ルイヴィトンが持つ普遍的な高級感とセンスは、数多くの人々を虜にしてきた。最初に世に出た製品こそトランクだったが、現代においてはさまざまなデザインバッグが出回っている。
今回はその中の一つ「トータリー」について、買取価格・査定情報をご紹介していく。
引用:http://louisvuitton-navi.jp/bag/louis_vuitton-aa-03.html
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ルイヴィトン「トータリー」とは
カタカナで「トータリー」と書くと、何となく大味なイメージのバッグに感じられるかもしれない。確かにある意味では「万人向け」のバッグではあるが、ルイヴィトンのブランドに恥じない機能性を備えている。
トータリーの意味
トータリーという名称だが、これは「ToteforAll」を意味する名称となっている。一言で言えば、大容量トートバッグのニューモデルとして売り出されたものと考えてよいだろう。トータリーとはつまり「何でも入る」という意味だ。
両サイドにはポケットが付いており、ファスナー式ということもあって安全面でも安心できるトートバッグとして今なお人気がある。どちらかというと、日本よりも海外で使い勝手が良いモデルの一つと言えるかもしれない。
また、中身をしっかり収納したまま移動できるため、ビジネスユースでも頼もしい相棒になってくれるだろう。
ネヴァーフルとの違いは?
トータリー自体、ルイヴィトンにおける歴史は比較的新しく、2010年に発表されたモデルである。似たようなルイヴィトンのモデルには「ネヴァーフル」があるが、こちらは2007年の発表となる。
ネヴァーフルの方が認知度は高いかもしれない
日本においては、どちらかというとネヴァーフルの方が認知度は高いかもしれない。というのも、ネヴァーフルは日本においてまだ新品が販売されている、いわばスタンダードモデルだからだ。
収納力はネヴァーフルが上
類似サイズで比較した場合、ネヴァーフルの収納力はトータリーよりも多いと考えてよい。持ち主が持ち運べるかどうかという点は脇に置いて考えても、ファスナーで上限が決まっているトータリーよりは、しぼりで調整するネヴァーフルの方がより多くの荷物を入れられる。
トータリーは日本国内での販売を終了している
その分セキュリティに不安もあるが、仮にファスナーが無かったとしても、治安がそれなりに良い日本ではスリなどに遭遇する心配も少ないと考えるユーザーが多い。
こうして、日本においてはトータリーよりもネヴァーフルに人気が集まり、トータリーは日本国内での販売を終了することになったものと考えられる。
サイズは3種類・ラインも3種類が基本
ラインも含めて紹介すると、大きさとラインとの組み合わせで考えれば、それぞれ3種類がスタンダードとして紹介できるだろう。それぞれについてご紹介していく。
サイズ
上でも述べたが、トータリーのサイズ展開は3種類である。
PM
3サイズの中ではもっとも小さなサイズである。サイズ感としては横39×高さ24×奥行14cmといったところ。
小さいながらも横幅・マチ幅はしっかり確保しているため、日常使いなら十分対応できる。肩掛けが苦にならない大きさなので、華奢な女性でも持ち運びやすい。内ポケット2つ・外ポケット2つというポケットの多さも、コンパクトさによる収納力減をフォローしてくれている。
MM
PMよりも全体的に3~6cm大きくなった印象である。A4クリアファイルなどが余裕を持って入れられる大きさになるので、ビジネスにも問題なく使用できるサイズ感となっている。
内ポケットも1つ増えて合計3つとなっているので、より中身を仕分けやすくなっている。
GM
トートバッグのGMということもあって、かなり大きい印象を与える。トータリーという名称の由来を考えたなら、GMがスタンダードとも考えられるだろう。
両サイドのポケットも大きく、雑誌なども入れられるサイズとなっている。おしゃれに街を闊歩しつつ実用性の高いバッグを求めているなら、GMクラスであればより目立つだろう。
ライン
トータリーのライン展開は、サイズと同じく3種類である。
モノグラム
説明する必要がないほど認知されたラインである。基本的にはどのモデルにも存在しており、ルイヴィトンを表現するもっともメジャーなラインだ。
英語では「組み合わせられた文字」を示す言葉として知られ、ルイ・ヴィトンの頭文字であるLとVを組み合わせたロゴとなっている。「星」や「花」のモチーフを配したパターンを「日本の家紋」からヒントを得て作ったという話は、あまりにも有名である。
ダミエ
モノグラムと似たような配色となっているが、柄がチェックになっていて、より大人びた印象を与える。これも、世界的に見てスタンダードになっているラインの一つだ。
モノグラムとダミエは、どのバッグにおいても安定した買取相場となっており、人気・安心感を感じさせるラインである。
ダミエ・アズール
ダミエの色違い版で、白を基調としたラインである。イタリアのリゾート地「リビエラ」の、海・砂をイメージして作られたものだ。こちらもあまり売値には影響を及ぼさないスタンダードなデザインだが、モノグラムとダミエに比べると若干安値となる。
