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はじめに
大手通信会社より格安な利用料金で契約数を伸ばしているMVNO(仮想移動体通信事業者)は、いまや移動体通信の10%を占めようとしている。
MVNOは、日本ではじめてMVNOの事業が開始された2001年からしばらくは大きな話題になることもなく知名度も低いままだった。
しかし、利用料金の安さが注目され、SIMロック解除や大手通信会社の通信回線の開放など、MVNOを利用しやすい環境が整い、ここ数年で急激に契約数を伸ばした。
また、通信会社のほか、イオンやLINEなど、異業種からの参入も相次ぎ、いまや数百社が、MVNOとして通信サービスを提供していると言われている。
多くの事業者がMVNOとして事業を行っているということは、事業者間で競争が生まれる。そのため、利用者にとって料金などでメリットではあるが、あまりに事業者が多いと、利用者から認識されなくなってしまうという問題点もある。
例えば、通常のMVNOは、利用料金の安さを前面に押し出し自社をアピールしているが、実はそれは他のMVNOも同じである。つまり、利用料金の安さだけでは、利用者から注目されなくなってきているのである。
そこで、各MVNOは、利用料金の安さのほかに独自のサービスを実施して、他のMVNOとの違いをアピールするようになってきた。このようなサービスは、利用者にとってメリットが多く、MVNOとの契約と考える場合は利用料金や実施しているサービスなどそのMVNOの事をよく知ることが重要となる。
そこで、今回は、MVNOの中からワイヤレスゲートについて紹介する。
Tasty internet bytes: SIM cards from recent travels / qcom
MVNOとは
この記事を見ている人であれば既に知っている人がほとんどではあると思うが、MVNOとは何かをまず説明していこう。
MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator」の略である。前述したように日本語では仮想移動体通信事業者となる。ワイヤレスゲート以外の他社であると、楽天モバイル、UQモバイルなど、CMなどで見たことがある人もいるのではないだろうか。
では、MVNOとよく似た言葉のMNOという言葉を耳にしたことはあるだろうか?MNOとは、「Mobile Network Operator」の略で、移動体通信事業者のこと、別名キャリアである。皆さんが使っているであろう、ソフトバンク、ドコモ、auなどが挙げられる。
では、MVNOとMNOの違いは何だろうか。
まず一番大きな違いが、キャリアで必要になる基地局などがMVNOは持っていない点である。そのため、「仮想」という言葉が頭につく。
では、どのようにしてサービスを提供しているかというと、MNOのキャリアの企業にお金を払って回線を借り、サービスを提供している。
ワイヤレスゲートとは
ワイヤレスゲートは、インターネット接続サービスなどを手掛けるIT企業で、MVNO事業もインターネット接続サービスの一環として実施している。
MVNOとしては、他社と立ち位置が異なっていて、ワイヤレスゲートは無線公衆LANサービスを主軸としている。つまり、無線公衆LANサービスが及ばない部分をカバーするために、MVNOを運営しているのである。
通常のMVNOであれば、MVNO事業を主軸に、無線公衆LANサービスについては、対応していないが使える場合もあるといった程度の扱いとなっている。そのため、ワイヤレスゲートは、異色のMVNOであるといえるだろう。
ワイヤレスゲートの特徴について
以下でワイヤレスゲートの特徴について記載していく。
MVNO契約者は、無料でワイヤレスゲートWi-Fiを使用することが出来る。このワイヤレスゲートWi-Fiは、全国40,000カ所で無料にて使用することができるもので、マクドナルド、スターバックス、東海道新幹線(東京〜大の阪)のN700系車内、JR主要駅、成田空港など、様々な場所で接続することができる。
