価値はあるけれどももう着る機会のない毛皮製品が、タンスの中に眠ってはいないだろうか。ラムの毛皮製品は価値のあるものである。欲しがる人がいれば知り合いにあげても良いが、あげる人が思いつかないという場合は買い取ってもらうことを検討してみてはどうだろうか。
高く売るためのテクニックを知っていれば、かなりのお小遣いを稼ぐこともできるだろう。これからラムの毛皮製品とはどのようなものか、毛皮製品に使われるラムの種類や、ラムの毛皮製品の買取相場、少しでも高く売るためのテクニックについてお伝えする。
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毛皮製品について
毛皮製品に使われる動物は、鳥やうさぎなどさまざまである。高級なイメージのあるカシミアは、カシミア山羊から取れた毛を使用している。ダウンジャケットに使われるダウンは、鳥の羽毛が詰め物として使われている。他にも、リスに似ているチンチラや、イタチ、キツネ、ネコなどが毛皮製品として使われている。
毛皮は動物から取った毛をそのまま使用しているわけではなく、染色やプリント加工したり、脱色したりすることで毛皮製品として仕上げられている。染色は、さまざまな色を表現するためにおこなわれる。単純に全体を染め上げるだけではなく、毛先と根元を違う色に染める方法もある。
プリント加工は、過去には安っぽい毛皮素材を高級に見せるために使われていたが、近年はデザインとして使用されるようになった。脱色（ブリーチ）は、毛の自然な色を白っぽくすることで本来の素材感を楽しめるようにするためにおこなわれている。
他にも、毛の長さを一定に刈りそろえることで手触りを良くしたり、毛の密度の高い毛皮から適度に毛を抜いたりされている。店頭に並ぶ毛皮製品になるまでにはさまざまな加工がおこなわれているのだ。
毛皮製品に使われるラムの種類
ラムは生まれてから1年以内の子羊の毛を使った毛皮製品で、同じく羊の毛を使ったものでムートンと呼ばれる製品がある。ムートンはフランス語で羊という意味であるが、山羊の毛が含まれることもある。ムートンは繊維が粗くコラーゲン繊維も少ないため、少し伸縮性があり軽いところが特徴である。ここからはラムの種類について解説していく。
カルガンラム
カルガンラムは中国産の代表的なラムの一種で、白く巻き毛状のやや柔らかい毛が特徴である。毛は短めで染色して毛皮製品によく使用される。
チキャンラム
チキャンラムは中国の浙江省産のラムで、毛色のほとんどが白色で柔らかい。そのため染色するのが非常に簡単で、何色にも染めやすい。毛は緩やかなウェーブを描き光沢がある。
チベットラム
チベットラムはチベット産のラムで、毛の短いモンゴル産のラムの変種である。毛は非常に長く、くるくるとカールしているのが特徴。染色して毛皮製品に使われることが多い。
カラクルラム
カラクルラムはカラクル種のラムで、ベルシャンラムやアストラカンとも呼ばれる。毛色のほとんどが黒色で、灰色、茶色、白色も少し混ざっている。毛の長さは短めで長さによって巻き毛の形状が変わる。巻き毛の形状によって美しい斑紋が見られるのが特徴であり、特に毛が短く軽いものをブロードテールと呼ぶ。
ベビーラム
ベビーラムは生まれたばかりの子羊のことだ。日本ではニュージーランド産の子羊で、生後1週間くらいのものを指す。色は黒色、茶色、灰色、白色などさまざまでカールした毛を伸ばして使うことも多い。
ラムの毛皮製品の買取相場
ラムの毛皮製品は、ロングコートやジャケット、ファー、帽子、カバンなどがある。ラムの毛皮製品の買取相場を把握するためには売値が参考になる。まずは、ラムの毛皮製品がどれくらいの価格で売られているのかを楽天市場で調べてみた。
ラムのロングコート製品では、レディースの40,824円のトレンチコートと42,660円のラムレザーコートが販売されていた。メンズで本革のトレンチコートだと88,800円の物もあった。価格は3万円台～10万円台のものまで幅広く、使われる毛皮の量も多いためラムの毛皮製品では最も高額の製品があるだろう。
ラムのジャケット製品では、レディースで19,980円のレザージャケットとメンズで29,700円のテーラードジャケットが売られており、高いものだとメンズで44,280円のテーラードジャケットもあった。ジャケットは、ほとんどレザータイプで、3万円～4万円台のものが多い印象だった。
ラムのファー製品では最も安いもので1,400円、最も高いもので11,000円とかなりの差があった。中国産のカルガンラムやチベット産のチベットラム、生まれたばかりの子羊のベビーラムなど、さまざまな種類のラムの毛を使ったファーが売られていた。
ラムの帽子製品では、メンズで21,600円のロシア帽と11,880円のレザーハンチング帽を見つけた。帽子は、毛の手触りはあまり楽しめないレザータイプで面積の小さいものが多いようだ。
ラムの鞄製品では、レディーストートバッグで24,624円、CHANELのトートバッグで248,000円の物があった。鞄は毛皮の種類というよりは、ブランドや名やハンドバッグやショルダーバッグなど鞄の形によって、価格が違っているようだった。
メルカリ
楽天市場で調べた価格は新品のラムの毛皮製品の価格なので、中古だと価格は異なってくると予想できる。次にフリマアプリのメルカリで検索してみた。
