トレカとして人気のある遊戯王やポケカのカードを手に入れて転売すれば儲けられると考える人も多いだろう。仕入れたカードはヤフオクで売れば良いと考えている人も多い。転売で稼ぎたいというときには仕入れに必要になった金額に比べて販売額を高くしなければならないが、転売で高く売るための手段としてヤフオクは適切なのだろうか。
引用:magi
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ヤフオクで売るメリット
ポケカや遊戯王のトレーディングカードに限らず、転売ならヤフオクを使おうとする人が多いのは確かだ。転売するときになぜヤフオクがまず候補に挙げられているのだろうかと疑問に思う人もいるだろう。他の手段で仕入れた商品をヤフオクで売るメリットは2つある。
中間マージンが発生しないこと
1つ目は個人間取引になって中間マージンが発生しないことだ。不要品を売ってお金にしたいというときには個人に売るよりも買取業者に買い取りを依頼するというケースが多い。個人で自分が手放したいものをほしいと思ってくれる人を探すのは簡単ではないからである。
買取業者であれば、取り扱っているジャンルのものであれば大抵は買い取ってくれるので簡単なのだ。しかし、買取業者はなぜお金を払って商品を手に入れているのかをよく考えなければならない。基本的には企業として利益を得るために中古買取販売業を営んでいるのである。
買い取った商品は販売するのが基本になっていて、買取価格と販売価格の差額が業者にとっての利益になっているのだ。この差額が中間マージンと呼ばれるもので、商品を売った人が手に入れた金額に比べて、商品を買った人が払った金額は大きくなってしまっている。
業者を介した売買では中間マージンが生じてしまうので、売り手は少し安く売らなければならず、買い手はやや高くても妥協して買わなければならない。この問題は個人間取引ならゼロになるのである。実際にはヤフオクを使うと出品手数料がかかるが、中間マージンに比べたら大したことはないというのが一般的だ。
価格が天井なしに上がる可能性があること
2つ目のメリットはインターネットオークションの性質によって価格が天井無しに上がる可能性があることだ。ただインターネットを使って個人間取引をしたいというだけならメルカリなどのフリマアプリを使っても良い。
他にもさまざまな個人間取引を斡旋するサービスがあるが、その中でもヤフオクはインターネットオークションとして最大手の1つというのが魅力だ。オークションは購入したいという人の間で競り合いがおこなわれるのが特徴でこの金額までなら買うという価格で入札をして他の人がどう出るかを伺うことになる。
他の人が入札して超えられたときには、もっと高いお金を出して買うかどうかを悩まざるを得ない。そのときに競争心が芽生えると当初よりも高い金額で落札してくれることもある。販売価格の相場を超えることもあるため、転売で稼ぎたいときには大きなメリットになるだろう。
ヤフオクで売れば良いとは言えない理由
このようなメリットを考慮すると仕入れたトレカはヤフオクで売るのがベストだと考えるかもしれない。しかし、必ずしもどんなトレカでもヤフオクで売れば良いというわけではないので注意しよう。
相場よりも安く落札されてしまうこともある
確かに買取業者に売るよりは高く売れる可能性は上がるものの、ヤフオクでは相場よりも安く落札されてしまうこともある。また、競り合いが起こってくれないと価格が大幅に上がるようなことはないということも理解しておかなければならない点だ。この意味を理解するにはヤフオクのシステムを理解する必要がある。
ヤフオクでは出品するときに開始価格を設定することになる。その価格から入札を始めることができるようになっていて、入札があった後はその金額よりも高い価格で入札しなければならない。
もし上限を決めたいなら即落価格を決めておくことも可能だ。即落価格になったときに取引が成立する仕組みになっていて、早く売れた方が好ましいときによく設定されている。このような上限が決まっているかどうかにかかわらず、ヤフオクでは基本的にはその時点で入札できる最安価格が適用される仕組みになっているのは知っておこう。
2人以上の入札者がいないと開始価格での取引になる
500円スタートのトレカに1,000円で入札した人がいたとしよう。そのまま他の入札者がいなかったとしたら普通のオークションなら1,000円で落札となる。しかし、ヤフオクの場合には入札者が1,000円と提示しても500円での入札になるのだ。他の人が入札しなければ500円で落札されてしまう。他の人がそのトレカに700円で入札したとしたら最初の人が710円で自動入札をすることになり、そのままオークションが終われば710円での取引になる。
つまり、ヤフオクでは少なくとも2人以上の入札者がいないと開始価格での取引になるのである。このため、開始価格を低めにして高く売れるカードは限られてしまうことになる。人気が高くて是非とも買いたいという人がたくさんいるカードならヤフオクに出品するメリットは大きいだろう。しかし、人気があっても出品数も多くて競い合う必要がなかったり、そもそも人気がなかったりすると開始価格での落札になるか、そもそも落札してくれないことになってしまうのだ。
人気がなさそうだから開始価格を上げて、この価格で売れば利益が出るというラインに設定するという考え方を持つ人もいるだろう。ところが開始価格が高いと誰も見向きをしてくれず、延々と売れない状況になってしまいやすい。特に安く出品している人が1人でもいる場合にはほとんど売れないのが実態だ。
ヤフオクでの販売にはこのような特性があるため、トレカを1枚1枚吟味して本当に人気があるものだけを出品するのが賢明なのである。そうでないトレカをうっかり出品してしまうと低価格での取引になるか、売れずに困るかのどちらかになりやすいので人気がないものは別の売り方をするようにしよう。他にもフリマアプリを使ったり、買取業者に買ってもらったりする方法もあるので十分に比較検討をするのが賢明である。
まとめて売るメリットはある?
