日本国内でジャガーの注目度が高まった背景には、プロテニスプレーヤーの錦織圭が自らメーカーにオファーをしたという逸話がある。また近年では日本人でも運転しやすい右ハンドル仕様車も増えているため、中古車市場における高価買取が期待できる車種と位置づけて良いだろう。
今回はそんなジャガーについて、買取相場を高騰させる魅力や人気の理由を含めて、特性を詳しく紹介していきたい。
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ジャガーという名称
ジャガーは1922年にウイリアム・ライオンズと、友人のウィリアム・ウォームズレイにより「スワロー・サイドカーカンパニー」として設立され、当時はオートバイのサイドカーを生産していたが、5年後の1931年には初めての自動車モデルである、SS1を発売した。
この時代には、様々な自動車の原型が発案されては実用化され、とても自動車の変遷がめまぐるしい時代で競争も激しく、他社との差別化をするためにウィリアム・ライオンズは自分が製造している自動車のスピード、スタイリング、パワーといったものを前面に押し出すために、思いついたのがこのジャガーという名称である。
ジャガーが日本で高価買取される理由とは
日本国内のジャガー人気の背景には、これから紹介するような特徴や魅力が大きく関係している。
英国王室御用達
エリザベス2世女王、チャールズ皇太子、エジンバラ公といった英国王室から御用達指定を受けているジャガーは、気品あふれるイギリス車を好むユーザから人気の高い存在となっている。
XJモデルはトニー・ブレア以降の英首相の公用車にも採用されている。これらから「貴族のクルマ」などブランドイメージが高くなっていったのであろう。
またジャガーのデザインは、個性の強いスポーツカーを苦手とする団塊の世代の方々にも受け入れられやすいクラシカルな一面を持つため、日本国内で活躍する会社経営者の社用車として選ばれることも多いのである。余談だが、実はジャガーなどの英国車は国内消費の為ではなく、輸出前提で造製されており、左ハンドルが設計オリジナルである。
日本にはブランドアンバサダーがいる
日本国内のジャガー需要が高まっている背景には、プロテニスプレーヤーの錦織圭やマルチタレントのパンツェッタ・ジローラモといった「ブランド・アンバサダー」の存在が大きいと言われている。
特に近年では、限定60台の「錦織圭エディション」なども登場しているため、彼の存在によって親しみやすい輸入車としてのイメージや「限界を恐れずチャレンジし続ける男の車」としてのイメージが定着しているようだ。
さまざまな顔を持つ高級車メーカー
ル・マン24時間耐久レースでの優勝経験を持つジャガーは、エンジン性能や走行性の部分でも品質の良い車種ばかりを製造している。
特にセダン系の走行性能は日本のユーザに大きな刺激を与えるレベルであるため、コストパフォーマンスの良いイギリス車として定位置を確立している点が、日本における信頼性や需要の高さに繋がっていると考えて良いだろう。
高く売るコツ
大切にしてきた愛車はできるだけ高く売りたい。それにはちょっとした工夫と努力、準備が必要になってくる。そのため、ここでは高く売るためのコツを紹介するので、参考にしていただきたい。
車はキレイな状態が基本
査定の際は、車の年式や走行距離、人気カラーなどが重要なチェック項目となるが、ここで忘れてはいけないのが内外装である。内装・外装の状態は、その車が大切にされていたかどうかを判断するための重要な基準となる。
そのため、査定に出す前に洗車、内装・トランクなどは掃除機でキレイにしておき査定額アップを狙おう。また小石が跳ねてできたものなどの自分で治すことのできるキズや車内の臭いを消臭してキレイにしておくなどの細部までこだわると良いだろう。
売るなら早めに
中古車市場は日々価格が変動する。車種によって売れ筋のシーズンが存在し、23週間で1020万円の価格差が生じることもある。特に狙いたいシーズンは、需要が高まる夏と冬のボーナス時期、そして3月である。
1年間の中で、新車が一番売れる時期は3月だと言われている。ディーラー側は、自動車メーカーの3月決算期までに販売台数を増やす事で、自動車メーカーからの報酬が大きくなることもあるので、2月から3月にかけては比較的交渉もしやすい。
しかもこの時期は4月から新しい環境で生活する人が増える、新生活需要の時期為、新車の値段は下がり、ユーザーの購買意欲が高まる。こういったことが3月が一番新車が売れる時期と言われる所以である。
新車が売れると言う事は、持っている車を下取りや買取に出す人も多くなり、中古車の流通量もかなり増える。在庫が増えると価格が安くなるように感じるが、実は中古車の場合は逆に相場が上がる傾向にあるのだ。
これは、この時期は新車の需要と同じく中古車の需要も大きくなり、オークション相場も全体的に上がるからと言う理由があるからだ。また、購入者からしても、市場に出回る数が多くなることから、選択肢が増えて中古車を購入する人が増える訳である。
狙い目の時期を考慮しつつ相場を把握し、売るタイミングや予算を立てておこう。中古車は少しでも新しいほうが市場価格が高くなるのは基本中の基本。高く売りたいのであれば、早めの査定・売却を心がけよう。
付属品の保管はしっかりと
車の購入時に搭載されていた付属品類はしっかり保管しよう。特に「取扱説明書」や「整備手帳」などは車を査定する際にも必要なので失くさないようにしよう。 なくしたり汚れている場合は減額の対象となる。
