大型家電は処分に高額の費用が必要となる場合が多いが、中でも厄介なのが洗濯機である。
中古の洗濯機はニーズがないと思われがちだが、近年では再利用品の価値についての認知が広がってきており、検索すれば思った以上に高値で取引されているケースが多いことが分かるはずである。
とはいえ、リサイクルショップなどに持ち込んでも底値でしか買い取ってもらえないことがあるため、なるべく直接消費者と取引を行いたいところである。
それを実現するのが代表的なフリマアプリであるメルカリだが、一般的に売りにくいと考えられている洗濯機をどうすれば売却できるかについて、以下で検証することとしよう。
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徹底的に写真にこだわること
まず最初にメルカリに洗濯機を出品する際には、徹底的に写真にこだわるべきである。
企業の採用面接などでもいえることであるが、人間が所見のものを気に入るかどうかは、半分以上が第一印象に左右されると言われており、このことはオークションにおいても同様である。
なるべく使用感をなくす
洗濯機の写真を撮るにあたってはなるべく目に見える部分はクリーニングを行うようにし、目立った汚れや傷がないようにしておくことがポイントとなる。
また、中古品とはいえ、あまりに使用感のある商品は避けられる傾向があることから、脱衣所などの使用しているイメージが持たれやすい場所ではなく、背景に何も映らないようなところに移動させて写真を撮影した方がよいであろう。
加えて、可能であればライティングにもこだわりたいところである。
薄暗い場所で撮影された写真よりも、明るい場所で撮影された写真の方が購買意欲を誘うことは想像に難くないが、普通の家庭には撮影用のライトなどは用意されていないだろうから、単純に昼間でも部屋の明かりをつけて撮影したり、フラッシュをたいてなるべく商品を明るく見せるといった工夫だけでも十分である。
写真の枚数とアングル
さらに、掲載する写真の枚数であるが、メルカリの写真掲載機能は非常に優れており多くの写真を載せることが可能となっている。
だが、なるべく多くの写真を掲載しようと考えるあまり同じアングルの写真を複数掲載するとかえって押しつけがましくなって逆効果となる恐れもある。
一方で、偏ったアングルからの写真しかなければ、写真に写っていない部分に欠陥があると思われて敬遠される可能性もあることから、なるべく全方面から撮った写真を掲載することが望ましい。
写真の掲載順序
加えて、写真を掲載する順序にもこだわるべきである。特に重要となるのは、商品検索時に真っ先に目に留まる一枚目である。
商品のよさがストレートに伝わるよう、正面や斜め上からとった全体の写真を使うとよいだろう。
間違っても、説明書や部品の写真を最初に持ってくるようなことはしてはならない。
なお、言うまでもないが、実物以外のものの写真を掲載することはクレームの原因となるため行ってはならない。
あくまでも、販売する商品とそのパーツについての写真を用いることが肝要である。
情報開示も積極的に行うこと
写真とともに洗濯機をメルカリで売却する際に重要となるのが、商品説明である。
事実をごまかすようなことはあってはならないが、なるべく商品の魅力が伝わるように積極的に情報開示を行うことが高値売却につながるのである。
商品のスペック
高値売却で不可欠となるのが、商品のスペックである。
最近ではインターネットで検索すれば詳細は分かるからと型名だけを掲載している案件も散見されるが、それでは買い手に負担を強いることになり、せっかく興味を示してくれる者がいたとしても調べるのが面倒で取引に至らないこともあり得る。
そのようなことのないよう、商品説明には型名に加えて、サイズや容量に加え、年式や附属品の有無についてもしっかりと伝わるように記載するべきである。
また、機能についても当然に記載すべきであるが、単に機能名を書くだけではなく、それがどういったものであるのかという説明も加えた方がより商品のイメージが伝わりやすいはずである。
また、実際に使っていて重宝した機能があれば積極的にアピールすると商品の良さが一層引き立つであろう。
ネガティブ情報
次に、掲載すべきかどうか悩ましいのがネガティブ情報である。ここでネガティブ情報とは、商品が一部壊れていたり、附属品が紛失していたりといったことを言う。
結論から言えば、必要以上に商品を悪く見せることはしなくてもよいが、ネガティブ情報についてはなるべく開示した方が販売後のトラブルを回避するためにはよいであろう。
メルカリでは、購入者からの評価は履歴として残り、低評価の出品者から購入することを躊躇する人が多いため、継続的に利用することを考えているのであればなるべく評価を下げるような行為は慎むべきである。
また、悪質な欠陥隠しであると判断されれば最悪取引自体が取り消されることも考えられるため、そのようなことのないよう、ネガティブ情報であっても開示は行うことが大切である。
ただし、洗濯機の場合は、多少壊れていても洗濯機能そのものには全く問題ないことは多いため、そうであればその点を積極的にアピールしたり、欠陥があるがゆえにリーズナブルな価格設定にしているといった説明をすることで、印象を悪化させない手当は可能である。
価格設定を誤らないようにすること
写真と商品説明が用意できれば、あとはメルカリに出品するだけだが、その際に忘れてはならないのが値付けである。
