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小野忠重 版画・作品の買取相場・価値まとめ

読了目安:11分
更新日:2019/08/19
公開日:2019/08/01
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戦前、戦中、戦後と時代が目まぐるしく変わる期間を生き抜いた小野忠重。戦争に向かう日本にいた小野はプロレタリア美術運動に活発に参加するなど、自己の作品と時代が強く共鳴しあっていた。

陰刻法木版画(一版多色刷り木版画)と呼ばれる方法を編み出し、普通ならば完成品に必要とする色数の分だけ版木を用意しなければならないが、それを一版で完結させる技術を本に書き出版するなどもした。

今回は小野忠重の経歴を紹介した上で作品の価値や買取相場について記載していく。小野の作品をすでに持っていて売却を考えている方やこれからコレクションしていきたい方は、この記事を参考にしていただきたい。

小野忠重 版画・作品の買取相場・価値まとめ

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今野杏南さん

CONTENTS

このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。

小野忠重とは

小野忠重は明治42年(1909年)から平成2年(1990年)に生きていた日本の版画作家。戦前のプロレタリア美術運動に参加し政治的な作品を残し、戦中は多くの悲劇に見舞われながらも生き続け、その後は日本のみならず、ヨーロッパ諸国やソ連など世界中でおこなわれている展覧会に参加した。

小野独自の技法で作られた陰刻法木版画を始め、版画にまつわる数々の美術教本を手がけたり、東京藝術大学など多くの学校で教鞭を執るなど活動は多岐にわたる。小野の死後、平成6年(1994年)に東京都杉並区に小野忠重版画館が開館したり、平成21年(2009年)には町田市立国際版画美術館で生誕100年記念の展覧会、小野忠重展 昭和の自画像が開催されるなど、より注目を高めている。

小野忠重の経歴

明治42年(1909年)、東京府東京市本所区(現在は東京都墨田区)の向島にて食料品などの小売商人の息子として生まれた。大正10年(1921年)に早稲田実業学校へ入学するが、その2年後には関東大震災によって生家が倒壊してしまう悲劇に見舞われた。大正13年(1924年)には水彩画を主に研究し描いていた蒼原会と呼ばれるグループに参加し、すぐ後には本郷絵画研究所で岡田三郎助の元で絵を学び始めた。

プロレタリア美術運動への参加

昭和4年(1929年)には、プロレタリア美術運動に積極的に参加するようになり、東京で開かれた第2回プロレタリア美術大展覧会に犠牲者に誓う、デモになる風景などの作品を出品、続く翌年に開かれた第3回目の展覧会にも参加した。第5回目のプロレタリア美術第展覧会に小野の代表作である三代の死を出品するも当局に撤回される騒動が起きた。

この頃の作品は小野の作品はドイツ表現主義にとても影響されており、また、ほとんどが小さい作品集として出版された単色版画だった。昭和7年(1932年)には新版画集団を藤牧義夫などと共同で設立するも少しづつ政治的な作品から距離を置き始め昭和12年(1937年)には新版画集団を造形版画協会に改名した。昭和16年(1941年)、小野は自身の出版会社双林社を設立し、日本版画の歴史を本にして出版し始めた。

苦難を乗り越えての活動

第二次世界大戦末期、小野の妻であるはつゑが結核で亡くなり、家が戦争により2度目の倒壊、召集令によって短い期間ではあるが兵役につくなど小野にとって厳しい環境が続いた。その後岡山県津山へ疎開し、そこの高等学校で教員を勤める。終戦の翌年には東京に戻り、美術出版社で働きながら版画技術を磨き、小野独自の陰刻法木版画を制作、また昭和23年(1948年)から昭和58年(1983年)までの間、日本アンデパンダン展に出品し続けるなど勢力的に活動した。

昭和32年(1957年)、小野をより有名な作家とした東京国際版画ビエンナーレ第1回展が開催され、招待作家として作品を出品した。昭和36年(1961年)からは日本を出て西欧諸国に出向くようになり、同年ソ連にておこなわれた第1回日本現代版画展に招待され出品した。東京藝術大学や広島大学、愛知県立芸術大学などの多くの大学で教鞭を執り、日本の版画を広めるのに尽力した。享年81歳。

