バイオリンは弦楽器の一種で、クラシックやジャズ、ロックまで幅広いジャンルの音楽に使われている。ソロでその優雅な音色を奏でるのはもちろんのこと、オーケストラでも中心的な役割を果たす“花形”的楽器と言えるだろう。また、子供の習い事としても人気があるため、子どもに初めて買い与えた楽器がバイオリン、という家庭も多いのではないだろうか。または、大人になってからも趣味として習い始めた、という人もいるだろう。
しかし、そんなバイオリンも、いつしか子供が成長して弾かなくなってしまったり、その難しさから途中で挫折してしまった、なんて人もいるだろう。そこで、弾かなくなったからといって、バイオリンを自宅で眠らせてしまってはいないだろうか。それは非常に勿体無い。自宅に眠らせてしまっているバイオリンは、いつしか時間とともに品質も劣化していき、相場も安くなってしまうため、眠りっぱなしにしていては損だ。
そんなバイオリンを売却する際は、モデル名とシリアルナンバーを知っておくと、スムーズに業者とやりとりできる。今回はバイオリンのモデル名・型番・シリアルナンバーの調べ方についてまとめたので、売却を検討している方は、ぜひ参考にしてほしい。
CONTENTS
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バイオリンのモデル名について
バイオリンのモデル名は値段や品質でカテゴライズされたものが多いので、モデル名を確認すればお手持ちのバイオリンのだいたいの価値を予想することが可能だ。また、限定品やヴィンテージモデルのものは高値で取引されやすいので、モデル名はしっかりチェックしておこう。
まずは有名バイオリンメーカーのモデル名を紹介していく。
ヤマハのモデル名
YAMAHA(ヤマハ)は世界に展開している日本の総合楽器メーカーだ。バイオリン、ピアノからエレキギター、ドラム、楽器アクセサリまで幅広い商品を販売している。バイオリンは世界中でも大人気で、特にアマチュアからは使いやすいと評判が良いようだ。今回は、一部のモデル名を紹介する。
Artidaバイオリン
モデル例:YVN500S、YVN200G/YVN200S、YVN100G/YVN100S
Braviolバイオリン
モデル例:YVN50、V25GA、V20G/V20SG、V10G/V10SG、V7SG、V5SG
エレクトリックバイオリン
モデル例:YEV104、YEV105
Artidaバイオリンについては、全て先頭に「YVN」のアルファベット3文字がつくようだ。Bravioバイオリンについては、「YVN50」を除いた他の種類については、先頭のアルファベットは「V」で統一されている。しかし、バイオリンに限らずビオラについても同様の法則が見られるため、モデル名をパッと見ただけで判別するのは難しいだろう。エレクトリックバイオリンは全て先頭が「YEV」で統一されている。
鈴木バイオリンのモデル名
鈴木バイオリンは、弦楽器を製造する日本の会社である。現在では、国内唯一のバイオリン製造業として国内シェア30%を有し、今なお、職人の手により丁寧に作られ安心して使えるバイオリンとして高い評価がされている。学校用のバイオリンからプロが使うものまで幅広く扱っており、年間1万本以上製造している。
Heritage Violin
スタジオ内での制作活動から生まれた職人の技が集まったシリーズ。
- モデル例:No.1800、No.1500
Eternal Violin
このシリーズは、コンサートホールでの演奏によく使われており、オーケストラ演者やソリストにおすすめだ。
- モデル例:No.1200、No.1100
Violin
こちらのシリーズは、伝統的な作り方をしているこだわりの手作りバイオリンだ。
- モデル例:No.540、No.520、No.500T
Violin
こちらのシリーズは常に安定した質を保っており、たくさんの教授者や学習者の信頼を得ている。
- モデル例:No.330、No.310
Outfit Violin
- モデル例:No.500、No.300、No.230、No.210
鈴木バイオリンのモデル名は、全てナンバーが振られている。ただし、バイオリンに限らず、ビオラやチェロ、コントラバスについても同様にナンバーが振られているため、見ただけで判断するのは困難であると言える。これについては、鈴木バイオリンの公式サイトに全て掲載されているため、こちらから確認するのが良いだろう。
