浮世絵は日本のみならず世界中にファンがいる芸術品だ。人気画家の作品なら驚くほどの値が付くこともある。この記事で紹介する橋口五葉（はしぐち ごよう）は、そんな人気画家の1人で海外での人気も高い。
もし、家に彼の浮世絵作品があるという方は1度買取業者に査定してもらうと良いだろう。思わぬお宝が見つかるかもしれない。ここでは橋口五葉の人物紹介や査定アップにつながるポイントなどを紹介していくので、ぜひ参考にしていただきたい。
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橋口五葉に関すること
橋口五葉は明治から大正にかけて活躍した画家である。若いうちから数多くの著名な作家の本の装丁を手掛けており、グラフィックデザイナーとしての才能も優れていた。浮世絵作家として作品を作っていたが、一方で浮世絵研究者としての顔も持っており、いくつかの研究論文を発表している。
橋口五葉の浮世絵は女性風俗を題材にした美人画が多く、大正の歌麿と呼ばれることもある。大正10年に41歳という若さでこの世を去っており、残された浮世絵の作品数は少ない。
出生
橋口五葉は明治13年に鹿児島市で生まれた。10歳になると狩野派の画家から絵を学び始める。中学生になると霧岳、清水、翠峰などの雅号を名乗っており、早くから画家の道を歩むことを決めていたようである。
明治32年に帝大に進学していた兄を頼る形で上京し、橋本雅邦に師事した。その後、黒田清輝に洋画を学ぶことをすすめられたため白馬会洋画研究所に入所。同じ年に東京美術学校西洋画科に入学し、本格的に西洋画を学び始めた。五葉の雅号を使い始めたのもこの頃である。
明治38年に同校を首席で卒業した後は、夏目漱石の「我輩は猫である」の装丁を手掛ける。その仕事ぶりが高く評価されたため、それ以降も夏目漱石の著書の装丁を担当している。他にも森鴎外や谷崎潤一郎の装丁を手掛けており、出版社からの仕事が途切れることはなかったという。
明治44年に三越呉服店が募集した広告図案に此美人という作品が選ばれると橋口五葉の名はさらに有名になり、ポスターや絵ハガキのデザインなどの仕事もこなすようになった。
作品の特徴
橋口五葉の浮世絵は新版画と呼ばれるもので、大正から昭和初期にかけて流行りを見せたものだ。新版画の特徴はそれまでの浮世絵とは違う鮮やかな色彩や写実的な表現を取り入れたものであり、国内よりも海外での評価が高い。
また橋口五葉の浮世絵は、その版画制作にも特徴がある。当時の創作版画では作者自身が彫りや摺りをおこなうことが多かったが、五葉は、彫師と摺師を制作に加える分業制にこだわった。でき上がるまでに時間がかかるが、それぞれの工程を専門家に任せることで作品のクオリティを少しでも上げようとする思いがそこにはあったのだろう。
代表作
橋口五葉が残した浮世絵の作品は全部で13点しかなくとても少ない。残された作品はどれも素晴らしいものなのだが、知名度の点で言うと髪梳ける女と化粧の女が上位に挙がるだろう。
この2作品は昭和62年に2枚つづりの切手として発売されたことがあるため、目にする機会が他の作品よりも多いからだ。知名度だけでなく人気も上位の作品なので、買取査定に出した際は高値が期待できるだろう。
橋口五葉の浮世絵の相場
ここでは、橋口五葉の浮世絵の買取相場をお伝えしたいのだが残念ながらそれは難しい。なぜなら、浮世絵というものは作品の状態や摺られた年代によってつけられる値段が大きく変わるため明確な相場は存在しないからだ。
同じ作品であっても片方では100万円を超える値段が付き、もう片方では1万円程度しかつかないなんてこともよくある話なのである。そのため、買取業者でも相場の金額を公表していない場合が多く、査定に出してみて初めて実際の価値が分かるのだ。
しかし、そんな浮世絵の中でも高値がほぼ約束されたものがある。それは初摺（しょずり）と呼ばれるものだ。浮世絵に詳しい方なら聞いたことがあるかもしれないが、ここでは知らない方のために少し解説していきたい。
初摺とは
初摺とは版木を使って初めて摺った版画のことを指す。版画というものは1度に100枚程度摺ることが一般的だが、この100枚すべてが初摺と呼ばれ、価値が高い。それ以降に摺られたものは後摺（のちずり）と呼ばれるものになる。
初摺は状態が新しい版木を使うため色のノリが美しく、線画もはっきりと紙に出るため作品のできが段違いに良く、高値で取引されている。橋口五葉の初摺は30枚程度しかないとも言われており、状態の良いものなら1枚100万円はくだらないだろう。
橋口五葉の浮世絵の鑑定額
橋口五葉の浮世絵がテレビ番組で鑑定されたことがあるので紹介したい。そのときに出されたのは浮世絵13点セットでうち9点がオリジナルの版木で作られた後摺のもので、残りの4点は五葉がなくなった後に完成された死後出版のものであり、こちらも後摺だった。
それでも鑑定士が出した鑑定額は130万円という高い評価で、理由として保存状態の良さが挙げられていた。とはいえ、これはあくまでも一例であり、他のものにもあてはまるとは限らないので参考程度に考えておいたほうが良いだろう。
査定額アップを狙うのなら