三代の死

三代の死は小野が昭和6年(1931年) 頃に制作した連作の版画作品である。このころの日本は暗い谷間の時代と形容されるようにナショナリズム色を強めており、近場の出来事としては満州への進行、国際連盟の脱退、犬養毅の暗殺など混迷を極めていた。当時の日本の版画はこれまでの浮世絵のスタイルとは異なり、それぞれ個人でアーティストとして活動し自己表現を大切としていた。

昭和7年(1932年)に小野は大衆のための版画をモットーとした新版画集団を設立、プロレタリア美術運動を発表する場を作った。この集団は同年に銀座のギャラリーで展示をしたかと思えば、よりプロレタリア美術を広めるために路上で展示をした。三代の死シリーズを始めこの頃の小野の主題として、社会意識や都市部の労働者階級の人々の疎外や孤立を表現していた。

このシリーズは全部で50作品で構成されており、小さな町の炭鉱で働く家族に起こった悲劇が描かれていて、今後の日本の政治状況に関する不安や恐怖が表現されている。この作品が表した未来への不安が当たるように第5回プレタリア美術大展覧会に出品した三代の死は当局によって撤回されることとなる。

小野は、当時存在した特別高等警察(秘密警察)に報復されるのを恐れてプロレタリア美術運動の期間に作られた木版を全て壊すほどだった。日本当局は社会主義や共産主義に対して強く反対していたため、直接の規制はなかったが新版画集団は活発に活動ができなかった。ついには新版画集団から造型版画協会に名称を変え、プロレタリア美術ではなく芸術性を重視した版画を目指すこととなるのだった。

小野忠重作品の買取相場

小野忠重作品の買取相場を確認するには、オンラインストアやオークションなどで販売されている価格を参考にするのがおすすめだ。小野の作品は販売価格を見ると安いもので60,000円、高いもので380,000円と非常に高価であり、買取金額も同等のものと考えられる。代表的な作品であったり、作品の保存状態が良いほど買取価格も数十万円の値がつくだろう。

小野忠重の版画作品を始め、版画はエディション数(いくつ同じ作品を刷るか決めたもの)が決められており、その数によって作品の価値が変動し価格が変わってくる。小野の作品は数万円から数十万円と幅広い価格帯で活発に取引されている。ここでは小野忠重作品の販売店やオークションなどの取引履歴を参考に買取相場を見ていく。

ギャラリーそうめい堂

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買取形式
宅配店頭出張
取扱商品
絵画・美術品、日本画、版画
地域
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宅配:商品到着後に査定し、金額合意後に振込 出張:その場で現金化
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古物商
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特記事項
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ウイルス
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未記載
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未記載

