朝井閑右衛門と言えば、1901〜1983年の間に生きた画家である。本名は浅井實であり、1919年から本郷洋画研究所て絵について学んでいき、画家となった。法政大学に入学したのち、洋画を自分で勉強し始めたのが画家としてのきっかけである。
出生としては大阪に生まれ、広島で子供の時代を過ごしていた。生前には画集も発売せず、個展もほとんどおこなわないというかなりストイックな仕事の仕方をしてきていたのも特徴である。
1934年に第21回光風会展にて「素描する人」で入選を果たし、第15回帝展には「目刺のある静物」でも入選している。画集こそ出さないが、画家としてのキャリアはとてもしっかりとしたものであるのがこの人の特徴でもある。
1936年には光風会会友となる。その後文展で「丘の上」が文部大臣賞受賞している。そんな朝井閑右衛門の絵の価値がいかほどなのか、その経歴と相場について見てみよう。
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朝井閑右衛門の絵の特徴
朝井閑右衛門の絵は相当にシュールであり、豪快でもあり、色彩の豊かさも兼ね添えていて、かなりアーティスティックに個人の頭の中の世界観を構築している独特な画風である。基本的に美術大学に通うこともなく独学にて絵を勉強し、師匠も持たず自分独自の考える世界観を描いて第一線で絵の仕事を続けていた。
趣味としては文学をたしなんでおり、肖像画を書くことも好んでいて文学者の肖像画を描いたことも少なくない。詩人の草野心平とは特に親交が深く、お互いに評価をしていた。しかし他人の肖像画を描くことは好むのに、自分のことに対して語ることはほとんど無く、寡黙な作家であったと言う。実際に朝井閑右衛門の経歴については資料がほとんどなく、不明な部分が多い。
他人からの注目を、相当に嫌っていたのだろうか、またはお金にはまったく興味がなかったのだろうか、それともその両方なのか。そのため個展も開かなければ、画集も出さないひどく芸術家よりの雰囲気がただよっている。孤高の画家と呼ばれることもある。
描く絵の対象としては薔薇や電線、道化といったモチーフが多く、特に薔薇へのこだわりは驚くほどに執着している。なんども油の絵の具を塗り合わせ、その立体感は絵の上に本当の薔薇を咲かせているような感覚すら思わせる。
自分がやりたいと思ったのならば、一作品に数年費やすこともあった。晩年には絵が売れ始めたようだが、それ以前はどうやって生きていたのか、とにかく情報がなく知られていない。個展は死後にようやく開かれたくらいなので、とにかく絵に関しての情熱だけが彼の生き甲斐であり、他のことはどうでもよかったのだろう。
朝井閑右衛門の査定に関する情報
一般的に朝井閑右衛門の本物の絵は60万円〜85万円ほどで取引されることが多い。実際の油絵だけでなく、ただの画集においても2万円以上の値段がつくことも少なくない。調べた中では「ピエロの行進」と言う作品が現在インターネット上に出品されている中ではもっとも価格が高く、810,000円もの値段がついている。
絵画はまったくの新人が描いた場合、大体15,000円が相場の世界である。そう言う意味では朝井閑右衛門はきちんとしたキャリアを形成し、人気と結果を得ていた存在と言えるだろう。中古では多くでまわるブランドバッグのような品は使い込むことでその品質が劣化し、使い込まれたものほど中古品としての価値が査定の際に下がっていくが、絵画の場合は時間とともにより高い価値があるという側面もある。いわゆる恒久的な価値があるというわけだ。
絵を趣味にしている人は世の中にとても多く、そして過去の絵画はもうすでに画家が死んでいることからコピー不可能であり唯一無二の代物なので、なかなかに値段は下がりにくい。価値が下がらないと言うことは、購入した後もいつでも売れる財産でもあるのだ。そしてアンティークな美術品の中でも食器や壺のような骨董品とは違い、誰が作ったのかすぐわかると言うわかりやすさもある。なにより見ている人の感性を刺激してくれる部分が他のものよりも大きい。
絵画なんてそんな簡単に買い手がつくものなのかと思うかもしれないが、絵画の買取を専門としている業者は多い。それが歴史的価値がある作品であればなおさらだ。しかし絵画の場合は原則ほとんどの場合、現存するその一品しかなく相場というものがほとんど存在しないのだ。なので鑑定士の知識や考え方次第で値段の付け方は多く変わってしまうという危険性もある。
そんな困難な作業を極める絵画の鑑定において、鑑定士は何を見て査定の判断をおこなっているのだろうか。もっとも大事なのは作者が誰か、ということである。当たり前だがピカソが描いたものならば安い値段で取引されることはけっして無い。そしてその次はその作品が歴史的にどう評価されたのか、純粋に絵としてどれくらいの評価を得ているのか、という部分も評価の判断となる。
その後その絵が、現在どういう状態で保存されてきたのか、という部分で値段を判断する。当然状態が良ければ良いほど値段は高く、保存状況が悪ければその分減額される。
朝井閑右衛門の絵画を高く売る方法
絵画というものは鑑定次第によって物によっては数十万どころか、数百万の値がつくこともある品である。それだけにどこに売るのかについては吟味する必要がある。絵画自体の買取価格というのは、景気が以前よりは少し向上したからなのか、買取価格は年々高くなっている傾向にある。高い買い物だけになかなか買い手がつかなかった絵についても、買取業者はその絵に価値があると思えば積極的に買取してくれやすい。
