日本酒が好きという方の中でも、「十四代」シリーズは高級な銘柄として知られているようだ。そんな十四代にもいくつか種類が存在し、それぞれ特徴が異なっている。ここでは、十四代シリーズの中から十四代 純米大吟醸 極上諸白について取り上げ、その特徴を紹介していくこととする。
そもそも十四代とは何なのか、売る場合はどれくらいで買い取ってもらえるのか、そのコツも含めて解説していく。十四代 純米大吟醸 極上諸白を売りたいという方はぜひチェックして欲しい。
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十四代とはどんなお酒なのか
まず、十四代というのは日本酒の銘柄のことを指している。この十四代という日本酒は山形県にある高木酒造という酒蔵で製造されていて、日本酒好きの間では「最高級の日本酒」といわれることが多い点が特徴である。高木酒造は創業1615年であり、歴史のある酒造であることが分かるだろう。
全国新酒鑑評会で金賞
また、全国新酒鑑評会では、平成22、23酒造年度のお酒が評価される時において、金賞を受賞したというのも、最高級の日本酒であることを裏付けることになるかもしれない。
ちなみに、十四代が金賞を受賞する場となった全国新酒鑑評会というのは、独立行政法人の酒類総合研究所が実施しているものである。新酒を全国的に調査研究し、製造技術と酒質の現状および動向を明らかにすることで清酒の品質向上に役立たせることを目的としている。
十四代シリーズとしては、ここで紹介する十四代純米大吟醸極上諸白以外にも多数あり、純米大吟醸だけでなく、純米酒や吟醸酒といったさまざまな種類の日本酒を製造しているのである。
十四代はどのようにして生まれたのか
十四代を製造している高木酒造では創業当時から日本酒を作り続けているが、創業当時はブランド名が「朝日鷹」という名前であったというのを知っている方は少ないかもしれない。「朝日鷹」というブランド名が「十四代」に変わったのは、高木酒造の経営が14代目から15代目に代替わりするタイミングであったといわれている。
高木酒造の15代目である高木顕統氏が「十四代」というブランド名を付けたのであるが、実は、ブランド名の商標登録をおこなう際に、「十四代」のほかにも、「十三代」や「十五代」、「十六代」などといったすべての言葉を特許申請していたようだ。
しかし、本来であれば商標登録の特許申請をする場合、数字は通らないことになっているらしい。だが、不思議なことに、申請した言葉のうちの「十四代」だけは特許申請の審査を通過することができたため、無事に新しいブランド名として使用することができたというエピソードが残っている。
数字だからといって他の候補と同様に審査に通過できなければ十四代は今頃違うブランド名になっていたかもしれないのである。
十四代シリーズにはどんな日本酒があるのか
十四代という日本酒は十四代純米大吟醸極上諸白だけではなく、多くの種類が存在している。十四代純米大吟醸極上諸白と同様に、評価の高い種類もいくつかあるが、まずは十四代純米吟醸龍の落とし子というものがある。これは、14代目の渡欧酒である高木辰五郎氏によって開発されていて、高木酒造オリジナルの酒米を使って作られたところが特徴だ。
山田錦と金紋錦を掛け合わせてつくられた山酒4号と、たかね綿に放射線処理をして生まれた美山錦という2種類の日本酒を掛け合わせて醸造されている。お米本来の味わいを楽しみつつ、フルーティで爽やかな飲み心地であるといわれている。
また、十四代純米大吟醸龍月は、酒造好適米を使用して醸造されたものである。低温でじっくりと時間をかけて成熟しているのがポイントだ。この銘柄は十四代シリーズの中でも希少性の高いものとして評価が高い。
口当たりがよく、華やかな香りが特徴となっている。このほかにも、十四代シリーズにはそれぞれ異なる特徴を持つものがあるので、飲み比べをしてみるのも楽しいだろう。
十四代純米大吟醸極上諸白とはどんなお酒なのか
十四代純米大吟醸極上諸白は、2012年に高木酒造から販売された十四代シリーズの中の1つである。兵庫県特A地区産の山田錦が25パーセント、同じく兵庫県特A地区産の愛山が75パーセント使用されていて、精米歩合は、麹米が50パーセント、掛米が45パーセントとなっている。
ちなみに、諸白という言葉は、日本酒の醸造において麹米と掛け米(蒸米)の両方に精白米を用いる製法のこと、または、そのような製法を使って造られた透明度の高いお酒のことを指す。そのため、極上諸白というのは、諸白の際に使われる精白米よりも高品質の精白米を使って醸造されたものであることが分かるだろう。
そんな十四代純米大吟醸極上諸白は、フローラルな香りを感じつつ、口に入れると甘酸っぱさと、ほのかな苦味に加えて、お米の旨味もしっかりと感じることができる日本酒となっている。さらっとした口当たりなのも特徴であるだろう。雑味もなく、喉越しも良いため、あまり日本酒が得意ではないという方でも飲みやすい銘柄であるといわれている。
ちなみに、日本酒も、開封後は日がたつにつれ酸化が進んでいく。2日目でも開封直後とは味が異なり、少し渋みを感じることもあるだろう。
十四代純米大吟醸極上諸白は、定価は約3,000円なのだが、多くは出回っておらず、人気も高いので、なかなか手に入れることができないという方も多くいるかもしれない。インターネットで販売されている価格は、数万円となっていることもあるので、それだけ手に入れるのが難しい、貴重な日本酒であるといえる。