しかも、専用アプリをインストール、スマートフォンのWi-Fi機能をONにするだけで、対応エリアに入れば自動的に接続するなど、簡単に接続できるのもこのサービスの特徴である。
ワイヤレスゲートWi-Fiで対応している公衆無線LANは、BBモバイルポイント、eoモバイルWiFi、Wi2などで、これらが設置されている場所で公衆無線LANと接続することができる。
ワイヤレスゲートは、SIMの販売を大手家電量販店であるヨドバシカメラに委託していて、全国各地のヨドバシカメラの店頭やヨドバシカメラのwebページで購入することができる。ドコモの端末であれば、そのまま使用することができ、その他にSIMロック解除された端末、SIMフリーの端末で使用することができる。
ワイヤレスゲートの月額利用料金について
ワイヤレスゲートの月額利用料金について下記にて説明していこう。
480円プラン
通話プラン
なし
SMS機能+データ通信
584円
データ通信
445円
(金額は税別)
以前は、通信速度3Mbpsのプランもあったが、現在は新規受付を終了していて、現状、申し込めるのは、通信速度250kbpsでデータ通信量無制限の480円プランのみとなっている。
さらに、申し込めるのは、データ通信プランかSMS付きのデータ通信プランのみで、通話プランはなく、オプションも存在しない。
480円プランは、他のMVNOの低速度使い放題プランと比べた場合、月額利用料金は、平均的な価格といえるが、ワイヤレスゲートの場合は、前述のように全国40,000カ所に設置されている公衆無線LANと接続できるので、BBモバイルポイント、eoモバイルWiFi、Wi2などの公衆無線LANと接続できる環境がある人などにはお得となるだろう。
ワイヤレスゲートWi-Fi + WiMAX
また、ワイヤレスゲートWi-FiにWiMAXの利用が可能のサービスもある。
ワイヤレスゲートWi-Fiでは上り下り最大54Mbpsのサービスだが、WiMAXも利用可能にすることにより、上り下り最大13Mbpsのサービスを利用することができる。
このサービスはPBB TODAYモバイルアワード2013でモバイル通信サービス部門総合満足度一位を受賞していて、非常に便利で優れたサービスといえるだろう。
料金プランは4つ、年間パスポート、定額プラン、ステッププラン、ハイブリッドプランに分かれている。
では以下にてそれぞれの料金プランを紹介していこう。
年間パスポート
年間パスポートは、その名の通り1年継続して利用することが条件の料金プランである。
ケオ属して利用することを条件に、月額の料金が比較的安いプランとなっている。その料金は、基本使用料無料3,991円、パケット通信料無料、合わせて税込3,991円(税別3,696円)である。13ヶ月目が更新月となるのでもしプランを変えたい場合は更新月に変える必要があるので覚えておくようにしよう。
もし変更を希望の場合は、ステップアッププランや定額プランに変更が可能である.
定額プラン
年間パスポートのように一年間継続して利用するという条件がないプランとなる。
基本料金は税込4,608円 で、パケット通信量無料、合わせて税込4,608円(税別4,267円)である。やはり年間パスポートに比べ月々の値段が上がってしまうサービスとなる。1年間継続継続して利用する条件ではないが、最低の契約期間は30日となっているので覚えておくようにしよう。
プランを変更する場合は、年間パスポートやステップアッププランへの変更が可能である。
ステップアッププラン
ステップアッププランは、定額料金や年間パスポートと異なり、利用料に対して金額が発生する料金形態となる。つまり、パケットをどれくらい利用したけで料金が変わってくる2段階定額プランとなっている。
料金は、基本使用料税込390円(税別362円)、パケット通信料上限として税込4,732円(税別4,381円)である。つまり、最低月額税込390円(税別362円)から最高税込5,122円 (税別4,743円)である。
月額の料金はパケット通信料によって変動するのだが、その基準は1パケット税込0.0432円(税別0.04円)である。1パケットとは、128バイトの使用のことを指す。
