CELINE（セリーヌ）といえばシンプルで上品、そして女性らしいエレガントな印象を与えてくれるブランドとして有名だ。キャリアのある女性がさらりと持つブランドとしてイメージしている人も多いのではないだろうか。
セリーヌはその上品さと洗練されたデザインから、若い世代～マダム世代まで幅広く愛されるブランドとしての地位を確立している。実は若い世代に進出できたのはここ10年程度で起用された、クリエイティブディレクターによるもの。そのあたりの歴史をひも解きながら、セリーヌ マカダムの特徴や販売価格、買取相場などを紹介していく。ぜひ参考にしてみてほしい
引用：Amazon
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セリーヌの歴史
セリーヌといえばバッグというイメージを持つ方も多いだろうが、その歴史がスタートしたのはオーダーメイドの子供靴から。1945年、セリーヌとリチャードというある夫婦が自分の子供たちのために専門店を構えたことからスタート。パリで靴職人の技術を結集させ、革製のオーダーメイド靴事業が始まったのだ。
お店の名前は奥さんの名前「セリーヌ」とつけられ、ここに現在のブランド、セリーヌが誕生したのだ。このオーダーメイドの靴は職人の緻密な計算と安全性の高さから、当時のセレブリティの間でとても人気になった。子供をきっかけに商品の良さに気がついてくれたママ向けに商品を作っていく、という自然な流れで婦人分野にも展開を増やしていったのだ。
1959年は婦人靴、1965年には香水・スカーフなどの周辺商品、1966年にはバッグ。そして1967年にプレタポルテ（高級な既製服）を開始して、婦人服・アクセサリーなど取り扱いするアイテムを増やしていった。そして次に代名詞となるアイコンを作ってブランドとして成長していったのだ。
B.C.B.G時代にセリーヌ マカダムが誕生
B.C.B.Gはフランス語でBon Chic Bon Genre「趣味がよくて上品な」という頭文字を取った標語。そもそもは趣味がよくて上品なという意味だが、この頃のフランスでは「フランス上流階級と品の良い暮らし」という意味を持っており、それが大いに流行していた時代だったのだ。
セリーヌはこのB.C.B.Gの代表的なブランドとなった。なぜそうなれたのかというと、馬につけるくつわ型の金具をつけた「インカ」というモカシン、馬車モチーフとバックルのついた「サルキー」というバッグ、マカダム柄のラインが人気となり、B.C.B.Gが流行を見せる時代で、アイコンとなるブランドとなっていったのだ。
マイケル・コースの起用
しかし、流行は廃るのが定説。B.C.B.Gが廃れていくにつれて、年齢が高い人が好むというイメージが定着してしまったセリーヌ。1987年にフィナンシエ－ル・アガッシュ社に買収されることとなる。その後フィナンシエ－ル・アガッシュ社はLVMH（ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー）を買収。
1966年にLVMHグループに移ったセリーヌはマイケル・コースをチーフデザイナー、後にクリエイティブ・ディレクターとして迎え、その息を吹き返したのだ。ターゲットはキャリア層。マイケル・コースはアメリカで活躍していたため、当時支持されていた機能的で実用的、そしてスポーティーさも持った商品を次々に発表していった。それによってセリーヌはアメリカのキャリアを持つ女性たちに支持されるブランドとなったのだ。
フィービー・ファイロの起用で現代のセレブリティブランドに
Chloe（クロエ）のクリエイティブ・ディレクターであったフィービー・ファイロをクリエイティブ・ディレクター兼取締役として迎えてから、セリーヌはさらに飛躍を見せる。2008年にフィービー・ファイロを迎え、セリーヌといえばというイメージを持つ人も多いラゲージというバッグを開発。
とても洗練されたデザインで仕事にも使えるようなエレガントさ、女性らしさなどを表現できるため、初めて「セリーヌのあのバッグが欲しい！」と思った女性も多かったのではないだろうか。
セレブリティやモデルが愛用するようになり、多くの人が持ちたくなるバッグとして爆発的な人気を見せるようになったのだ。サイズ展開も豊富にあり、ナノ・マイクロ・ミニ・ファントムと、使うシーンをイメージしやすい展開をすることでいくつも持ちたいバッグとしてさらに人気になっていった。
セリーヌ マカダムの特徴
現在ではラゲージが一番人気でセリーヌのアイコンとなっているものの、B.C.B.G時代に誕生したマカダムも根強い人気を誇っているのはご存じだろうか。マカダムは砕石という意味を持った言葉。マカダム柄は昔のヨーロッパの歩道を思わせる石畳の道をイメージして作られたクラシカルな印象を与える柄だ。
