車を持っている人であれば、誰でも一度は「自分の車がいくらで売れるのか?」ということを考えたことがあるだろう。そして、実際に売るときに見積りや査定を依頼するだろう。
見積もりや査定を依頼する場合には、手入れをしておくのが高価買取の基本。今回は、愛車を査定に出す前に傷や汚れをどのようにして綺麗にしておくのか、その方法や査定額の響き方をご紹介しよう。
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査定における綺麗さの重要性
さて、この見積り・査定なのだが、査定に出す場合知っておいてほしい大事なポイントがある。年式や走行距離というのはもちろんだが、その車の綺麗さ、傷がついていないか、歪みがないかどうかも大切。つまり外装の見た目でどのように減点され、その程度掃除をしておいた方が良いかどうかも買取業者には見られている。
実は査定を受けるにあたり、見た目というのはもちろん重要視されるポイントとなる。こすった形跡はないか、定期的にワックスをかけてきれいに保つ努力がしてあるかどうか、内装も壊れている個所はないか否か、掃除機をかけたりするなどして綺麗にしているかどうかなど、チェックされるポイントは多く、さまざま。
しかし、綺麗に保っておきたくても、車というのは消耗品であり、雨風にさらされて自然と劣化してしまうものなのも当たり前のことだ。観賞用としてガレージに飾っておく車といった特別な場合であれば別だが、普通に今まで走行していた車であれば、車は月日とともに自然に劣化してしまうのは避けようがないことだろう。
ただし、こういった傷や汚れというのは自分である程度なら綺麗にすることはできるため、以下で紹介する方法などを参考に手入れしてほしい。中古車は査定前に状態をチェック
中古車を買い取る側は、当たり前のことだが、買い取った後売ることを視野にいれて査定額を算出している。当然、売る車の状態が良いほうが高値で買取されやすい。そのことを踏まえ、査定前に小さな傷は自身で修復しておいたほうが、査定額を減額させないことに繋がりやすいといえるだろう。
Navi Canales Benefit at Twin Peaks / MarkScottAustinTX
とはいえ、プロは傷の深さだけでなくそれぞれの傷の大きさも見ていて、その大きさの基準では、1cm未満の傷・ヘコミ等は減額対象にはならないという業者も存在する。それにほとんどの業者は、大抵修理工場と提携しているので、一般人が個人で修復できる類の傷であればお金をかけずに修理できてしまう力を持っている場合もある。あまり小さな傷まで一生懸命気をはってまで消す必要はないだろう。
また、まれに査定前に板金修理にまで出す方もいるが、買取額に占める修理額の割合が高くなってしまうようなら、そこまでする必要はないとも言えるだろう。一度計算をしてみて考えてほしい。
どの程度の傷が減点対象なのか?
