家を売るとなると、差し当たって不動産業者の査定を受ける必要が出てくる。不動産業者にとっても、査定は売り出し価格を決めていく上で大切なプロセスになる。このような査定を受ける場合、売り手としては家の状態が気になるところではないだろうか。掃除をしておいた方が良いのか、はたまた修理は必要か、などの迷いが生じてくるかもしれない。不動産査定のポイントに触れながら、上手に売却をする方法についてここでは解説していく。
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査定額を上げる方法は築年数によっても変わってくる
査定で良い評価を得るための方法は、その物件によって違う。例えば新築の一戸建てなど、築年数が経過していない物件の場合は、室内の掃除やハウスクリーニングが、査定額を上げる1つのアプローチになるだろう。このような物件は、買い手が住居用として使用するケースが多い。
従って、清潔さや快適さを感じられる状態にしておく方が、査定額が上がる確率が高い。不用品などは出来るだけ処分しておき、室内をすっきりと見せると査定スタッフにも良い印象を与えられるだろう。
新しい一戸建ての場合は、設備やインテリアアイテムにもそれなりの価値がある。食器乾燥機や浴室暖房機、オシャレな照明器具などは、プラスアルファの価値が生じる可能性が高い。
この手の設備をそのまま利用する買い手も少なくなく、状態を良くしておくことはプラスになる。設備の付加価値を最大限にアピールするためにも、掃除は欠かせない準備になるだろう。ちょっとしたメンテナンスで評価が上がりやすいのが、築年数の浅い新しい物件だ。
一方、古い中古の一戸建てを売る時には、新しい物件を売る場合とは少し違った視点で準備を進める必要がある。
中古の一戸建ては、買い手が購入した後にリフォームやリノベーションをする場合が少なくない。破損している部分があると、その分リフォームやリノベーションの費用がかかるため、不動産業者側でも査定額を低くすることがある。こういった中古の一戸建てに関しては、出来る範囲で修理をしておく、といったアプローチが査定額を上げるための方法になるかもしれない。
また、中古物件の場合も、査定を受ける前には基本的な掃除や片付けなどは済ませた方が良いだろう。特に気を付けたいのが、要らなくなった古い家具の類。不用品が溜まっていると、家のイメージダウンに繋がりかねない。家が古いからといって散らかったままにしておくのは、出来れば避けた方が良いだろう。
掃除や修理は、持ち主がその家をどのように扱ってきたかを知る上でも、参考になる部分だ。掃除や修理が行き届いていれば、大切に扱われてきた家として、評価される場合もあるだろう。
古民家再生などを手掛ける不動産業者を利用すると、中古の一戸建てでも思いのほか査定額が上がるかもしれない。査定を受ける前には、物件に合わせた準備をしていこう。
査定の見極めポイントになるのが今後の活用方法
不動産業者の査定では、今後、その物件をどのように活用出来るかが見極めのポイントになる。
新しい一戸建ての場合は、すぐにでも買い手がつく可能性があるため、査定額も高くなるのが一般的だ。売り出し前のコストも少なく抑えられることから、不動産業者にとってもリスクが少ない物件と言えるだろう。
それに引き換え、少しリスクが高いのが古い一戸建てなどの中古物件。中古物件は、新築物件のような買い手を魅了する要素が少ない。「古い」や「メンテナンスに費用がかかる」といったネガティブなイメージを持たれやすく、不動産業者としても安い査定額を提示せざるを得ないのが現実だ。
しかしながら、建物の状態だけで一概に価値を決められないことがあるのが一戸建てだ。中古の一戸建ては、土地付きで売りに出されるケースが大半。建物が建っている土地の価値が高い時には、住居が多少古くても査定額が余り下がらないケースも見られる。
このような物件は、色々な活用方法が考えられるというメリットがある。交通アクセスが良いなど、立地に恵まれている場所であれば、古い一戸建てを店舗や事務所などに再活用することも可能だ。この手のアイデアが湧くかどうかで、査定の金額は変わってくるだろう。
実際、鑑定を依頼した不動産業者によって、査定の金額が上下することは珍しくない。中古の物件の場合は、特に不動産業者の営業方針に影響されやすいため、査定を受ける時には、複数の業者を利用するのが賢い方法と言えるだろう。
再活用が見込める物件に関しては、査定の時点での状態は余り問われないケースもある。明確なアイデアがある場合、査定スタッフは手を加えた後のイメージをベースに査定を行うのが常。大々的なリフォームやリノベーションを考えている時には、多少の家の傷みは問題にされない場合もある。
リフォームやリノベーションを自社で行う不動産業者の場合、査定でも今後のコストが重要視される。コストに影響を与えないような問題点は、査定額にも影響を与えにくい。