このマカダム柄はフィービー・ファイロが起用された頃の2010年に廃盤となったのだが、職人の技術と製品の高級感、そしてクラシカルなマカダム柄を惜しむ声が多く、現在はヴィンテージとしての人気を持っている。
マカダムのなかにもセリーヌのCと馬車柄が混ざったマカダム柄「馬車柄Cマカダム」、馬車柄とCマーク以外の砕石柄である「ブラゾン」もある。デザインファッションに1点だけヴィンテージブランドを入れるのがおしゃれと見られる流行も相まって、今人気が高くなっているのだ。
セリーヌ マカダムの種類
ここでマカダム柄の商品種類と中古の販売価格をご紹介しよう。マカダム柄はバッグや財布などの商品が展開されていたため、今もヴィンテージブランドショップや楽天、メルカリなどで販売されていることが多い。販売価格は査定をしっかりしていて偽物の場合の返品制度などがあるヴィンテージブランドショップが一番高く、楽天がその次、メルカリが比較的安いという価格構造になっている。
ダブルフラップハンドバッグ
美品で目立ったキズがないダブルフラップハンドバッグは、正方形のような形でブラウン・ベージュなどの色が販売されていた。おおよそ3万円強の販売価格であったため、買取についても高価買取が期待できそうだ。
ハンドバッグ（PVCなども展開）
サイズ感がちょうど良く、普段使いもできそうなハンドバッグは比較的高価価格で取引されていた。ハーフムーン型などの珍しい形のものやサークル型の金具など特徴を持ったものも販売されている。大体3万円～36,000円強の販売価格が多かった。
他にもほぼ正方形の形をしたPVCレザーとレザーの縁取りのある、マカダム柄のベージュカラーハンドバッグも販売されていた。ゴールドの金具がかわいらしい雰囲気のバッグだ。若干のスレや汚れがあるもののキレイに使える状態のため、33,000円程度で取引されている。
ミニハンドバッグ
取り回しがよく普段使いがしやすいミニハンドバッグは中古品でも～27,000円弱。
バニティバッグ
もともとメイク道具を収納するバニティバッグだが、手持ちの小さなバッグとして利用するのも最近のトレンドだ。ヴィンテージなものをひとつファッションに加えるだけでおしゃれな印象を与えられる。～25,000円弱で取引されているものが多い。
ショルダーバッグ
肩かけができて手が自由に使えるショルダーバッグの人気は高く、多く取引されている。使用感があるものや若干の型崩れしている場合は2万円台。使用感が少ないものは35,000円弱～4万円弱の高価格で取引されている。PVCの場合は比較的安くなり、～18,000円弱という価格が多い。
2wayショルダーバッグ
PVCレザーの場合は1万円強程度が一般的。状態がいいものであれば16,000円弱程度だ。希少価値の高いキャンバスの状態のいいものであれば～45,000円強となっている。キャンバス地はやはり擦り切れやすくいい状態で買取されることが少ないため、希少価値が高く販売価格も自然と上がっていくことがわかる。他にもデニムなどの珍しい素材だと3万円～38,000円弱などで取引されている。
ボストンバッグ
クラシカルな雰囲気がたまらないボストンバッグは～33,000円弱で取引されている。大きなバッグで荷物をたくさん入れられるため、きれいな状態で保存するのが難しい。しかし、少々劣化していても作りが頑丈なので、普段使いする分には問題ないだろう。
トートバッグ
ハラコ素材で使用感があるものの普通に使えるレベルの汚れのCマカダム、ベージュブラウンのトートバッグが1万円強の価格となっていた。他にも少々の型崩れと角のスレなどがあるCマカダム柄のトートバッグも販売されていた。内側にファスナーつきの仕切りがついていて使いやすいスウェード素材のトートバッグが18,000円弱、同じくCマカダム柄のキャンバス地、ライトブルーとオフホワイトのトートバッグは19,000円弱の価格となっていた。
スエードレザーのターコイズブルーにレザーの持ち手がついた珍しいトートバッグはかなり使用感もあり型崩れしているものの、13,000円程度の価格がついている。珍しい商品であれば使用感があったとしても比較的高値で買取してもらえる可能性が高いといえる。
セカンドバッグ
PVCキャンバスのマカダム柄セカンドバッグ。クラッチよりも厚みのあるデザインで、バッグの端部分がレザーで縁取られているため、強度も高いデザインとなっている。ファスナー開閉式でレザー部分に少々のスレが見受けられるものの、17,000円弱での販売価格となっている。
ミニボストンバッグ（2way含む）
