格安な料金で人気のMVNOは年々契約数を増やし、ITリテラシーの高い人はもちろんのこと、IT関連にそれほど詳しくない一般の方々の間にも広まりつつある。
ただし、MVNOと契約した後は、そのMVNOとの契約内容を確認することはあまりないかもしれない。通常に使用していて問題がなければ、契約内容を確認する必要もないからである。
ワイヤレスゲート / http://www.wirelessgate.co.jp/
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MVNOとは
MVNOとは、「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字を取って略したもので、日本語に訳すと「仮想移動体通信事業」と呼ばれる。
近年、格安スマホが日本で広まってきており、MVNOの存在が大きくなってきている。有名なMVNOで言うと、「IIJmio」「ビーモバイル」「mineo」「楽天モバイル」などがあげられる。
また、MVNOではなくMNO呼ばれるものもある。MNOとは、「Mobile Network Operator」の頭文字を取って略したもので、日本語に訳すと「移動体通信事業者」のことを指す。一般的にキャリアと呼ばれるもので、「NTTドコモ」「ソフトバンク」「au」「ワイモバイル」などがMNOにあたる。
MVNOとMNOの違いとは
MVNOとMNOの違いについても、触れておきたい。簡単に言うと、自社で通信サービスを持っている会社をMNO、自社で一切設備を持っていない会社をMVNOと呼ぶ。MVNOは、MNOにお金を払って回線を借りているのだ。
契約内容を把握しておくメリット
通常使用に問題ない場合でも、契約内容を確認した方がいい場合もある。そのMVNOを解約したり、MNP転出で他の通信会社に移動したりする時で、契約しているプランや契約期間などによっては高額の違約金が発生することもあるからだ。
その他にも、利用料金や通信量、オプションの有無などを確認するためにも、契約内容などの確認方法は把握しておいた方が良いと言える。
そこで、今回は、MVNOの1つであるワイヤレスゲートの契約内容の確認方法などについて記載する。
ワイヤレスゲートとは
ワイヤレスゲートは、大手プロバイダーである株式会社ワイヤレスゲートが運営するMVNOのブランドである。ドコモ回線を使用しており、安定した接続が評判のMVNOだ。月額料金も480円と非常に安価で人気がある。
株式会社ワイヤレスゲートは、主に公衆Wi-Fiサービスを全国に展開する事業を行っており、MVNOとしてのワイヤレスゲートは、展開している公衆Wi-Fiサービスではカバーしきれない範囲の通信を補完する目的で事業を行っている。
ワイヤレスゲートは、格安でデータ通信量無制限のうえ公衆Wi-Fiサービスも使用できるプランがあるなど、独自のサービスを展開するMVNOとして知られている。
ワイヤレスゲートのプランについて
ワイヤレスゲートのプランは、データ通信SIMと音声通話SIMの2つがある。
データ通信SIMとして、通信速度約250kbpsで無制限使い放題の「480円プラン」がある。YouTubeなどの動画を見たり、アプリをダウンロードするのは難しいが、通常のネットサーフィン程度であれば価格を抑えてMVNOを使用できる。
また、音声通話SIMとして3Mbps使い放題の「Fonプレミアムプラン」がある。通信については地域によって差が出るようだが、他社の半額程度の金額で利用することができる。
ワイヤレスゲートのメリットとデメリットとは
独自のサービスを展開するMVNOとして知られているワイヤレスゲートだが、あらためてメリットとデメリットを記載しておきたい。MVNOは参入している会社も多く種類も多様なため、しっかりメリットとデメリットを把握する必要がある。
メリット
まず、メリットとしてあげられるのが、全国各地のWi-Fiスポットが使い放題な点だ。全国の主要駅、空港、コンビニやファーストフード店、カフェなどでWi-Fiを自由に使用できる。
また、後述するが違約金がないのも大きなメリットと言える。2年などの縛りがあるキャリアと比べるとMVNOの最低利用期間は短いと言われているが、それでも最低利用期間を設けている会社は多い。
