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ロレックスを投資目的で所有したいとお考えの方は増えつつある。では、投資を目的にしたときに、ロレックスの中でもどのようモデルを購入すればいいのだろうか。
今回はロレックスのモデル別に、2018年の価格動向、さらに高騰しているロレックスをご紹介する。現在手元にロレックスを所有しているという方もぜひチェックしてみてほしい。
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ロレックス値上がりの可能性が高い2018年
2018年、ロレックスの市場は値上がりの傾向にある。その理由の一番は円安である。ロレックスは海外ブランドであるため、為替レートが価格の高騰、下落に大きく影響を与える。
ここ数年は円高の傾向にあったが、2018年に入り円安が続いている。そのためロレックスだけでなく多くの輸入品が国内での価格を吊り上げる原因となっているのだ。さらにロレックスは日本国内だけでなく海外でも、世界的に人気の腕時計ブランドである。
海外への販売ルートを確保している買取業者や、直接海外のロレックスファンに売ることでより高い価格での取引を行うことができるだろう。
このように、世界で通用するという点もロレックス投資の大きな強みと言える。
2020年~2021年ではコロナウイルスと景気対策の影響で高騰傾向
デイトナ
ロレックスを代表するモデルと言えばデイトナである。
デイトナはロレックスの中でも非常に人気で、常に品薄状態となっていることも珍しくない。そのため所有している方も少なく、見かけたら購入したいと考えている方は多いのだ。もともとの定価が高いということも相まって、定価以上の取引も十分に可能である。
2018年に入り白文字盤のデイトナは平均して240万円以上での取引が行われている。2017年の夏頃は210万円程度が平均だったため、いかに価格が高騰しているかが分かるだろう。黒文字盤は白文字盤には劣るものの、それでも220万円以上での取引が平均となっている。
2016年新型モデルのデイトナ116500LNなどは価格の上昇が止まらず、今後定価の倍以上の価格になることも予想される。さらに新型の登場によって廃盤となった116520の価格上昇にも注目だ。廃盤になるともう新品で購入できるルートがなくなってしまうため、中古市場でより高く取引されるようになる。
今後もますます価格が高騰することが予想されるので、116520を手放すのはもう少し様子を見てからの方がいいかもしれない。
デイトジャスト36
ロレックスのモデルの中でもドレスウォッチとして親しまれているデイトジャスト。ひと目でロレックスの腕時計だと分かる豪華なデザイン、存在感が魅力的なアイテムだ。ステンレス、ゴールド、ダイヤモンドなど様々な素材が取り入れられておりラインナップも豊富。そのため定価の幅も広く、価格の動向がわかりにくいとも言われている。
そんなデイトジャストの中でも文字盤の直径が36ミリのタイプは注目だ。円安になってからゆるやかに価格が上昇しており、2017年はさほど価格の上下が見られなかったものの、2018年現在は2017年の平均より10万円以上高い価格で取引されることもあるようだ。
今後価格が下がることがあっても、その流れは非常に緩やかなため手放すタイミングも考えやすいと言える。
デイトジャスト41
デイトジャストの中でも文字盤の大きな41ミリのタイプは、近年大きめの腕時計がブームになっていることで急激な価格高騰を見せている。以前は36ミリがメインであったが、このように41ミリもトレンドになりつつある。トレンドはそのブームが過ぎ去ってしまうとまた価格が下落してしまうので、時期を見計らって早めに売却することをおすすめする。
2017年の平均取引価格は100万円を少し超える程度であったが、2018年に入り大きめの文字盤がブームになると10万円以上の値上がりを見せるようになった。デイトジャストは新品と中古の価格の差が大きいモデルなので、ものによっては定価よりも安く購入することができる。
今41ミリのタイプを安く購入し、一番高く売れる時期に手放すという方法もおすすめだ。
サブマリーナ デイト
