ヤフオクのようなネットオークションでカメラやレンズを売買するときに注目してほしいのは、過去にどんなものがどれくらいの値段で売買されたかという、過去の取引の落札相場情報だ。
今回の記事では、過去90日間に取引された膨大なカメラ・レンズの落札相場情報を、さまざまな視点から整理してまとめていく。ヤフオクでカメラやレンズを売買しようと考えている人は、ぜひこの記事をチェックして、自分が実際に取引をする際の参考にしてほしい。
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落札相場情報とは何か
そもそも落札相場情報とは何だろうか。落札相場情報とは、文字通りの意味では、ある商品がオークションにかけられると、大体どれくらいの価格で落札されるのかという値段の幅のことを指す。
ヤフオクの便利機能
ヤフオクには、「落札相場を調べる」という便利な機能があり、これを使うと過去90日間の間におこなわれた取引で、どんなものがいくらで落札されたのかという売買の履歴を見ることができる。
ヤフオクのようなネットオークションで取引をする上では、落札相場情報を確認することは欠かせない。入札者はその商品や似た商品が過去の取引でいくらの値段がついたのかを知ることができる。
もしこれを知らないと、過度に高い値段で入札してしまい、落札してから損をしていると気付くということになりかねない。逆に思い込みで低い値段を入札してしまい、絶対に欲しい商品だったのに競り負けるという可能性もある。落札相場情報をあらかじめ確認しておくことで、適正な価格の取引ができるだろう。
出品者側にもメリット
落札相場情報が役に立つのは入札者だけではない。出品者にも同様にメリットがある。出品者は、落札相場情報を確認することで、自分が出品しようとしている商品が過去の取引では大体どれくらいで売れたのかということを知ることができる。
これは、まずその商品を出品するかどうかを決める判断基準になる。出品しようとしていた商品に予想よりも低い値段がつけられていたり、逆に手元にある思いがけないものに高価な値段がついていたりもする。その商品にどれくらいの価値があるのかを、落札相場情報を使えば客観的な視点で考えることが可能だ。
ヤフオクの「即決価格」
さらに、ヤフオクには「即決価格」という、出品者が事前に言い値を提示しておいて、入札者がその額を入札すればその時点で落札されるという制度がある。出品者は、落札相場情報を知っていれば即決価格を上手に設定できる。
これまでの取引を参考に、同じくらいかやや割安な即決価格を設定しておけば、オークション期間の終了を待たなくても、入札者に即決価格で落札してもらえる可能性が高まる。
このように、落札相場情報は、ヤフオクのようなネットオークションで取引をする上で、入札者、出品者双方が必ず確認しておきたい情報だと言える。
ネットオークションでのカメラ・レンズの価格帯
カメラやレンズはプロ仕様の高価なものから、気軽に使えるジャンク品まで大変幅広い種類があるが、ヤフオクで多く取引されているカメラやレンズには、ネットオークションならではの特徴がある。その一つが価格帯である。
カテゴリー別の価格帯
ヤフオクで落札相場情報を確認したら、価格帯を区切ってみてほしい。ここではカテゴリー別に紹介していく。
一眼レフ
例えば一眼レフのカテゴリーだと、1円で落札されたものから約20万円の値段がついたものまでさまざまな取引履歴が存在する。その中で価格帯を区切って0円~1万円の取引数を見てみると、全体の取引のうちの半数以上がこの価格帯に含まれていることが分かる。
フイルムカメラ
同様にフイルムカメラのカテゴリーを見てみると、この傾向はさらに顕著で、フイルムカメラ全体の取引のうちの約8割が0円~1万円でおこなわれたということが分かる。フイルムカメラは製造された時期が古く、傷や劣化があることが値段が下がる一つの要因と言える。
レンズ
同じことがレンズにも言える。レンズ自体も、カメラ本体に劣らないくらい高価で売られることもあるが、ヤフオクで取引されるレンズの相場は安価なことが多い。0円~1万円の価格帯の中に、レンズ全体の取引のうちの半数が入る。
付属品
カメラやレンズの付属品がカテゴリー内で安く売られていることもあるため、それによってやや落札相場が低くなっているということもある。レンズキャップやプロテクトフィルターなどは、専用のカテゴリーが無いため、カメラやレンズの項目で売られている。また、往々にして値段も安い。
しかし、それを踏まえても無視できないほど、ヤフオクでのカメラやレンズの売買は0円~1万円の低価格に偏っていると言えるだろう。
手軽に手が出せる金額なら売れる可能性が高い
ネットオークションという性質上、商品を手にとって見ることはできず、取引相手の顔も見えないため、高価な商品の取引には慎重になる傾向が見られる。出品者にとっては、0円~1万円の価格帯で出品を考えるなら、売れる可能性が比較的高いと言えるだろう。
この価格帯で即決価格を設定するのも良いだろう。入札者にとっても、この価格帯で商品を探すなら、ヤフオクには豊富な商品数がある。資金に余裕があるなら1万円をやや超えたあたりの値段で入札すると、商品を落札できる可能性が高まると考えられる。
