幼いころからずっと今まで一緒に過ごしてきたピアノ。たくさん練習し、大切に使ってきたので愛着もある。思いの溢れるピアノだけど、引っ越しや次のステップへの買い替えなど、各々の事情で手放さなくてはならなくなった。それならば、またどこかで誰かがこのピアノを弾いてくれたらいいな。このピアノが誰かの役に立てるのならピアノも喜ぶだろう。そう考えてピアノの買取を検討する人は多いのではないだろうか。
買い取ってもらうに当たり、自分の分身のようなピアノを少しでも高い値段で評価してもらいたいと、誰しも思う。ところがそもそも買取さえしてもらえない状況がある。それは一体どんな時だろう。では早速、見ていこう。
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ピアノの老朽化
思い出のあるピアノを手放そうと決断するまでには、購入時からかなりの年月が経過している場合がある。しかし、古くなったピアノは買取不可となる可能性もある。
製造から30年の壁
一般的に製造から30年を経過しているかどうかが、買取可否の大きな目安と言われている。30年以上経過したピアノはその年数に伴って、買取不可となるケースも増えているという。ただこれは一般家庭に多いアップライトピアノや、グランドピアノでも大量生産されたスタンダードモデルに該当する話である。30年を越えたものでも記念・限定モデルなどの特別なピアノはその限りではなく、プレミアムが付くこともある。
なぜもっと古いピアノが現存するのか
昔のヨーロッパやアメリカで作られたピアノには、自然乾燥で十分に寝かせ、厳選された木材を、ピアノの音作りの上で最も重要な響版の材料に使用していた。そのため品質も高く、長い歳月弾き込まれて音が馴染み、100年経ってなお、深みのある素晴らしい音色を奏でるものもある。もちろん、相応の手入れが施されているからだが、ベートーベンが弾いたピアノ、ショパンが弾いたピアノなどというものが現存するのは、そういうことである。
買取業者ごとに求めているピアノはさまざま
ピアノ買取においての経過年数はあくまでも目安だ。もしあなたのピアノが、標準的なモデルで製造されてから30年を過ぎているからといって、早々に買取を諦めないでほしい。買取業者には、取り扱いを得手、不得手とするピアノメーカーや機種、またピアノを流通・販売するルートがそれぞれあるので、買取したいピアノもまちまちだ。
東南アジアの中古ピアノ市場が熱い
昨今の中古ピアノ市場は国内だけでなく、海外、特に東南アジアの新興国を中心に拡がりをみせている。そうした海外市場では、日本ブランドのピアノはとても人気が高い。日本のピアノメーカーは、高温多湿の国内で、極端に湿度に弱い木製のピアノを、どうしたら均一に品質維持できるのかということを長年研究し続けてきた。その結果、折しも高度成長期に、精巧なピアノという楽器の大量生産に成功し、価格を抑えて一般庶民が持てるまでに普及するようになった。東南アジアは、雨季と乾季のはっきりとした気候の地域が多く、ピアノにとっては日本以上に厳しい環境だと言える。しかしそういう過酷な状況下でこそ、日本のピアノの神髄が発揮されるのだ。
複数の業者に査定を依頼しよう
少し話が飛躍したが、そんな事情もあって経過年数だけでは、一概に買取の可否は決められない。もし買取可能となった場合でも、業者によってその価格は大きく変わってくる。そこで買取査定の見積もりは、少なくとも5社くらいは依頼し、比較検討したいものだ。その中で最も良い条件を提示してくれた業者に買取依頼をすれば間違いないだろう。
「ピアノパワーセンター」
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
見積もり業者の1つに、高価買取「ピアノパワーセンター」を是非入れておきたい。「ピアノパワーセンター」は自社でピアノの引取り、修理、販売を一貫しておこない、今、需要の高まっている世界中への強靭な販売ルートも持ち合わせているため、買取からわずか1週間という短期間で海外へ輸出している。すべての工程を自社で取りおこない、保管期間も最短に抑え、徹底的にコストを削減して買取価格に還元しているのだ。
ピアノ本体の故障や傷
老朽化と並んで買取不可の原因となるのは、ピアノの損傷である。
細かな傷やちょっとした不具合なら大丈夫
日常生活で付いてしまう細かな傷や、鍵盤の一部が上がったまま下りないという、調律で直せる程度の不具合ならば問題はない。しかし鍵盤全体が動かない、弦や内部、特にピアノの心臓部とも言える響板に大きな亀裂や割れ、損傷があって音が鳴らない、出ない、さらにはペダルが壊れて機能しないといった故障は、ほぼ買取不可となる。また外装に大きな傷・へこみができていたり、塗装が大きく剥がれてしまっているという場合も同様である。
ピアノの保管環境も大切
特に長年放置されたピアノにありがちなのが、シロアリなどの害虫やネズミによる被害で、これも買取できなくなる要因である。カビの発生や火災・水害に遭ったピアノも買取できない。直射日光を避けるようにピアノを配置したか、ピアノが置かれた部屋の温度・湿度の管理をしっかりしてきたか、換気掃除をこまめにしたかなどが買取可否のポイントになってくると言える。
諦めず買取査定を申し込んでみよう
正常な状態での経年劣化とは違い、上記のような故障や傷がある場合の買取はほぼ不可能だと言ってよいが、それでも自分で廃棄処分と決めつけずに、数社に買取査定の見積もり依頼をしてみるべきである。どこにどんなピアノの需要があるかは、素人では分からないからだ。今はインターネットで一括無料査定をしてくれる便利なサイトもある。それでもすべての業者が買取不可で、しかも「無料で良かったら引き取る」旨の回答が無かったならば、廃棄処分の検討となる。
