遺産相続した日本刀を売る時に税金はいくらかかるか

最終更新日:2018年12月26日

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遺産相続の対象者になった時、故人の所縁の日本刀が突然押し入れや納戸から現れて、困った人もいるかもしれない。若い女性の間での刀ブームなどで、刀剣に詳しい人もいるだろうが、一般的には日常生活で馴染みのない骨董品だ。

飾るにしても、日本刀は手入れや取り扱いが、意外と面倒なようである。自分ではなかなか行き届いた刀のケアまで出来ないだろう。悩んだ時には、最低限のことだけ用意して買取業者に任せてみてはどうだろうか。

日本刀が遺産相続に含まれた時の相続税とは?

どんな物品に相続税がかかるのか

相続財産と言うと、現金や預貯金、不動産などが真っ先に思い浮かぶと思うが、想像以上にその種類は多岐にわたる。日本刀なども、骨董品として家庭用財産という項目に含まれるのである。相続税は、被相続人が所有していたあらゆる財産が全て課税対象となるのだ。以下に相続財産の種類と内容を記しておく。

  • ・土地(田、畑、宅地、山林、その他の土地)
  • ・土地の上に存する権利(田や畑の耕作権や永小作権、宅地の地上権や賃借権)
  • ・家屋(家屋、駐車場などの構築物)
  • ・現金、預貯金等(現金、普通預金、定期預金、当座預金、郵便貯金などのほか、金銭信託も含む)
  • ・有価証券(株式や出資、公債や社債、証券投資信託や貸付信託の受益証券)
  • ・事業、農業用財産(機械器具、農機具その他の減価償却資産、商品、原材料、農産物等、売掛金、受取手形などのその他の財産)
  • ・その他の財産(立木、著作権、家賃や配当金、ゴルフ会員権など)
  • ・家庭用財産(家具、電話加入権、書画骨董品、宝石など)
  • ・みなし相続財産(生命保険や共済金など、特別縁故者への分与財産など)

日本刀などを含む骨董品の家庭用財産の評価方法とは

家庭用財産とは、具体的には自動車・貴金属・有名ブランド品やアクセサリー・骨董品・美術品・エアコンなどの家電・家具・電話加入権・書籍などである。その中に日本刀なども含まれる。

家庭用財産の評価を、全ての品物について細かく調査することは難しい。有名ブランドのバッグなどは、デパートの売値の1~2割の値段で評価されるようであるが、1つ1つ調べなくても、一単位5万円以下の財産については「家財一式10万円」と、全てをまとめて評価金額とし、申告して良いことになっている。

自動車などは、買取業者の査定価格を参考にするようだ。日本刀などの骨董品も、詳しい買取業者などに鑑定してもらうのが良いだろう。偽物だった場合は「家財一式」の中に含めるしかない。しかし中には数百万以上の評価が付く場合もある。

故人の物品には価値がある動産が含まれることが多々あるのだ。価値が高いかもしれないと思われる物については、鑑定士や専門の業者に依頼して、正しく査定してもらうことをお勧めする。

相続税はいくらかかるのか

相続税は、遺産総額から非課税財産、被相続人の債務、葬式費用を差し引いた額にかかる。非課税財産とは、次の4種類を指す。

  • ・墓、仏壇、祭具
  • ・国や地方公共団体、公益法人に寄付した財産
  • ・生命保険金のうち、500万円×法定相続人の数
  • ・死亡退職金のうち、500万円×法定相続人の数

課税遺産額は総遺産額から基礎控除を差引き、計算する。基礎控除とは、3,000万円+600万円×法定相続人の数である。法定相続人のそれぞれが法定相続分に従って、課税遺産額を分割したものとして相続税額を算出すると以下のような計算式になる。

  • 法定相続分に従った課税遺産額×税率-控除額=相続税額

また相続税の速算したものを以下に記すので、参考にしてほしい。

  • ・各相続人の課税遺産額1,000万円以下…税率10%…控除額なし
  • ・各相続人の課税遺産額1,000万円超~3,000万円以下…税率15%…控除額50万円
  • ・各相続人の課税遺産額3,000万円超~5,000万円以下…税率20%…控除額200万円
  • ・各相続人の課税遺産額5,000万円超~1億円以下…税率30%…控除額700万円
  • ・各相続人の課税遺産額1億円超~2億円以下…税率40%…控除額1,700万円
  • ・各相続人の課税遺産額2億円超~3億円以下…税率45%…控除額2,700万円
  • ・各相続人の課税遺産額3億円超~6億円以下…税率50%…控除額4,200万円
  • ・各相続人の課税遺産額6億円超…税率55%…控除額7,200万円

例えば、課税遺産額3,000万円に対する相続税は、3,000万円×15%-50万円=400万円となる。

日本刀の売却相場とは?