浮世絵や版画など多くの作品を取り扱っているギャラリーそうめい堂のオンラインストアで、いくつかの小野忠重作品が販売されている。

なみ
  • ・技法:木版
  • ・エディション:20
  • ・サイズ:30.4 x 40.6(cm)
  • ・制作年:昭和35年(1960年)
  • ・価格:140,000円
塔の上 ピサ
  • ・技法:木版
  • ・エディション:50
  • ・サイズ:22.1 x 15(cm)
  • ・制作年:昭和40年(1965年)
  • ・価格:60,000円
浜のおやじ
  • ・技法:木版
  • ・エディション:10
  • ・サイズ:24 x 21.8(cm)
  • ・制作年:昭和56年(1981年)
  • ・価格:80,000円
ヴェネチアの中庭
  • ・技法:木版
  • ・エディション:50
  • ・サイズ:29.3 x 22.7(cm)
  • ・制作年:昭和39年(1964年)
  • ・価格:85,000円
川岸
  • ・技法:木版
  • ・エディション:20
  • ・サイズ:21.8 x 29.3(cm)
  • ・制作年:昭和38年(1963年)
  • ・価格:70,000円
フィレンツェ郊外
  • ・技法:木版
  • ・エディション:20
  • ・サイズ:30.5 x 45.5(cm)
  • ・価格:160,000円
塔の夜
  • ・技法:木版
  • ・エディション:20
  • ・サイズ:44.5 x 30.5(cm)
  • ・制作年:昭和38年(1963年)
  • ・価格:130,000円
長崎の坂
  • ・技法:木版
  • ・エディション:50
  • ・サイズ:45.6 x 29.8(cm)
  • ・制作年:昭和50年(1975年)
  • ・価格:160,000円
とりの道
  • ・技法:木版
  • ・エディション:30
  • ・サイズ:45.5 x 61.2(cm)
  • ・制作年:昭和35年(1960年)
  • ・価格 : 380,000円
猫の橋
  • ・技法:木版
  • ・エディション:30
  • ・サイズ:29 x 44(cm)
  • ・制作年:昭和32年(1957年)
  • ・価格:162,000円
船着場
  • ・技法:木版
  • ・エディション:30
  • ・サイズ:44 x 29(cm)
  • ・制作年:昭和50 年(1976年)
  • ・価格:162,000円

小野忠重作品の売り方

小野忠重作品の買取相場を紹介してきたが、ここからはすでに所有している作品をこれから実際に売却する際にポイントを上げていく。どの時期に制作された小野忠重の作品なのか、版画作品として歴史的な価値を持っているのかなども作品の価格を決める大切な要素ではあるが、それと同等に重要なポイントが作品の状態だ。

小野忠重作品となると数十年前と古い作品が多く、作品の劣化が激しいことがある。作品をぶつけたことによる傷や穴、長時間陽に当たることで茶色く変色するなど、作品の状態が変化してしまうと価格が大きく変動してしまうため、注意して取り扱って欲しい。

また、所有する作品を売却する際には近くにある骨董屋などにすぐに売るのではなく、画廊やオークション、専門の買取業者を活用するようにしていただきたい。売る場所によっては数万円単位で価格が変わることがあるため比較するようにしよう。

傷や穴、日焼けに注意

版画だけでなく、日本画や油彩画、浮世絵などどのジャンルの作品にも言えることだが、作品の価格を決めるのに保存状態はとても重要で作品をぶつけたり擦ったことでできる傷や穴、日光による日焼けなどよって作品の価値は大きく下がってしまう。専門の修復師に依頼して復元してもらうことも可能ではあるが、別途費用がかかってしまうので、前もって作品の保護を率先して欲しい。

湿度、温度管理にも注意

版画などは紙など丈夫では無いものなので、少しの衝撃で破れたり、傷がついたりと損傷しやすいため、保管する際には木箱などにしまうなどの工夫が必要だ。また、保管している部屋の湿度、温度管理を怠ってしまうとカビが生えてしまう。カビは簡単には除去できないので気をつけるようにしよう。

版画や日本画、油彩画などの美術作品は非常に繊細だ。常に気をつけておかないと簡単にホコリや傷、カビ、日焼けなどに汚染されてしまう。作品を既に所有している方もこれから購入を考えている方も作品の管理に力を入れていただきたい。

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小野忠重作品をどこで売るか

小野忠重の版画作品を始め、浮世絵や日本画、油彩画などの美術作品を売りに出したい場合、どこで売れば良いのか初めはわからないだろう。ここでは代表的な作品売却の仕方について紹介するので参考にして欲しい。

オークション

作品を売却する際にオークションを利用することで、作品を競売にかけることができる。売りに出した作品を求める人がいればいるほど価格が釣り上がり、自分が想定した以上の価格で売買できる可能性がある。作家が著名、歴史的に貴重な作品であるほど需要が高いだろう。その一方で、その競売中に作品を求める人がいない場合は落札されないこともあるので、理解しておこう。

