吉原治良（よしはらじろう）は、1900年代に活躍した画家である。「具体」という新しい芸術を広めた中心人物として知られており、その作品の価値が非常に高いことで知られている。
引用：http://www.fukuoka-art-museum.jp/jc/html/jc04/02/yoshihara.html
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク！」と「magi」の紹介も含まれています。
「具体」とは
日本生まれの現代アートである「具体」は、「これまでになかったものを作る」というコンセプトで、伝統的な方法にとらわれず、新しい方法で表現する芸術である。絵だけでなく様々な作品が制作・発表されている。
吉原治良を中心に、田中敦子、嶋本昭三、白髪一雄、村上三郎を始めとするメンバーが集まって「具体美術協会」という組織を立ち上げ、1970年の大阪万博に出品するなど広く活動をした。
1972年に協会は解散しているが、その後も回顧展などが開かれている。
吉原治良の活躍
サラダ油などの食用油の大手メーカーである「J-オイルミルズ（旧：吉田製油）」の家庭に生まれた吉原治良は、兵庫県・芦屋で裕福な家庭で育った。
10代のころに絵画に興味を持ち、独学で絵を描き始めた。師匠につかずに独学で、油絵を中心に学んでいた。
20代前半に描いた魚の絵
当時、魚の登場する絵を多く描き、個展などを開いていた吉原治良は、魚の絵を描く画家として知られていた。
フランスから一時帰国をして同じ芦屋に滞在していた上山二郎と知り合い、多くを学んだ。上山二郎は、その後の吉原治良作品に大きな影響を与えた人物である。
20代後半からの活躍
吉原治良の画家としての発展には、日本出身でフランス人に帰化した有名画家である藤田嗣治が大きくかかわっている。
上山二郎の紹介で藤田嗣治と出会った吉原治良は、藤田嗣治から、他の画家の真似をするのではなく自分流の絵を描くようアドバイスをもらった。
これを機に独創的な先鋭的な絵を描くようになり、二科展で入選・入賞するなど評価が高まっていった。二科展への出品も、藤田嗣治のアドバイスにより始めたのであった。
具体美術協会設立
関西の前衛作家を中心に構成された15名で具体美術協会を立ち上げ、その翌年に吉田製油を継いで社長になったが、社長就任後も精力的に創作活動を続け、展覧会を次々に開催。多くの作品を発表した。
また、フランスで誕生した特徴的な抽象美術「アンフォルメル」をすすめていた画家ミシェル・タピエと具体美術協会が組み、「具体」は海外でも発表された。
「円」
晩年の吉原治良は、「円」の絵を繰り返し描いた。一筆書きのような円（丸）のみを描いた作品で、とても単純に見えるが、細かい部分までバランスを計算して描かれたものである。作品ごとにそれぞれ構図が違い、異なる雰囲気に描かれている。
吉原治良はいくつもの「円」を描いたが、満足のいく完璧な「円」を完成させることなく生涯を終えたと言われている。
代表的な作品と買取価格相場
世界的に評価の高い画家である吉原治良の絵は、かなり高額で取引されている。その人気の高さは、サザビーズが「吉原治良コレクション」と題したオークションを開催したことでも証明されている。
「吉原治良コレクション」では、「円」2作品がそれぞれ6,444万円、7,559万円で落札された。またその他の作品もあわせ、吉原治良だけで総落札額は4億円以上にのぼったと発表されている。
どの作品も非常に価値が高く、高額で取り引きされている。買い取りに出す場合も、かなりの高額査定が予想される作品である。
絵画をより高額で売却する方法
ここまで高く評価されている絵を売りに出すのであれば、正しく評価してもらえるようしっかり準備を整えてから売りに出したい。絵画の高額買い取りポイントを紹介していこう。
買取業者選びのポイント
美術品の買取価格は、はっきり決まった相場があるわけではない。いくらで買い取ってもらえるかは店により違うので、高額で買い取ってもらえる業者を探すのがまず重要なのである。
東京や大阪などには、昔から有名で一目置かれている老舗画廊がある。まずはこのような店に相談するのもおすすめだ。
特に業者がわからない場合は、いくつかの評判の良さそうな業者を探して、まずは見積もりを集めると良いだろう。価格を比較して条件の良い店を選ぶか、またはそれを元に交渉することも可能だ。
査定方法
一般的に、品物を売りに出すときは買い取り業者に持っていくことが多いが、特に絵画などの場合は自宅に来て査定をしてもらえることもある。査定後に売買契約が成立すれば、金額によってはその場で支払ってもらえることもある。非常に便利な方法である。
自宅で査定をしてもらうということは、高額な絵画を苦労して持ち歩く必要もなく、運搬中にこわしたりという危険性もない。高額な絵画を買い取りに出すときは、自宅に来てもらう「出張査定」を選ぶのも良いだろう。
出張料金など、かかる費用については業者により異なるので、予約時にきちんと確認しておこう。
状態が良くなくても修復は不要
絵画などの美術品は、専門店に持っていくと傷を修復してもらうこともできる。ただし、これから買い取りに出す作品の場合は、わざわざ修理に持って行かない方が良い場合が多いので注意しよう。
修理の内容にもよるが、一般的には、破損や劣化してしまった絵画をそのまま売るよりも、修理されているものの方が価値が高い。ただし修理には高額な費用がかかり、査定額が上がったとしても結局は修理費用の方が高くつくというケースも多いのである。
どちらが良いかよく調べてから判断すると良いだろう。
