CONTENTS
こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
青木繁(あおきしげる)とは
青木繁(あおきしげる)は、明治期のロマン主義を代表する洋画家である。1882年(明治15年)に生まれた青木繁は、1899年(明治32年)の16歳の時に上京し洋画家である小山正太郎が主宰する画塾「不同舎」に入塾し、小山正太郎に師事したほか、東京美術学校(現東京芸術大学)西洋画科選科に入学し、黒田清輝から指導を受けるなどして洋画を学んだ。
1903年(明治36年)に開催された白馬会8回展にて白馬会賞を受賞するなど才能を開花させたが、青木繁のロマン主義的な明るい画風が当時の画壇には受け入れられず、不遇のまま各地を流転した後、1911年(明治44年)に28歳という若さで死去した。
戦後、明治のロマン主義を代表する画家として高く評価され現在に至っている。
青木繁の作品の価値は
明治のロマン主義を代表する画家として高く評価されている青木繁の作品は人気が高く、高額で取引されている。
青木繁の作品としては、油彩、水彩、デッサン、鉛筆画、版画、木炭画などがあり、技法や図柄、絵画の状態により、数万円から2、300万円で取引されており、人気の高い作品となると500万円を超える価格で取引されることもある。
青木繁の作品の価値を決めるポイントについて
28歳で夭折した天才洋画家として人気が高い青木繁の作品であるが、作品の価値を決める要素は様々なものがあり、それらの要素のうち作品の価値にマイナスとなるようなものがあれば、作品の価値は下がり、期待したような価格で取引されない場合もある。
ここに、青木繁の作品の価値を決めるポイントについて簡単に記載していく。
青木繁自身が手掛けた作品は価値が高い
28歳で夭折した青木繁は、作品の製作期間が9年と短く、現在まで残っている作品は少ないことで知られ、また、ほとんどの作品は美術館などに収蔵され、市場に流通することはほとんどない。それは、様々な美術品を取り扱う買取業者でも、青木繁自身が手掛けた作品をほとんど見かけないほどである。
そのため、青木繁の作品の中でも、複製画やリトグラフといった青木繁の死去後に作成された作品よりも、青木繁自身が手掛けた作品は、技法に関係なく人気があり、作品の価値は高くなることから、取引価格も高額となる傾向にある。
所有している青木繁の作品がどのようなものか確認をしたほうがいいだろう。
青木繁のサインがある作品は需要が高くなる
作品中に青木繁のサインがある場合は、需要が高くなる傾向があり、取引価格も高くなる可能性がある。
サインは、作品の制作過程の最後に入れられるものであるが、作品によってはサインがない作品もある。サインがなくても作品の価値に影響することはないが、作品を収集するコレクターなどは、サインがある作品を好む傾向にある。サインがあることで、作品は初めて完成する、という考え方からである。
所有している青木繁作品にサインがあるか確認をしたほうがいいだろう。洋画の場合は、作品の裏にある場合もあるので、作品の裏も確認をしたほうがいいだろう。
作品の状態は作品の価値に影響する
作品の数が少なく高額で取引されることも多い青木繁の作品であるが、作品の状態が悪いと、作品の価値が下がるため、思うような価格で取引されない場合もある。作品の状態は、作品の価値に影響するためである。
作品の状態が悪い例としては、作品に折り目やシワがある、作品が破けている、作品の一部が欠けてなくなっている、湿気によりシミやカビが発生している、日光など紫外線を含む外光にあたったため色あせが発生している、温度変化などにより絵具の乖離が発生している、などがある。
これらは、作品が制作されて長時間が経過したことによる経年劣化もあるが、作品を保管する環境や作品の取扱いが悪かったことにより発生した可能性もある。作品を保管する場合は、作品の状態を悪化させて作品の価値を下げないためにも、作品を保管する環境や取扱いには十分に注意したほうがいいだろう。
鑑定証は非常に重要
作品が高額で取引される作家の場合は、その作家が制作したと偽った贋作が出回ることがある。その中でも青木繁の場合は、作品数が少なく作品自体が高額で取引されているためか、贋作が比較的多いようだ。
贋作が作られる目的は様々でいろいろな種類の贋作があるが、共通しているのは、作品の出来に関係なく贋作の価値は限りなく低いということである。もし、贋作を贋作と気づかずに青木繁の作品として取引してしまった場合、取引に費やした費用は無駄になってしまう可能性が高いだろう。
そのため、取引の際には鑑定証が非常に重要となってくる。鑑定証とは、所定の鑑定機関が、この作品は青木繁が手掛けた本物の作品である、と鑑定したことを証明するもので、作品と鑑定証が揃っていることで、青木繁の作品として安心して取引することができる、といえるのである。
所有している青木繁の作品の鑑定証を確認した方がいいだろう。鑑定証については、本物であれば前述の所定の鑑定機関に依頼すれば取得することもできるが、手続きなどが複雑な場合もあるので、鑑定証の取得を希望する場合は、鑑定証の取得を代行する業者に依頼したほうがいいだろう。
青木繁の作品を売却する場合について
青木繁の作品を売却する場合についてだが、美術品の取引の経験などがあまりない場合は、できるだけ専門家に依頼したほうがいいだろう。
買取業者ならば青木繁のような明治期に活躍した洋画家の作品の取引実績が豊富な業者、オークションならば専門家が対応するアートオークション、もしくはオークションの出品を代行する業者などである。
美術品の取引では、複雑な手続きや問い合わせ、クレーム対応などで、美術品の取引に関する経験や美術品に対する深い知識が必要となることが多い。これらを持ち合わせていない一般人では対応が困難であるが、専門家であれば美術品の取引経験も美術品に対する深い知識も持ち合わせていることから、スムーズに対応できる可能性は高いといえる。
専門家に依頼するとそれなりの費用が必要な場合もあるが、安心して取引するためには必要な費用と言えるだろう。