兜や甲冑といった古美術品・骨董品といったジャンルでは、品物の状態が重要視される。傷や錆など品物の状態を損ねると価値を下げてしまう可能性も否めない。兜や甲冑などの売却を考える上で、そういった部分は気になるだろう。
今回は、兜や甲冑の傷や錆による買取への影響を解説していく。
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兜や甲冑の価値はどのような要素で決まるのか
兜や甲冑といった古美術品・骨董品といったジャンルの品物は、どのような部分で価値が決まっていくだろうか。まずは、品物の価値を決定づけている要素を把握していくことが必要だ。
品物のブランド力
兜や甲冑の価値を決める上で重要視されることの1つが、品物のブランド力である。例えば、著名な作者が制作した物や、有名な武将が使用していた物など、兜や甲冑に備わっているブランドによって価値が決められる。当然ながら、界隈で評価の高い作者の作った作品や、誰もが知るような有名武将が使用した兜や甲冑であれば、かなりの高値で売れることが考えられる。
逆に、作者が不明だった場合など、品物自体にブランド力がない場合には、大した価値が付けられないことが多いだろう。骨董品や古美術品に特有の傾向としては、やはり品物に備わっている背景が重要となるようだ。いつ、誰が作ったのか、誰が使っていたのか、そういった部分で品物の価値が決定づけられると言えるだろう。
品物の状態
兜や甲冑のブランドと同様に重要視されるのが、品物の状態だ。ジャンル的に新品同様なピカピカの物は少ないにしても、やはり同じ品物であれば、保存状態の良いほうが高い価値を持つと言えるだろう。
当然ながら、錆や傷、汚れは、品物の商品価値を下げる。保存状態の良し悪しというものは、品物の価値を維持していく上で非常に重要な要素であることが伺える。
傷だらけ、錆だらけの品物だった場合、いくら名のある作者の制作した作品でも、高値で売却することは難しくなるだろう。よほど歴史的に価値を有するような品物でない限りは、品物の状態によって、価値が決められると言える。
品物の市場価値
兜や甲冑といった品物の価値は固定的ではなく、時期によって流動的に上下するものでもある。ある時を境に価値が急上昇するものもあれば、逆の可能性も考えられる。新たな歴史的事実が明らかになったときに初めて価値を持つ可能性も考えられるし、時代のブームによって高値が付けられる可能性も考えられる。
ただ、市場価値に関しては、かなり専門的な知識が必要となってくるので、兜や甲冑を買い取ってもらうことを考えている人は、あまり考慮しても仕方のない部分だと思われる。
品物の付属品
兜や甲冑などは、それ単体での価値よりも、付属品やアクセサリーがセットになっているほうが価値が上がる。甲冑や兜などで言えば、品物が収められている箱や書物などが該当する。特に、箱は作者を明らかにするうえで非常に重要な根拠になるものでもあり、付属品以上の機能を有している場合もある。
こういった付属品に関しても、品物の価値を左右する重要な要素であることを覚えておこう。
以上、兜や甲冑といったジャンルの品物の価値を決めている要素を挙げていった。この4つのうち、自分で何とかできる部分としては、品物の「保存状態」と「付属品の有無」となるだろう。少しでも高く品物を売却したいのであれば、とにかく保管状況を整え、品物の価値を下げない努力をすべきであるし、付属品なども無くさないようにしておきたいものだ。
傷や錆のある兜や甲冑は価値が下がってしまうのか?
兜や甲冑などが含まれる骨董品の買取においては、保存状態や傷、汚れなどが査定に影響することは明らかである。
しかし、そういった部分に関して、ある程度の基準は知っておきたいものだ。例えば、傷や汚れにおいても、それが年代の古い物であることが原因となっているのか、保存環境が悪いことが原因になっているかで、大きく異なると考えられる。傷や錆といっても一括りにはできないので、どのような傷や錆、汚れが骨董品の価値をより下げるのかを知っておこう。
経年劣化
どんなものでも時間が経てば劣化してくるのは当然である。特に骨董品の場合、作られてから何十年、何百年といった品物も珍しくない。そういった物においては、どれほど丁寧に保管をしていたとしても、一定の劣化は避けられない。
経年劣化に伴い価値は下がることが予想されるが、ただ、必ずしもそうではないともいえる。歴史的に価値の高い品物や年代の古いものなどに関しては、ある程度の経年劣化は仕方のないことでもある。むしろ、そういった年代を感じさせることに新たな価値が生まれるということも考えられる。保存環境がよく、ほぼほぼ経年による劣化しかない場合には、そこまで査定価格に影響を及ぼすことは考えにくい。
清掃できるかどうか
傷や汚れ、錆といったものの場合、修復や清掃によって状態を良くすることも可能だ。
しかし、そういった作業ができないほどの傷や汚れがついてしまった場合には、どうしても査定額は下がってしまうだろう。やはり保存環境の改善などで防ぐことができる劣化に関しては、査定価格に大きな影響を及ぼすといってもいいだろう。
やはり傷や錆といっても、どのような要因に基づいて生じたのかによって、査定額への影響度は異なると考えたほうが良いだろう。そうなってくると、品物を保管している環境や定期的な手入れなどを欠かさず行っていくことが、高価買取につながるといえるだろう。
傷や錆がある兜や甲冑でも買い取ってくれるのか?