ただ、こういったスタイルで営業を行う業者も、出来るだけ安く物件を手に入れたいのが本音だ。掃除やメンテナンスが行き届いていないと、それを理由に減額されてしまう可能性が出てくるため、事前の準備はしっかりと済ませておこう。
修理をする前には不動産業者の意向を確認する
家を売る前に部分的な修理をしておくと、査定額が上がることが多いのは確かだが、不動産の取引では査定を行う不動産業者の意向も考えておく必要がある。
例えば、不動産業者が古家を取り壊した方が売りやすいと考えている時には、修理をしても査定額を大幅にアップしてもらうのは現実的に難しくなるだろう。部分的な修理などは、意外にコストがかかる。不動産業者の意向を意識せずに修理をスタートしてしまうと、コストをかけたにもかかわらず、査定額が上がらないといった状況にも陥りかねない。
このような事態を避けるには、不動産業者の意向をしっかりと確認してから準備を始めることが必要だ。文化財的な価値がある建物などは、余計な手を加えたために本来の価値が下がってしまう場合もあるだろう。素人と不動産のプロとで、着目するポイントが違うことは少なくない。売却の準備を進める際には、こういった点も考慮しておきたいところだ。
不動産業者の意向は、何度かやり取りをしていくうちに分かってくる場合もある。ただ、業者によってはギリギリまで自社の意向を伝えないことも。今後の活用方法などに一切触れずに取引を進めるケースもあるため、売る側としても相手の意向が今一つつかめないといった場合があるだろう。
このような時には、家の立地環境が1つの参考になる。
例えば、人気の高い住宅街などに家が建っている時には、不動産業者でも再び一般の住宅用として物件を売りに出す可能性が高い。一方、駅に近い商業地や幹線道路沿いの場所に建物がある場合は、店舗や事業用のオフィスに転用されることも十分に考えられる。リゾート地などにある一戸建ては、別荘や民泊施設として活用される場合もあるだろう。
家の周辺の環境に目を向けると、業者に直接聞くまでもなく、先方の意向が見えてくるかもしれない。
修理で査定額を上げられるかどうかは、実のところケースバイケースだ。既に買い手の当てがある物件に関しては、修理の有無よりも取引が早く出来ることを重視する業者もいるだろう。
一括査定などで他にもその物件を狙っている業者がいる時には、修理をしているかどうかにかかわらず査定額を上げる業者が出てくることも考えられる。コストを要する大がかりな修理に関しては、十分に予備知識を得てから着手するのが良い方法だ。
複数の業者の査定を受けて方針を決めよう
家を高く売る方法で迷ったら、色々な不動産業者から査定を受けてみよう。一戸建ての場合でも、一括査定のサービスは簡単に利用出来る。
「さてオク」などのサイトでは、一度情報を入力するだけで複数の業者から査定の金額を出してもらうことが可能だ。「さてオク」を経由して連絡が行われるスタイルになっており、客観的な判断がしやすいのがこのサービスの特徴だ。
「さてオク」の場合は、業者の選別についてもサポートを行っている。従って、買取に対応する業者が多くてもベストな判断がしやすいと言える。
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このような一括査定のスタイルは、業者の間で価格競争が発生しやすい点も見逃せないメリットになる。人気の高い物件は、是が非でも依頼を受けたいという業者が増えてくるだろう。この場合、査定額をやや割増する業者が出てきても不思議ではない。
一括査定のサービスを利用するのと同時に、公示地価や取引事例なども見ておきたいところ。不動産取引価格情報(土地総合情報システム)などは、近隣の地域で過去にどういった不動産の取引が行われたかを知りたい時に、特に便利だ。
不動産業者の査定結果や説明を冷静に判断するためにも、こういった情報源を活用して知識を得ておくことは大切。査定額を比較すると、大概は不動産業者の意向もつかみやすくなる。平均よりも高い金額を出している業者は、活用の仕方について何らかのアイデアを持っている可能性があるため、詳しく話を聞いてみるのも1案になるだろう。
業者が開設しているサイトにアクセスをすると、これまでの取引の実績や営業のコンセプトなどが大方分かる。例えば、古民家リフォームなどを手掛けている業者は、中古の一戸建ての販売でも実績を上げているかもしれない。口コミを見れば、業者の評判も少なからず見えてくるだろう。
提示された査定額からは分からない、評判や営業スタイルについての情報が得られるのが、各業者のサイトや口コミサイトだ。どの業者を選ぶかで迷った時には、この手のサイトも利用してみよう。色々な方向から情報を得るのが、一戸建ての売却を成功させるためのコツになる。
査定を受ける前に掃除や修理の必要について考えることは、金額を上げるために有効だ。しかしながら、査定額は不動産業者の方針に左右されやすい点を押さえておこう。先方の意向をつかんで、ベストなアプローチ法を考えていけば、事前準備によって査定額を上げることも可能になるだろう。