家を建て替える、またはリフォームすることは人生において大きな出来事であり、多額のお金がかかる。高額な支払いをする分満足のいく家にしたくて、建てる前にあれこれ考え、完成した家を想像してワクワクするものだ。
このときに「古い家の取り壊しにはお金がかかる」ということを考えても、「売れるものを売ったらお金にできる」というところにまで考えが及ぶ人は少ないかもしれない。実は、状態によってだが浴槽などを買い取ってくれる業者が存在する。
家の建て替えやリフォームは、そう何度もできることではない。余計な出費はおさえるか、リサイクルに回せるものは回して、お金をかけるべきところへお金をかけたいところだ。
今回は、浴槽の中でもステンレス浴槽の買取が可能かどうか調査した。お金をかけて処分するか、売ってお金になる可能性があるのかどうか、この記事を参考にしていただきたい。浴槽の査定ポイントや浴槽を買い取ってくれる業者の紹介などもわかりやすくまとめたので、チェックしてほしい。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
スレンレス浴槽の特徴
ステンレスの浴槽は、築年数がたっている家のお風呂で床はタイル張り、というイメージの方が多いのではないだろうか。最近では見かけることが少なくなったが、ステンレスの浴槽にはさまざまな利点と欠点がある。詳しく見てみよう。
ステンレスとは
ステンレスとはさびにくい合金のことだ。国際標準化機構(ISO)などでも定義されていて、定義する組織により含有量がことなこととがあるが、おおむね金属の含有量は鉄を主成分(50%以上)、クロムを10.5%以上含み、炭素の含有量を1.2%以下にしたものである。クロムだけでなくクロムとニッケルを含有する場合がある。
ステンレス浴槽の利点
ステンレス浴槽の利点と言えば、何と言ってもその耐久性が挙げられる。さびにくい金属で作られているため丈夫で長持ちするのだ。金属なので加熱による劣化が少なく、ひび割れたり変色したりする心配がない。
汚れにも強く、手入れが簡単な点も大きな利点だろう。匂いもつきにくいので、清潔感を長く保つことができる。細かな傷がついたとしても丁寧に磨けばピカピカになるので、自分でやるか金属を磨く専門業者に頼んで磨いてもらえば新品の輝きを取り戻すこともできる。
またステンレスは熱伝導率が低いのでお風呂のお湯が冷めにくく、保温性が高いことも特徴としてあげられる。浴槽の底や周りに断熱材(発泡ウレタンなど)を吹き付けて保温性をさらに高めた商品もある。
ステンレス浴槽の欠点
ステンレス浴槽は他の浴槽に比べると重いため、床を補強する必要が生じる場合がある。2階以上に取り付ける場合、床の補強をするというケースが多いようだ。
また、ステンレスにカラー塗装したカラーステンレスの浴槽も発売されており、その中ではタカラスタンダードのカラーステンレス浴槽が有名だろう。カラーステンレス浴槽については次の項で詳しく説明するが、カラーステンレスの塗装は剥がれやすいということが欠点である。浴室リフォームの際に浴槽を塗装できるが、腕の良い職人さんでないと塗装が簡単に剥がれてしまう、ということもあるので注意が必要だ。
見た目の問題で、金属的な見た目が古くさいと最近では人気の浴槽でないのは事実だ。近年ユニットバスが増え、ステンレス浴槽を目にする機会は格段に減った。ステンレス浴槽はどうしても一昔前の従来型の浴槽というイメージが強く、若い世代は特に好んで選ばない浴槽だろう。
カラーステンレスの浴槽とは
カラーステンレス浴槽とはステンレス浴槽にカラー塗装を施した製品だが、ステンレスに塗膜が密着して剥がれないようにするのは難しい。前述の欠点の項でも記したように、塗装できても塗膜が剥がれやすいという欠点があり、10〜20年ほどの経年劣化で剥がれてしまうというのが一般的なようだ。
しかし、高品位ホーローで有名なタカラスタンダードが、カラーステンレスバスエメロードを販売している。こちらの製品は、素材感そのままのプレミアムステンレスのほか、カラーステンレスの浴槽なのだが、高品質でユーザーの評価も高いようだ。特殊な技術を要するホーローの塗装を手がける会社だからこその技術力なのだろう。
タカラスタンダードでは、フリーサイズのステンレス浴槽も作っており、大きな浴室や寮、ペンションなどの浴室にも対応できる。通常のステンレス浴槽は他の材質の浴槽よりも価格がおさえられており、販売価格で間口120cmの製品で税抜80,000円から。同じ大きさで比較すると鋳物ホーロー浴槽が税抜157,000円から、人造大理石浴槽が税抜89,000円からなので、カラーステンレス浴槽はお財布に優しい浴槽と言える。
ステンレス浴槽は買取可能か