意外な買取不可の理由
ピアノの老朽化や本体の故障や傷で買い取ってもらえないというのは、誰もがある程度は納得できる理由だろう。意外な盲点として、アコースティックピアノに電子部品の入っているピアノは、購入時はそのプラスアルファの分値段が高いのにもかかわらず、売却時にはそれが足かせとなることが多いのだ。
消音ユニット
電子部品の例としては、消音ユニットだ。近頃ではマンションはもちろん、戸建てでもピアノの騒音問題が取り沙汰されている。電子ピアノからアコースティックピアノに替えたのに、御近所から騒音の苦情が出て、思い切り練習できない、夜は弾けないといった悩みを抱える人もいる。だからと言って防音工事をするには、ピアノがもう1台買えてしまう以上の費用が掛かる。そこでメーカーも苦肉の策で、新たなオプションとして電子部品を後付けして、本来のアコースティックピアノの音を消し、電子ピアノの音をヘッドホンで聴きながら弾けるような商品を販売しているのだ。
消音ユニットのメリット
メーカーが苦肉の策でと書いたのは、消音ユニット作動時にはせっかくのアコースティックピアノの音が出ないということと、電子部品を内部に入れることによって、ピアノに穴を開けたり、傷を付けてしまうためだ。それでもピアノが騒音問題のために売れないという営業的な視点との折り合いをつけたのが、このユニットの開発だったのだろう。メーカーの希望小売価格で150,000円程だ。これに取り付け費用を含めると、およそ200,000円で騒音問題から解放されるとなれば、購入者側から見れば画期的な商品だと言える。
消音ユニットの問題点
だが、売却時には元のピアノに穴や傷が付いてしまっていて、そこから、ピアノ本体への損傷が広がらないとは言い切れないという保証問題と、アコースティックな部分はよいが電子部品については10年が寿命と考えられており、ピアノ本体同等の保証ができないという2点において、業者によっては買取不可、もしくは買取価格をかなり買いたたかれてしまうことになる。自動演奏機能も電子部品のため同様だ。
グランフィール
電子部品ではないが、アップライトピアノをグランドピアノのように演奏できる機能として、一時期流行したグランフィールも内部のアクション部分に別の部品を取り付けるため、穴を開けたりするので、買取価格はかなり下がる傾向にある。
最後の手段、廃棄処分とその費用
どうしても買い取ってもらえないとなったら、廃棄処分を考えなくてはならない。処分する方法と費用について見てみよう。
粗大ごみとして処分
自治体の粗大ごみとして回収してもらう方法だが、ピアノは対象外となっている地域が多いようだ。まずは自分の住んでいる自治体に直接問い合わせて、ピアノを粗大ごみとして取り扱ってもらえるのかを確認してみることだ。もし処分してもらえるのであれば、あわせて費用も聞いてみるとよいだろう。
不用品回収業者に依頼して処分
いわゆる廃品回収業者に処分を依頼するということだ。廃品回収業者は小さなトラックで巡回していることが多いが、そういう業者の中には違法な者もいるので、むやみに依頼してはいけない。悪質業者の場合、無料と言っておきながら法外な高額料金を請求してくることもあるので、注意が必要だ。
きちんと認可を受けた不用品回収業者で、中古ピアノを販売するルートがある業者ならば無料ということもあるが、通常は処分費用が掛かると考えるべきだろう。一般的に不用品回収業者は、回収したピアノを不用品として扱うので、運送に神経を使う必要がなく、その分料金は安くなると思われるが、また反対にピアノに価値がない分、大きさ重さのあるピアノを運搬する作業に対して料金が加算される可能性もあり、費用については高くつくか安く済むか、どちらとも言えない。
ピアノ買取業者に引き取ってもらい処分
買取査定をしてもらい、買取不可とした業者の回答に3つのパターンがある。1つ目は買取の価格は付かないが、引き取りは無料でしてくれるというパターン。2つ目は引き取りは有料であればしてくれるというパターン。そして3つ目は、引き取りすらできないというパターン。もし有料であっても引き取ってくれるなら、ピアノの取扱専門業者に処分してもらえるに越したことは無いので依頼したい。同じ買取不可でもこの回答パターンの違いが、廃棄処分の選択肢になるので、それを広げるためにも、多くの業者に買取査定を依頼する意味があるのだ。
ピアノ買取業者の「ピアノパワーセンター」はどんなピアノでも引き取り費用無料なので、廃棄処分の選択肢に是非おすすめする。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ピアノの処分にかかる費用
ピアノ運搬に掛かる一般的な料金は、移動距離と戸建てなら1階か2階か、マンションなら何階かによって変わってくる。処分する場合の移動距離が10km以内ならば、20,000円~30,000円程の運搬費用となる。階数が1階上がるごとに5,000円~9,000円上がる。ピアノが玄関や扉のドアを通らないため、窓からクレーンで吊り上げるとなると10,000円~25,000円別途費用が必要だ。ここに処分費用が加算されることもある。
こればかりは回収業者によってさまざまなので、買取業者を選択するのと同様に、料金や評判を参考にしっかりと検討した方がよい。
まとめ
大切な思い出のつまったピアノでも、長い間放置されていると買取ができないケースもある。なるべくいい状態で買い取ってもらうためには、日頃の手入れとともに、早期の決断も重要だ。悩む前に、まずは業者に買取査定を依頼してみることをおすすめする。