ルイヴィトン「トータリー」の買取相場
トータリーの基本的な部分について触れてきたところで、ここからは実際の買取相場についてご紹介しよう。日本では廃盤となっているモデルだから高値が付くのかと思いきや、必ずしもそうとは言えないようだ。
トータリーは、機能的にはネヴァーフルと同じような機能を備えているが、決して「同じ」ではない。相場をチェックしてみると、そんな顧客の意識が感じ取れる結果となった。
まずは新品同様・良品のレベルから紐解いてみると、おおむね50,000~80,000円程度の価格がついている。ただ、高値でも6ケタというのは厳しいようだ。
ネヴァーフルと比べた際にもっとも大きな違いは下げ幅であり、可のレベルで最低5,000円という値があった。
ネヴァーフルなら同レベルで30,000円程度の買取額が付くことも珍しくないので、これはやはり日本国内におけるニーズを反映した結果の一つと言えるかもしれない。もちろん、使用感が強いことで値段がつかないというケースも考えられるだろう。
ルイヴィトン「トータリー」の売値
買取額をチェックするとさえないが、売値をチェックしてみると、業者によってはフリマアプリの「空気と相場が読めない出品者」を彷彿とさせる強気の値段設定も見られる。
160,000円以上の値段を付けている業者も
ほぼ新品の商品で160,000円以上の値段を付けている業者も、わずかながら存在しているようだ。この場合から買取額を売値の70~80%として算出してみると、おおむね112,000円~128,000円で買い取られたものと想定される。
ルイヴィトンの中古市場の中でも、コレクター品を除けば高い部類に入ると言えるかもしれない。
状態が値段を左右する
中古品なら何でもそうだが、やはり良い状態を維持していればその分買取額も大きくなっていく。それは、新品同様のものが一番評価が高いことから分かるとおり、購入したばかりの状態を維持しているかどうかが問題になる。
もちろん、多少使っただけでそれほど使用感がなければ問題ないだろう。良い状態を維持していれば問題ないが、悪い場合はそれなりの値段になるということだ。
汚れを取り除くなどの対策を講じる
しかし、自分で見た限りでも悪いという場合は、何らかの対策を講じなければならない。人によって解決策はさまざまだが、自分で革製品のクレンジング技術があるなら汚れを取り除いたり、できないなら職人に頼んだりする方法が考えられる。
付属品も一緒に
状態に問題がないなら、買ったときにもらった付属品も一緒に付けておこう。トータリーの場合、高額で販売されている中古商品には、保存袋が付いているものも少なくないようだ。
海外での販売価格
トータリーは日本でこそ販売が終了しているが、海外ではまだ販売されているモデルの一つだ。並行輸入品として販売されているPMの価格を見てみると、フランス製のもので200,000円弱という価格が付いているものがあった。
直営店の定価がおよそ150,000円だった時期の品なので、40,000円以上値が吊り上がっている。つまり、eBayなどを使って海外から新品で仕入れたものなら、あるいは日本で値段が上がる可能性もあるかもしれない。
ルイヴィトン「トータリー」の査定基準
相場がある程度掴めたところで、トータリーにおける状態の良し悪しを決める「査定基準」についてご紹介する。使用感の差異によって値段に違いが出ることもあるが、もちろんデザイン的な理由から価格に違いが生じる可能性もある。
他の品と共通している部分もあるが、一部トータリーならではの違いも評価対象となるようだ。
トータリーはマイナーチェンジを経験している
トータリーは一貫したデザインではあるが、経年によるマイナーチェンジを経験している。M56688とM41016という2つの型番があり、それぞれで若干細かい部分が変わっているのだ。
ファスナープルに違いがある
中古買取業者が見るポイントの一つが「ファスナープル」の部分で、M56688が丸いイメージの形になっているのに対し、M41016はファスナープルに開いている穴の部分が大きくなっている。
M41016の方が使い勝手が良い
どちらかというと穴が開いている方が、ファスナーを掴みやすくて軽い。よって、使い勝手が良い分、M41016の方を価値が高いものとする業者も存在している。
具体的な売値で言えば、25,000円程度の差が生じることも珍しくないのだ。
ラインアップの中にコレクションラインは見られない
トータリーは同種トートバッグのネヴァーフルとは違い、コレクションラインが市場に出回っていない。
つまり、例えば村上隆コラボ・ミリタリーモノグラムのような、高値で買い取ってもらえる限定品というものが、少なくとも日本の市場では見当たらないのだ。
デザインから希少性を訴えるのは難しい
そのため、トータリーはもともとのデザインから希少性を訴えることは難しいモデルでもある。もっとも、トータリー自体が日常使いを想定したデザインなのだから、当然と言えば当然なのかもしれない。
ラインの違いによって極端な値動きは無い
よって、ラインの違いによって極端な値動きは無いものと想定されるので、その点については心配は不要だろう。しいて言えば、他のモデルと同様、モノグラムやダミエに比べてダミエ・アズールが若干安くなることが想定されるかもしれない。