また、鈴木バイオリンの製品の外観を似せて作られたコピー商品や類似品が販売されるというケースもあるようだ。購入する際には、十分に注意した方が良いだろう。
ピグマリウスのモデル名
ピグマリウスシリーズは、神奈川県小田原市に工房を構えているビオリーノ社によって製造されている、国内ナンバーワンの質を誇るバイオリンだ。1976年に誕生してから、日本を始め、世界中のバイオリニストに愛されてきたメーカーである。そんなピグマリウスのラインナップは、3つのシリーズに分けられている。
RUBINO(ルビーノ)シリーズ
モデル例:RUBINO ORIGINAL、RUBINO CLASSIC、RUBINO EXCELLENT
DERIUS(デリウス)シリーズ
モデル例:DERIUS STANDARD、DERIUS ADVANCE、DERIUS ANTIQUE
REBIRTH(リバース)シリーズ
モデル例:REBIRTH
ピグマリウスのバイオリンは、コンセプトによってRUBINOシリーズとDERIUSシリーズの2つに大きく分けられ、それらがさらにスタイルやグレードによって3つに分けられている。REBIRTHシリーズは受注生産となっているため、モデル名としては1種類のみである。
カール・ヘフナーのモデル名
Karl Höfner(カール・ヘフナー)は、1887年にドイツで創設された老舗の楽器メーカーだ。バイオリンはもちろん、エレキギター、エレキベースといった様々な弦楽器を製造している。手がけるバイオリンは、演奏者の年齢・体形、熟練度によって「School Violin」 「Orchestra Violin」 「Concert Violin」 「Master Violin」の4つの種類に分かれる。
School-violin
#7、#11、#12、など
Orchestra-Violin
#62、#66、#165、#167、など
Concert-Violin
\r\n#200、#201、#203、#312、など
Master-Violin
#316、#327、#330、#339、#341、など
カール・ヘフナーのバイオリンは、スクールバイオリンは求めやすい価格で、初めてバイオリンに触れるような初学者に向けたモデル。いわゆるスタンダードモデルと言われるものがオーケストラバイオリン。コンサートバイオリンは、その1本1本が熟練の職人によって手作りで作成されており、マスターバイオリンは現代でもマイスター制度が残っているドイツで、その資格を持った職人が
サンアントニオのモデル名
最近では、中国からも多くのバイオリンが輸入され始めている。その中でもサンアントニオは、品質の高さが世界中で評価されているブランドだ。イタリアのクレモナのバイオリン作りを参考にした高品質なバイオリンを、中国で製造することによって「Low PriceかつHigh Quality」な出来栄えに仕上げている。
- モデル例:V-802、V-804、V-815、V-820 old、V-830、V-840、Vintage
サンアントニオのモデル名は、数字が大きくなればなるほど価格も上がっている。また、一番安いモデルは8万円から始まり、ヴィンテージモデルのものになると45万円近くする。
ヨゼフ・ロレンツのモデル名
Josef Lorenz(ヨゼフ・ロレンツ)は、ドイツのバイオリン製造で有名なヨゼフ・ロレンツ家が3世代にわたって作り続けているブランドだ。バイオリン初心者から上級者まで幅広い層から人気がある。
- モデル例:バイオリンセットS002、バイオリン1201A、バイオリンセット1201A、バイオリン1401A、バイオリン1501A、バイオリン6301A
カルロジョルダーノのモデル名
Carlo Giordano(カルロジョルダーノ)は、世界に数10ヶ国近くの代理店を持っており、特にエレキバイオリンは人気が高い。一部のモデルは中国製であるが、日本で職人が調整を行なっているものもあるようだ。
- モデル例:VS-1200、VS-1500、VS-2、VS-2E、VS-2C、VS-1、VS-1W、VS-1C
バイオリンのシリアルナンバーとは?
