ファッションにおいて人気のあるスタイルのひとつにストリート系がある。ストリート系にも様々なブランドがあるが、着なくなった服はどうするか。処分する、という人もいるだろうが、お金をかけて集めたものなので勿体ないと思う人も多いだろう。
そこで利用したいのが古着買取業者やヤフオクやメルカリといった中古売買市場である。売れれば良いお小遣いになるし、新しい洋服や靴を買うこともできる。ここではストリート系ブランドの買取相場やメルカリでの売買相場について紹介しよう。
Supreme Gaga / Instant Vantage
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ストリートファッションの特徴
ストリートファッションとはアパレル企業が作り出す流行ではなく、街の若者たちのファッションから自然発生的に生まれるものである。ストリートスタイル、ストリートカジュアルとも呼ばれている。
ストリート系のファッションに定義はなく、時代の流れや音楽、カルチャーなどに大きく影響を受けるようだ。昔も今もメンズファッションが多いが、最近はレディースでもストリートファッションは増えつつある。
始まりは1980年前後からで、当初はアメカジが主流であった。当時流行った映画、トップガンの影響を強く受け、ファッションにミリタリー色を取り入れることが流行っていた。
1990年代に入ると現在のようなストリート系ファッションに近づき、スケーターズファッションやヒップホップ系のだぼっとしたシルエットの洋服を取り入れる若者が多かった。
2000年代になると、過去のスタイルがリバイバルブームとなり、様々なファッションブランドからストリート系のアイテムが発表されるようになった。ストリートファッションがカテゴリーとして認められ始めたということだろう。そして現在では自分らしい自由なファッションを楽しむ若者が増えている。
ストリート系の種類と特徴
B系ファッション
だぼっとしたシルエットが特徴的で、Bはbreakinやblackを意味する。元々アフリカ系アメリカ人が着ていた服装を普段使いしやすいようにアレンジしたものである。そのため大きめのTシャツやパーカー、だぼっとしたズボンが主要アイテムである。
以前はキャップやバンダナ、大きめの派手なアクセサリーもポイントだった。しかし現在ではタウンユースしやすくアレンジしていることが多く、アクセサリーは控えめ、上下どちらかは細身のシルエットとしていることが多い。
スケーター、エクストリーム系ファッション
アメリカから入ってきたスタイルで、80年代頃から流行し始めた。当時は派手なデザインのTシャツやハーフパンツが主流だったが、現在は動きやすい服装がメインとなっている。黒の細身パンツやハット、スニーカーを使ってコーディネートしている人が多い。
渋カジ
渋カジは渋谷系カジュアル、日本の渋谷センター街に集まる若者のファッションである。ストリートファッションはアメリカ起源であるが、現在の日本でのストリートファッションのもとは渋カジとも言える。昔から渋谷は文化、ファッション、音楽などの発祥地であった。
飲食店やゲームセンターが多く、ガングロギャルやギャル男、ヤマンバギャルなどは有名だろう。その頃は尖った靴にスーツを着崩したファッション、ミニスカート、厚底靴などが主流だったが、現在ではきれい目カジュアルが主流となっている。チェックシャツやダウンベスト、サングラスなどシンプルだが自分らしいファッションをしている若者が多い。
アイテムでみてみると、キャップやスニーカー、黒の細身パンツ、サコッシュはストリート系ファッションの定番とも言える。他にも大きめのTシャツやMA-1も欠かせないアイテムと言えるだろう。
ストリート系ブランド
ストリートファッションにはどのようなブランドがあるのだろうか。厳密な定義がないため、カジュアルブランドやスポーツブランドが当てはまるようだ。
きれい目カジュアルならシュプリーム
赤地にブランド名を白抜きしたデザインが特徴的なシュプリームは、1994年にニューヨークで設立したブランドである。90年代後半のスケーターブームの中心的な役割を果たしている。スケーターだけでなくミュージシャンや芸能人の愛用者も多い。
カジュアルときれい目の中間の位置付けである。定番のTシャツやキャップは定価で7,000円前後、パーカーは20,000円前後、アウターは40,000円以上となっている。
原宿系ファッションの定番、A BATHING APE
原宿系のストリートファッションの火付け役とも言われる人気ブランドである。サルのグラフィックに見覚えがある人もいるだろう。メンズ、レディースだけでなくキッズラインがあるのも魅力である。Tシャツは定価で7,000円前後、パーカーは10,000円台で購入できる。
ストリート系の定番ブランド、STUSSY
80年代に南カリフォルニアのサーフカルチャーから誕生したブランドである。元々はサーフブランドだが、そのデザインからラッパーやスケーターに人気となりストリートブランドとして認知されるようになった。ブランド名のロゴプリントはショーンフォントと呼ばれ、ブランドの特徴となっている。