ロレックスの中でも人気のサブマリーナ。ダイバーズウォッチの代名詞とも言える、世界中で愛されているロレックスのスポーツモデルだ。派手なデザインが特徴で、海でのレジャーの際だけでなくファッションとして取り入れることができるのも魅力の一つだろう。サブマリーナは一貫して実売価格が高騰しており、2018年に入ってもその傾向は止まらない。
海での様々な衝撃にも耐えられるような丈夫な作りなので、中古であっても実際に問題なく使い続けることができる。このような点においても、サブマリーナは中古の価格が下がりにくい。とくに文字盤がグリーンになっているものは人気があり、定価よりも50万円以上も高い価格で取引された過去も。
ファッションとして取り入れる方も多いが、やはりマリンスポーツの季節の前になると購入したいと考える方が増えるようだ。そのため、夏前に売却することをおすすめする。
サブマリーナ ノンデイト
サブマリーナはカレンダー機能つきのデイトが主流である。ノンデイトはカレンダー機能がなく、取引価格も低いと言われてきた。しかし近年着実にノンデイトモデルも価格の高騰を見せている。円安の影響もあるが、デイトの価格高騰のため中古でノンデイトを購入しようとユーザーが流れてきているのも関係しているのだろう。
取引価格は90万円程度と高くはならないものの、安定した価格で取引できるのも安心できるポイントだ。
エクスプローラーI
ロレックスのスポーツウォッチの中でも安定した価格、流通量を誇るエクスプローラーI。中古市場での価格にもあまり大きな影響は見られないが、円安のためゆるやかに価格の上昇が続いている。2016年頃から価格が上がり始め、現在は70万円以上が相場となっている。
エクスプローラーIと言えばロレックスのエントリーモデル的なポジションであったが、現在ではそう簡単に購入できるモデルではなくなってしまったようだ。しかしそれでもエクスプローラーIはシンプルなデザイン、使いやすさ、実用性が高く、未だに人気のモデルである。
円高になるとそのまま価格が下落してしまう可能性もあるので、早めに売却してしまった方がいいかもしれない。
エクスプローラーII
エクスプローラーIIはファッショナブルなデザインから若い層に人気を集めているモデルである。誰でもどんなファッションでもつけられるというアイテムではないため需要は少し低め。しかし低価格で購入できるロレックスとしても人気だ。白文字盤よりも黒文字盤の方が若干取引価格が高くなる傾向にある。しかしさほど大きな差はないので安心して売却してしまっていいだろう。
2018年3月までは85万円超えの取引が続いていたが、最近は少し落ち着きを見せている。それでも80万円以上での取引は十分可能なので、エクスプローラーIIを所有している方はこのタイミングで売却を考えてみよう。
GMTマスターII
2007年にセラクロムベゼルを採用したモデルが登場したことから人気モデルとなったGMTマスターII。デイトナと同じく中古市場の価格高騰を見せ続けているモデルでもある。ここ数年価格が上昇し続けており、2017年には中古品であっても新品同様の価格に。さらに2018年には定価以上の取引が平均となった。
中でも116710BLNRは、黒と青の文字盤が特徴的なモデルであり、通称「バットマン」とも呼ばれている。このモデルは非常に人気があり、定価以上での取引は当たり前になっている。定価は91万円程度だが、現在は125万円以上の取引が相場。
その他のGMTマスターIIの価格はやや下落しつつあるので、売却のタイミングを間違えないようにしよう。
ロレックス シードゥエラー ディープシー
シードゥエラー ディープシーは3900メートルという驚異の防水性を誇るモデルである。ケース直径は43ミリ、厚さは18ミリという存在感も特徴だ。ダイバーズウォッチとして販売されているが、ファッション感覚で身に付ける方も多い。
このボリューミーさを敬遠する方も多いが、デザイン性、2014年に登場した青文字盤などが人気を博し、中古市場でも人気があるモデルの一つと言える。黒文字盤でも140万円程度で取引されているが、青文字盤であれば180万円程度での取引が可能だ。