次にバイオリンのシリアルナンバーの特徴を紹介しよう。シリアルナンバーは、メーカーが指定した数字、またはアルファベットを組み合わせた文字列のことで、この読み方が分かると製造年や製造元まで分かるものもある。
また、シリアルナンバーを控えておくと、もしバイオリンが盗難されたときに探す手がかりになるので、シリアルナンバーは重要なものなのである。では、シリアルナンバーはどこで確認することができるのだろうか。
モデル名・シリアルナンバーの記載位置
ヤマハのバイオリンを例に挙げてみよう。基本的に以下で紹介する位置でシリアルナンバーは確認できるが、メーカーやモデルによって記載場所は若干異なる場合があるので注意しよう。
バイオリンのシリアルナンバーの場合、本体の低音側のF字孔から中を覗くと、裏側にラベルが貼られている。そのラベルにシリアルナンバーが記載されている。
さらに、サイレントバイオリンの場合、あご当てが付いていない方のフレームの内側に、ロゴの入った黒いラベルが貼られている。そのラベルにバイオリン本体の機種名とシリアルナンバーが記載されている。また、モデル名もシリアルナンバーの隣かその近くに記載されていることが多いので、欠かさずチェックしてみよう。
保証書にも記載されている
バイオリンを購入したときに付いてくる保証書にもモデル名とシリアルナンバーは記載されている。どこに記載されているかは各メーカーによって異なるので、まずはお手持ちの保証書で確認してみよう。
型番・モデル名・シリアルナンバーを知っておくことのメリット
では、型番やモデル名、シリアルナンバーを知っていることでどんなメリットがあるのだろうか。実はこれらの情報は、非常に重要な意味合いを持っているのである。
中古での売買に役立つ
まず、第一に中古での売買の際には最も重要な基本となる情報である。
中古でバイオリンを売ることになった際、当然まずはその商品を査定してもらう必要がある。その際に、必須事項としてメーカーや型番・モデル名といった情報は必要不可欠だ。実店舗に持ち込んで専門家に見てもらうのであれば、何も分からないまま持ち込んでも、どこのどんなバイオリンなのか、判断してもらえることもあるかもしれない。しかし、できるだけ高く買い取って欲しいというような場合には、あらかじめそのバイオリンのモデルの買取相場額を調べ、複数の業者へネットを通じて査定に出してみるのが良いだろう。
また、高価買取に繋げるには、メーカーや型番・モデル名の他にも、製造年や製造場所、購入時期といった情報も必要不可欠になってくる。これらによって買取価格は変動してしまうので、査定に出す際には必ず調べておこう。また、店舗に持ち込んで査定してもらう場合にも、情報はできるだけ多く持っていた方が安く買い叩かれるというような心配も少なくなるだろう。
なお、有名メーカーのバイオリンには偽物も多く存在しているため、お店によっては買取を断られてしまう場合もある。そうならないためにも、証明できるものとして、保証書も用意しておく方が良いと言える。
できるだけ高く買い取ってもらうコツとしては、以下のポイントがあげられる。
ケースや付属品を揃えておく
本体だけでなく、鑑定書や弓、ケースといった付属品も揃っていた方がより高価買取に繋がりやすくなる。付属品があるかないかでは、数万円の差が出ることもあるため侮らないほうが良いだろう。付属品がなくてももちろん査定はしてもらえるが、より希少価値が高まるため、高価買取のためには必須事項と言えるだろう。もしお持ちのバイオリンが高価買取を狙えるメーカーである場合には、付属品があるとなおプラス査定に繋がりやすくなるだろう。
綺麗な状態にしておく
商品を中古で買い取ってもらう際には、どの商品にも言えることだが、バイオリンももちろん綺麗に磨いてから査定に持っていくほうが良いだろう。ホコリや汚れはできる限り取り除いておいたほうが良いと言える。光沢のあるバイオリンは、高値で買取してもらいやすい。掃除する際には、ガーゼなどのきめの細かい綺麗な布と、専用のクリーナーを用意し、磨くといいだろう。クリーナーにも研磨剤の量で違いがあるため、楽器の状態にあったものを選んでほしい。できるだけピカピカの状態にして、少しでも高く売れた方が良いだろう。
買取に出す時期を考える
バイオリンにも買取価格が高くつきやすい時期が存在している。それは例えば、映画やアニメなどでバイオリンを演奏している作品の人気が高まっている時期や、有名なバイオリン奏者がメディアで注目されて大きく取り上げられている時期があげられるだろう。テレビをみた親が子供にバイオリンを演奏させたいと思うきっかけになりやすく、需要も高まるため、売り時の1つの目安として考えると良いだろう。こういった情報にもアンテナを張っておくと、高価買取に繋がりやすくなる。
また、最近では、楽器買取専門業者のホームページを見てみると、時期によっては買取を強化している楽器が提示されている場合がある。こういった時期には通常時よりも、割高で買取をしてもらえるため、狙って査定に出すのが良いだろう。
リサイクルショップよりも楽器買取専門業者へ