トレカを転売するときには十分に在庫を抱えているとまとめ売りもできるだろう。同じカードを複数枚販売したり、オリジナルパックにして出品したりすることもできるのは確かだ。このようなまとめ売りをするときにヤフオクを使うメリットはあるのだろうか。
単価が安くなるが不要カードの処分も出来る
一般的にはトレカをまとめ売りすると1枚ずつ売るのに比べて価格は安くなってしまうことになる。ヤフオクにおいても状況は同じで引退などのときにまとめ売りをしているケースはあるが、その1枚1枚を売るのに比べるとお得な価格で落札されている。落札者の立場になれば余計なカードまで買わされることになるのでもっともだと考えることはできるだろう。
まとめて売るときにどんなカードが入っているかを明確にしてしまうから、1枚ずつのときよりも安くなってしまうのだと考える人もいるかもしれない。確かに中古のトレカ販売店ではよくオリパを販売していて、内容がわからない宝くじや福袋のようなものとなっている。販売価格に比べてお得なこともあれば、誰もが持っているようなカードしか入っていないこともあるだろう。
ヤフオクのガイドライン違反になることも
同じような形で中身を明確にせずに10枚セットなどとして売れば高値で落札してくれるのではないかと思う人もいるのは事実である。ただ、この方法はヤフオクでは禁止されてしまっているので注意しよう。ヤフオクでは商品の内容がはっきりとわかるように商品情報を掲載することを要求している。
ガイドライン細則に詳しくはまとめられているが、商品の写真や説明書きなどを通じて落札者が誤解をしないように明確な記述をすることが必須なのである。この条件を満たさずに出品しようとすると違反として通知を受けることになり、何度も繰り返しているとアカウントの停止を受けることもあるので気をつけなければならない。
オリパを作ってヤフオクで転売するときには中身は全て表記する必要があるため、中古販売業者がやっているように福袋のような形にはできないのだ。これは落札後にトラブルが起こるのを防ぐための方策なので、従っておいた方が後悔せずに済む規定である。
転売のコツ
トレカをヤフオクで転売するのは決して悪い方法ではないが、売れずに困ってしまうこともあれば、安く落札されてしまうリスクもある。特に人気があって売れそうなものはヤフオクに出品するのが賢明だろう。しかし、そうではないものに関しては買取業者に売ってしまったり、そもそも仕入れないようにしたりすることが大切だ。
実は転売のコツは仕入れをいかにして安くおこなうかを考えることなのである。買い手は調べれば相場がわかってしまうので、それ以上に高い場合にはよほどのことがなければ買わない。超レアカードをヤフオクに出品したというケースを除けば、基本的には販売の相場よりも高く売れることはないのである。
安く仕入れるには実はヤフオクが役に立つことが多い。出品してみたけれど売れないからと言って価格を下げていくケースも多いからだ。また、1枚ずつ売るのは面倒だからと考えてまとめ売りをするケースも多く、落札した後で1枚ずつ売れば大きな儲けになる可能性もあるだろう。高価値なカードはヤフオクで、人気がなくてなかなか売れないようなものは買取業者へといった仕分けをしていくと最終的にはかなり稼げていることも多い。
仕入れはヤフオクに限る必要はなく、メルカリなどのフリマアプリも有効な手段だ。中古販売業者も販促のときには安くなるので注目してみた方が良い。このようにトレカの調達の仕方を工夫することによって転売は稼げるようになるということは忘れないでおこう。
まとめ
トレカの転売で稼ごうと考える人は多いが、売る手段は慎重に考えなければならない。ヤフオクでは人気のあるカードならかなり高く売れる可能性があるものの、ほとんど人気がないものは安く落札されるか売れないことになりやすい。他の売り方も比較しつつ、調達するときの価格をいかに安くするかを考えて転売に挑むようにしよう。