茶道具のひとつ、「茶碗」。「コレクションを処分したい」「引っ越しを機会に処分したい」「新しいものが欲しいので処分したい」というタイミングで、どうせなら買取に出して現金化したいという人は多いだろう。ただ、買取に出す場合、何の下調べもしないで売ってしまうと、大きく損をしてしまうリスクが高くなる。買取を考えたときは下調べをして、ある程度のポイントはおさえておきたい。
そこで、ここでは買取における基本的な知識やポイントについて紹介していく。茶碗を高く売るために必要なこととは、いったいどんなことがあるだろうか。
本記事のポイント
- 高額な茶碗の場合に数十億で落札されることがある
- 人気作家や高額買取が期待できる茶碗の種類は?
CONTENTS
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茶碗は人気の骨董品
千利休の尽力により安土桃山時代に完成された茶道。格式高く、道具ひとつひとつが当時は命がけと言われていた。高価な茶碗となると、当時でも数千万円とも言われている。観賞用の器として用いられており、骨董品としても相当価値の高いものとなる。
茶道に使われる茶碗も数種類あり、井戸茶碗、楽焼、唐津焼、萩焼、九谷焼、織部焼などがある。骨董としても、価値の高いものばかりだ。
茶碗は高値で売れるものが多い
まず、茶碗を買取依頼へ申し込む前に、「できるだけ高く売りたい」と考えているのであれば、買取市場における茶碗の価値を知っておこう。
買取市場において高級茶碗は、予想以上に高価買取をされることが多い。茶碗は工芸品でありながら、その職人の技術から生まれるシルエットの美しさ、絵柄など芸術品として見られている側面を持つモノである。
アート作品として作られている茶碗もあり、作家が多く存在している。高価な茶碗であれば、金粉をあしらったモノや、翡翠を使ったモノもあり、買取では数百万円で取引されるものもある。
茶碗の買取金額相場
茶碗の買取金額の相場に関しては、ピンからキリまでの買取金額があり明確に相場はないと言っていいだろう。
いくつかの口コミなどでは、数千円〜120万円くらいまでの買取実績があるようだ。この辺りでの買取が多くなると考えられる。ただ、希少な高級茶碗となるともっと高い金額になる場合もある。
高額な買取実績・買取相場例
- 長次郎「黒茶碗 一来」6,600万円(SHINWA AUCTION)
- 樂道入「赤茶碗 銘 福の神」600万円(SHINWA AUCTION)
- 加藤唐九郎「瀬戸黒茶碗 銘 夕空」520万円(SHINWA AUCTION)
- 川喜田半泥子「阿ヶ津き茶碗」 450万円(八光堂)
- 十五代楽吉左衛門「黒楽茶碗 福末」280万円(八光堂)
- 小堀宗「高取筒茶碗」220万円(SHINWA AUCTION)
- 十五代楽吉左衛門「白楽茶碗 曙」190万円(八光堂)
- 北大路魯山人「志野茶碗」190万円(八光堂)
- 北大路魯山人「粉引汲出茶碗」123万円(古裂會)
最上級とされる茶碗
耀変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)は、12~13世紀に現在の中国福建省の建窯で作られたとされる最上級の茶碗だ。現存するものは世界でわずか4点しかなく、3点が国宝、1点が重要文化財に指定されている幻の一品だ。
数年前、「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)では、本物だろうということで2,500万円の評価額がついたが、世間的には安すぎると言われたほどだ。
耀変天目に比べればワンランク下がると言われている茶碗に、油滴天目茶碗(ゆてきてんもくちゃわん)も、2016年のオークションでは、なんと12億の値がついた。他にも、明代の茶碗「中国陶磁器の聖杯」が約38億円で落札されたことや、ガレージセールで4,000円ほどで購入した茶碗が明王朝の3番目の皇帝「永楽帝」の宮殿のために作られたものだと分かり、約5420万円ほどの価値があると話題になったことがある。さすがにここまではいかなくても、高価買取される茶碗は多い。
高価買取されている作家一例
- 楽吉左衛門
- 北大路魯山人
- 加藤唐九郎
- 荒川豊蔵
- 若尾利貞
- 各務周海
- 金城次郎
高価買取されている茶碗一例
- 井戸茶碗
- 志野茶碗
- 天目茶碗
- 志野茶碗
- 瀬戸茶碗
- 高麗茶碗
- 抹茶茶碗
茶碗は骨董品・古美術品の専門業者で買い取ってもらうべき