なるべく高い値段で売りたいのが人情ではあるが、物には相場というものがあり、あまりに高値を設定してしまうと購入希望者が全く現れないという事態に陥りかねない。
成約事例の検索
自分が売却しようとしている洗濯機の中古価格の水準を把握するために、まずはメルカリやその他のフリマアプリで過去の成約事例を検索してみるとよいだろう。
複数の事例が見つかれば、その中の高値に合わせて価格設定を行えばよいが、その場合には高値の成約事例が特殊事情によるものでないかはしっかりと確認しておく必要がある。
出品時期
また、高値売却のためには出品時期も重要となる。年間で洗濯機のニーズがもっとも高くなるのは、多くの人が新生活を始める4月であるため、その前後に売却する場合には、多少相場水準から高めの金額を設定したとしても売却できる可能性が高いであろう。
逆に、それ以外の時期においては、早く売りたいのであれば少し低めの価格設定にするという戦略も有効である。
値下げの対応
なお、販売しようという洗濯機が一部壊れていたり、部品が揃っていないといった場合には、その分価格を低くするといったことが求められる。
とはいえ、素人からするといくら値下げするのが適切であるか分からないのが普通であろうから、そのような場合には金額は通常通り設定したうえで、一部問題があるので値下げ交渉に応じる旨をコメントとして記載しておくという方法も検討すべきである。
価格交渉には積極的に応じること
以上で説明した通りに写真掲載、商品説明、価格設定を行えば、メルカリを使って洗濯機の購入希望者を見つけることはさほど困難ではない。
しかしながら、購入希望者が見つかったとしても、その者が実際に購入してくれるかどうかは、条件面が完全に合意できるかどうかにかかってくる。
この点、メルカリでは問い合わせ機能を用いて価格交渉が行うことが可能となっているため、たいていの場合は購入希望者から値下げ交渉を持ちかけられる。
なるべく高く売りたいところではあるが、まったく交渉に応じないという姿勢はせっかくの希望者を逃すことになりかねないため、ある程度の価格交渉には柔軟に応じた方がよいであろう。
とはいえ、必要以上に値下げに応じていては足元を見られることから、最初の出品時点でどこまで値下げに応じるかについて自分の中で大まかに決めておくことが望ましい。
個人間での売買とはいえ、基本的には損得勘定の働くシビアな交渉になることから、ビジネスと同様に妥協せずに相手と向き合う姿勢が求められる。
メルカリで洗濯機を売った場合の配送方法
晴れて交渉成立となれば、あとは商品を配送して決済するだけとなるが、洗濯機という大型商品だけにその配送方法をどうするかについて悩ましいと感じる人は多いであろう。
しかしながら、この点については深く悩む必要はない。
大型らくらくメルカリ便
メルカリでは「大型らくらくメルカリ便」というサービスを用意しており、これを利用することによって洗濯機などの大型家電であっても自宅まで配送業者が引き取りに来てくれた上で、梱包まで行ってくれるという手厚いサポートを受けることができるのである。
あんしん配送保証
また、これには「あんしん配送保証」というサービスも附帯されており、万が一配送中の事故等によって商品が壊れた場合であっても、メルカリから保証を得ることができるようになっている。
加えて、メルカリのアプリ上で配送状況をいつでも確認できるようになっているため、出品者と購入者の双方にとっても利便性が高いということもできるであろう。
配送料
次に、気になる価格面であるが、大型商品だけにそれなりの金額にはなるものの、全国一律で通常のサイズの洗濯機であれば7,000円少々の配送料となっており他の配送業者と比べても十分に価格競争力のある水準となっている。
この料金は全国一律の金額となっているため、特に遠方に配送する場合には、より一層魅力あるサービスであると言うことができるだろう。
なお、配送料を出品者負担とするか購入者負担とするかについては出品時に設定することが可能であるが、メルカリの場合には圧倒的に前者が多くなっていることから、出品者負担とした方が成約の可能性は高くなる。
そこで、その分価格設定を少し上げると言った調整は事前にしておくべきである。
他社配送も可能
なお、この「大型メルカリ便」は必ずしも利用しなければならないものではない。
一般の配送業者が提供しているような大型家電の配送サービスも利用可能であるし、特に短距離の配送の場合にはそちらを使った方が配送料を安く抑えるケースもあり得る。
そのため、負担なく配送するということであれば「大型メルカリ便」を利用するのが無難ではあるが、より安い方法で送りたいといった希望がある場合には、他の配送業者からも見積もりをとって比較してみてもよいだろう。
まとめ
中古の洗濯機は一般的に売りにくいと思われているが、メルカリを活用することで売却も可能だ。
ただし、上記でお伝えした通り傷や汚れはできるだけクリーニングし、使用感をなくすことがポイントだ。また、写真の枚数やアングル、掲載順序にも配慮したい。
メルカリには価格交渉の機能があるので、それにもできるだけ対応した方がいいだろう。
交渉が成立したら次は配送だが、大型の商品なだけにハードルが高い人も多いと思う。
その点はメルカリのサービスを積極的に利用することで、出品者と購入者、双方にとってメリットがあるので合わせて活用したい。