ芽吹いている木立が春の訪れを感じさせる美しい作品である。自然の何気ない風景を端正なタッチで優しく描いた中路融人の作品は多くのコレクターに愛されている。
まとめ
高額買取可能な商品は多くあるが、その中でも絵画は保存状態が気候に左右されやすく、とてもデリケートだといっても過言ではない。また、リサイクルショップなど絵画の専門家がいない場合は納得のいく価格で売却できないこともある。大切な絵画を売却するのだから、託す相手はやはり信頼できて美術の知識が深い専門的な業者に依頼するのがおすすめだ。ぜひ納得のいく業者を選んでほしい。