それに対し、ワイヤレスゲートでは最低利用期間も違約金も設けていない。そのため、解約したいと思った時にすぐ解約が可能な点が嬉しいところだ。
また、1日単位や3日単位での短期間の速度制限がないのもポイントだ。ただし、サイト上では「極端に大きなデータ通信を行った場合には、速度制限をかける場合もある」と記載があるので、明確な基準は分からない。もしワイヤレスゲートを利用する場合には、念のためデータを使いすぎないように注意しておきたい。
デメリット
通信速度が遅いことが一番のデメリットと言えるだろう。ワイヤレスゲートのデータ通信SIMの場合、通信速度が下り最大250kbpsに制限される。そのため、動画を良く再生したり、アプリをダウンロードする方にはおすすめできない。ネットサーフィンをたまにするくらいの方には、価格も安くおすすめできると言えるだろう。
また、契約途中にプラン変更が難しい点と、SIMカードのサイズ変更ができない点もデメリットと言えるだろう。プラン変更については、例えば最初に「480円プラン」を利用していて、途中で「Fonプレミアムプラン」に変更したくなった場合、新しくパッケージを購入しなければならない。気軽にプランを変更するのが難しいため、最初にプランを決める際には慎重に決めることをおすすめする。
SIMカードのサイズ変更についても、例えば途中で端末を変更した場合に、気軽にSIMカードを変更するのが難しく、新しくパッケージを購入する必要がある。
契約内容の確認が必要な場合について
契約内容の確認が必要な場合についてだが、前述のように解約やMNP転出の前に実施する必要があるだろう。MNP転出とは、携帯番号はそのままで他社に乗り換えることを指す。携帯番号を変更すると、友人に知らせる手続きが非常に面倒なため、できることなら携帯番号はそのままで他社に移行したいものだ。
解約時の違約金はなし
通信会社が提供するプランの中には、利用しなければならない期間、いわゆる最低利用期間が契約に設定されているものがあり、その最低利用期間中に解約やMNP転出をした場合は違約金が発生する事が多い。
最低利用期間は24ヶ月だったり、違約金が10,000円を超える場合もあったりするが、最低利用期間の有無、最低利用期間の長さ、違約金の金額はMVNOによって異なる。
では、ワイヤレスゲートの最低利用期間の有無、長さ、違約金はどうかと言えば、ワイヤレスゲートは提供しているプランに最低利用期間を設定しておらず、契約期間に関わらず解約時に違約金は発生しない。多くの会社が最低利用期間を設定しているため、ワイヤレスゲートは珍しい会社であると言える。
期間によってはMNP転出に手数料が発生
ほとんどのMVNOは最低利用期間があるプランを提供しているなか、すべてのプランに最低利用期間を設定していないワイヤレスゲートは、珍しい仕組みであると言える。
ただし、契約してから12カ月以内にMNP転出する場合は、手数料として11,000円(税別)が必要となる。これは、他社と比較しても非常に高い金額である。
13か月目以降の手数料は3,000円(税別)であることから、期間によりMNP転出の手数料の金額に違いがあるのは、12か月以内のMNP転出に対する実質的な違約金と考えられなくもない。
そのため、ワイヤレスゲートの場合、解約時は特に問題はないが、MNP転出の場合、契約期間に注意する必要がある。
ワイヤレスゲートの契約内容の確認方法について
ワイヤレスゲートの契約内容については、ワイヤレスゲートの会員ページにて確認をすることができる。
会員ページにログインするためには、ログインIDやパスワードが必要だが、忘れた場合は、ログインページに問い合わせのリンクがあるので、そちらで確認しログインできるようにしたほうが良いだろう。
また、ワイヤレスゲートが展開している専用アプリでも、データ通信量やデータ通信量のチャージ、オプションの確認や解約、さらにワイヤレスゲートの解約手続きをすることもできるので、こちらも活用すると良いだろう。
ワイヤレスゲートにおける更新月について
通信会社での契約において、更新月という単語が出てくるときがある。これは契約が更新されて、新たなに始まった契約期間の最初の月を指す場合が多い。
違約金が発生しない更新月
更新月が存在するのは、契約期間が終わったら契約が更新されて、新たな契約期間が始まる形態の場合だが、そのような契約では契約期間がそのまま最低利用期間となっており、契約期間中に解約すると違約金が発生する。
