不動産の「事故物件」をスムーズに手放すためには、何よりも買取業者の選び方が大変重要なポイントになる。業者選定のポイントを全く知らずに不動産会社まわりなどを行うと、事故物件買取に嫌悪感さえ示す業者から邪険な対応を受けることもあるかもしれない。ただでさえ悩ましい事故物件を抱えているのだから、これ以上のムダなストレスを増やさないためにも、むしろ慎重に動くべき時だ。
今回は、これから事故物件買取や売却に臨む方にチェックしていただきたい買取業者の選び方と、一般の人でも簡単に優良業者と出会えるコツをご紹介していこう。
Old house / Peter Zuco
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事故物件買取におすすめできる業者の特徴
事故物件を手放そうとするなら、これから紹介する8つのポイントを念頭に業者選定を行ってみるとよいだろう。
信頼のおける業者である
不動産物件を売る際には、「業者に宅地建物取引士の資格があるか」を、必ず確認すべきだ。
普通の方法ではなかなか売れない事故物件所有者には、無免許で悪質な業者が声をかけやすい。このような業者は売り手の弱みにつけこんでくるため、事故物件の売却によるトラブルに巻き込まれないようにするためにも、きちんとした資格を有する不動産買取業者に売るべきである。
名刺や査定書を受け取ったタイミングで免許番号がわかったら、国土交通省のサイト(http://www.mlit.go.jp/nega-inf/)から不動産買取業者の行政処分情報を確認してみてもよいかもしれない。
地元以外の業者である
過去に自殺や殺人、焼死などがあった事故物件を売る際には、なるべくその不動産が存在する市区町村以外のエリアにある不動産業者に問い合わせをするのがおすすめだ。事故物件と同じ地域にある業者は、事故や死因などの内容を詳しく把握している。「気持ち悪い」などと買取に消極的である場合が多いのだ。また事故物件を買い取ることで生じる風評被害を恐れる業者も多いことから、事故物件と同じエリアの会社である限り、積極的に買い取ってくれる可能性はかなり低いと考えられる。
このような実情から考えて、「事故物件周辺の業者は避けること」を念頭に業者選定を行っていただきたい。
事故物件買取実績の豊富な業者である
事故物件買取実績が多い買取業者に問い合わせをすれば、良心的な対応をしてもらえることが多い。このような業者は、リノベーションやコンバージョン(用途変更)によって事故物件を生まれ変わらせるノウハウに長けているため、たとえば間取りや立地環境などの評価基準が高い不動産であれば、一般の物件と同様に積極的な買取が行われるのだ。
また最近は事故物件特有の安さに着目する動きもあり、より良い業者と出会うことさえできれば、スムーズかつ納得の価格で手放せる時代なのである。
プライバシーを守ってくれる業者である
事故物件は売り手のプライバシー保護という観点で考えれば、宣伝活動が必要となる売却仲介業者の利用はおすすめできない。特に仲介業者の顧客などから「あの不動産が売りに出ている」といった情報が流れると、近隣住民を不安にさせてしまうこともある。事故物件の場合は密かに売却に向けた行動を起こすべきなのである。
特に同じ市区町村の不動産業者の場合は、問い合わせをするだけでも地域を騒然とさせてしまうような噂になりうる。場合によっては、ネットの掲示板等で叩かれることもあるかもしれない。そのためにも、「密かな売却をサポートしてくれる業者」を見つけるべきである。
レスポンスの早い業者である
事故物件買取に積極的な業者は、問い合わせメールなどの返答も迅速に行ってくれる。一方で買取に対してあまり積極的ではない場合は、「断る理由」や「金額を下げる理由」を探しているため、売り手が満足するレスポンスでは返答が来ないことも多いのだ。
特に査定額の算出期限が曖昧な業者を利用すると、その分売り手側は「不安な気持ちで待つ時間」が増えてしまう。担当者とのスピーディーなコミュニケーションができない場合は、ストレスを増大させないためにも、「次の手」を検討したほうがよいだろう。
負担を理解してくれる業者である
どんなに残虐な事件や事故があった不動産でも、所有している限りは固定資産税がかかってくる。ユーザが抱える負担を理解した上で「早く対応しよう」とする姿勢のある業者を選ぶことが、早期的な現金化と問題解決につながることになる。
資金力のある大手業者である
豊富な資金力のある業者には、「少し高いお金を払ってでも、自社のビジネスにつながるメリットをたくさん買い取りたい」という想いがある。このような業者を軸に複数の査定書を取り寄せれば、他の買取店との比較により、さらなる高額査定が出てくることも考えられる。
余裕を持った対応ができる業者である
資金力の高い業者は、余裕を持ったスタンスで価格提示やスケジュール調整を行ってくれる。少ない予算の中でギリギリの対応しかできない買取店と比べて、売り手の気持ちにも好循環が生まれるはずである。トラブルまみれの事故物件を少しでも高く売りたいと思ったら、1億円ぐらいなら即日決済できる業者を選ぶことをおすすめする。
事故物件買取に適した業者と簡単に出会う方法とは?
上記8条件に該当する業者探しをする際には、1分ほどの入力で最大5~7社の買取店とマッチングしてくれる不動産一括査定サイトの活用がおすすめである。こうしたWEBサービスから紹介される買取店は、全て「事故物件に興味があるところだけ」となるからだ。
不動産問題に柔軟に対応できる業者が多く登録している
一括査定サイトには、事故物件を含めた不動産問題に柔軟な対応ができる業者が集まっている。地元の不動産会社で邪険な対応をされたことのある売り主でも、安心してさまざまな相談ができるはずである。また、複数業者が競い合う一括査定サイトを利用すれば、参考買取相場の半額以下になることの多い売値についても、不満は起こりにくくなると考えられる。なお、一括査定サイトについては以下の関連記事を参照していただきたい。
まとめ
一般の不動産物件とは真逆の特色を持つ事故物件売却には、業者選定における注意点が非常に多い。またこれまで述べてきたポイントを重視せずに行動を起こしてしまうと、売り手のストレスや負担が増大してしまうことも考えられる。なるべく当ページの選び方を頭に入れたうえで、無理や無茶をせずに売却に向けた行動を進めてみてほしい。
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