買取業者

美術作品専門買取業者を活用すれば、熟練の査定員が、その作品の作者や制作年、希少性、作品の保存状態など総合的な判断をしてくれるため、美術に詳しくないが自宅にあった美術作品を売却したい人におすすめだ。世界中で取引されている美術作品の最新販売価格の情報を査定員は熟知しているので、適切な買取価格を提示してくれる。専門家に任せることで安心して売却できるのが、買取業者のメリットだ。

買取業者の紹介

買取形式
宅配店頭出張
取扱商品
絵画・美術品、貴金属・ジュエリー、金・プラチナ、お酒・洋酒・高級ワイン、日本画、掛軸
地域
名古屋駅、京都府、三重県
送料
自己負担
状態別の
買取価格
非公開
現金化
スピード
宅配:商品到着後査定し、金額同意後すみやかに振込 店頭:その場で現金化 出張:その場で現金化
振込
手数料
不明
梱包材
自己負担
古物商
許可番号
未記載
住所
未記載
キャンセル
ポリシー
未記載
特記事項
写真を送って査定可能
コロナ
ウイルス
対策
未記載
LINE査定
未記載

小野作品の買取業者としては北岡技芳堂がおすすめだ。昭和25年に創業してから約70年間近く運営してきた老舗で、テレビ番組などメディアにも多数出演している。名古屋、三重、京都に店舗を持っており、美術作品の買取とギャラリーとしての展覧会の企画もおこなっている。

実店舗での査定はもちろん、全国での出張買取や商品を梱包、発送して査定してもらう宅配買取、最近ではスマホアプリのLINEを介して写真を送って査定することも可能だ。どの方法も無料で査定してもらうことができるので、美術作品を持っている方は気軽に査定に出してみてはいかがだろうか。

まとめ

小野忠重は日本の最も暗澹(あんたん)たる時代を生きぬいた版画作家だ。プロレタリア美術運動に参加し、事実上の弾圧を受けながらも勢力的にメッセージ性ある作品を作り続けた。戦争が終わってからは日本だけでなく世界に目を向け、ソ連やヨーロッパなど多くの国々を周り、日本を代表する版画を展示していった。

また、版画作品だけでなく、版画にまつわる技術本を執筆したり、東京藝術大学など多くの教育機関で教鞭を執るなど版画をより広く普及させようと尽力した。小野の死後、作品の評価が高まったように美術作品は日々価値が変動していて一定ではなく、価格が上がることもあれば下がることもある。

作品を購入したい場合はそのときにオークションや販売店などで価格を確認し、欲しいときに購入するのが良いだろう。すでに所有している作品を手放したい場合でも、心からその作品を求める人に売ることで作品がこれから先の未来も残っていき、重要な文化遺産となるだろう。作品とともに生きていくことをしっかり考え、準備をしてほしい。

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版画の買取業者ランキング・比較表

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1
2
業者名北岡技芳堂ギャラリーそうめい堂
評価スコア
2.33
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買取形式
宅配店頭出張
宅配店頭出張
送料自己負担要問合せ
振り込み手数料不明要問合せ
現金化スピード宅配:商品到着後査定し、金額同意後すみやかに振込 店頭:その場で現金化 出張:その場で現金化宅配:商品到着後に査定し、金額合意後に振込 出張:その場で現金化
梱包材自己負担要問合せ
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運営会社

会社名
株式会社ジラフ/ Jiraffe Inc.
設立
2014年10月29日
資本金
11.6億円(資本金・資本準備金含む)
株主
East Ventures、TLM、アドウェイズ、ドリームインキュベータ、アナグラム、ポケラボ創業者 佐々木俊介、アイ・マーキュリーキャピタル、GREE、アドベンチャー、メルカリ、hey代表取締役 佐藤裕介、Amazon Japan創業者 西野伸一郎、DGベンチャーズなど
E-mail
info@jiraffe.co.jp
代表者
代表取締役社長 麻生輝明
所在地
〒164-0001
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ218号
企業理念
2030年のスタンダードをつくる
事業内容
インターネットサービスの企画、開発、運営
従業員数
40名
古物商許可番号
東京都公安委員会 第303311606477号
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