ヤフオクで出品・入札前に確認しておきたいこと
出品、または入札する前に確認をしておきたいことがある。入札件数と開始価格である。
入札件数
まず見てもらいたいのは入札件数だ。並び順を入札件数順にすることは可能だが、入札件数で絞り込む機能は無いため、実際に確認したい場合はさかのぼってもらう必要がある。しかし、入札件数が二桁を超えるのは全体の出品のうち約2割ほどだ。
価値が高いと一般的に認められているカメラ・レンズは入札が150件を超えることも当然あるが、多くのカメラやレンズの入札は少数にとどまる。つまり、入札者の方が強気でいられるということでもある。
開始価格
このような事情があるため、出品者側で気をつけなければならないのは、オークションの開始価格だ。どうせ値段が上がるだろうと見込んで開始価格を低く設定すると、思っていたほど入札が集まらずに低い価格で売却せざるを得なくなる。
逆に入札者は、欲しい商品があるなら迷わずに入札した方が良い。ヤフオクには膨大な商品があるため、一般的な商品であれば一つの出品に多くの入札が集まることは少ないからだ。
ヤフオクで出品・入札するときの注意点
ここまではヤフオクで売買されているカメラ・レンズ全体の傾向を見てきたが、続いては実際に手元の商品を出品する、もしくは欲しい商品を入札する場合の落札相場情報の見方を確認しよう。
出品する際の注意点
出品者側から見ていこう。出品者は、商品を出品する際に、入札者の競りで落札してもらうか、即決価格で即決してもらうか、どちらを狙って出品するかを決めるのが良い。
入札者の競りで落札してもらう場合
まず入札者の競りで落札してもらう場合は、商品名で検索をかけて落札相場情報を確認し、それを入札件数順で見てみよう。もし複数の取引があったら、恐らく大体同じくらいの値段で落札されているだろう。その値段が商品の相場になる。
安く買いたい入札者同士が競ることになるため、開始価格は相場の価格よりも低く設定しよう。多くの入札者を呼び込むためには、割安感のある開始価格であることがポイントだ。ただし前述したとおり、あまりにも安い価格で落札されてしまう可能性も存在するため、リスクの少ない価格から始めた方が良い。
落札される価格は多少変動するかもしれないが、大体相場通りにオークションが終了することが多い。すぐに現金が欲しい場合や、期限通りに売れてほしい場合は、この方法を取るのが良いだろう。
即決価格で即決してもらう場合
続いて、即決価格で即決してもらう場合は、商品名で落札相場情報を検索したのち、落札価格が高い順に並び替えよう。それを上から順に見ていって、入札件数が1件になる価格を確認してほしい。
その価格が、即決してもらえる可能性が高い価格になる。この場合、すぐにその商品が必要な人や、必ず手に入れたいと思っている人が落札する。いつ売れるかは分からないが、自分の言い値で売却できるのがこの方法のメリットだ。思い通りの価格で売れてほしい場合にはこちらの方法を選ぶのが良いだろう。
どちらの方法にしても、現在同じ商品が出品されているかどうかはあわせて確認しよう。出品しているのが自分だけであれば値段は上がるだろうし、同じ商品がたくさんあれば値段は下がる。
入札する際の注意点
同じことを入札者側に置き換えてみよう。入札者は、自分ができるだけ安くその商品が欲しいのか、それとも多少割高でもすぐに手に入ったり必ず購入できる方が良いのか考えるべきだ。
できるだけ安く購入したい場合
できるだけ安く購入したい場合は、落札相場情報を入札件数順で表示して、競った場合に大体いくらで落札されてきたのか確認してほしい。その後実際に出品されている商品を見て、割安なものがあれば入札しよう。
大抵は他の入札者と競ってしまい、相場通りに収まってしまうが、運が良ければより安価で落札できる。前述したように、ヤフオクでは入札件数は少ないことが多いため、迷ったら入札するのが良い。
多少高くてもすぐに手に入れたい場合
すぐに手に入れたり、確実に購入したい場合は落札価格が高い順で表示して、過去の即決された取引を見よう。そしてその価格に納得できるなら、同じくらいの価格に設定されている商品を落札するべきだ。
どうせ高く買うなら関係ないと思うかもしれないが、気づかぬうちに法外な値段で落札してしまうことを避ける大切な一手間だ。
まとめ
ネットオークションという性質上、多くのカメラやレンズは0円~1万円の価格帯で取引されている。また、ごく一部の人気が高い商品を除いて、ほとんどの商品の入札件数は1桁台に留まるため、入札者は強気で入札し、出品者は適正な開始価格を設定する必要があると言えるだろう。
実際に商品を出品する、もしくは入札する場合には、自分の目的に合わせて落札相場情報を並び替えて、参考になる価格を見つけよう。今回紹介した点以外にも、落札相場情報から読み取れることはたくさんあるだろう。
少なくとも自分が出品しようとしている、もしくは入札しようとしている商品に、過去いくらの値段がついたのかは、取引をおこなう前に必ず確認するべきだ。出品者、入札者双方が落札相場情報を活用して、賢くカメラ・レンズの取引ができることを願っている。