渓斎英泉 浮世絵・作品の買取相場・価値まとめ

渓斎英泉といえば、江戸時代後半に活躍した浮世絵師の1人である。その類いまれなる絵の才能は多くの人を魅了してきた。今回は、渓斎英泉の浮世絵作品を売ろうと考えている人のために、少しでも高く売る方法やおすすめの買取業者をご紹介していく。ぜひ買取の参考にしてもらいたい。

渓斎英泉とは

さて、浮世絵師として名を馳せてきた渓斎英泉はどのような人物だったのか。買取を考えている人はその作品がどれほど素晴らしいものなのか、どうゆう人物だったのかを知るべきである。ここでは、渓斎英泉の人物を簡単に説明していこうと思う。

渓斎英泉の歴史

渓斎英泉は、時世美女競 東都芸子の作品が有名だ。女性の肖像画を描くことを得意としており、当時渓斎英泉の作品は人気を博していた。12歳の頃から画技を学び始めていた。その師となる人が狩野典信である。狩野派といえば唐獅子図で有名である。あの狩野から直接絵を習っていたというのだから相当の才能を買われていたに違いない。

20歳になると父や親族が相次いで亡くなるという不慮の出来事が起こり、狂言作者を目指していた渓斎英泉は、その夢を諦めることになり、浮世絵師として名が知れていた菊川英山の門下生として本格的に浮世絵を習い始めることになる。それが浮世絵との出会いであった。

そして、年をとるごとにさまざまな作品を生み出していき、世間でも渓斎英泉の作品は次第に受け入れられるようになっていった。30歳になると人情本や読本の挿絵、今で言う本の表紙の絵の仕事も請け負うようになり、あの有名な南総里見八犬伝の挿絵を任されるなど浮世絵の才能を存分に発揮していった。

渓斎英泉の美人画

主に美人画が世間の間で評価されたようで、渓斎英泉本人も好んで美人画を書いていた。その女性の特徴としては、今にも消えてしまいそうなぐらいどこか儚げな面持ちがあり、それでいて男を惑わすような妖艶さを持った女性を描いていた。男性から見ると見とれてしまいそうな理想な女性であったに違いないだろう。

顔の表情にも特徴的で、下唇が厚く、少し顎が出ている女性が印象的であった。当時の時代においてはそういった女性がもてはやされたのかもしれない。もしくは、渓斎英泉が理想としていた女性であったのかもしれない。

また、その美人画の女性たちの職種にも特徴があり、約7割以上は美しい女性を書いていたが、3割は吉原などの遊女を描いていたというのも渓斎英泉の面白いところである。さまざまな女性を独自の視点から描き続けた渓斎英泉の浮世絵は今もなおコレクターの間では人気な商品と言える。

渓斎英泉の名所絵

美人画で有名な渓斎英泉ではあるが、実は名所絵も数多く手がけている。有名な歌川広重の東海道五十三次の成功に影響されて歌川広重と協力して手がけたのが、木曽街道六十九次である。これも渓斎英泉の人気を博した出来事となる1つの理由で名所絵としても有名となった。

渓斎英泉の名所絵の特徴としては、さまざまな色を効果的に使っているところである。暗いトーンの色を使い、曇天や日陰を表現している。曇天と日陰もまた微妙にトーンが違い、見た人がしっくりくる色だなと感じてしまう魅力がある。

また、渓斎英泉はグラデーションを好んで用いている印象があった。山の色や背景色、湖の色を描く際に1色で仕上げてしまうのではなく、グラデーションを効果的に用いることで遠近を再現していた。確かに山でも登頂と麓では違って見えるものであるが、そうした微妙な違いにも渓斎英泉の才能がみられていた。

渓斎英泉の作品を高く売るためのコツ

今ご紹介してきたことで渓斎英泉の人物が理解できたと思うが、実際に渓斎英泉の作品を高く売るためにはどんな工夫をすればいいのか知りたい人も多いことだろう。ここでは、渓斎英泉の作品を少しでも高く売るコツやポイントを簡単に説明していく。この方法をおこなうかどうかで査定金額が大きく変化することもあるので、ぜひ参考にしていただきたい。