ここでは橋口五葉の浮世絵を買取査定してもらう際に使えるコツを紹介していく。方法としてはどれも簡単なものだが実践すると査定額のアップが狙えるかもしれない。場合によっては万単位の違いも出るので覚えておいて損はないだろう。
正しく保管しておく
浮世絵は正しい保管方法を知っておかないとすぐに傷んでしまう危険性がある。直射日光や湿度の高い場所は避け、できるだけ風通しの良い環境での保管が望ましい。シミを防ぐために和紙で挟んでおくことも忘れないようにしたい。
虫も大敵なので防虫剤を一緒に置いておくと効果的だ。その際には、臭いのきつくない着物用のものなどを選ぶと良いだろう。
まとめて査定に出す
査定に出したい浮世絵が複数ある場合は、まとめて出してみるのも良いかもしれない。業者の多くは買取商品が多ければ多いほど査定額が高くなる傾向にあるからだ。数が多くて店に持っていくのが大変な場合は出張買取を利用すると良いだろう。自宅まで査定員が来てくれるので手間がかからずおすすめだ。
知識のある専門店に依頼する
浮世絵は美術品を専門に扱っている業者に査定してもらう必要がある。知識の少ない査定員に鑑定されてしまうと作品の本当の価値を知ることができないからだ。専門店には知識の確かな査定員がいるので他店よりも高く買い取ってくれるだろう。
買取強化の対象になっていないか調べる
買取業者によっては画家ごとに買取強化が設けられている場合がある。もし、橋口五葉の作品が対象になっていたらすぐに査定してもらおう。買取強化に指定しているということは業者がその作者の作品を強くほっしており、高値が付きやすいからだ。時間がたつと買取強化から外れてしまう可能性もあるので素早く行動するべきである。
査定額を比較する
橋口五葉の浮世絵を売りに出したい場合は、複数の業者で査定を受けることをおすすめする。買取額は業者によってさまざまで、作品によっては万単位の違いが出ることもあるからだ。
近くに専門の業者が複数ない場合は宅配での査定を利用すると良いだろう。ほとんどの業者は宅配料がかからず、返送にも費用が掛からない場合が多いので、うまく利用すればコストをかけずに複数の業者から査定を受けることができる。
実績のある業者を選ぶ
買取業者を探す際にはホームページなどで買取実績を調べておくと良いかもしれない。実績が多いということは商品を過去に複数売っているということなので、そういった業者は買取にも積極的だからだ。
高値で買い取ってくれる業者
ここでは、美術品の買取に実績のある業者を紹介していく。どの業者も専門的な知識をもった査定員がいるので橋口五葉の浮世絵も正しく査定してくれるだろう。近場にない場合は出張買取や宅配買取を利用することもできるので参考にしてほしい。
総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
総合美術買取センターは美術品専門の買取店だ。絵画を始めとしたさまざまなジャンルの専門家が在籍しており、査定額に間違いはないだろう。メールやLINEなどの査定も受け付けており、日本全国から利用することができる。
豊富な買取実績があるので美術品を売るのが初めてという方でも安心して利用することができるだろう。クーリングオフ制度を導入しているため、万が一契約内容に不満が出た場合でも8日以内なら無条件でキャンセルすることができる。
本郷美術骨董館
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
本郷美術骨董館の売りは日本一に輝いたこともある豊富な買取実績にある。その数は150万点を超えるというから驚きだ。幅広い販路を持っているため扱うジャンルも多岐にわたっている。
もちろん、査定員も熟練のプロをそろえているので高額査定も期待できる。電話での簡易査定や写真鑑定もおこなっているので大まかな情報を事前に知ることが可能だ。浮世絵を売る際には、選択肢の1つに入れておいて損はないだろう。
美術品・絵画買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
美術品・絵画買取センターは約30年の実績がある専門店だ。基本的な買取方法は持ち込み買取、出張買取、宅配買取の3つから選択が可能。業界トップクラスの知識を持つ鑑定員をそろえており、査定額には絶対の自信を持っている。
また、自社でオークションを開催しているので、国外にも販路が広がっているという強みを持っている。スピード感のある対応もこの業者の大きな売りの1つだ。査定に出してから原則24時間以内で返答が来るため急ぎの場合はここを利用してみると良いだろう。1度出された査定額は、作品の状態が変わらない限り減額されることもないので安心感は抜群だ。
まとめ
橋口五葉の浮世絵は高値で売れることがある。しかし、明確な買取相場はないため、作品の価値を知りたければ買取業者に査定してもらう必要がある。
その際には、専門的な知識を持った業者を選ばなければ思わぬ損をしてしまう可能性があるので注意が必要だ。買取強化などのキャンペーンを利用すると査定額がアップすることもあるので積極的に利用すると良いだろう。