さらにシードゥエラー ディープシーには廃盤になった116600というモデルもある。廃盤が発表されてから価格が急上昇しており、買い付けが殺到したことから現在では店頭でお目にかかれることは少ない。現行モデルは126600だが、同じくらいの価格で取引されることもあるようだ。
ヨットマスター
ヨットマスターはロレックスのスポーツモデルの一種である。ダイバーズウォッチという位置づけながらゴールド、プラチナなどを素材に採用したラグジュアリーなデザイン、質感が人気となっている。クルージングやヨットを楽しむセレブ層に人気があり、その分定価もかなり高めとなっている。2017年も緩やかに価格上昇を続けていたが2018年2月頃をピークに、現在実売価格はやや下落気味。
流通量も人気も落ち着きを見せており、さらに新作モデルも登場しなかったことが下落の原因として考えられる。今後も価格は下落する可能性があるため、定価の価格を下回らない内に売却するか、新作が登場してまた人気に火がつくのを待つ可能性があると言える。
ただ、今から購入するのであればヨットマスターはおすすめだ。安い内に購入しておき、その後の価格高騰に期待するという投資方法もある。
ミルガウス
ミルガウスはロレックスの腕時計の中でも非常に価格の上下が少ないモデルである。定価は84万円ほど、取引価格は80万円ほど。定価を上回ることは少ないため、投資目的で購入するには不向きと言えるだろう。派手なデザインではなくシンプルで使いやすく、ミルガウス自体歴史が長くロレックスファンには密かに人気がある。
さらにスタイリッシュな外装、耐磁性能も兼ね備えている。黒文字盤のタイプは定価程度の価格での取引が可能で、青文字盤はやや高めになることも。しかしデイトナほど、文字盤の色によって価格が上下するということはないようだ。
ロレックスの価格変動のチェックポイント
ロレックスの腕時計を投資目的で購入すると、売却するタイミングについてはよく考えなければならない。そのためには、ロレックスの価格が上下するポイントを理解しておく必要がある。ロレックスの投資について知っておくべきポイントは複数あるが、その中でもとくによくチェックしておいいてほしい5つの項目をご紹介する。
為替の変動
ロレックスの価格は、人気、不人気にかかわらず為替が大きく影響する。高級腕時計ブランドの多くはスイスに集中しており、輸入されているものがほとんどだ。そのため為替ルートは必ずチェックしておくべきだろう。
ロレックスはもともとが高額なアイテムであるため、少しの為替の変動でも数万円の変化が起きる。円安になると国内では価格が高騰し、円高になると国内での価格は下落する。円高の時期に購入し、円安の時期に売却するという流れがもっともロレックス投資には大切だ。
常に為替のレートをチェックするのが一番だが、時計一つの投資のためにそこまで神経をすり減らすのは非常に大きな負担と言える。軽く確認する程度に止め、本格的に円安の影響が出始めたらチェックを入念にするようにするなど工夫して、負担にならない程度に投資を楽しめるようにしていこう。
流通量
ロレックスの腕時計はその流通量も価格に大きく影響を与える。
在庫が多くなればなるほど取引価格も下がり、反対に在庫が品薄のものは価格が高騰する。在庫を多く抱える店舗は、早く売却できるように販売価格を下げる。その価格がメジャーになると他店もそれに合わせて値下げを行い、価格競争が生まれる。そして結果的に在庫数が少なくなり、今度は緩やかに売却時の価格が上がっていくのである。
しかし人気モデル、生産終了モデルなどはこの限りではないので、安易に購入、売却するのは控えるようにしよう。
季節
ロレックスにはダイバーズウォッチなどスポーツモデルが多く存在している。マリンスポーツを楽しむ方に向けて作られたようなモデルは、当然マリンスポーツの時期によく売れる。サブマリーナやシードゥエラーなどは春先から徐々に売上が伸び、夏にピークを迎える。
このような腕時計は実際にスポーツの際に使用する方も多いが、ファッション感覚で身に付ける方も多いだろう。夏になると腕の露出が上がり、腕時計が映えるようになる。そのため半袖の時期になると腕時計を購入したいと考える方が多くなり、腕時計ブランド全体の価格が高騰していくのだ。
ロレックスにおいても、スポーツモデル以外のモデルも高くなる傾向にある。
モデルチェンジ・生産終了