中古浴槽の買取をおこなっている買取業者がある。住宅の建材買取業者で浴槽の買取をしている業者は多数がるが、買い取ってもらうには有名メーカーの製品、新品未使用品などの条件付きの場合がある。また、中古品では購入からの年数を明確に提示している業者もあるので、購入からの年数がたっていないこと、設置・使用したかどうかで大きく変わるようだ。
また、金属くずやスクラップの買取業者に問い合わせたところ、ステンレスの種類により買取可能な場合がある。ステンレスでも浴槽やシンクなどに使われるSUS304なら、1kgあたり107円で買取可能な業者もあった。ただし、浴槽の外側に断熱材が吹き付けられている場合はその断熱材をはがしてステンレスのみで買取依頼をしなければならないため手間がかかる。
一般的なステンレス浴槽は20kg〜30kgくらいの重量なので、スプラップの買取業者なら数千円程度の価格になる。断熱材をはがす手間を考えるとあまり現実的ではないかもしれないが、他にステンレスのシンクなどがありまとめて買い取ってもらう製品があれば、考慮に入れても良いかもしれない。
ステンレス浴槽の買取相場
ネットオークションやネットフリマでステンレス浴槽が出品されているか調査したところ、ヤフオクでは中古のステンレス浴槽が多数出品されており、3,000円〜9,000円ほどの価格でで出品されていた。実際に入札されていた製品もあった。クリナップの新品未使用品で14,999円や55,714円、タカラスタンダードの新品未使用品のカラーステンレス浴槽で30,000円で出品があった。メルカリやラクマなど、ネットフリマではステンレス浴槽の出品はなかった。
浴槽は大きさがかなりあるため、輸送費が高くついてしまう。このため、ヤフオク!での出品は直接引き取り限定で落札希望の出品が多かった。浴槽のような大きな商品は、発送する際の梱包の手間と輸送費を考えると、ネットでの出品には向いていないように思われる。実際は、何件か入札のある出品もあったので、運よく自宅周辺エリアで直接買取可能な人が現れるまで気長に待つ覚悟があれば、ネットでの出品も選択肢に入れて良いだろう。
浴槽の買取をしてくれる買取業者は、明確に価格を提示しているところはなかった。型番や年式、メーカーにより価格のばらつきが大きく、査定をしてみないとわからないという回答だった。新品未使用品ならステンレス浴槽でも買い取ってもらえそうだが、購入時からの年数も関係するのでまずは問い合わせをしてみよう。
中古品でも有名メーカーの製品なら諦めずに査定依頼をしてほしい。思いの外高値がついたらラッキーである。その際のポイントを次の項で見てみよう。
浴槽を買い取ってもらう際の査定ポイント
浴槽の買取でポイントとなる点をまとめたので、ご紹介しよう。
新品未使用品かどうか
買取業者で浴槽の買取をおこなっているところでは、どの浴槽でも水を通していない製品、すなわち新品未使用品に限定される場合がある。お風呂は衛生面の管理を気にする人も多いので、新品でないと買い取っても売れない可能性があるからだ。
知り合いの業者から売れ残った浴槽や展示品の浴槽をもらったけれど使わなかった、懸賞で当せんした景品の浴槽があるが使う予定がない、また建て売り住宅やマンションなどを購入したがお風呂だけ気に入らないのでリフォームしたいなど、実際に使っていない浴槽なら買い取ってもらえる可能性はかなり高い。
もしそういう浴槽があるなら、試しに1回だけ使ってみるとか、水を張ってみようなど考えずに、未使用のまま査定に出そう。新品で梱包されたままの状態なら、封は開けない方が良い。
どのくらいの年数がたっているか
中古の浴槽を買い取ってくれる買取業者でも、製造から5年以上経過した製品の買取は難しいようだ。中には10年ほど経過していても、有名メーカーで状態が良ければ買取可能とうたっている業者もあったが、買取業者の査定依頼フォームで製造時期を入力し対象外となると査定してもらえないことがある。
購入からどのくらいたっているか明確にわからなければ査定も難しいため、購入時期がわかる書類があればそれも用意して査定依頼をしよう。
有名メーカーの製品かどうか
有名メーカーの浴槽であれば、買取してもらえる可能性は高くなる。ステンレス浴槽の場合、人気なのはやはりタカラスタンダードのカラーステンレス浴槽やクリナップのステンレス浴槽だろう。有名メーカーの製品だったとしても、型番や製造年、大きさや容量など詳しい情報がわからないと電話やオンラインでの査定ができない場合があるので、問い合わせする際は必ずそういった情報がわかるものを用意しよう。
取扱説明書や保証書などがあれば、買取の際に一緒に提出した方がいよい。そういった書類がなくても購入時のカタログなどで型番が確認できれば、査定の際に参考にはなるだろう。保証書などの書類はなくても買取してもらうことも可能のようだが、あるに越したことはない。
きれいな製品なら中古でも売れる可能性がある