紫外線を避ける

1番注意して欲しいのはこの紫外線である。こういった浮世絵などの絵画は、紫外線めっぽう弱い。日焼けして色褪せてしまうと査定金額にも大きく影響して、大幅に値段が下がってしまうのだ。

そのため、必ず管理する際には日陰になるタンスの奥などにしまっておく必要があるだろう。家に飾っている人も必ずどの時間でも日が差さない場所での保管を意識しておいて欲しい。

なるべく手は触れないこと

浮世絵ともなると手で触れすぎるのもよくない。というのも、手垢やしみ、汚れの原因となってしまうからである。浮世絵などの高質な紙は汚れを落とすのも難しく自分で汚れを落とそうとすると返って汚れを増やしてしまったり破けたときにはそれこそ大問題である。

そういったことを避けるためにも、手で直接触れることはできるだけ避けることを意識しておいてもらいたい。また、ホコリなどは査定金額を減点評価の対象となるので、家に飾っている人は買取の前には何か柔らかいもので軽くホコリを落としてあげて欲しい。

複数の買取業者での査定することが大事

浮世絵というジャンルは、買取業者によって査定が別れることがある。その買取業者の強みや基準としている査定方法によって値段も変動してくるのだ。そういった意味において、1つの買取業者に絞って買取査定を依頼して即決で買い取ってもらうというのは非常に勿体無いのである。

また、買取業者によって独自の買取システムで運営している場所は多く、サービスの内容も買取業者によって大きく変わってくる。自分が何を基準に査定するのかにもよるが、そういったサービスや買取方法も慎重になる必要があるだろう。

例を挙げると、例えば普段仕事で忙しい人は取引の速さを重視することだろう。そうした人は買取速度を重視した買取業者を選ぶ必要がある。また、高価買取を重視としている人は、少しでも高く買い取ってくれたり、交渉余地がある買取業者がいいだろう。そうした買取業者の特徴もしっかりと検討していく必要があるのだ。

付属品も一緒に買い取ってもらう

浮世絵などの絵になると外箱がついていたりすることがある。そうした付属品などがある際は保存状態がどうであれ必ず一緒に売ることをおすすめする。外箱は汚れてしまっているから絵だけ売ってしまおうと考える人もたまにいるが、これは逆に損をしてしまっている可能性があるのだ。

これを避けるためにも、できるだけ外箱などの付属品にも注意して保管しておいてほしい。先ほども書いた通り日光などの紫外線である。紫外線を避けておくとある程度の劣化も防げるので、ぜひ付属品が家にある人は準備しておくことをおすすめする。

作品によって金額が大きく異なる

芸術系の作品などは、その作品の種類やいつ作られたものなのか、また時代によって価値が変動することもある。今ではこの価格だけれど、この先その価値が認められて値段が上がることだってあるのだ。

また、希少性によっても値段は変動していく。世界に出回っている数が減少すればするほど、その作品は世界でも貴重なものとなって値段が高騰していくことがあるのだ。そうしたことも踏まえてこうした浮世絵などは慎重に売ることを考えていく必要があるだろう。

メルカリやヤフオクはどうなのか

最近売買方法として新たにメルカリなどのフリマアプリやヤフオクなどのオークションでの売買が浸透しつつあるが、これらの売買がどうなのかを具体的に書いていく。

その価格は妥当であるのか

1番の問題ともいえるのが価格の妥当性である。基本的には顧客と顧客の取引なので、お互いにいかに安く買えるか、いかに高く売れるかという思考に及ぶのが一般的だ。そのため、本当ならもっと高価な値段がつくはずなのに出品者側の知識が少ないせいで、安く売れて損をしてしまうという例も少なくない。

こうした例を避けるためには、自らネットでどれぐらいの価値があるのかを調べておく必要があるだろう。そして、そこに時間や労力を割かなければいけないのはデメリットである。しかし、場合によっては思わぬ形で価格が跳ね上がる場合もある。

例えばオークションの場合で、競争相手との価格合戦になった場合に熱が入り高く売れるといった例も多くある。こうした場合は出品者側からするとメリットといえるだろう。ただ、時間はかかる上、定期的に監視しておく必要もあるので、そこは不便な点といえるだろう。

信頼できるものなのか

2つ目の問題が信頼性にある。顧客とのやりとりなので、途中でトラブルが起きる可能性はあるだろう。それが料金の受け渡しの際に起きることもあれば、配達の際に起きることもある。文句をいってきてトラブルになる可能性もあるだろう。