サブカルチャーとのミックスが得意で、ラフスタイルにぴったりのアイテムが多く、ストリートファッションユーザーの支持を得ている。定価ではTシャツが5,000円前後、パンツやシャツは10,000~20,000円、スウェットは10,000円台と個性的なデザインながら手が出しやすいのも魅力だろう。
業界注目の新ブランド、オフホワイト
2014年に設立した新興ブランドである。流行に敏感な海外アーティストや芸能人はいち早く注目し愛用している。オーバーサイズのシャツやジャケットなど、ブランドロゴをあしらったデザインが特徴である。
スポーティーな素材が得意で、生産はイタリアで行うなど品質にこだわっている。人気が高く入手困難なブランドで、トップスやパンツは定価20,000円~70,000円、ジャケットは70,000~200,000円と高額である。
スニーカーの定番、ナイキ
ストリートファッションで取り入れられているスポーツブランドのなかでもナイキは人気が高い。スタイリッシュなデザインやシンプルなロゴマークがファッションに馴染みやすいのだろう。特にスニーカーを愛用している人は多い。定価では10,000円前後で購入できるスニーカーが多い。
高級ブランドならBALENCIAGA
BALENCIAGAはラグジュアリーブランドであるが、近年ではスニーカーが人気となっている。1足100,000円以上でかなり高価だが、ストリート系ファッションを好む若者たちはこぞって履いているようだ。
買取店の買取相場とメルカリの売買相場
ストリート系ブランドはデザインにクセがなく、中古市場でも人気が高い。もちろんブランドやアイテムによっては定価以上の高額で売買されている。ここでは中古市場での買取相場と、メルカリの取引相場についてまとめた。
シュプリームの中古相場
シュプリームのアイテムは中古でも人気が高いが、特に他ブランドや有名ブランドとコラボしたアイテムはプレミア価格がつくほどである。通常のTシャツやパンツなどでも未使用品であれば定価かそれ以上、中古でも状態がよければ定価の7割ほどの値段で売買される。メルカリでも定価の7~9割で出品、購入されているものがほとんどだった。
プレミア価格がつくものとして、20周年記念モデルのTシャツは定価の約20倍、ノースフェイスとのコラボアイテムは定価の約2倍など、かなり高額で売買されている。メルカリではここまで高額なものは少ないが、それでもコラボアイテムは定価以上の値がついているものが多い。
A BATHING APEの取引相場
A BATHING APEはポップなデザインや色使いでファンが多い。中古市場では爆発的な人気はないものの、安定した人気のあるブランドである。状態が良いものだと定価の2~4割の売買相場となっており、メルカリでの相場も同じくらいであった。A BATHING APEではファッションアイテムに限らずフィギュアやキーホルダーなど小物の取引も多い。
STUSSYの中古相場
STUSSYはヒップホップやラッパー、スケーターファッションにおいて不動の地位を確立しており、中古市場でも人気が高い。状態にもよるが、多くのアイテムは定価の2~4割の売買相場となっている。メルカリではもう少し相場が高く、中古で状態が良いものだと定価の4~6割の価格で取引されている。
オフホワイトの中古市場相場
オフホワイトのみでも市場価値は高いが、さらにモンクレールやクロムハーツなどの有名ブランドとのコラボアイテムはさらに価値が高い。新興ブランドでまだ流通量が少ないことから、中古でも積極的に取引されている。
アイテムや状態、流通量によって相場は変動するがブランド全体として定価の4~7割が相場となっているようだ。特に人気が高いのはロゴの目立つアイテムである。次にコラボアイテムで、定価の5割以上で売買されている。メルカリでは少ないもののTシャツが15,000円前後で売買されている。
ナイキの取引相場
ナイキではサコッシュやスニーカーの人気が高い。特にストリートファッションではスニーカーは欠かせないため、ナイキも中古であっても需要が高い。買取相場は定価の3~4割が多く、状態や需要によっても変動する。
特にエアマックス、エアジョーダンは現在でも人気が高く、デッドストックであれば50,000円前後と高額取引されることも多い。メルカリでは安いもので7,000円前後、人気モデルやレアモデルとなると15,000~25,000円程の売買相場となっている。もちろんこれ以上で出品されていることもあるが、高すぎて買い手がつかないことも多いのだ。
BALENCIAGAの人気アイテムと売買相場
BALENCIAGAで人気となっているのはスニーカーである。人気が高く、中古市場では流通してもすぐ売れてしまう。特にトリプルSシリーズはスニーカーの中でも高額である。大体定価の5割ほどが相場となっている。メルカリでは中古でも60,000~90,000円の出品と高額であるが、売買実績は多い。
まとめ
ストリートブランドの古着買取相場・メルカリ売買相場をご紹介した。ストリート系ファッションの中でも様々な系統があり、人気の高いブランドやアイテムの買取相場は思った以上に高く、流通してもすぐに売れてしまうものまで存在する。
せっかく集めたコレクションだからなかなか手放せないアイテムもあるだろうが、思い切って売ることで新しいアイテムの購入資金にしてみるのも良いだろう。