それなりに重量もあり、適当な方法で捨てられない使用済の食器は、処分時に頭を悩ませるユーザが多い品目だ。一般的な日用品であれば、リサイクルショップを中心とした買取業者への売却も容易にできる。これに対して料理を入れる食器の場合は、衛生面への懸念や需要により買取条件が複雑な実態があるのだ。
今回は、使用済食器の処分に迫られている皆さんと一緒に、買取やリサイクル、寄付といったさまざまな選択肢について考えていきたい。
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使用済の食器・中古食器が出てくる4つのシーンと諸問題
使用済食器の持ち込み先や処分法は、そのボリュームやブランド、コンディションによって大きく方向性が変わってくる。こういった実態を知らずに宅配買取で不要な食器を業者に送付すると、買取不可の返答とともに送料お客様負担で返送されることもあるため、注意が必要だ。
このように比較的難しい使用済み食器の買取をスムーズに行うためにも、まずは予備知識として処分の必要性に迫られているさまざまなシーンについて、皆さんと一緒に確認をしていこう。
食器棚の整理
一般家庭で行われている食器棚の整理レベルなら、処分方法に頭を悩ませることなく捨てる・売るといった判断ができる。例えば、「食器棚がパンパンで新しい器が入らない!」などの状況で使用済食器を処分する場合は、何回かのごみ収集日に分けて捨てれば、体力的に不安を抱えた女性であっても比較的簡単に整理を終えられると言えるだろう。
またサイドボードやガラスケースのようなところにブランド食器を飾っているなら、新たなお気に入りを入手したタイミングで捨てる・別な場所で保管をするといった選択をしても良いだろう。
引っ越し・断捨離
続いて多くのユーザが頭を悩ませるのは、引っ越しや大規模な断捨離のタイミングだ。例えばこれまで数年に渡って単身生活をしていた人が実家暮らしに戻る場合は、それなりに多くの食器を処分しなければならないだろう。
また転勤の多い部署への異動となった人の場合は、今後定期的に行われる引っ越しに向けて食器を含めた所有物を大幅に減らさなければならなくなる。
遺品整理
親や祖父母といった家族が亡くなった時にも、未使用・使用済問わずさまざまな食器の処分が必要となってくる。こうした場合は、相続人となる家族が食器のブランドや価値を全く把握できないことで、捨てる・売る・寄付するといった判断に悩むこともあるようだ。
また相続人の全てが相続放棄をする場合は、被相続人が住んでいた住宅の管理を含めてその扱いに頭を抱える可能性も出てくると言えるだろう。
宿泊施設や飲食店の閉店・リニューアル
宿泊施設や飲食店の営業を終えたり、コンセプトを大きく変えたリニューアルをする場合については、大量の使用済食器の処分が必要となる。このように業務用とも言えるシーンで使われていた食器は、その数で考えても一般家庭とは比較にならないレベルと言えるだろう。
また高級料亭などで使われていた食器の中には、有名作家によって作られた高級陶磁器などもあるため、こちらの場合は普通の自宅にある物とは使用済みであっても全く価値が異なる可能性も高いと捉えて良いだろう。
使用済の食器は買取可能?
使用済の食器買取は、品物によっては買取可能と考えられる。しかし査定基準や買取基準については各社大きく条件が異なるため、自分の所有している食器に合う業者に相談をするのが最も良いと言えるだろう。
買取店で歓迎される食器とは?
どんな買取業者でも歓迎されやすいのは、世界的に知られる有名ブランド・ノリタケ、マイセン、ノリタケなどの洋食器や、有名作家・有名産地によって作陶された和食器だ。特に高級料亭で使われている大皿などの場合は、品物によっては単なる食器ではなく、古美術品的価値がつくこともある。
またこうした超高級食器については、ほとんどの業者が大歓迎してくれるため、売り手市場と捉えて積極的に価格交渉をしても良いだろう。
ブランド食器はコンディションが悪くても歓迎されやすい
高級ブランドや人気作家、西洋アンティークに分類される食器の場合は、多少の欠けやヒビ割れなどのある中古品であっても、買取可能となることが多い。またこういった高級食器はコレクターズアイテムとしての価値もあるため、口に入れる料理を乗せることを目的とする実用性食器とは、全く異なる視点で買取査定が行われていると捉えて良いだろう。
使用済の食器買取ができる業者はどこ?
