オポッサムは光沢が美しい毛皮でコートや帽子、ストールなどさまざまな毛皮製品に使用されている。使わなくなったオポッサムの毛皮製品は、クローゼットに長く眠らせておくと虫食いや毛抜けする可能性が高いため、買取に出すのがおすすめだ。しかし気になるのは買取の相場だろう。
買取業者やサービスによって、値段が大きく異なることもある。これからオポッサムの毛皮製品を売却する人のために、買取相場や査定情報について紹介するので参考にしてほしい。
Raccoon Car Coat / HousingWorksPhotos
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オポッサム毛皮とは
オポッサムは、アメリカ大陸とオーストラリア大陸に生息する動物である。アメリカのものはフクロネズミ、オーストラリアのものはフクロキツネと呼ばれている。光沢のある美しい毛皮を持つことで知られているが、毛皮製品として使われ始めたのは意外に遅く20世紀に入ってからである。色合いも豊富で細い毛が密集して保温性も高いため、コートや帽子などの防寒着として人気を集めた。
しかし、1998年以降はオーストラリア産のオポッサムの捕獲と加工が禁止され、保護動物となった。そのため、現在流通しているオポッサムの毛皮製品はアメリカ産である。ただし、法規制の前に作られたオーストラリア産のオポッサムの毛皮製品はいまだに流通しており、希少価値ゆえに高値で取引されている。
オポッサムの毛皮の特徴
オポッサムの毛皮は、アメリカ産とオーストラリア産では毛質が異なる。アメリカ産のオポッサムの毛皮は刺毛が灰褐色の霜降り模様で、綿毛は美しいクリーム色でありフワフワとした柔らかさが特徴である。オーストラリア産のオポッサムの毛皮は深い青灰色もしくは茶褐色で、縮れ毛が特徴である。
このようなオポッサム独特の風合いを人工的に作り出すのは難しく、それゆえ生息場所や種類によりイメージががらりと変わる毛皮として話題となってきた。一般的な毛皮と違い耐水性もあるため、扱いやすい毛皮であるのも特徴だ。
オポッサムの毛皮製品
オポッサムの毛皮製品は、服飾品から小物までたくさんのものが作られている。オポッサムの毛皮製品はどれも染色や加工がほとんど施されず、天然の状態で使用されることが多い。そのため良い状態で保つためには、ブラッシングや日陰干しなどこまめに手入れする必要がある。
オポッサムの毛皮製品の査定基準
オポッサムの毛皮製品の査定基準は、大きく3つのポイントがある。買取に出すときは次の基準を満たすように心がけると良いだろう。
保管状態
オポッサムの毛皮製品に限らず、毛皮製品では保管状態によって査定金額が左右される。虫食いや臭い、カビなどがあるものは減額対象となる。そのため良好な状態で保管することが重要だ。
ホコリや汚れが付いたままクローゼットにしまうと虫食いの原因となるため、長期間着用しない場合は汚れやホコリを取り除いて防虫剤と一緒に保管しよう。湿気の多い場所に保管すると臭いやカビの原因となるため、風通しの良い場所に保管すると良いだろう。
毛の変色や色褪せの有無
オポッサムの毛皮製品の査定では、毛の変色や色褪せの有無も基準とされる。オポッサムの毛皮製品に限らず毛皮は紫外線に弱いため、紫外線を避けて着用、保管することが大切である。紫外線だけでなく蛍光灯の光も変色や色褪せの原因となるため、着用しないときはカバーをかけて日のあたらない場所につるしておくのが良い。
オーストラリア産であるか
オーストラリア産のオポッサムの毛皮製品は現在作られておらず希少価値が高いため、アメリカ産のオポッサムの毛皮製品よりも高値が付きやすい。また、少しぐらい状態が悪い中古品であってもオーストラリア産なら高値買取される可能性が高い。
オポッサムの毛皮製品の買取相場
オポッサムの毛皮製品はミンクやフォックス、チンチラなどのメジャーな毛皮のように需要が高いわけではない。また、コートやストールのように大きな製品は扱っても、帽子やバッグのような小物は扱わない業者もある。そのため、オポッサムの毛皮製品を買取に出すときは、扱っている業者を探すことが大切である。では、オポッサムの毛皮製品を買取に出せる業者やそれぞれの相場をみてみよう。
毛皮買取専門店
毛皮買取専門店は毛皮の知識が豊富な鑑定士による査定なので、良質なオポッサムの毛皮製品や需要の高い製品は高額買取が期待できる。コートやショールなどの大きなもののほか、帽子やバッグなどの小物の買取可能な業者もある。
特に希少価値の高いオーストラリア産のオポッサムの毛皮製品を売却したい場合、毛皮買取専門店に依頼するのが良いだろう。買取相場はオポッサムの毛皮コートで10,000円～20,000円で小物の相場はそれよりも安くなる。
買取業者