しかし、更新月に解約すると違約金が発生しない仕組みとなっていることが多い。つまり、更新月が存在する形態の契約では、解約しても違約金が発生しない更新月は非常に重要な時期であると言える。
更新月は存在しない
では、ワイヤレスゲートにおける更新月についてはどうかというと、MVNOのワイヤレスゲートでは更新月は存在しない。ワイヤレスゲートは元々、最低利用期間を設定していないので、いつ解約しても違約金は発生しないことから、更新月という考え方自体意味がないのである。
そのため、ワイヤレスゲートでは更新月を気にする必要はないと言える。
ワイヤレスゲートの解約方法
ワイヤレスゲートの解約は、会員ページ上で可能である。ログインすると、会員メニューの中に解約という項目があるので、それをクリックする。クリックすると、今契約しているプランが表示されるので、そこで同意ボタンを押せば完了だ。解約を行えるページさえ見つけることができれば、単純な作業である。
解約時には、紛失等以外の場合は基本的にSIMカードを返送しなければならない。この時の送料は自己負担となるため要注意だ。ただし、SIMカードを返却しなかった際の請求もしていないと、ワイヤレスゲートのサイト内に記載がある。
また、パスワード等を忘れて会員ページに入れない場合は、サポートセンターに電話をすることで解約が可能である。ログイン時には、契約した際のSIMカードに紐づけられている電話番号とパスワードが必要となるため、購入時に必ず控えておくようにしよう。
ワイヤレスゲートのMNP転出方法
ワイヤレスゲートからのMNP転出方法は、一般的なMNP転出方法と同様であるため、一般的な方法を紹介する。MNP転出をする場合は、利用している通信会社からMNP予約番号を発行してもらう必要がある。発行できたら、次に契約する予定の通信会社に予約番号を伝え、手続きが完了する。
ワイヤレスゲートでは、会員ページでMNP予約番号を発行することができる。こちらも、解約の時と同様にメニューの中に項目があるので探してみて欲しい。MNP予約番号は、有効期限が15日間で、期限内に手続きを終えなければならない。期限が切れてしまった場合、再度予約番号を発行しなければならないため、予約番号を発行したらすぐに手続きを済ませたほうが良い。
ワイヤレスゲートの解約やMNP転出は難しいのか
ワイヤレスゲートの解約は、他社と比べても比較的簡単であると言えるが、MNP転出は費用がかかると言えるだろう。前述したように最低利用期間が設けられておらず違約金も発生しないためコストをかけずに解約することができるのは嬉しいところだ。
ただし、MNP転出の場合は購入から12カ月以内に実施すると通常よりも高いコストがかかるため、注意しておくべきだ。MNP転出を検討している場合は、13カ月目以降にしたほうが良いかもしれない。
ワイヤレスゲートから乗り換えるなら、おすすめのMVNO
では、ワイヤレスゲートから他社に乗り換えたい場合、どこのMVNOがおすすめなのだろうか。ワイヤレスゲートのような格安なプランを備えているMVNOを、いくつか紹介したい。
DMM mobile
1GBのプランの料金が、圧倒的に安いのがDMM mobileである。低速時でも最初だけは高速通信が使える「バースト機能」も備えている。
LINEモバイル
同じく、1GBの料金が安いMVNOと言えば、LINEモバイルだ。LINEのトークや通話が使いたい放題のため、1GBの容量であっても他社と比べると通信量を節約できる。メインの連絡手段がLINEで、その他のデータ通信をあまり行わない方にはおすすめだ。
FREETEL SIM
FREETEL SIMも、1GBのプラン料金が非常に安価である。LINEなどのアプリのデータ通信量が無料であり、「通話かけ放題プラン」のオプションも無料でつけることができる。LINEモバイルと同様に、メインの連絡手段がLINEだという方にはおすすめのMVNOだ。
まとめ
ワイヤレスゲートの契約内容の確認方法について記載したが、契約内容を確認すると同時に、月額利用料金やデータ通信量、オプションの有無などを確認でき、全く使用していないオプションを解約するなど、ワイヤレスゲートとの契約を最適化することも可能となる。
ワイヤレスゲートをもっと快適に利用するためにも、契約内容の確認方法は把握しておいた方が良いと考えられる。