最終的に「ベタな部分」が見られることになる
身もふたもない話だが、トータリーを高く売るためには、やはり「日ごろからの心がけ」が大事になる。つまりはサイズや製造年月日、そして見た目が重要になるというわけだ。
サイズ
日本ではPM・MMが人気のサイズとなっており、GMはそもそもモノが少ない。しかし、だからと言って希少性につながるかと言えば、そもそも新品で買う層がいないわけでもない。
製造年月日・見た目
よって、結局のところPM・MMのサイズで年式が新しく、何よりも見た目が新品同様・あるいはそれに近い状態かどうかというところが評価ポイントになる。
使い込んだものを新品同様にリメイクするのは現実的ではないので、やはり今あるものをどうキレイに見せるのかを考えた方がよいだろう。手を使って掃除するのはもちろんのこと、ファスナーなども前日にしっかり磨いておきたいところだ。
トータリーを高値で売却するためには
ここまで、トータリーの買取相場・査定情報につき、重要と思しきところをご紹介した。トータリーにはあまりコレクターの目をひく要素がなく、なおかつ日本でもネヴァーフルに比べるとマイナーなイメージなので、買取価格の上限が決まりやすい傾向にある。
そこで、せめて下限にまで価値を落とされないように、今からできることについて考えてみた。
高値で売ると決めたら「使わない」
もしも、トータリーが日本で最高レベルの人気モデルだった時代があったなら、例えば職人やブランド品専門クリーニング業者に依頼して、かつての輝きを取り戻せるようリカラー・修理をお願いするという選択肢も考えられた。
しかし、残念ながらトータリーは汎用性の高いバッグであることから、仮にそのような手段を取ったとしても、価値に大きな影響が出ることはないかもしれない。
極力現状維持を心掛ける
そのため、仮に高値での買取を希望するなら、プレミアがつく買取の日まで極力現状維持を心がけるという選択肢もある。
今は価値が相対的に低いものであっても、将来希少性が高いと判断されたり、日本国内でリバイバルの動きがあったりすれば、旧モデルを再評価する層が出てくる可能性は否定できない。
現段階で理想的な値段がつかないというのであれば、いつか来るその日のために、とにかく大事に保管しておくというのも一つの手だ。ただし、決して可能性が高いとは言えない点も付け加えておく。
メルカリ・ヤフオクでの取引状況
トータリーの買取相場・査定情報をご紹介したが、それではメルカリやヤフオクでの実際の取引状況はどうなのだろうか。
メルカリではSOLDのデータがたった一つだけ
2019年2月現在のメルカリでは、「ルイヴィトン・トータリー」のキーワードで商品検索すると、1件だけSOLDの結果が出た。
商品の内容
正規品・美品・ダミエアズールという内容で、価格は60,000円。写真の質もあると思うが、全体的にくすんだ印象は否めない。もともとが白いラインなので、あまり使用していなくても写真上ボケて見えるのは仕方がないところだ。
試しに出品してみる価値はある
この60,000円という金額を高いと見るか、安いと見るかで、メルカリを使うかどうかが分かれるだろう。今回ご紹介した相場の中では比較的高めの価格帯なので、試しに出品してみる価値はあるかもしれない。
オークションはピンキリという印象
ヤフオクの相場をチェックしたところ、やはりオークションということもあって価格はピンキリだった。
メルカリと合わせて出品するのも一手
とはいえ、1円スタートで8,100円以上の価格から落札相場が始まっているので、決して悪い数字ではない。130,000円超えの落札価格もあるので、思っていたより業者が値を付けなかったのなら、メルカリと合わせて出品するのも一手だ。
控えるべきこと
ただ、オークションに出品する場合は、高値で買い取ってくれたのはいいが、顧客が思っていた状態と違うと感じた場合に「悪評価」を付ける可能性はあるだろう。
そのリスクを考えると、やはり買取業者の査定額から大幅に高値で出品するのは控えるべきだ。
市場の見えざる手に身を任せる
オークションが苦手・もしくは初めてという人はどうすればよいだろう。その場合、あえて「市場の見えざる手」に身を任せるという方法がある。
オークションに参加する全てのユーザーに言えることではないが、良いユーザー(オークションを使い慣れたユーザー)は、基本的に良いものはしっかり見極めて買い取ってくれる。
先に相場よりやや安めで出品し、買い手がつかなければ1円スタートというように、タイミングによって価格を変える戦略を考えてみよう。
まとめ
トータリーの買取相場・査定情報を見てきた。トータリーは、どちらかというとネヴァーフルよりも人気の面では控えめだが、だからといって使い手がないわけではない。ファスナー付きのトートバッグということもあり、短期の海外旅行などにも十分使えるバッグだ。
高値で売ろうとするよりも、売る際に少しでも価値を下げないことを意識して売ることを考えてみると、突破口が開けるかもしれない。今回ご案内したポイントを参考にしていただき、後悔のない取引をしてほしい。