家電リサイクルを利用したいときにはエアコンやテレビ、冷蔵庫や洗濯機などを指定場所に持ち込むことが可能である。業者に依頼して自宅まで取りに来てもらうと運搬料金がかかり、数千円にも上ることからあまり理想的ではない。
車があるなら指定場所に自分で持って行って費用を節約しようと考えるのも妥当である。その場合の手順や方法について知るとともに、リサイクルの意味をよく考えてより良い処分方法がないかを考えてみよう。
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まずは指定場所の確認と連絡
指定場所に持ち込んで家電をリサイクルに出したいと考えたら、まず重要なのが指定場所の確認である。指定取引場所は一般財団法人家電製品協会家電リサイクル券センターのホームページから全国のどの地域であっても確認できるようになっている。
自宅から運び込める距離なのか、場所なのかを確認する
住所、電話番号、FAX番号が記載されているので、自宅から運び込める場所にあるかどうかをまずは確認した方が良い。家電リサイクル券センター以外にも、地元の市町村のホームページなどでも紹介されていることも多い。
指定引取場所の受付時間や曜日に注意
確かに指定場所があって十分に家電を持ち込める距離にあるとわかったら、次に行うべきことが指定場所への連絡である。たとえ持ち込むことができる業者が近くにあったとしても、受付時間内に持ち込めなければ対応してもらうことはできない。
指定引取場所の受付時間は通常、月曜日から土曜日の午前9:00~正午12:00、午後1:00~午後5:00となっている。日曜日、祝祭日、年末年始やお盆は休みになっているので注意しなければならない。ただし、業者によってはこの時間外にも対応してくれる場合もあるため、予め連絡して持ち込みによる家電リサイクルに対応してもらえる時間を聞いておくと良いだろう。
神奈川
大阪
名古屋
福岡
家電リサイクル料金を払い込む
指定場所への持ち込みが可能な状況にあるとわかったら、次に必要なのがリサイクル券の準備である。家電を指定場所に持ち込んで引き取ってもらうためにはリサイクル料金を予め払っておかなければならない。
支払い場所としては郵便局。郵便局で所定の手続きで支払う必要がある。リサイクル料金は業者に引き取ってもらってメーカーに渡してもらい、リサイクルをするというプロセスにかかる手数料であり、家電を廃棄する人が負担する義務を負っている。
支払いについては郵便局で振込手続きをすれば良い。郵便局の窓口で郵便局券を受け取り、順次必要事項を記入した上で窓口またはATMでお金を振り込むというのが大まかな流れである。
記載しなければならない内容として、廃棄しようとしている家電のメーカー名と品目に対応するコード、リサイクル料金、住所などの排出者情報、となっている。
再商品化等料金一覧をチェック
この時、製造業者等名コードと呼ばれるメーカーごとのコードや品目・料金区分コードについては家電リサイクル券センターのホームページにある再商品化等料金一覧から確認できる。PDFファイルとして一覧表が配布されていて、家電リサイクルの対象となる廃棄物であるかどうかも確認しやすくなっているので、改めてこの時点で家電リサイクルの適用品目かどうかを確認した方が良いだろう。
この一覧表には製造業者等名の他に、ロゴマークによって個々のメーカーの製品が区分されて記載されており、ここから各コード、グループ、リサイクル料金がわかる。例えば、テレビや冷蔵庫は大きさによってコードもリサイクル料金も異なるので、処分する予定の家電の取扱説明書などを確認して適切なものを選ぶことが必要である。
払込取扱票の記入を終えて、ATMで振り込みを
そして、払込取扱票の指定箇所にコードを記入し、金額欄にリサイクル料金を書き込み、ご依頼人の欄に住所、氏名、電話番号を書けば記入は終わりである。最後に、この払込取扱票を使って郵便局やゆうちょ銀行の窓口または、ATMで振り込みをし、振替払込受付証明書を手に入れれば良い。
ちなみに、ATMを利用したときには窓口に振替払込受付証明書を持参して押印してもらうことが必要だが、ご利用明細票の写しを利用することもできる。これと家電リサイクル券を持っていれば家電の指定場所への持ち込みが可能になるのだ。
さらに、家電リサイクル券にも排出者の名前や日時などの必要事項を記入することが必要になる。記入を終えたら排出者控片を切り取って保管し、現品貼付用片を切り取って廃棄予定の家電に貼り付ける。その状態で指定場所の受付時間内に持ち込めば対応してもらうことが可能だ。
個別に支払いとリサイクル券が必要なので注意
なお、家電リサイクル料金の振込は廃棄したい家電が複数あるときには個々に行わなければならず、家電リサイクル券も一つずつ準備しなければならないので注意しよう。また、持ち込みをするときには指定場所まで家電を自分で運ばなければならない。車に積み込む際は他の人に積んでもらったから良いものの、指定場所で一人で下ろせずに苦労してしまうケースもあるので注意が必要である。
リサイクルする別の方法も考えよう
このような手続きで指定場所に持ち込んで家電リサイクルをすることができるが、慣れていないと手続きも運搬も大変なのは明らかである。家電を処分したいときにかかる費用を節約するには重要な方法で、自宅に引き取りに来てもらうのに比べると数千円単位で安上がりになるのは魅力だろう。
加えて、正しくリサイクルされるように排出することで社会貢献にもなるから多少の苦労は仕方ないと思うかもしれない。しかし、この方法を選んでもなおリサイクル料金を負担しているのも事実である。負担を軽減するためにも、費用を削減するためにも家電をリサイクルする別の処分方法も検討してみた方が良いだろう。また、そもそもリサイクル法対象外となっている家電も存在するので処分の際は注意が必要だ。