ラムのロングコート製品では、10,000円のラムウールフードコートや、20,000円のミンクファー付きコートが出品されて取引成立していた。ラムのジャケット製品では、3,500円のライダースジャケットと、9,500円の本革ライダースジャケットの取引が成立していた。ラムのファー製品と帽子、鞄では、出品されているものを見つけることができなかった。
メルカリは出品しても売れるとは限らず、値段を下げてほしいと交渉されることもある。今回調べた結果だと、あまり高い価格で取引されたものは見つけることができなかった。
ヤフオク
次にネットオークションであるヤフオクで調べてみた。ラムのロングコート製品で、出品されているものは見つからなかった。58,800円や19,800円で出品されているムートンコートはあったが、入札は0であった。
ラムのジャケット製品では40,000円のレザーポンチョジャケットや、19,800円のレザージャケットが出品されていたが入札は0だった。ラムのファー製品では49円で出品されているロングマフラーしか見つけることができなかった。ラムの帽子と鞄で出品されているものはなかった。
ヤフオクはオークション形式なので、値下げされることはないが出品しても売れない可能性もある。入札が多ければ高く売れる可能性は高くなるが、一つも入札がないと出品のための労力が無駄になってしまうところがデメリットだ。
高く売るためにやるべきこと
ラムの毛皮製品を少しでも高く売るためには、毛皮のお手入れや適切な保管をすることが大切である。ここでは毛皮製品のお手入れ方法や、高く売るためにやるべきことについてご説明する。
ほこりはすぐ落とす
毛皮はホコリが非常につきやすいので、一度でも使用したらタンスにしまう前に必ずホコリを落としておこう。ホコリがついたままだと、毛が傷んでしまって毛が抜ける原因になる。毛皮の毛並みを整えるためにはドライヤーとブラシを使った方法と、霧吹きを使う方法がある。
ドライヤーで毛をなびかせるように風を当てて、優しくブラシで撫でることでほんの数分で毛をふわふわにすることができる。毛皮は熱に非常に弱いので、ドライヤーを近づけすぎることには注意が必要だ。もしアイロンをかけてしまうと毛皮が縮んで硬くなったり、破れてしまったりする原因にもなるので、シワがあるからといってアイロンをかけてはいけない。
毛に強いクセがついてしまったときは、霧吹きで水を吹きかけて毛先を軽く濡らし、日陰で自然乾燥させる。長時間日光や蛍光灯の光に当てると色が変わる特徴もあるので、日陰で乾燥させる必要がある。こうすることで大抵のクセを取り除くことができる。
コートやジャケット製品など、皮まで濡らしてしまうと皮の状態を保つなめしが取れて傷んでしまうので、購入店やクリーニング店に相談しなければならなくなる。皮製品に水分は大敵なので、毛の部分だけに水をかけるように注意しよう。
保管方法に気をつける
毛が押しつぶされることがないように余裕のあるスペースで保管すること、虫喰いの被害を防ぐために防虫剤を使用すること、型崩れしにくいように厚みのあるハンガーで吊るすことが大切である。ラムの毛皮製品を少しでも高く売ろうと思ったら、保存状態を良くして見た目をきれいにしておくことが重要である。
もしラムの毛皮製品の箱や袋などの付属品が残っているならとっておこう。中古品であっても付属品がそろっていることで、その商品の元の価値がわかりやすくなり、大切に扱われていることの証明にもなる。ラムの毛皮製品は自分で使用するために購入する人が多いため、使用済であってもどこまできれいに保管されているかが重視されるだろう。
買取業者に売却する
メルカリやヤフオクは確実に売れるという保証はなく、出品にも手間がかかる。そこで確実に買い取ってもらうなら、買取業者を利用する方法がある。高く買い取ってくれる買取業者を見つけるためには、複数の業者を比較することが大切だ。
毛皮製品専門に買取業者の中でもカシミアが得意、ムートンが得意などそれぞれ得意分野がある。業者のホームページなどで過去の買取実績を確認することで、よく買い取っている毛皮の種類から得意分野を予想できる。
業者のホームページに過去の買取実績が載っていない、ホームページを見るだけで得意分野を判断できないという場合は、同時に複数の買取業者に査定をしてもらって比較する方法がある。実際に買取業者の店舗に商品を持ちこみ、業者に実際に見て鑑定してもらった買取額が一番正確ではあるが、田舎には店舗がなかったり複数の店舗に行くための交通費がかなりかかってしまったりする可能性がある。
それを避けるためには複数の業者の一般的な査定額を一度に把握できる、一括比較サイトを利用する方法がある。毛皮製品の状態によって多少価格は上下するが、商品の情報や連絡先を入力するだけでまとめて複数の業者の査定結果を比較できるので、業者選びの参考にすることができる。
まとめ
ラムの毛皮製品は、状態によってはかなり高く売ることができる可能性がある。ラムの毛皮製品には、中国産やチベット産の子羊、生まれて1週間くらいの子羊など、さまざまな種類の子羊の毛が使われている。ラムの毛皮製品には、ロングコートやジャケット、ファーや帽子、カバンなどがあり、最も高額な商品が多いのはロングコートである。
ラムの毛皮製品を高く売るためには、正しいお手入れ方法と保管する環境が重要である。メルカリやヤフオクフで売るためには手間がかかる上に、確実に売れるとは限らない。確実に買取をしてもらいたい場合は、買取業者を利用する方法がおすすめである。少しでも高く売るために買取業者を比較するなら、ヒカカクなどの一括比較サイトが役に立つだろう。