また、基本使用料のみで9,050パケットまでは無料で利用することができる。大量にデータを使用しない人はステップアッププランで節約するのも一つの手といえるだろう。
ワイヤレスゲートの通信速度について
以下にてワイヤレスゲートの通信速度について記載していく。
ワイヤレスゲートの通信速度についてのネットの書き込みなどを見ると、満足している書き込みがある一方で、不満を漏らす書き込みもある。印象としては、他のMVNOと比較して不満を漏らす書き込みの割合が多いように見える。
実はMVNOの通信速度は、使用する場所や通信する時間帯等により変化するので、書き込みだけでワイヤレスゲートの通信速度について早いか遅いか、を判断することはできない。しかし、MVNOを選択する際には、通信速度が遅い場合もあることを考慮したほうがいいだろう。
また、MVNOは、通信サービスを実施するために借りている大手通信会社の回線の状況によっては、通信速度が遅くなることがある。特に大手通信会社の通信量が増大する昼間は、MVNOの通信速度が落ちる場合が多い。
そのため、ワイヤレスゲートに限らず、MVNOを使用する時は、通信速度が落ちる場合があることを把握しておき、通信速度が落ちた場合は、動画の視聴やアプリやコンテンツのダウンロードといった通信量が大きい操作は行わないことや、データ通信量がカウントされない公衆無線LANを活用するなど使用方法を工夫したほうがいいだろう。
特に、ワイヤレスゲートは、全国40,000カ所に設置されている公衆無線LANが、このような場合に有効な手段となると思われる。
ワイヤレスゲートを使用する上での注意点について
以下にワイヤレスゲートを使用する上での注意点について記載する。
前述のようにワイヤレスゲートで現在申し込めるのは、データ通信プランとSMS機能が付いたデータ通信プランのみで、通話プランはない。
もし、スマートフォンなど通話機能がある端末で通話を行いたい場合は、通話アプリなど、データ通信で通話ができる機能を活用したほうがいいだろう。
また、ワイヤレスゲートのホームページに記載されているようにSMS機能だけの追加契約や解約契約はできない。
つまり、480円プランの、SMSありのプランからSMSなしプランやその逆の契約変更ができないことになる。最初にプランを選択する場合は、どちらのプランが自分の使用環境に合っているかよく検討してから契約をしたほうがいいだろう。
ホームページにも記載があるが、480円プランはデータ通信量無制限である。しかし、データ通信量が多くなった場合、通信制限をかけることがある。
具体的にどれくらいの期間でどれくらいの通信量で通信制限がかかるか、ホームページに具体的な数値の記載はされていないが、短時間で大量のデータ通信を行いたいのであれば注意したほうがいいだろう。
スマホ本体もお得に購入しよう
ワイヤレスゲートが利用できる中古のスマートフォンを買うならスマホのマーケット(スママ)がおすすめだ。スマホのマーケットは、スマホ専門のマーケットプレイスで、個人間で中古スマホを安心して売買できるフリマサイトである。
出品者と購入者の間にスマホのマーケットが入り、オンラインでも安心できる売買が支援されている。個人・法人など様々な出品者からたくさんのスマホが出品されているので、豊富な種類の中から好みのスマホを購入できるのだ。
その他、端末の動作チェック、除菌、修理補償などのオプションサービスが充実しているので、ワイヤレスゲートSIM対応のスマホを購入する際にはぜひ参考にしてみてほしい。
まとめ
いかがだっただろうか。インターネット接続などを手掛けるIT企業のワイヤレスゲートは、自社の公衆無線LANが及ばない地域をカバーするためにMVNO事業を立ち上げた異色のMVNOである。
公衆無線LANをよく使う人、もしくは公衆無線LANを使える環境が近くにある人、低価格で無制限でデータ通信を行いたい人に向いたMVNOであろう。
ワイヤレスゲートに申し込む際は、MVNOに関する考慮しなくてはいけない事項、ワイヤレスゲートの注意点などを踏まえた上で料金プランを決め、よく考えてから申し込むようにしよう。