ヤフオクやラクマ、メルカリ、ジモティー
家電リサイクルは最終的にはメーカーに引き取ってもらい、使用できる部品や素材などを回収して再利用してもらうのが目的である。不法投棄などの問題も起こっているからこそ、国が家電リサイクルを進めるための体制を整えた。けれども、リサイクルの方法として、使える家電はそのまま別の人が使用するという方法も考えられる。
リサイクルショップなどで行われている買取と販売や、ヤフオクやラクマ、メルカリ、ジモティーなどでできる個人間での売買はリサイクルの方法の一つであると言えるだろう。エコという観点からはそのまま使用した方が環境負荷が小さくて理想的であり、まだ使える家電なら積極的に買い手を探してみた方が良いと考えることもできる。
買取業者やリサイクルショップ
リサイクルの観点からいうと、家電を処分したいと考えたときには売るという選択肢も考えてみよう。家電を業者や他の個人に譲ってしまえば、その家電を家電リサイクルの手続きに従って廃棄する必要はなくなる。リサイクル料金を支払うことも、指定場所に持ち込む苦労をすることも不要になるという魅力もある方法である。
買取を利用するメリット
リサイクルよりも買取やラクマ、メルカリ、ジモティー、ヤフオクのほうが家電リサイクルよりもメリットもある。どのようなものがメリットとして挙げられるのか紹介していこう。
お金が手元に入る
家電の処分方法として買取を利用するメリットはリサイクル料金や運搬にかかる費用などを負担する必要がないことだけではない。その家電の価値に応じたお金が処分と同時に手に入ることもメリットである。
買取方法が選べる
家電の買取業者にはいくつもの有名な業者があるが、どの店舗でも買取を精力的に行っている。店頭に持ち込みで買取をしてもらうこともできるが、自宅まで査定に来てもらって売ることも可能である。
また、宅配便で送って買い取ってもらうという方法も選べるため、指定場所に持ち込むのと比べると処分方法の選択肢も豊富になっている。
日曜日や祝祭日、あるいは、夜中にしか時間がないという人でも、宅配買取を利用したり、日曜日や祝祭日にも営業している業者を選んで店頭買取や出張買取を依頼したりすれば問題なく処分を行える。
ヤフオクやメルカリ・ラクマ、ジモティーは手間がかからない
一方、ヤフオクやメルカリ・ラクマ、ジモティーなどを利用して個人に売るという場合には、インターネットを介したやり取りが必要になるが、電話連絡も特に必要なく、時間があるときに対応していけば円滑に手続きを進められる方法である。
ただし、買取とは違ってヤフオクやラクマなどに出品して個人間取引をするときには手数料がかかる。出品者側が負担する形になっているため、高く売れてもその一部は業者に取られてしまうことは否めない。その中ではジモティーであれば引き取りに来てくれる人を探しやすく、メルカリでも一応取りに来れる人限定での出品といった売買方法も用意されてはいる。
買取業者であれば余計な費用がかからずお得
引き取りの面で優れているのが買取店やリサイクルショップであり、買取価格の見積もりが出たらその金額から手数料を差し引かれることはないのが原則である。
さらに、出張買取でも出張料がかかることはなく、宅配買取も着払いで送れば良いので売るために金銭的な負担が余計にはかからない。いくらで買い取ってくれるかを確認し、納得したら売ってその金額をもらうという形で明朗会計の取引ができるのも買取のメリットである。
高く売りたいと考えたらどうするか
家電を処分するときにまずは買取を検討しようと考えたら、やはり一円でも高く売りたいと考えるのが常である。何が価格を左右するのかを知っておくのは望ましいだろう。家電の買取価格はメーカーや型番、製造年月日や状態によって大きく左右される。
需要があるかどうかによる影響も大きいが、家電リサイクルの対象となっている四品目については常に高い需要があるので買い取ってくれる業者は見つかりやすい。
しかし、どの業者でも同じ価格を付けるわけではなく、比較してみるとかなりの差が生じることは多い。古い家電の場合にはある業者なら買い取るけれど、他の業者では断られるということすらある。
したがって、高く売るためには複数の買取業者に連絡して買取価格を見積もってもらうことが重要になる。買取を依頼するときには査定をまず受けるのが基本で、査定結果に満足できない場合には売らないという選択もできる。
そのため、多くの業者に査定をしてもらって比較すれば高く買い取ってくれる業者を選び出せる。このようにすれば不要になった家電を処分することで、その価値に見合った現金を手に入れられるのである。
ただし、あまりにも古い家電や故障して使えなくなっている家電を処分したいというときにはなかなか買い取ってもらえない。その場合には家電リサイクルを利用するのが賢明である。処分費用を最小限に抑えるために努力しようという気持ちがあるなら、リサイクル料金を振り込んだ上で指定場所に持ち込んで引き取ってもらおう。
まとめ
今回は家電リサイクルで指定場所に持ち込む場合の手順・方法について紹介した。家電リサイクルは様々な手間や費用もかかるので買取業者やフリマ、オークションなどがオススメである。特に、買取業者は個人間でやり取りするよりもさらに手間や費用がかからないというメリットもある。
ただし、あまりにも古い家電や故障して使えなくなっている家電は買取業者で引き取ってもらえるかわからないときがある点は注意してもらいたい。買取対象になるかどうかは査定を受けて判断するのが最も確実である。まずは、買取を試みてみて、だめなら家電リサイクルを検討するのが賢明であるだろう。