茶碗を買取依頼に出そうと思ったときに、どこで買取の査定をお願いするべきなのか、わからない人もいるだろう。茶碗のような芸術品を買取に出す場合には、骨董品、芸術品、美術品を専門で買い取っている業者の買取依頼に申し込むのがおすすめだ。
ネットオークションやフリマアプリなどで出品した場合、茶碗の本当の価値がわからず損をするリスクが高くなる。というのも、茶碗のような骨董品の価値はプロの目利きでさえも難しいものだからだ。
それだけ、骨董品、芸術作品の価値を量るには、膨大な知識や情報などが必要であり、また経験もいるため、茶碗の本当の価値は、素人にはわかりづらいものと言える。
高価買取してもらうためのポイント
買取市場では「状態」が大事
買取査定で、重要視されるのは現物の「状態」だ。これは、買取市場での基本的なポイントである。買取では現物の「状態」が非常にシビアに査定されるため、良い状態で買取へ出すほうがプラス評価となりやすい。
茶碗の「状態」は買取金額に大きく影響する。例えば、茶碗の査定で、汚れ、ホコリ、欠け、割れなどがある状態が少しでも見つかれば、確実にマイナス評価となり買取金額も減額となる。
保管の状態は日頃から気を配り、買取へ出す前にはキレイな状態で出せるよう、細かいところまで掃除をしたほうが、買取査定で良い評価を得られるはずだ。出来るだけ良い状態で買取査定へ出すようにしよう。
茶碗の保存状態を良くする
だが、綺麗な方が高いからと言って、知識もなく闇雲に磨く事はおすすめできない。骨董品のような古い状態の物は傷に弱いものが多いため、逆に傷がつき価値が下がるリスクがある。
では、何をするのかというと、保存環境の改善だ。長年閉まっていた蔵や倉庫、物置などは埃がたまり、湿気が強く、空気が非常に悪い状態になりやすい。陶器製品は吸水性が高い為、環境を改善すれば価値の低下は防げるため、買取を考えているなら、ぜひ今日から取り組みたい。
また、骨董品はきちんと保存をしていても劣化は進み続ける。保存状態の悪い場所では劣化の速度は更に早くなるだろう。そのため、保存状態を保つのが難しいと感じたら、「不要と悩んだ時」や「価値を知りたい時」にすぐに鑑定や買取の依頼することをおすすめする。
不要ではない場合も一度鑑定をして骨董品の詳細明らかにすることも大切だ。
付属品は買取金額に大きく響く
基本的に買取市場では付属品は揃っていると買取金額も数万円上乗せになることが多い。逆に付属品が揃って場合にはマイナス評価となり、買取金額も減額となってしまう。茶碗の付属品であれば、共箱・仕覆がある。
共箱(ともばこ)
作品を制作した作者自身が、箱書きして納めた箱が,そのまま作品とともに残っているもの。また、その箱のこと。
仕覆(しふく)
茶入や薄茶器、茶碗、挽家などの道具類を入れる袋のこと。「仕服」とも書く。
こうした付属品が揃っていると、買取価格は更に上昇する。
一カ所だけの査定で買取を決めないように一括査定を
出来るだけ高く売りたいと考えるのであれば、複数の買取ショップや業者へ買取依頼を申し込もう。なぜなら、茶碗の目利きは非常に難しいもので、買取金額も業者によって大きく違うからだ。
また、業者によっては茶碗の需要度が高く、買取強化している場合もあるだろう。そういったところでは、市場の相場よりも少し高い買取金額が期待できる。
ショップや業者によって、必要しているモノが違うため、買取金額も数万円変わる場合もあるようだ。できるだけ多くの店舗やショップの買取査定で比較検討すべきだろう。
失敗しないショップ・業者の探し方
その中でも、できるだけ良いショップ・業者に買取をお願いしたいもの。ここでは、良いショップ・業者の選び方のポイントを紹介する。
査定料金が無料
仮に買取が成立しなくても、査定料金を求めてくる業者もある。また、直接ショップに行けず、宅配、出張といった方法をとる場合に、料金を請求してくることもある。だが、本当に自信がある業者であれば、そういったものは全て無料にしている。買取に自信があるからこそ、利用者側に負担を与えない。そうした心意気があるの業者は信頼できる。
長年営業していたり、実績があったりする
新しいが業者が悪い訳ではない。だが、買取業というのは信頼業でもある。一度、悪い噂が立ったり、悪どい買取をするようなショップ・業者は淘汰されていく。そんな買取業界の中で長年営業を続けられている業者は、信頼がおける大きなポイントとなるだろう。20年以上、長ければ数十年以上営業経歴があれば、なお良い。
即金が可能
茶碗の買取は、本物の品物が出てくれば、当然だが高価買取となる。高いものになると数十万から数百万円にもなる。査定したものの、全然振り込みが無い、そのまま連絡が取れなくなってしまうなど、後を絶たない悪徳業者の問題もある。店頭や出張であれば、即日現金支払いできる、そんな店舗は信頼できる。