純米大吟醸とはなにか
十四代純米大吟醸極上諸白はその名の通り、純米大吟醸という種類のお酒であることが分かる。そもそも日本酒にはさまざまな定義によって分けられた種類がたくさん存在している。具体的には精米歩合や麹歩合、アルコール添加量などの製法の違いによって区分されているのだ。
なお、日本酒は特定名称酒となっていて、酒税法により原料や製造方法の違いによって8つの種類に分類できる。さらに、普通酒と区別して、純米大吟醸酒や大吟醸酒といったように、その分類に応じた特定名称の表示をして販売することが可能である。
使用原料
具体的には、まず、使用原料が米とこうじだけで作られているか、米とこうじに加えて醸造アルコールが加えられているものかによって分けることができる。本来、日本酒は米と水で造られるが、種類によってはアルコールが入っているものも存在する。なお、米とこうじだけのものを純米酒、醸造アルコールが加わったものを本醸造酒と区分する。
ちなみに、本醸造酒の場合、添加する醸造用アルコールの量は白米の総重量の10パーセント未満までにおさえなくてはいけないという決まりがある。醸造アルコールを入れることによって、味や香りを立てることができるほか、味に丸みを持たせることが可能だ。
精米歩合
なお、純米酒と本醸造酒の中でも精米歩合によって、それぞれ4つの種類に分けることができる。純米酒の中で、精米歩合が50パーセント以下のものは純米大吟醸酒、60パーセント以下のものは純米吟醸酒と呼ばれる。さらに、精米歩合が60パーセント以下または特別な製造方法を採用しているものを特別純米酒、精米歩合による規定がないものを純米酒という。
純米大吟醸酒は純米大吟醸酒ならではの香りと色沢が特に良いものを指し、価格も高めに設定されているものが多い。純米吟醸酒と特別純米酒はともに精米歩合が60パーセント以下のものであり、質に関しては差がないものもあるようだ。なお、純米酒は日本古来のお酒であり、濃厚な味が特徴といわれている。原料米の精白度によって味に差が出る。
本醸造酒の区分
一方、本醸造酒の区分についてであるが、本醸造酒の中でも精米歩合が50パーセント以下のものを大吟醸酒、60パーセント以下のものを吟醸酒と呼ぶ。また、60パーセント以下または特別な製造方法で作られているものを特別本醸造酒、70パーセント以下のものが本醸造酒と区分されている。
大吟醸酒と吟醸酒は固有の香りがあり、色沢も良いという特徴を兼ね備えているほか、特別本醸造酒は香りと色沢が特に良好なものをいう。
本醸造酒は原料米1トンあたり、120リットル以下の醸造用アルコールを添加しているお酒であり、香りと色沢は良好である。
十四代純米大吟醸極上諸白は純米大吟醸
このように、日本酒は精米歩合や製造方法で種類が分けられているが、十四代純米大吟醸極上諸白は純米大吟醸なので、使用原料は米と米こうじのみで、精米歩合が50パーセント以下の日本酒であるということが分かるだろう。
精米歩合が50パーセント以下というのは、その日本酒を造る時のお米の芯の部分の割合が50パーセント以下であるということであり、数値が低いほど高品質であるといわれている。なお、精米歩合の数字が低い日本酒はすっきりした飲み心地で、華やかな香りを感じることが多く、軽い口当たりなのも特徴である。
十四代純米大吟醸極上諸白の買取相場と査定情報
十四代純米大吟醸極上諸白の買取相場に関してであるが、買取店によって異なるものの、720ミリリットルでは17,000円、1800ミリリットルでは34,000円ほどで買取されている。
ラベルは銘柄によって違うが、十四代のラベルはそれぞれ分かりにくいので、気を付けなくてはいけない。十四代純米大吟醸極上諸白は、ボトルの右上に「極上」という文字が書かれているのでそこをチェックすべきである。
また、日本酒は月日がたつにつれて品質が変化していき、買取相場も下がっていく傾向がある。しかし、十四代は人気が高いことから、製造年月日が1年以上前であっても、高く買取してもらうことができるだろう。なるべく高く査定してもらうためには、気を付けるべきポイントがある。
重要なのは、ラベルの状態をできるだけ良く保つということだ。ラベルの状況によって買取金額も大きく変わることがあるので、冷蔵庫から出した際の結露にも気を付けなくてはいけない。また、ラベルがよれていたり、シミがついていると買取価格も下がってしまうので、売りたい十四代純米大吟醸極上諸白がある場合は、特にラベルの状態に注意しよう。
お店に持っていく場合には、事前に連絡して、いくらぐらいで買い取ってもらえるのか聞いてみるのも良いだろう。
まとめ
今回は十四代 純米大吟醸 極上諸白について、十四代の基本情報のほか、売る場合はどれくらいで買い取ってもらえるのか、そのコツその特徴を紹介した。
「十四代」シリーズは高級な銘柄として知られており、日本酒好きの間では「最高級の日本酒」といわれることが多い。十四代は人気が高いことから、製造年月日が1年以上前であっても、高く買取してもらうことができるだろう。
高値での買取をねらうためには、特にラベルの状態に注意しよう。日本酒は年齢を重ねても長く楽しめる趣味なので、歴を重ねるごとにアイテムが増えていくもの。ぜひ買取をうまく利用しながら、コレクションを楽しんでいただきたい。