あまり難しい無理のある傷を消すことは避け、できる限り傷を修復したり、見える範囲キレイにしておくことに留めておいた方が無難である。ちなみに(財)日本自動車査定協会が定める減点対象は傷の大きさは、1cm未満、カードサイズ未満、カードサイズ以上、A4版以上の傷が基準で計られている。
もし自分が売りたい中古車に傷があるのであれば、この基準に照らし合わせて調べて見るとおおよその減点範囲を事前に把握できる場合もある。そして、減点を避けるため傷を消したい場合は、コンパウンドで削る方法などが一般的である。
しかし、傷を隠すためにタッチアップペンを使うことは避けた方がいいだろう。タッチアップペンを使っても素人では隠しきれず、逆に買取業者から何か他にも隠そうとしている点があるのではないかと疑われてしまい、悪い印象担ってしまいかねない。それだけに留まるどころか、買取価格を下げられてしまうことさえある。
そうなってはもったいない。そうなるくらいであれば、素直に傷があることを告げ、信用を取った方が査定額に響かない場合もある。無理に傷を直したりしない方が無難である。
また、外国車の場合は、パール塗装やメタリック塗装などの特殊なカラーリングをしている場合もあるので、そこは注意した方がいいだろう。この場合、正式に修理に出すと修理額が10万円以上に嵩んでしまう場合もあり、下手に個人が修理に出してしまったことでかえってマイナス査定に繋がってしまう場合もある。
その場合、あえてまずは査定を受けてみて、修理に出すかどうか考えるといった方法も視野にいれておくと良いだろう。
日ごろのメンテナンスを怠らずに
磨けば取れる程度の汚れを傷と認識してしまってコンパウンドで削ってしまう人も中にはいる。コンパウンドで削る前に簡単にでも清掃してみると実は傷でなかったなど、見方が違ってくることもあるので注意しよう。
また、傷を直すだけでなく、清掃してあったほうが、大切に扱っているという心象をもたれやすく、傷の有無が査定額に響きにくい場合もある。これを踏まえてわかるように、車の状態によっても、査定員の傷の有無の見方は変わってくるのである。
状態が良い車で、少々値段を上げても買取りたい車と判断されれば細かい傷は査定において問題にはならないが、状態が悪いと判断されると、細かい傷もしっかり見られてしまうこともあるのである。いずれにしろ可能ならば日頃から車のメンテナンスはしておいた方がよいだろう。
また、念入りにまで綺麗にする必要はないこともここで述べておく。なぜなら買取業者の方でクリーニングを行うこともあり、そこまではあまり気にしていなく、金額にも差はさほど出ない。マイナス査定になってしまうくらいならしすぎない方が良い。しかし、上記にも述べたように、最低限の掃除はしておいた方が無難だ。車の状態が悪いと、メンテナンスを行っていないと思われてしまい不利な条件になってしまう、といったことも考えられなくはない。
どの程度車の掃除をしておいた方が良いのか?
ここでは、具体的にどの程度掃除しておいた方が良いかを紹介していく。査定に出すにあたってやらなければならない掃除は、大きく分けて洗車、車内の消臭、車内清掃である。
まず始めに、洗車は千円以内でできる洗車サービスで十分である。また普段の掃除で言えば、車内の清掃はある程度気になるところや窓、ボンネットなどの全体的な拭き掃除、トランク内に入っているものやゴミの掃除除去、車内に自分で取り付けたドリンクホルダーや消臭剤などの取り外し、全体的な掃除機がけが挙げられる。
消臭については市販の消臭剤や、脱臭剤で十分である。しかし、特に喫煙者の人などは匂いが取れるよう十分消臭脱臭をした方が良いだろう。ただし、あくまでも高額で売り、掃除をしないよりも多く金額を得るためなので、掃除にあまりにお金をかけるといった本末転倒な行動は避けてほしい。
まとめ
いかがだっただろうか。掃除をしっかりしすぎても結局あまり査定に響かないこともあり、さらに修理に出せばマイナス査定となってしまう。じゃああまりできることはないから何もしないでいいではないか、と思ったひともいるかもしれない。
しかし、上記でも述べたように、最低限売りに出す商品として、自分であったらある程度はきれいな商品が買いたいのと同じように、できる限りやりすぎず、綺麗にしておくことで買取手も値段を払って買いたいという気持ちが湧くのが事実だ。
最も安全なやり方をしたいと考えるのであれば、まずは洗車、車内清掃、消臭をし、査定に出して見ることだろう。傷のせいであまりにも査定額に満足がいかなかった場合は、コンパウンドを使用して傷を治すことや、修理代によっては修理に出すことも視野に入れても良いかもしれない。
また、最後に注意してほしいのが、あくまで綺麗にすることは減額を防ぐ手段にしかすぎない。綺麗にすることで、本来の価格よりも高値で買い取られる、プラスになるといったことはほとんどの場合ないのでそのような認識はしないようにしよう。中古車査定はプラスはほとんどなく、減点していくやり方がほとんどであるからだ。