取扱説明書を万が一なくした場合も、メーカーのサイトやネット上でも中古品があり、ディーラーや修理工場で製造中止でなければ、購入可能なので一度相談してみよう。付属品の有無は査定時の重要なポイントになってくる。社外のハンドル、マフラー、アルミ等に交換した場合も純正部品を必ず保管しておき、売却時は忘れないようにしよう。
下取りと買取はどちらがお得か
下取りとは、新車を買う際にディーラーに愛車を売って購入資金に充てること。一方買取りとは、買取専門店などに愛車を売って現金を受け取ることである。あまり違いがないように思われるかもしれないが、買取価格の算出方法が大きく違うので注意してほしい。
買取の場合はオークションの相場を基本価格として車の装備や状態などから買取価格が算出される。そのため、全国各地の市場の相場データをリアルタイムに把握し、その値動きがダイレクトに価格に反映されるのだ。
しかし、下取りの場合は下取り基本価格表をベースに価格が算出されるのだが、オークション動向にリアルに連動しているわけではない。よって、市場の値動きに応じた高い下取り価格というのは提示されにくいのだ。
また、新車購入が前提であり、新車の販売価格との兼ね合いで最終的な価格が決められる。そのため、車の装備や細かいアピールポイントに対する評価が期待できない。
もうお分かりのことと思うが、このような違いから下取りよりも買取のほうが高額査定の可能性が高くお得だということである。 また、ディーラーと下取り交渉をす前に、一括見積もりを複数の買取専門店に頼み、相見積もりを取る。これが出来れば、より好条件で車を売る事が出来るケースもあるので試してみても良いかもしれない 。
人気ラインナップの買取相場とは
ジャガーの買取相場で特筆すべきなのは、「年式や走行距離、コンディションが悪い車は50万円以下の査定になる」という点である。フェラーリなどと比べて実用性の高いジャガーは、その分、買取額も下がりやすいのだ。
またジャガーの車は、イギリス車特有の「故障のしやすさ」が問題視されることも多いため、乗らない車両が自宅に眠っている場合は、100万円以上の高額査定が期待できるうちに査定依頼にかけるのが理想と言えるだろう。
イギリス車が壊れやすいという風潮は、イギリスでは車検というものがないことからきているだろう。確かに新車購入から三年以上経つと、年に一回MOTと呼ばれる検査を受けることが義務付けられている。しかし、通常であれば1時間で完了し、費用も数千円単位で済んでしまうような簡単なものである。日本で例えるならば、ディーラーが無料で実施してくれる簡易点検に近い。
一応、このMOTの他にも、既定の走行距離を過ぎたらサービス(点検)を受ける仕組みはあるが、完全に任意の上、ディーラーからも特に連絡や案内もなく、しかもかなり高額(点検だけで数万円レベル)ということで、実際に受ける人は少ないようだ。
また、エンジンオイルの扱いについて、日本では5000kmで交換が一般的な目安になっているが、イギリスでは10000mile (16000km)が一般的で、その間にオイルが少なくなっていると継ぎ足して使うことがあるようだ。結局、こちらの車が壊れやすいのにはこういった維持の仕方の違いもあるだろう。
ジャガー ソブリン 参考買取相場10万円230万円
XJの豪華版とも言われるソブリンは、ロングホイールベースで知られる超高級シリーズである。ロングホイールによって、後部座席の居住性をアップさせ、ステアリングの操舵感は軽め。いかにも高級車らしいソフトな感触を持っているなど独特の当たりの柔らかさがある。ただし、センター付近の遊びは少なく、切れ味はシャープである。
また、 扱いやすいエンジンサイズでスポーティな走りと高級感が同時に味わうことができる。4.0だけというシンプルなラインナップで知られるソブリンは、新車でも945万円前後で購入できるため、1,000万円以内でイギリス車を購入したいと考えるユーザの中で第一候補に上がりやすい車種となっている。
ジャガー マーク2 参考買取相場139万円420万円
デザインディレクターによって設計されたマーク2は、ジャガーらしいクラシカルな雰囲気を上手に表現している大人気車種である。高性能コンパクトスポーツセダンとして名声を博したモデルで、レースやラリーで数多くの輝かしい戦跡を残した。
ソブリンなどと比べれば遥かにコンパクトなセダンとなるため、駐車スペースの限られた東京都内などでも扱いやすい車種として知られるようになった。
ジャガー XJ 参考買取相場27万円600万円
メルセデス・ベンツやBMWなどと競合する、ラグジュアリーセダンである。強靭な強さと究極の軽さを両立させたオールアルミニウムボディを採用。 リベット打ちされた100アルミニウムモノコックシャーシとボディ構造を採用することで、XJはクラス最軽量のクルマのひとつになった。溶接した継ぎ目も一切ない。
ハンドルは全車種左右選択可能となっているため、左ハンドルを苦手とする日本人にも嬉しい仕様と言えそうだ。またフラッグシップモデルのXJRでは、最高出力550馬力を実現しているため、ストレスのない加速や走行性能を求めるユーザにもおすすめの車種と言えるだろう。
まとめ
査定額に大きな開きが出やすいジャガーの車を売却する際には、なるべく多くのショップに査定依頼をする必要がある。
また輸入車専門の買取店の方がジャガーなどのイギリス車への歓迎する傾向があるため、相見積もりを通してショップの比較検討をじっくり行うようにして欲しい。