生産終了、モデルチェンジの情報が出ると、ロレックスの腕時計は一気に価格を高騰させていく。モデルチェンジが行われる場合、旧作は相場が下がるのが一般的だ。とくに新作が人気になった場合は旧作の価値は一気に下がってしまう。実際に使用したい、強いこだわりがないという方は新作が登場するタイミングで旧作を安く購入するのもいいだろう。
しかし、生産終了の場合は価格が高騰する。
レアリティがかなり上がり、今後入手できるルートが限りなく少なくなってしまうためだ。とくに新品同様の状態で保存されているものなどは、定価の倍以上の価格がつくことも。投資目的で購入する場合は、付属品なども揃えて綺麗な状態で保管しておくようにしよう。
生産終了前から人気の高かったモデルほど価格は高騰していく。
116520などは現在でもかなりの高額での取引がされており、デイトナの中でも人気はトップクラスと言えるだろう。
不人気であったモデルが生産終了した際もレアリティが高まるため、高額での取引が可能だ。
定価の高騰
ロレックスは常に品質向上を目指している。そのため利用する素材なども常々変更されている。その素材の価格が上がったり、またダイヤモンドなどの宝石の相場が高くなると材料費としてのコストが高くなり、定価も上昇する。
定価で購入できないユーザーが中古市場に流れてくるので、それに合わせて中古の価格も上昇する傾向にある。定価の値上がりの情報が入ったら、相場の変動をよく確認してから売却の準備を進めていこう。
人気モデル
ロレックスの中には様々なモデルがあるが、中でもデイトナやサブマリーナはロレックスを代表するモデルと言っても過言ではない。入荷すればすぐに売却することができるため、業者も買い付けには必死になる。ロレックスなど海外の並行輸入品は注文が多くなればなるほど価格が高騰する。いくら価格を上げてもオーダーされるのだから、当然といえば当然の原理だ。
結果的に仕入れ値がかなりの高額になり、国内向けに販売する際もそれ以上の高額になってしまう。それでも人気モデルはすぐに売れてしまうので、新品で正規の代理店から購入できるケースは少ない。そのため中古市場が賑わいを見せることになるが、人気モデルは定価以下で購入することは不可能と言ってもいいだろう。
ロレックスは、いくら注文が殺到してもプレミア感を損なわせないために製造本数を限定している。このことからも価格が下落することは考え難く、人気モデルならば常に高い価格での取引が可能になるのだ。
投資を初めて行うという方がいきなりデイトナ、サブマリーナなどを購入するのは勇気がいるかもしれないが、損をするリスクはかなり少ない。マイナーなモデルを購入して大きなリスクを背負うよりは、このような人気モデルに触手を伸ばしてみるのがおすすめだ。
発売直後
ロレックスでは定期的に新作モデルが発表されている。この新作の発売直後は、当然ながら品薄状態となり中古市場での取引価格が高騰する。新作の在庫数は少なく、さらにロレックスのファンがいち早く新作を手に入れたいと考えるためである。
しかしこのような発売直後の価格高騰は長くは続かない。
すぐに新作が再度入荷され、新作としてのプレミア感も薄れてしまうためである。その後は徐々に平均の為替ルートに従った価格へと下落していくことだろう。
新作に投資するなら、とにかくすぐに売却することをおすすめする。しかし中にはデイトナのように、発売当初から人気が落ちないモデル、価格の上昇を続けるモデルなどがある。見極めるには、ロレックス全体の相場をしっかりと理解していく必要がありそうだ。
ロレックスの腕時計の価格変動をチェックしよう
ロレックスの2018年の価格変動、高騰アイテムについてご紹介した。
デイトナ、サブマリーナなどロレックスの定番モデルは常に定価以上での取引が期待できるが、そうでないモデルに関しても生産終了、モデルチェンジ、季節感などによって価格が高騰するケースは少なくない。
2018年は円安が続いているため、売却するのにも最適な時期と言えるだろう。ロレックスの投資は、成功すればかなりの利益を得ることができ、さらに失敗するリスクも少ない。投資の際のチェックポイントをよく確認して、より上手な取引ができるようにしていこう。
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