そうした信頼性がまだまだ薄いという問題をどう見るかである。これは確実に売る人の自己責任なので慎重に判断する必要があるだろう。

おすすめするのは買取業者

先ほどメルカリやヤフオクのデメリットが目立っていたかと思うが、あくまでこうした一面を考慮する必要があるということを理解しておいて欲しいだけで完全に否定しているわけではない。もちろんメリットもあるので、こうした判断は売る人に任せる。

しかし、ここでおすすめするのは買取業者での買取である。その理由はメリットが圧倒的に多いからである。買取専門でおこなっている業者である。その道のプロだけあって知識も豊富である。メリットをいくつかご紹介していく。

信頼性が高いということ

まず何より信頼性が高いということである。先ほどメルカリやヤフオクでは信頼性が薄いといったが、買取業者は専門のスタッフによって査定がおこなわれるので明瞭かつ迅速な取引が期待できる。また、売りたい商品の知識をつけなくとも買取業者が騙したりすることはないので、その分時間を割かなくてもいい。

妥当な価格で提供してくれる

買取業者はさまざまな方法でその商品について情報を得ているので、当然その商品の価値や希少性を理解して値段をつけている。その結果、値段も適切な価格で提供してくれる。顧客同士の駆け引きを楽しみたい人は別だが、手間なく安心して取引をしたい方は買取業者の方がおすすめできる。

相談することができる

買取業者の強みといえば、相談できるところだろう。専門のスタッフは当然知識も豊富で、今までにも多くの商品の買取実績を誇ってきている買取業者ばかりである。そんなスタッフにわからないことがあったら相談できるというのは、とてもありがたいことである。

スタッフも丁寧でわかりやすい説明をおこなってくれるので、顧客側からするととても安心できるだろう。これはフリマアプリやヤフオクにはできない強みといえる。

おすすめの買取業者の紹介

さて、これまで高く売るコツを紹介してきたがいかがだっただろうか。知らなかったことやそこまで考えていなかったという方も多いのではないだろうか。こういう点を踏まえた上で、どこで売ればいいのかという疑問が出てくるに違いないだろう。ここではおすすめの買取業者をご紹介していくので、ぜひ参考にしていただきたい。

岩田美術

岩田美術は、美術や芸術品を専門的に扱う買取業である。その道のプロの方々による信頼できる査定技術により、安心して取引をすることができるだろう。また、主なサービスとしては、出張買取をおこなっているのだが出張料と査定料が無料になるというところである。

これは顧客からするとかなり嬉しいサービスである。仕事で忙しいビジネスマンにも出張買取ができるのはありがたいことだろう。HP上で渓斎英泉の買取価格などは見当たらなかったが、ぜひ査定の際はこの岩田美術がおすすめである。

秋華洞

東京の銀座に店を構えている専門的な買取業者である。東京に店を構えるだけあって、店舗内は和風の部屋みたいないかにも芸術品を取り扱っているというような上品な買取業者である。

この秋華洞も宅配買取や出張買取をおこなっているので、気軽に査定を依頼してみてほしい。目利きのプロによる信頼できる査定を受けれること間違いなしである。渓斎英泉の買取価格の掲載はなかったが、過去に渓斎英泉作品を買い取った実績は掲載されていた。

くまねこ堂

くまねこ堂は、浮世絵から骨董品、古本など幅広く買取をおこなっている買取業者である。多くの買取実績を誇っている買取業者で、そこで働くスタッフもあらゆるジャンルの知識を有する人ばかりなので、気軽に相談することができるだろう。渓斎英泉作品の買取実績や買取価格はなかったが相談する価値はおおいにあるだろう。

まとめ

渓斎英泉の浮世絵の作品の買取について書いてきたがいかがだっただろうか。買取のコツやおすすめの買取業者は非常に買取の際の手助けになると思うのでぜひ活用していただきたい。

また、最近ではどういった売買方法で売ろうか悩む人も多いだろう。フリマアプリやヤフオクが普及してきたことにより、買取業者での買取も減少してきているように思えるが、こうした浮世絵などの取り扱いが難しい商品などは、ぜひ買取業者で査定してもらうことがおすすめである。