ヤフオクなどで売却すると、相場はいくらか

刀剣の買取業者に仲介してもらえば、各種インターネットオークションへ代理出品をしてもらうことも出来る。現在、ヤフオクRakutenラクマモバオクebayセカイモンなどのネットオークションでの、日本刀の相場は約14万697円だ。

ネットオークションでは、古物許可証を持った刀剣商人が全国から集まり、一番高い値段で競り落とした業者の刀となる。支払い金額は売った額面から代理手数料を差し引いた額であるが、手数料はどこの業者でも大差はない。その上、24時間いつでも刀を売ることが出来るので、一案として考えても良い売却方法かもしれない。

しかし、最近オークションサイトで詐欺を働く人が出てきたため、大手のオークションでは刀の出品を取りやめているところもあるようだ。したがって、現在は刀専門か、独自のオークションサイトでない限り、刀のオークション出品は出来ない。

さらに、その際にも出品側が多くのチェックを受けることになり、全体的にオークションでの出品販売は厳しくなってきていると言うことだ。

専門業者による買取価格の相場とは

通常、一般人には馴染みの薄い日本刀の買取価格だが、例えば名刀正宗など国宝級の刀であれば、数千万~億に届く値段が付くものも時にはあるそうだ。一方、300万円程の日本刀も沢山あるとのことだ。

目安ではあるが、具体例を出そう。「備前国川内守藤原正廣以真鍛作之」は、480万円で取引されている。この刀は、肥前刀の最高傑作と言われており、拵えの鍔(つば)の朝顔の柄も未だ綺麗なので、美術品としても鑑賞出来る品物と言う評価になり、こうした価格が付くそうだ。

もし刀に200万円の値段が付くとすると、同じ状態の短刀は50~60%減の100~120万円、脇差は40~50%減の80~100万円というのが相場と言うことだ。

買取業者はどのように日本刀の価値を決めているのだろうか。切れ味を基準にした「最上大業物・大業物・良業物・業物」、出来の良さを基準にした「最上作・上々作・上作・中上作」とランクがあり、評価が上がるほど価格も上がる。したがって、無名の刀剣であっても「最上大業物・最上作」であれば、とてつもない金額が付くことになるのだ。

その他にも、日本美術刀剣保存協会が発行しているものでは、保存刀剣・特別保存刀剣・重要刀剣・特別重要刀剣と言う基準がある。この制度で言うと、特別重要刀剣が一番価値のある刀、となる。

しかし、こういった愛好品と言う物は、時代によって様々な状況で価格が変動していくものだ。現在では、古いから必ず高値が付く、という訳でもないらしい。ゲームなどの影響により、知られるようになった名工の作品などは価格が上がることもあるそうだ。

日本刀を高く売却するためには?

売る前に錆びた日本刀は手入れすべきか

中古品は売却前には出来る限り美品の状態で売る、というのが中古品売却の常識となりつつあるが、押し入れの奥にしまい込み、すっかり錆付いてしまった日本刀はどうしたらいいだろうか。

日本刀は鉄で出来ているため、数か月ごとに手入れをしていなければ、当然錆が出てくるのである。湿気の多い日本では余計に錆が進むのだろう。刀の研磨専門業者がいるので、頼むべきだろうか。

刀の研磨には一寸(約3.03センチメートル)につき、1万円近くかかり、刀1本を研ぐには20~30万円程かかるそうだ。そうすると、場合によっては刀の評価価格より高く付くかもしれない。しかも刀に錆が付いているときは、鞘(さや)の中にも錆が付いている場合もあるそうだ。

だからと言って、繊細な刀剣に軽率にサンドペーパーなどで錆落としを試みることは、刀を傷つけるだけであり、商品の価値を落とすだけだ。刀の買取業者は、錆びた日本刀でも鑑定・買取を受け付けてくれるところが多いのだ。錆を見つけたら、研磨業者に依頼をするか、買取業者に任せた方が良いようだ。

売却するには、研磨することよりも登録証が大事

実は刀剣売却の際には、刀錆の問題よりも大事なことがある。日本刀の売買には「登録証」が必要なのだ。もし登録証が見当たらない場合、新規登録・あるいは再交付ということになり、刀の売買はその後になる。登録証のない刀剣の売買は一切出来ない。

刀剣を所持・売却するためには「銃砲刀剣類登録証(登録証)」を必ず所持していなければならない。売却や運搬の際には、登録証があることを確認しなければならないのである。

登録証は人間に例えると戸籍謄本のようなものだ。非常に大切なものなので、通常別途保存されているか、鞘(さや)に輪ゴムなどで巻いてあることが多いらしい。見当たらない時は、刀袋の中や刀剣が保管されていた周辺・手入れ用具の箱の中などを、よく探してみるべきだ。

登録証を紛失した場合は、発行都道府県が明らかな時は発行都道府県教育委員会まで、わからない時は居住地の都道府県委員会に申し出て、速やかに登録証再交付の手続きをした方が良い。新規登録の場合は、刃渡りが15センチメートル以上ある刀などの刀剣類は、まずは発見された管轄の警察署に相談し「発見届出済証(発見届)」を提出する必要がある。

登録が不合格となる場合は、外国製の刀剣類・火災で焼けてしまった物・焼刃(やきば)のない物・大戦中に粗製濫造された軍刀やサーベルなどである。焼刃とは刀の刃部の灰白色に見える部分だ。登録が許可された際には、登録審査手数料として6,300円が入用になる。

また、登録証と当該刀剣との内容に不一致や、改ざんがあることが稀にある。その場合は、新たに鑑定をし直してもらい、登録証を新規登録あるいは再交付してもらわなければならない。鑑定の結果、単に登録証作成時の記載の間違い・記載漏れであった時は、訂正された正しい登録証が交付される。この場合、手数料は必要ない。

登録証の内容と刀剣が明らかに異なる場合は、その日本刀の入手経路・いきさつなどが調査され、事件性がないことが確認されれば再登録の手続きをし、新しく登録証が交付されるのだ。この際は、再登録のための手数料が必要になる。

まとめ

遺産相続した日本刀を売る時に税金はいくらかかるかご紹介した。日本刀は一般的に日常生活で馴染みのない骨董品である為、その手入れや保管方法などで苦悩し売却を考える人も多いはずだ。

状態を確認し登録証を準備したうえで、規制の多いネットオークションではなく、専門の買取業者に相談するほうが良いだろう。

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