経験を積んだ鑑定士がいる
茶碗などの骨董品の買取の場合、その価値が分かるか分からないかで、数百万円の差が出ることもある。そのため、実績を積んだ鑑定士や、長年この業界で培っている知識を使う鑑定士のいるショップ・業者にお願いすることが大切だ。
骨董品の鑑定士とは
では、プロの目利きとはどういう人たちなのか。骨董品の鑑定士には、「美術鑑定士」を名乗る人もいる。美術鑑定士は、絵画、書、陶磁器、骨董などの真贋、価値を見分ける。鑑定書を発行することもある。
ただ、美術鑑定士の資格を得るための特定な授業や専門学校はない。骨董品に携わる美術館や画廊、お店などで経験を積むことが必須とされている。
美術鑑定士として働いている人のもとで勉強し、骨董品に関する知識を身につけることで自分も一人前の美術鑑定士として働く事ができるようになる。現役として長く骨董品の鑑定士を行っている人から直接指導を受け、鑑識眼を養い、鑑定士としてのキャリアを積んでいく形だ。
出張買取は骨董品が傷つくリスクを回避できる
骨董品である茶碗のの高価買取には出張買取がおすすめだ。現状の保存状態のままで骨董品の鑑定・査定が可能だからだ。古いものは基本的に傷や破れに弱く、割れてしまうリスクもある。そうなれば価値はなくなる。
梱包や店頭への持込みでは、骨董品に傷がついて価値が下がるリスクがあるが、出張買取であれば自宅で待っているだけでいいため、ベストな状態で鑑定と査定を行うことができるのだ。
LINE査定に対応している買取業者
納得がいく売却をするには、複数へ査定依頼し比較することが重要だ。気軽にできる査定に、LINE査定がある。
【ヒカカクおすすめ店】総合美術買取センター
買取価格
スピード
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許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
電話、メール、LINE、訪問などのさまざまな査定方法と買取方法を選ぶことができ、スピード査定、スピード回答も行っているため急ぎの人にもおすすめの買取業者である。
なんぼや
買取価格
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手数料
許可番号
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ウイルス
対策
ブランド品などの買取で有名な大手業者であるが、もちろん骨董品も買い取っている。大手ならではの安心感が売りだ。
古美術永澤
買取価格
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ウイルス
対策
出張買取、宅配買取、店頭での持込鑑定会にて茶道具や骨董品、美術品などを毎年50万点以上買い取っている。豊富な知識を持ち、目利きのある担当者のていねいで確実な鑑定に満足できるだろう。
出張買取に対応している買取業者
日晃堂
買取価格
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ウイルス
対策
骨董品の買取専門業者。専門の鑑定士がいるので、安心して査定を任せられる。出張は全国無料だ。
古美術 やかた
買取価格
スピード
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ポリシー
ウイルス
対策
京都に店を構える古美術買取店。古美術商が軒を連ねる地域柄、査定も安心して任せられそうだ。
小川処堂
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ポリシー
ウイルス
対策
出張・店頭・宅配買取に対応。絵画から骨董・茶道具まで古美術の買取専門である。
春福堂
買取価格
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ポリシー
ウイルス
対策
出張は関東エリアに対応。メール・電話で買取申し込みが可能である。
まとめ
ここまで、茶碗の買取で押さえておきたいポイントについて紹介してきた。茶碗のような骨董品の買取では、ある程度ポイントを掴んでおくべきだ。なぜならば、高額買取となる可能性があるにもかかわらず、基本的な知識や注意点を押さえておかないと、大きく損をしてしまうリスクが高くなるからだ。この機会にしっかりとポイントは押さえておこう。基本を押さえておくことは、損をするリスク回避にも繋がる。