兜や甲冑などに生じた傷や錆などによって、買取価格に影響を及ぼすことは大体把握できただろう。ただ、もう1つ気になることとしては、そもそもそういった品物の買取を受け付けてもらえるかどうかだ。
買取業者側からしてみれば、買い取った品物を再び売却することによって利益を得ている業態である以上、買取には最低限の商品価値を有することが求められるだろう。そう考えると、傷だらけ、錆だらけの兜や甲冑を買い取ってもらうのは難しいと考えても不思議ではない。もし買取が可能だったとしても、タダ同然の査定額ではあまりうれしくもないだろう。
そういった点を踏まえながら、傷や錆のある兜や甲冑の買取について見ていこう。
買取方法によっても異なる?
買取業者に査定を依頼する場合、主に3つの方法が挙げられる。それは
- ・店頭買取
- ・宅配買取
- ・出張買取
の3つである。これらの買取方法によっても、傷や錆のある兜や甲冑の買取が可能かどうかに影響を及ぼすのだろうか。
また、経費との兼ね合いも考えられる。例えば店頭買取の場合、品物を直接お店に持って行って査定を行うという形を取る。一方、宅配買取では、品物を業者の元へ送付するという形になる。送料や梱包に使用する段ボールなどの経費がかかる。そして、出張買取の場合、査定員が自宅までやって来て査定を行うため、出張費、人件費が余計にかかることが考えられる。
そういった面を考慮すると、傷や錆だらけの価値の小さい品物の買取を受け付けるメリットがなくなってしまう。店頭買取ならまだしも、出張買取の場合、交通費などをかけて無価値の品物を買い取ることになる。
業者によっては、出張買取の場合、査定を行う品物の数や状態などに応じて買取を受け付けるかどうかを判断するところもある。一方で、どんな品物でも幅広く買取を受け付けるという業者も存在する。買い取ってもらえる可能性としては、業者側のコストが少ない店頭買取が最も高いと考えられるだろう。
価値の高いものなら買取可能?
傷や錆のある兜や甲冑などに関して、買取を受け付けてもらえるかの最大と言ってもいい基準は、やはり品物の価値である。どの年代に作られた物なのか、誰が作った物なのか、誰が使っていた物なのか、など兜や甲冑の価値を決めている要素が優れていればいるほど、ある程度の傷や錆でも買取を受け付けてもらえるだろう。傷や錆に関しては、ほぼ確実に品物の価値を下げてしまう要素ではあるものの、元々の品物の価値が高ければ、たとえマイナス要素があったとしても、価値はまだ残っていると言える。
一方で、作者が不明な物などは元々の価値が低いため、それに加えて傷や錆などがあった場合には、価値が0になってしまう可能性も考えられる。そうなってしまうと、業者によっては買取を受け付けてもらえないこともあるだろう。
買取依頼前に画像による査定を受ける
傷や錆のある兜や甲冑に関して、買取を受け付けてもらえるかどうかは、上記のような要因によって決められると言ってもいいだろう。ただ、もしそういった品物の買取を検討されているのであれば、買取を依頼する前に画像などを利用した査定を行っておくといいだろう。買取業者の多くは、ウェブ上やLINEなどから品物の画像を送ることで簡単な査定を行ってくれる。このサービスを利用すれば、品物の大まかな価値を把握することができるだろう。
また、買取が可能かどうかも判断できるので、もし傷や錆などがあって不安に思っている場合には、そういった画像査定を利用してみるのは有効である。
兜や甲冑の状態を保つための保管方法について
やはり兜や甲冑に傷や錆があるということは、査定価格を下げる大きな要因となってしまうことが理解できただろう。買い取ってもらうこと自体は可能かもしれないが、やはり査定額が思ったほどではなかったら、少しがっかりしてしまう。
そこで、兜や甲冑の査定価格を下げないためにも、良い状態を保つための保管方法について知っておくべきだ。ここでは、基本的な保管方法やお手入れの方法などをまとめていく。参考にして、ぜひお手持ちの兜や甲冑をできるだけ高値で買い取ってもらうことをおすすめする。
保管場所について
やはり保管する場所は非常に重要である。長く同じ場所に保管する以上、兜や甲冑が痛まない場所に保管することで、状態の良し悪しは大きく異なってくる。保管場所のポイントとしては、湿気が少なく、音戸が低い場所、そして寒暖差がないのがベストである。また、直射日光を避け、風通しの良い場所がおすすめだ。
やはり錆となると湿気は大敵である。収納する場所がないからといって、兜や甲冑にとってよろしくない場所に保管してしまうと、良い状態を保つのは難しくなるだろう。
収納方法について
保管場所が良ければそれでいいという訳ではない。やはり収納時にも色々な工夫を用いることで、品物の状態を保つことが可能になる。例えば、防虫剤などを適量入れて、品物が傷むのを防ぐという方法がある。
また、兜や甲冑は大変デリケートな品物である。埃をかぶらないように柔らかい布などで覆ってあげるなど、注意してほしい。
汚れなどの落とし方
もし兜や甲冑などに目立つような汚れがあった場合には、キレイにしたほうがいいのだが、やはりデリケートな品物でもあるので、下手に磨こうとするとかえって傷をつけてしまう可能性がある。そのため、無理に汚れや埃などを落とそうとするのではなく、はたきや乾いた布などを利用して、優しく汚れを取っていくのがいいだろう。
それ以上の汚れに関しては、下手に素人がいじろうとすると逆効果になってしまう可能性があるため、プロに依頼したほうがいいと考えられる。
まとめ
傷や錆のついた兜や甲冑でも買い取ってもらえるのかという疑問について色々とまとめてきた。結論としては、キレイに越したことはないが、傷や錆があるからといって必ずしも買い取ってもらえないとは限らないといった感じになるだろう。
やはり査定額のことを意識すると、兜や甲冑はできるだけキレイな状態で保管しておくことが求められるだろう。もし兜や甲冑を所有しているのであれば、品物の保管方法や品物の状態を今一度確認してみるといいだろう。
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