藩札は、江戸時代に領地を治めていた藩が発行、その藩の領内のみに使用することができた紙幣を指す。
越前福井藩が寛文元年(1661年)に最初に藩札を発行したと言われ(文献には越前福井藩より前に藩札を発行した藩もあるとされる)、以降、諸藩でも発行された。
一時期、新井白石により藩札の発行が禁止されたことがあったが、その後徳川吉宗の世になると禁止令は撤回され、明治になるまで発行、流通された。明治になってからの調査で、全国の約八割の藩が藩札を発行していたことが判明した。
藩札は明治時代となり廃藩置県が実施されるのに合わせ回収令が発布され、藩札の価値に応じて明治政府が発行した新紙幣(明治通宝)と交換されることで、次第に姿を消していった。
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府県札とは
府県札は、明治維新後に一部地域で発行された紙幣である。
明治維新後、明治政府は大名が収めていた藩は現状維持として、幕府の直轄領や寺や神社の所領に役人を派遣し、府や県を設置した。
その中の一部の府や県は、江戸時代に発行していた藩札と同様に府県内のみで使用できる紙幣である府県札を発行した。
この府県札も藩札と同様に廃藩置県が実施されるのに合わせ回収令が発布され、藩札とともに姿を消していった。
藩札、府県札の買取について
藩札は、前述のように全国の約八割の藩で発行され、さらに時期や金額により違う藩札が発行されるなど多くの種類がある。
そのため買取価格も状態や発行枚数、人気などにより様々で、状態がよければ数千円から買取され、希少価値が高いものになると数万円で買取されるものもある。
高額買取される藩札
ただ、藩札については古いからといって高額となるわけではなく、希少価値が高いものなどが高額となる傾向にある。
例えば、一番古い藩札と言われている越前福井藩の藩札にしても、歴史的資料としての価値は高いものの、コレクション的価値は他の藩札に比べて高い、というまではいかず、買取価格は状態のいいもので数千円から数万円と他の藩札と同程度の水準となっている。
高額買取される府県札
府県札は、京都、奈良、函館の府と、兵庫、神奈川、堺、倉敷、酒田、久美浜、日田、高山、岩鼻、度会、伊那、長崎の県で発行され、この府県以外の府県札は存在せず、藩札に比べて種類が少ない。
また、発行期間も明治元年から明治4年までと短く、藩札に比べ発行枚数が少ないことから、高額で買取される府県札もある。
京都府札、奈良府札など、状態が良ければ10万円を超える価格で買取されることもあるようだ。
藩札、府県札を売却する際の注意点について
藩札、府県札は素人目にはその価値を正確に見抜くのは困難である。
売却は専門家がいる業者に
鑑定書などがあれば別だが、誰かから譲ってもらったり、また旧家から発見されたりして、どのようなものか判別できない場合は、藩札、府県札の正確な価値はまずわからないだろう。
もしかすると、買取業者に数万円で買取されるような希少価値が高い藩札、府県札かもしれない。もし、藩札、府県札のようなものを入手したら、専門家がいる買取業者などにどのようなものか確認を依頼したほうがいいだろう。
見積りを比較して利用業者を選ぶ
また、買取業者などに売却する場合は、売却する前に複数の買取業者に見積を依頼したほうがいいだろう。
藩札、府県札などのアイテムは、買取業者毎に査定額が異なる場合が多いため、売却するのであれば一番高額の査定を提示する買取業者に売却を依頼したいところである。
しかし、買取価格を公表していない買取業者がほとんどであるため、どの買取業者が高額で買取するか事前にはわからない場合が多い。
そこで、複数の買取業者に見積を依頼して、得られた見積を比較し、一番高額の査定を提示した買取業者に買取を依頼すれば、より高額で売却できる可能性が高まると言える。
それに、複数の買取業者に依頼すれば、藩札や府県札が持つ価値に気付かずに安く買い叩かれる可能性が低くなると言える。
買取業者の選択について
前述のように売却する前に複数の買取業者に見積を依頼する場合であるが、見積を依頼する買取業者の選択についても、留意すべきポイントがある。
買取実績
まず、買取実績が豊富な買取業者を選択したほうがいいだろう。
買取実績が豊富であるということは、それだけその買取業者を利用する人が多くいて、アイテムを売却している、ということになるからだ。
利用者が買取業者を選択した場合の根拠として一番多いのが、高額で買取することが挙げられる。つまり、買取実績が豊富であるということは、高額で買取される可能性が高い、といえるのである。
それに加え、買取実績が豊富な買取業者は、買取対象に対し豊富な知識を持っていることが多く、見積についても正確であることが期待できる。
知識不足で藩札、府県札がもつ価値を正確に見抜くことが出来ずに、安く買い叩く可能性は低いと言えよう。
サービス内容
次に、買取業者が実施しているサービス内容が充実したほうがいいだろう。
買取業者が実施しているサービスは利用者を対象としてものであり、これが良くないと損をしたり、トラブルに巻き込まれたりしてスムーズに取引が終わらないこともある。
例えば、買取の際には査定料、買取手数料、出張料、宅配買取の場合の送料などが必要な場合があるが、これらが高額の買取業者では、得られる売却益がその分減ってしまうことになる。できればこれらの費用が低い買取業者のほうがいいだろう。
また、ユーザーからの問い合わせに対する回答が遅れる、アフターサービスに対応していないなどがあれば、トラブルに巻き込まれた場合に迅速な解決は難しい可能性がある。利用者に対する対応が良い買取業者がいいだろう。