そして買取してくれる人が多いということは、多くの選択肢があるということである。先述したように、絵画の絵の査定額は鑑定士次第だ。そうであるのならば、鑑定して買取してもらえるお店の数の選択肢は多ければ多いほど良い。
中古買取業者に売る
遺品管理などで家を大掃除していたときに朝井閑右衛門の絵画が出てきたと仮定しよう。その場合とりあえず近くの中古買取ショップに持っていて、査定の値段を受けて「こんなものか、でも面倒くさいから売ってしまおう」なんて考えで売ってしまっては絶対いけない。
何よりも、大手の中古買取業者のみを選ぶのではなく、美術品や絵画について詳しい知識を持つプロの鑑定人がいるショップを選ぶことが肝心である。プロの鑑定士がいる判断基準としては以下のようなことがあげられる。
- ・美術品専門の買取サイトを選ぶこと
- ・絵画の買取に関して長い歴史を持っているお店を選ぶこと
長く美術品専門の買取をしている実績があるということは、それだけ鑑定士の実績は高い可能性があるということだ。朝井閑右衛門のような評価の高い作家の絵であれば、やはり知識と経験が豊富な鑑定士に見てもらうことは必須である。
高い値段で買取してもらえる業者を見つけ出すためには、必ず複数の業者にみてもらうことは重要だ。買取業者への相談や査定はほとんどの会社が無料である。遠慮せずどんどん査定に来てもらおう。
インターネットオークションで売る
インターネットオークションと言えば、今やメルカリはヤフーオークションなどで売るのが一般的だが、値段がかなりの高額であるため一般的では無いと言えるだろう。なかなか買い手がつくことは少ないと言わざるを得ない。
現在では、毎日オークションのような絵画や陶器を専門としているオークションサイトがある。毎日オークションはマイナビグループが運営している企業の一つであり、先に査定をおこなってもらい、その後に出品をおこない落札者を待つことになる。
オークションという特性上一番高い値段をつけてくれた人に売ることになるので、予想よりも大分高く売れる可能性が十分にある。また、通常のインターネットオークションと違い、毎日オークションでは会社の所持する実際のオークション会場がるため、オークション会場に行けば会場の空気がわかるのも特徴だ。
売上手数料は
- ・～70,000円…10,800円
- ・70,000円～500,000円…16．2％
- ・500,000円～…10．8％
となっている。海外の人にも閲覧してもらえ、中古買取ショップに売ることに比べてもより多くの人の目に止まる可能性が高いのがオークションの良さである。特に絵画なら、本当に欲しい人ならお金に糸目をつけないという人も多い。
絵画を売るおすすめ業者
中古買取ショップに売る際の、おすすめ業者をいくつか紹介していこう。
本郷美術骨董品館
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
本郷美術骨董品館は日本全国どこからでも買取に応じてくれ、査定方法も来店だけでなく写真や電話だけでも簡易査定をおこなってくれる。さらに出張や宅配での鑑定も受けてくれる。査定する際にはあらかじめ詳細情報を伝えておこう。
骨董品なら絵画や陶器を含め、あらゆるプロの鑑定の専門家がそろっているため、適切な買取価格を提示してくれる。ものによっては、鑑定士次第で10倍近い値段の差がつくことも骨董品の世界では珍しくは無い。オークションの出品代行もおこなってくれるので、少しでも高く朝井閑右衛門の絵画を売りたい場合にはとても心強い存在であると言えるだろう。
買いクル
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買いクルは出張買取サービスに特化した中古買取ショップである。もちろん出張査定料は無料であり、買取キャンセルをした場合も同様にお金はかからない。そして法令厳守の徹底をしているため、あまり絵画に詳しくなかったり、絵画の売買に手馴れていない人でも安心して朝井閑右衛門の絵を預けることができる。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
八光堂は40年という長い実績を持つ骨董品の買取ショップだ。買取後も8日以内ならキャンセルが可能という利用者視点に立った運営をおこなっているのも好感が持てる。他社との買取価格においても圧倒的な自信を持っており、たとえ1,000万円を超えるような骨董品においても即現金での買取をおこなってくれる。
まとめ
独創的な作風が評価されている朝井閑右衛門だけに、作品によっては熱烈なファンがいることも多い。それゆえにオークションに出せばどうしても欲しいという人が通常よりもはるかに高い値段で買取してくれることも大いに考えられる。値段の差は本当に激しいので、多数の骨董品屋とオークションを活用して高く売るようにしよう。
絵画は価値が非常にわかりにくい品物である。そしてプロの鑑定士も経験や知識に差があるので、問い合わせをしたときの対応やホームページなどを確認して実績をチェックすることも大切だ。