2wayではない通常のマカダム柄ミニボストンバッグ。ベージュカラーで角のスレ、内側には黒っぽくなった汚れがあるものの、普通に使えるレベルの汚れ具合のものは9,000円弱で取引されていた。ヴィンテージブランドショップの場合は38,000円弱で販売されている。
キャンバスブギーバッグ
キャンバス地にレザーが配された、パープル×ホワイトのブギーバッグ。通常の使用感と主に革部分にキズがあるものの、キャンバス地はキレイな状態の中古品。珍しいということもあって19,000円弱の販売価格で取引されていた。キャンバス地の使用感があるミニワンショルダーは13,000円程度。ヴィンテージブランドショップの場合は27,000円弱で取引がされている。
ワンショルダーバッグ
PVCレザーとレザーでデザインされたワンショルダーバッグは使いやすいサイズ感であることもあって、比較的高価格帯。キレイな中古品であったため、～27,000円弱で取引されていた。
ポーチ
中古品で普通の使用感のレトロで丸みがあるかわいらしいデザインのポーチは、12,000円弱。CELINEの文字が革に書かれたデザインのポーチはもう少々価格が上がり、13,000円程度で販売されていた。
リュック
ほぼ使用感のない美品で、PVCレザーとレザーでデザインされたリュックは4万円強で取引されていた。
ブリーフケース
使用感のある中古品のブリーフケースは、かなり高価格で5万円弱の販売価格となっていた。もともとの販売価格がおそらく高いことも関係しているだろう。
長財布
中古品として普通に使えるレベルの長財布はどのカラーも～1万円強の販売価格となっていた。
二つ折り財布（ブラゾンなども展開）
クロコの型押しがされており、中古品の使用感あるものは17,000円程度の価格で販売されていた。中古品だが美品のものは2万円～27,000円弱で販売されている。
セリーヌ マカダムの買取相場
セリーヌ自体のブランド力がラゲージなどによって上がったこともあって、セリーヌ マカダムは比較的買取相場としては高い方だといえる。
- ・ミニハンドバッグ：～2万円弱
- ・ショルダーバッグ：～2万円強
- ・2wayショルダーバッグ：～16,000円程度
- ・セカンドバッグ：～1万円強
- ・ポーチ：～1万円強
- ・長財布：～5,000円
- ・二つ折り財布：～5,000円
アクセサリー・マフラー、ショルダーやダブルフラップも含めたハンドバッグ、ボストンバッグ、バニティバッグなどは買取実績があることは公表されていても、買取価格が書いていないものも多い。買取実績もそこまで多くなかったため、デザインの希少価値があるもの、中古品にしてはキレイに取り扱っているものなどは高額買取してもらえる可能性があるといえるだろう。
少しでも高く売るためのポイント
セリーヌ マカダムは既に廃盤となっているため、今世の中にあるものしか取引の可能性がない。つまり、もっと価格が上がる可能性を持っているラインであるといえる。しかし、ヴィンテージだとしても色あせてしまったり、使うのに支障が出てしまうような故障があったりすると、せっかくのヴィンテージが高く売れなくなってしまう。そのため、少しでも高く売るために保管に気を使ってみてはいかがだろうか。
箱や革製品が入っていた不織布バッグや布のバッグなどにしまって保管すると非常に通気性が悪くなり、カビや汚れの原因となる。女性であれば化粧品として使っているパウダーがこぼれてしまったなどで、内側にまんべんなく汚れがついてしまうこともあるため、お手入れ用のブラシを常備し、使ったらブラッシングを欠かさないようにしておこう。
汚れた状態で使う・保管する、どちらにしてもかなり劣化してしまうことは間違いない。汚れてしまったらすぐにお手入れをしておくこと、風通しのいい直射日光が当たらない場所に保管するなどして、高価格買取を実現できるようにしてみてほしい。型崩れについては、通気性が悪くならないように、型紙をバッグの形に合わせて入れておくなどすると、キレイに保てるだろう。
まとめ
創業から70年以上経ってもいまだに人気が高いセリーヌ。その歴史と、廃盤となって人気がさらに上がったセリーヌ マカダムの人気や特徴、販売価格や買取価格の相場をご紹介した。買取価格が不明のところも多いが、セリーヌ マカダム自体の人気が非常に高いため、もしクローゼットに眠っているだけのセリーヌ マカダムがあるようなら、まずはお手入れをしていくつかの業者に査定をお願いしてみてはいかがだろうか。付属品がなくても販売することができるものも多いため、まずは査定をしてその後交渉をしていくようにすれば、きっと納得のいく買取を実現できるはずだ。