バイオリンを高く売りたいのであれば、やはり楽器買取専門業者へ頼んだ方が良いだろう。リサイクルショップでも確かに楽器の買取を行なっている店舗は多数あるが、バイオリンの価値は素人目にはかなり分かりづらいものだ。専門店の鑑定眼のあるスタッフに見てもらうことが望ましいだろう。また、買取業者のホームページをチェックし、お持ちのバイオリンの買取実績を事前に調べておくのも良いだろう。
そして、専門業者を選択する際の重要ポイントとして、その業者が「古物商」の登録認可を受けているかを確認するべきだ。法律として、登録がなされていない場合、運営及び営業が出来ないことになっているからである。
複数の買取業者に査定を依頼する
査定に出す際には、一社だけではなく必ず複数の買取業者に査定を依頼するようにしよう。買取業者によって、鑑定士の経験や知識量に差が出るのはもちろん、その時に買い取りたいメーカーも異なってくるからだ。一社だけに査定をお願いし、そのままバイオリンを売却してしまうと、損をしてしまう場合もある。納得のいく価格で買い取ってもらうためにも、複数の買取業者に査定を依頼するのがコツである。
おすすめの買取業者
バイオリンを買取に出す際に、どこの業者に依頼したら良いか分からない、という人も多いのではないだろうか。ここでは、バイオリンを専門で買い取っている買取業者をいくつか紹介していきたい。
トイズキング
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
トイズキングは、楽器専門の買取業者である。店頭買取、出張買取、宅配買取の3つの買取方法を採用しており、全国各地に店舗を持っているため店頭で直接バイオリンを査定してもらいたい人にはおすすめだ。首都圏だけではなく、仙台、中部、名古屋、大阪、九州などほとんどの地域に対応している。期間限定で買取金額を20%上乗せするキャンペーンを実施していることもあるため、細めにホームページをチェックしておくと良いだろう。
楽器高く売れるドットコム
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ギター、ベースをはじめとした幅広い楽器の買取を行っているのが、楽器高く売れるドットコムだ。店頭買取、出張買取、宅配買取の3つの買取方法を採用している。査定額に満足したら即日に現金を振り込んでくれるスピーディーさに加えて、出張料や手数料などの負担もないのが嬉しい。スピード集荷サービスという、査定金額に満足してくれたら最短当日で集荷に来てくれるサービスも提供している。スピーディーに買取を行いたい人には、非常におすすめだ。
中古楽器堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
弦楽器買取を専門で行っているのが、中古楽器堂だ。店頭買取、出張買取、宅配買取の3つの買取方法を採用している。元バンドマンや音楽系の学校を卒業した知識豊富なスタッフが勢ぞろいしていて、丁寧に査定を行ってくれる。どの買取方法を選んでも、お客様負担は無料なのが嬉しい。
イシバシ楽器
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
知名度の高い買取業者と言えば、イシバシ楽器を思い出す人も多いだろう。創業77年で買取実績も多数持っているため、実績のある業者に頼みたい人にはおすすめである。店頭買取、出張買取、宅配買取の3つの買取方法を採用している。LINEで鑑定してくれるLINE鑑定も行っており、最短5分で無料査定を行ってくれる。メールや電話よりも気軽に査定を依頼できるので、ぜい一度試してみると良いだろう。
楽器ファクトリー
楽器ファクトリーも、楽器買取を専門で行っている業者である。創業は10周年を迎えており、利用者数も10万人を超えている実績のある買取業者だ。店頭買取と出張買取は行っておらず、宅配買取を専門で行っているのが特徴だ。バイオリンを送る時の送料は無料である。
Qsic
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
Qsicも、楽器買取の専門業者である。店頭買取、宅配買取、出張買取の3つの買取方法を採用している。宅配買取では、査定金額が5,000円以上で送料が無料になる。振込手数料は金額問わず無料である。楽器を送る際に楽器を傷つけないためのハードケースがあると便利と言われているが、Qsicでは無料で貸し出してくれる。
くらしのくら
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
まとめ
今回はバイオリンのモデル名・型番・シリアルナンバーの調べ方について紹介した。バイオリンのモデル名・シリアルナンバーは、本体に貼られているラベルに記載されていることが多いようだ。シリアルナンバーは、業者がバイオリンの価値を判別する上で重要なものなので、あらかじめ確認しておくようにしよう。バイオリンはとにかく質が良く、レアなものほど高く売られる傾向にあるので、高値買取をされる為にもバイオリンの情報はチェックしておこう。