需要の高い使用済食器の基準がわかったところで、食器買取を得意すると専門店を4つご紹介しておこう。
日晃堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
日晃堂は、洋食器、和食器、西洋アンティーク食器買取の専門店だ。店舗を持たないこの業者では、出張買取と宅配買取の2方法で食器の受付を行っている。日晃堂のサイト内には、中古、欠け、ヒビ割れでもお任せくださいと書かれているため、日々の使用の中でコンディションを落としてしまった食器であっても査定依頼を含めた相談のしやすい業者になることだろう。
福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
マイセン、バカラ、ウェッジウッド、イッタラ、リヤドロ、ノリタケといった高級ブランド食器の売却なら、福ちゃんの利用もおすすめだ。買取価格に自信を持つ福ちゃんでは、2017年3月現在LINE査定を使った査定額10%アップキャンペーンを実施している。使用済みの中古食器やノーブランド食器についても、気軽にご相談くださいと書いているため、処分法や売却先に悩んでいる皆さんでも問い合わせのしやすい存在になることだろう。
リユースショップ道具屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
リユースショップ道具屋でも、陶磁器食器や花瓶などを1kg10円で買い取っている。再資源や海外輸出需要の低い日本的な湯呑みや茶碗、ガラス食器などは、無料引き取りされるシステムだ。これに対して汚れなどが際立ちやすいプラスチック製や木製食器については引き取り不可に分類されているため、こういったリサイクルやリユース市場で需要があるのは長く使える陶磁器やガラス製品が中心と捉えた方が良いかもしれない。
reMOVE(リムーブ)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
reMOVEは、ブランド食器買取を専門におこなっている買取業者である。宅配買取のみの対応に絞っているため、人材やコストが分散することがない。買取方法を絞る対応は、バイヤーによる丁寧な査定が可能になるだけでなく、浮いたコストを買取価格に還元できるメリットが生まれる。査定にかかる費用はキャンセル料まですべて無料で食器類の梱包キットも無料で送ってくれるため、手軽に利用できるだろう。
使用済食器を買取NG品目に並べる業者もある
使用済食器の買取ができるのは、ここまで紹介した4業者を中心とした僅かなお店だけとなる。特に取扱い商品の衛生面を重視するブックオフ、良品買館、ブランディアなどでは、使用済み食器全般を買取不可に並べているため、一度でも食卓に並べた器の買取は消極的な業者が多いことを忘れないようにして欲しい。
買取不可能な使用済食器はどう処分すれば良い?
最後に、使用済み食器でも買取OKとする専門店に問い合わせをして、査定不可の返答が来た後の対処についてまとめておこう。
ゴミに出す
陶磁器やガラスでできた使用済食器は、不燃ごみとして捨てることができる。割れた茶碗などを捨てる際には、紙袋などに包んでゴミ捨て場に出すように指示する自治体もあるようだ。ゴミ出しルールは地域によって異なるため、市区町村役場のホームページなどを見て確認するようにして欲しい。
メルカリやヤフオクに出す
デパートなどで販売されているたち吉などの食器であれば、中古品としてメルカリやヤフオクに出品することもできる。同じデザインの食器がセットである場合は、単品よりも遥かに落札率が高まる。
しかしこういったサイトを使う場合は、所有者が自ら写真撮影などの作業を行う必要があるため、大量の食器を一気に処分する時には少し現実的ではない方法と言えるかもしれない。
友人知人にあげる
それなりに使えるデザインの食器が複数ある場合は、友人知人に寄贈するという方法もある。しかし相手が新婚などの場合は、使用済食器をプレゼントすることが失礼になることもあるため、処分だけに囚われるのではなく相手のニーズについてもきちんと考えた方が良いと言えるだろう。
寄付リサイクルに出す
国連WFPや国境なき医師団、日本赤十字社などへの社会貢献事業として中古食器を集める業者では、送料お客様負担で使用済み食器を引き取ってくれる。こうした業者を利用する際には、発展途上国や介護施設などに寄贈されることをイメージして、毎回きちんと洗われたきれいな食器を送らなければならない。
また物資支援目的の業者では、食器以外に古着やぬいぐるみ、おもちゃなども歓迎しているため、自宅の断捨離を兼ねて不用品を送ってみても良いだろう。興味があれば、以下のコラムも参考にしてみてほしい。
食器の有料出張回収に出す
大量の食器を梱包し、宅配業者に手渡すのが難しい女性や高齢者には、中古食器の再利用を目的とした専門業者の利用もおすすめだ。こうした専門店では、海外のおける現地販売や寄付だけでなく新しい陶磁器をつくるための資源としての回収も行っている。またこのサービスを利用すれば、1箱1,000円~2,100円ほどの料金で全ての食器を処分できる。
一般家庭の使用済み食器処分であれば自分で捨てることも可能だが、ごみステーションまで持ち運ぶことが億劫なレベルの大量食器があるなら、陶磁器やガラス製品を効率よくリサイクルしてくれる専門店に依頼をした方が時間や労力も省けると捉えて良いだろう。
まとめ
これまで長きに渡って使っていた食器も、その商品の特徴をきちんと把握すれば、より良い形で売却や処分ができると捉えて良いだろう。また今回紹介した方法で食器のリユースやリサイクルが行われれば、地球環境保護といった意味でも社会的に大きなメリットが得られると捉えて良いかもしれない。