中古品の場合、売れるかどうかは製品の状態によって変わってくる。当然、きれいな製品であれば売れる可能性が上がる。日々のお手入れをしっかりして浴槽をきれいに保つということは、重要なことだろう。
ステンレス浴槽は表面の加工の仕方で傷が目立ちにくい製品もあるが、タワシやクレンザーでこすってしまうと細かな傷がつきやすい。日々のお手入れで雑に扱わないということが、良い状態を保つためのコツなのである。
他に売れる製品がないかチェック
住宅の建材買取業者で浴槽だけでなくシステムキッチンや給湯器、工具、カー用品など取扱商品が多岐にわたる業者は複数ある。出張買取などで見に来てもらったら、ついでに他に売れる製品がないかどうか一緒に見てもらうと良いだろう。一度の査定で済むし、まとめて売ることで査定額アップにもつながる。
複数の業者に聞いてみる
どんな製品でも買取業者によって価格に差が生じることは多々あり、実際に問い合わせてみないとわからないものである。ホームページに中古の浴槽の買取をおこなうと書いてあっても、実際のところ今現在では新品未使用品のみの買取になると言われることもある。オンラインで無料査定をおこなっている業者は多いので、まずは買取可能かどうか複数の業者に確認してみることをおすすめする。
浴槽の買取をおこなうおすすめ買取業者
浴槽を買い取ってくれるおすすめの建材買取業者をご紹介しよう。査定依頼の参考にしてほしい。
良品企画
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
新品、中古の浴槽を買い取ってくれる建材買取業者で、状態が良ければ製造後7年以内の製品の買取が可能のようだ。買取を強化している製品は、ヒノキの浴槽、ジェットバス付きの浴槽、風呂釜だが、それ以外の製品でも状態を見て買取可能な場合がある。他にも水栓や給湯器など住宅設備全般の買取をおこなっているので、家を取り壊す前に一度問い合わせすると良いだろう。
店頭買取、出張買取、佐川急便の着払いで送る宅配買取に対応しており、出張エリアは北海道と関東、愛知県、大阪府、兵庫県、愛媛県の店舗があるエリアでおこなっている。エリア内かどうかはホームページで確認しよう。
浴槽買取NET
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
新品、中古品、型落ちなどを問わず、浴槽の買取をおこなっている。中古品で買取対象となるのは、製造5年以内の製品に限られる。他に網戸やドア、シンク、洗面台、トイレ、浴室暖房乾燥機などの買取もおこなっているため、他に売れそうな製品があったらついでに一緒に査定してもらおう。
オンラインと電話での問い合わせ、査定が可能で、最短で当日内に連絡がもらうことも可能。宅配買取、出張買取などの手数料が無料なので、まずは相談してみよう。
エルライン住設
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
風呂、バスタブ、ユニットバスの買取をおこなっており、有名メーカーの製品の買取実績が多数ある。他にも、トイレ、玄関ドア、システムキッチン、ソーラーパネル、洗面台、給湯器などの買取もおこなっている。
関東全域で出張買取をおこなっており、出張費は無料。オンラインか電話でまず問い合わせをして、訪問日の予約をして査定という流れになっている。電話対応は年中無休で10:00〜19:00までだ。
ナンバーワン買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
家具家電、工具などの買取をおこなっている買取専門店で、浴槽の取り扱いもしている。パナソニックやTOTO、INAXといった国内の有名メーカーの浴槽のほか、ドイツのビロレイ&ボッホのバスタブなど海外メーカーの浴槽の高価買取をおこなう。
ステンレス浴槽も取り扱っており、中古品、新品問わず無料で査定してくれる。製造後10年以上たっていても状態が良く有名メーカーの製品であれば買取が可能な場合もあるので、諦めないで相談してみると良い。
まとめ
住宅の建材買取をしている業者は多いが、浴槽やシンクなど大きな製品の買取となる場合は出張買取のエリア外だと電話での問い合わせもつながらないことがあった。大型製品という特性上、簡単に業者に頼んで発送できないものもあるため、仕方がないことだろう。
家を解体する、リフォームするという際は、単にお金をかけて処分してもらうのではなくて、売れるもの、リサイクルできるものがないかよく調べると良い。少しずつの積み重ねが、大きな金額になることもあるだろう。建材買取をする業者のほとんどが複数の製品を取り扱っているので、まとめて相談してみよう。いらないものの処分を早めに終わらせて、新しい家づくりやリフォームに力を注いでいただきたい。