買取業者は毛皮だけでなく、家具や電化製品などいろいろなものを扱っている業者である。買取業者は店舗に持ち込むだけでなく、出張買取や宅配買取のサービスもあるので便利である。査定は無料なので、とりあえず相談してみると良いだろう。
出張買取なら指定した日時に鑑定士が訪れ、オポッサムの毛皮製品の査定をしてくれる。金額に納得がいけばその場で買取が成立する。査定金額に納得しない場合でも出張費を請求されることはない。買取業者の買取相場は、コートで10,000円前後である。
ネットオークション
ネットオークションでもオポッサムの毛皮製品は取引されている。ただし帽子やバッグなどの取引はほとんどなく、コートやショールの需要が高いようだ。ネットオークションは市場に出回らないレアな製品を探している人も多く、出店すれば誰かの目にとまり買取が成立するチャンスもある。
売却までに時間がかかるが、毛皮買取専門店や買取業者で買取できなかったものを試してみる価値はあるだろう。ヤフオクなどのネットオークションでのオポッサムの毛皮製品の買取相場は500円～20,000円と幅広く、特にロングコートは高額で落札されている。
フリマアプリ
フリマアプリでもオポッサムの毛皮製品は出店されており、高額買取も期待できる。フリマアプリは自分で価格設定ができるのがメリットであるが、高すぎると買い手がつかないので注意する必要がある。
オポッサムの毛皮製品ではコートや中敷きの需要が高い。フリマアプリのメルカリでのオポッサム毛皮製品の買取相場は、3,000円～10,000円である。
買取金額だけでなくトータルコストで考える
オポッサムの毛皮製品を買取に出すときには、買取金額だけでなくトータルコストで考える必要がある。毛皮買取専門店や買取業者は店舗に持ち込むと交通費がかかり、ネットオークションやフリマアプリは出品費用や送料は自分持ちとなる。買取価格から必要経費を差し引き、どれだけ残るかを考えたうえで売却方法を決めることも大切である。
高く売るテクニック
オポッサムの毛皮製品を高く売りたいなら、いくつかのテクニックを使うことが必要である。どれも簡単にできることなので試してみると良いだろう。
付属品も一緒に査定に出す
オポッサムの毛皮製品を購入した際に入っていた箱やタグ、保証書などは査定のときに一緒に出すようにしよう。買取店が最も高い査定金額をつけるのは新品未使用のもので、使えば使うほど価値が下がり減額の対象となる。そのため、できるだけ新品に近い状態にして査定に出すのがベストである。
まとめ売りで価格交渉
価格交渉は他の業者の見積額と比較するだけでなく、まとめ売りも交渉要素となる。オポッサムの毛皮コートとバッグを一緒に売ったり、買取業者が扱っている毛皮以外のものとまとめて売ることも可能だ。売るものが多いほど価格もアップする。
きれいに保管し査定前に掃除する
商品の状態が悪いと減額されるためきれいに保管することはもちろん、査定に出す前はしっかり掃除することも必要である。目立つホコリや汚れを取り除いたり、毛並みを整えるのは必須である。しかし強くブラッシングしすぎると毛が抜けたり皮を傷つけたりしてしまうこともあるため、手に負えない汚れはクリーニングに任せるのが賢明だ。
状態の悪い毛皮製品は売れるのか
オポッサムの毛皮製品は取引が盛んな毛皮ではないため、状態の悪い製品は買取されない可能性が高い。特に、帽子やバッグなどの小物類は、状態が良くても買取されないことがある。しかし部分的に状態が悪くても他の部分はコンディションが良い場合、毛皮製品をリサイクルする業者に買い取ってもらえる可能性もある。
ブランド製品
オポッサムはそれほど知名度の高い毛皮ではないため、ハイブランドでオポッサムの革製品を製造しているところはないが、エンバなどの国産ブランドではオポッサムを扱っているところもある。ブランド品は、状態が悪くても買取される可能性が高い。
希少価値が高い
オーストラリア産のオポッサムは現在新品を手に入れることができないため、中古品でも価値はどんどん上がっている。状態の悪い毛皮製品であってもオーストラリア産のオポッサムの毛皮製品は、その希少価値ゆえに高額買取の対象となる。
まとめ
買取価格は需要が高いものに高値が付くと相場が決まっている。そのため、売りどきをおさえて正しいタイミングで買取に出すのが高く売るテクニックである。毛皮製品は冬に使用するため、季節的には秋に買取に出すのがベストだろう。
また、こまめに買取相場の変動をチェックして最も高値で売るのが賢明である。買取業者の中には不定期で査定額アップキャンペーンや買取強化商品を設定しているところもあるので、それらのチャンスを逃さず売ることも大切だ。
同じ商品でも買取業者によって査定額が変わるため、複数の買取業者の買取価格を比較することも重要である。インターネットでは複数の業者の査定が一度でできる一括見積サービスがあるので、利用すると良いだろう。最も高値を付けた業者の価格をもとにして、他の買取業者に交渉することもできる。
